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王子ルートのイベント発生
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出会いイベントは共通だけど、そのあとはそれぞれの攻略対象ごとにイベントが発生する。
その中で、私が前世ですごく好きだったイベントが、エミリオ殿下の攻略ルートにある『図書室イベント』だ。
ヒロインであるリリーは、試験のために図書室に通う。
攻略対象のエミリオ殿下は、一生懸命勉強しているリリーをとても優しい目で見つめていた。
それを不満に思ったご令嬢たちが、リリーの持ち物を隠してしまう。
図書室でそれを見かけたというご令嬢の嘘に騙され、リリーは急いで図書室に向かう。
その日は先生の都合で、図書室の利用は禁止とされていた。
だがご令嬢の指図で、リリーは図書室に閉じ込められてしまう。
陽が落ちて真っ暗になった図書室で、月の光の中で眠っているリリーを助けに来るのがエミリオ殿下だ。
殿下はご令嬢たちがリリーにしたことを話しているのを聞いて、彼女たちを問い詰め、リリーの探していた宝物を持ってリリーの救出に向かう。
ここでの選択肢が、リリーの宝物。
リリーが探していたのが何かによって、殿下の好感度が変わる。
そして、助けてくれた時の選択肢により、好感度が爆上がりして、特別なスチルが見られることになる。
もちろんこれは、エミリオ王太子殿下ルートのイベントであって、他の攻略対象ルートでもそれぞれのイベントがある。
私は単に、このイベントの特別スチルが好きだったというだけだ。
そして、もうすぐその試験がある。
私もだけどリリーも、試験のために図書室に通っていた。
この学園が、貴族としての在り方を学ぶ為のものだとしても、学業を疎かにしていいわけではない。
一年に三回試験があり、学年一位の生徒には褒賞が与えられるのだ。
このイベント時の試験では殿下が一位で、殿下の望みは『卒業パーティーでパートナーと二人きりでダンスを踊る権利』だった。
乙女ゲームだからこの卒業パーティーは、ヒロインが攻略対象にダンスのパートナーを申し込まれるかが最後のイベントとなる。
それで好感度が高ければ、攻略対象はヒロインにダンスを申し込んでくれてダンスを踊る。
殿下ルートの場合、殿下はこの権利を行使して、会場でみんなの見守る中リリーと二人だけで踊るのだ。
そしてダンスの終わりに殿下は跪き、ヒロインにプロポーズする。
ヒロインがそれを受け、周囲から拍手が起きたところでハッピーエンドとなるのだ。
もちろん、微妙な好感度の場合、ルートの攻略対象以外から申し込まれたり、誰からも申し込まれなかったりするのだけど。
その中で、私が前世ですごく好きだったイベントが、エミリオ殿下の攻略ルートにある『図書室イベント』だ。
ヒロインであるリリーは、試験のために図書室に通う。
攻略対象のエミリオ殿下は、一生懸命勉強しているリリーをとても優しい目で見つめていた。
それを不満に思ったご令嬢たちが、リリーの持ち物を隠してしまう。
図書室でそれを見かけたというご令嬢の嘘に騙され、リリーは急いで図書室に向かう。
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ここでの選択肢が、リリーの宝物。
リリーが探していたのが何かによって、殿下の好感度が変わる。
そして、助けてくれた時の選択肢により、好感度が爆上がりして、特別なスチルが見られることになる。
もちろんこれは、エミリオ王太子殿下ルートのイベントであって、他の攻略対象ルートでもそれぞれのイベントがある。
私は単に、このイベントの特別スチルが好きだったというだけだ。
そして、もうすぐその試験がある。
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このイベント時の試験では殿下が一位で、殿下の望みは『卒業パーティーでパートナーと二人きりでダンスを踊る権利』だった。
乙女ゲームだからこの卒業パーティーは、ヒロインが攻略対象にダンスのパートナーを申し込まれるかが最後のイベントとなる。
それで好感度が高ければ、攻略対象はヒロインにダンスを申し込んでくれてダンスを踊る。
殿下ルートの場合、殿下はこの権利を行使して、会場でみんなの見守る中リリーと二人だけで踊るのだ。
そしてダンスの終わりに殿下は跪き、ヒロインにプロポーズする。
ヒロインがそれを受け、周囲から拍手が起きたところでハッピーエンドとなるのだ。
もちろん、微妙な好感度の場合、ルートの攻略対象以外から申し込まれたり、誰からも申し込まれなかったりするのだけど。
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