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帰国

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 翌日。

 私とマリンティア様は、レンブラント王国に帰国することになりました。

 カイン様のおっしゃった通りに・・・
ジュリアン王太子殿下は、ご婚約の挨拶をするからとおっしゃってマリンティア様と同じ馬車に。

 私は、サザンスィート王家が準備して下さった馬車に、カイン様、それからアエラスくんとご一緒しています。

 アエラスくんは時々、馬車の天井からどこかへ行ってしまったりしますけど。

 精霊様方は、皆さま壁などは障害にならないそうですわ。

 私はアエラスくんとしか、まだお会いできていませんけど、他にもたくさんいらっしゃるそうです。

『王様~、レンブラント王国ってどんな国かなぁ?』

「僕もサザンスィート以外に行ったことはないな」

「あら?そうなのですね。サザンスィート王国ほど、自然豊かで美しい国ではありませんが。レンブラント王国は、一年のうち暑い時期や寒い時期があるのです。その時期は、過ごしやすいわけではありませんが、私は暑い時期も寒い時期もそれぞれに味があると思っておりますの」

 レンブラント王国では、一年のうちに穏やかな時期、暑い時期、寒い時期というものが、訪れます。

 寒い時期には花は枯れてしまいますし、暑い時期には、ドレスを着ているのも苦痛な時があります。

 それでも災害は少ないですし、比較的豊かな国だと思いますわ。

『暑いの~?イグニスが喜びそう~』

「今の時期は、まだ暑くなる前ですわね。湖などに行くと、気持ちいいですのよ」

 暑い時期は学園もお休みなので、領地に避暑に向かいます。

『湖?アクアがいたら喜ぶね~』

 イグニス様とアクア様とおっしゃるのは、火の精霊様と水の精霊様だそうです。
 是非、お会いしてみたいですわ。
そういえば、ベルスィート王国に訪れるお話は、あのまま進展していませんわね。

「カイン様。ベルスィート王国はどんな国なのですか?」

「国といっても、実際にサザンスィートのように人が住んでいるわけではないんだ。だが、精霊たちがいればそこは花咲き乱れ、温暖で美しい場所になる。早くアリス嬢を連れて行きたいよ」

「私も楽しみです」

 そういえば、国として機能しているわけでも、精霊様たち以外に国民がいるわけでもないから、私と一緒にレンブラント王国に来て下さるとおっしゃっていましたわね。

 でも、そんな美しい場所になるのですね。
 帰国すれば、また学園に通わなければなりませんから、すぐには無理ですけど、夏のお休みにでも訪れてみたいですわ。




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