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えげつない《クリスティアン王子視点》
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目の前の甘い雰囲気に、騎士たちが顔を赤くして目を逸らしている。
うーん。婚約者もいない独身者には目の毒なのかな?
せっかくだから、こういう場合の対処法を勉強すれば良いのに。
僕や騎士たちには見えないけど、多分そこいらに精霊様と呼ばれる方々がいるんだろう。
ジョージアナ嬢の視線が、時々ベルスィート卿以外に移ってるからその辺りにいるんだと思う。
しかし、この馬鹿男。
ジョージアナ嬢との婚約を解消するほど、この阿婆擦れが良いのか?
人は好き好きだというけど、阿婆擦れだぞ?
高位貴族や見目の麗しい男を見たら、甘ったれた言葉遣いで擦り寄るような女だぞ?
見た目だって、可愛らしさでいえばジョージアナ嬢の方が可愛いし、綺麗さでいえばうちのマリンティアのほうが綺麗だろう。
アレが優っているところなんてあるのか?
ああ。貞操観念はユルそうだな。
だがユルい分、妻には向かないだろうに。
簡単に他の男の子供を作りそうだぞ?
しかし、ジョージアナ嬢が厳しい処分を望んだのは、意外だったな。
彼女は貴族のわりに優しくて大人しすぎるところがあったからな。
そのせいでサイードなんかになめられてたわけだけど。
この先、侯爵となるためにも、厳しい対処を覚えたのは良いことだと思う。
マリンティアとサザンスィート王国に行ったことは、彼女にとって良いように働いたみたいだな。
死にたいと望むような罰か。
面倒だから処刑しても良いかと思っていたけど、何か考えないとな。
「ハイラル。何か良い処分考えといて」
コイツはえげつないことを考えるから、任せたほうが楽しそうだ。
「殿下。自分に丸投げしないでください」
「うーん。だって、なるべくえげつないのが良いじゃないか」
そういうのは、お前の独壇場だろう?
そう続けたら、大きなため息を吐かれた。
「まず、北の炭鉱送りは決定です。慰謝料分を働かせます」
「当然だね」
「あとは・・・先月、面白い人物と出会いまして。呪術使いという男なのですが」
呪術?
我が国には魔法を使える人間はいないし、サザンスィートは精霊様がいらっしゃる国だから、東のトレントからの流れ者か?
「呪術使いとは、どんなことが出来るんだ?」
「読んで字の如しで、呪いの類だそうですよ。面白いと思いませんか?あの二人がお互いしか抱けないのに嫌悪感が込み上げるようにするとか、逆にお互いが好きで触れたくて仕方ないのに、触れられないとか出来るみたいですよ」
やれやれ。
相変わらず、ハイラルの考えることはえげつないな。
うーん。婚約者もいない独身者には目の毒なのかな?
せっかくだから、こういう場合の対処法を勉強すれば良いのに。
僕や騎士たちには見えないけど、多分そこいらに精霊様と呼ばれる方々がいるんだろう。
ジョージアナ嬢の視線が、時々ベルスィート卿以外に移ってるからその辺りにいるんだと思う。
しかし、この馬鹿男。
ジョージアナ嬢との婚約を解消するほど、この阿婆擦れが良いのか?
人は好き好きだというけど、阿婆擦れだぞ?
高位貴族や見目の麗しい男を見たら、甘ったれた言葉遣いで擦り寄るような女だぞ?
見た目だって、可愛らしさでいえばジョージアナ嬢の方が可愛いし、綺麗さでいえばうちのマリンティアのほうが綺麗だろう。
アレが優っているところなんてあるのか?
ああ。貞操観念はユルそうだな。
だがユルい分、妻には向かないだろうに。
簡単に他の男の子供を作りそうだぞ?
しかし、ジョージアナ嬢が厳しい処分を望んだのは、意外だったな。
彼女は貴族のわりに優しくて大人しすぎるところがあったからな。
そのせいでサイードなんかになめられてたわけだけど。
この先、侯爵となるためにも、厳しい対処を覚えたのは良いことだと思う。
マリンティアとサザンスィート王国に行ったことは、彼女にとって良いように働いたみたいだな。
死にたいと望むような罰か。
面倒だから処刑しても良いかと思っていたけど、何か考えないとな。
「ハイラル。何か良い処分考えといて」
コイツはえげつないことを考えるから、任せたほうが楽しそうだ。
「殿下。自分に丸投げしないでください」
「うーん。だって、なるべくえげつないのが良いじゃないか」
そういうのは、お前の独壇場だろう?
そう続けたら、大きなため息を吐かれた。
「まず、北の炭鉱送りは決定です。慰謝料分を働かせます」
「当然だね」
「あとは・・・先月、面白い人物と出会いまして。呪術使いという男なのですが」
呪術?
我が国には魔法を使える人間はいないし、サザンスィートは精霊様がいらっしゃる国だから、東のトレントからの流れ者か?
「呪術使いとは、どんなことが出来るんだ?」
「読んで字の如しで、呪いの類だそうですよ。面白いと思いませんか?あの二人がお互いしか抱けないのに嫌悪感が込み上げるようにするとか、逆にお互いが好きで触れたくて仕方ないのに、触れられないとか出来るみたいですよ」
やれやれ。
相変わらず、ハイラルの考えることはえげつないな。
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