決めたのはあなたでしょう?

みおな

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叱責と反省と

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 ターナー様とのことを、お父様にお話しました。
 王族の方が関わられている以上、私には対応しかねる案件だったからです。

 ターナー様には、お友達になって欲しいとお願いしましたが、ターナー様のお返事は曖昧なものでした。

「多分・・・私は修道院に行くことになると思うから・・・可能ならお手紙書くわ」

「そんな」

「王族の方が侯爵家に抗議をした以上、仕方ないわ。それに、私が高位貴族令嬢として正しくなかったのも事実だもの」

 そう言われたターナー様は、中庭から立ち去られて行きました。

 その日、学園から戻りお父様にご報告したのですが、やはりターナー様と同じ反応をされました。

「私はアリスが望むなら、出来る限りのことをしてやりたいと思っている。だが、レジーナが生きていたなら、きっとそんな私を叱ったことだろう。何でも甘やかして許して、私はお前を貴族令嬢としては未熟な人間にしてしまった」

「お父様・・・」

「ターナー侯爵の判断は正しい。王家が決めたことを、臣下である我々がどうこういうのは間違いなのだよ。アリス、いくらお前が許すと言っても、それで抗議したことをなくしてしまえば、王家の判断の意味は?たとえ、心からの謝罪であったとしても、一度口から出てしまったことは取り戻せないのだ。そのことをアリス、お前はもっと理解しなければならない」

 私がいつもいつも、誰かに尻拭いをしてもらっていたから・・・

 ああ。
ターナー様が最後に言われたことは、きっとこのことなのですね。

「ジョージアナ様は、お優しい方ですね。でも、そのお優しさの裏で、誰かが貴女の優しさの尻拭いをされているのです。ジョージアナ様は、その方々のお気持ちをもっと知る必要があるのではないでしょうか?」

 私は、お父様の、マリンティア様の、カイン様の、皆様の優しさに甘えて、私は未熟だからと全てのことを丸投げしていただけ。

 お友達からと言われたカイン様のお気持ちを、私は考えたことがあるのでしょうか。

 私が幸せになるためなら、王女として失格だと言われ、愛されている婚約者と婚約解消になってもいいとまで言って下さったマリンティアのお気持ちを、少しでも理解したのでしょうか。

 お母様が亡くなってからずっと、私を愛してくださり、伯爵領のことは考えなくても、好きな人と結ばれればいいと言って下さったお父様の苦労を考えたことは?

 サイードさんのことにしてもそうです。
婚約者の不貞を知ったときに、伯爵家を継ぐものとして毅然とした態度を取っていたなら、あの二人が犯罪奴隷になることはなかったのではないでしょうか。

 全ては、私の・・・

 
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