決めたのはあなたでしょう?

みおな

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お誘いを受けたけど

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 小さな妖精さん改め精霊さんは、アエラスくんとおっしゃるそうです。

 風の精霊さんだそうで、他にも火や水の精霊さんもいるそうですわ。

 いつかお会いしてみたいです。
そんなことを思っていたら、精霊王様から精霊の国に来ないかと言われました。

 精霊の国って、伝承の中の世界ではないんでしょうか。

 興味はありますが、私はマリンティア様のお付きとして他国を訪問している身です。

「残念ですけど、他国への訪問の予定もありますから、お伺いすることは難しいと思います」

「他国?」

「はい。一ヶ月で三ヶ国訪問する予定になっております。私はレンブラント王国の王女殿下のお供として同行していますので、私の都合で予定を変更していただくわけにはいきませんから」

 こんな機会でもなければ、精霊の国なんて訪れることは不可能でしょうけど、私の思うように行動はできません。

「・・・」

『ねぇ、ねぇ。アリスはどこの国から来たの~?』

 精霊王様は黙ってしまわれました。
気を悪くされてしまったのでしょうか。

 せっかくお誘いいただいたのに、お断りなんてしたから。

「私はレンブラント王国から来たのです。王女殿下と親しくさせていただいているので、今回親善大使としてご一緒させていただくことができましたの」

『親善大使ってなに~?』

「親善大使というのは、国と国の交流や親善を行うことです。でも、今回は王女殿下のお見合いも兼ねているのですって」

 精霊王様が黙ってしまわれたので、アエラスくんとお話することになりました。

 そういえば、マリンティア様のお見合いはどうなったのかしら?

 この国の王太子殿下は、第二王子殿下のご友人だから、マリンティア様とも面識がお有りみたいだし、いまさら顔合わせというのもおかしいわよね。

『お見合いってなに?』

「お見合いというのは、婚約を目的として男女が顔合わせをすることよ」

 アエラスくんは、好奇心旺盛みたいです。
 私が言ったことに、目をキラキラさせながら質問されます。

『ふーん。じゃあ、王様とアリスも今、お見合いしてるんだね~』

「ち、違いますわっ」

 とんでもないです。
慌てて否定した私に、アエラスくんは首を傾げています。

『えー?違うの~?だって王様、アリスに会いに来たのに』

「は?」

『だから、アリスに会いに来たんだよ~?アリスは王様の番様だもん』

 番様?
いえ、それよりも私に会いにとはどういうことでしょうか?

 詳しく説明していただきたいのですが、精霊王様はお黙りになってしまわれたままですし、どうしたら良いのかしら?
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