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88.再会
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「お父様っ!」
駆け寄り抱きつくと、お父様はその両手で私をしっかりと抱きとめてくれた。
良かったわ。ご無事で。
マデリーン王国の国王陛下たちが何かするとまでは思いたくないけど、国を出る前に勘付かれでもしたら拘束されるんじゃないかって心配だったのよ。
「心配をかけたようで、すまない。だが、使用人たちも全員無事だ。それよりもアイシュ。よく顔を見せておくれ。あんな男を婚約者にしてしまった父を許してくれるかい?」
「お父様が悪いのでありませんわ!それに私、本当に想い想われる相手がリュカだとわかりましたの!ですから、何も気になさらないで!」
今思えば、ウィリアム殿下ともアスラン殿下とも、婚約解消できて本当に良かったわ。
リュカはあの二人みたいに、私を裏切ったりしない。
もし他の誰かを好きになったとしても、ちゃんと私に話してくれると信じられるわ。
「そうか。リュカなら私も安心だ。ずっとアイシュのことを想いながらも、アイシュのためにそれを口にすることのなかった男だ。私もリュカなら信じて愛しい娘を託せるよ」
「お父様・・・」
「アイシュはフローレンス公爵家を継ごうと考えてくれていたみたいなのに、こんなことになってすまなかったね。でも、アイシュは自由に生きて良いんだよ?」
お父様はそう言って、私の背を撫でてくれた。
「リュカ」
私のお父様の護衛騎士、つまりはリュカのお父様が私の後ろに控えるリュカに声をかける。
「ただいま戻りました」
「ゆっくりと話を聞かせてもらおうか。大切な主家のお嬢様に手を出した理由をな」
「あら?おじ様、それは違うわ。リュカが私に何かをしたのではなく、私がリュカを好きになったの」
リュカのお父様は、そういうなんていうか、仕事に対する倫理観?に厳しい方で、リュカに対しても私を仕える対象として敬うようにっていつもおっしゃっていた。
「ロレンソは相変わらずねぇ。いいじゃない、アイシュが良いと言っているのだから」
「奥様!ですがリュカは使用人で・・・」
「あらあら。リュカもアデラももちろんあなたたちも、我がフローレンス公爵家の大切な家族よ」
お母様の侍女であるアデラのお母様を、お母様がコロコロと笑いながら諭している。
お父様たちのこういうところ、本当に尊敬するわ。
使用人だとか、身分で相手を見ないのよね。
もちろん、ちゃんと区別はするのだけど、差別はしないというか。
アデラは・・・
まぁ!満面の笑みでリュカの背中を叩いているわ。
他のみんなも・・・好意的ね。良かったわ、反対されなくて。
駆け寄り抱きつくと、お父様はその両手で私をしっかりと抱きとめてくれた。
良かったわ。ご無事で。
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「心配をかけたようで、すまない。だが、使用人たちも全員無事だ。それよりもアイシュ。よく顔を見せておくれ。あんな男を婚約者にしてしまった父を許してくれるかい?」
「お父様が悪いのでありませんわ!それに私、本当に想い想われる相手がリュカだとわかりましたの!ですから、何も気になさらないで!」
今思えば、ウィリアム殿下ともアスラン殿下とも、婚約解消できて本当に良かったわ。
リュカはあの二人みたいに、私を裏切ったりしない。
もし他の誰かを好きになったとしても、ちゃんと私に話してくれると信じられるわ。
「そうか。リュカなら私も安心だ。ずっとアイシュのことを想いながらも、アイシュのためにそれを口にすることのなかった男だ。私もリュカなら信じて愛しい娘を託せるよ」
「お父様・・・」
「アイシュはフローレンス公爵家を継ごうと考えてくれていたみたいなのに、こんなことになってすまなかったね。でも、アイシュは自由に生きて良いんだよ?」
お父様はそう言って、私の背を撫でてくれた。
「リュカ」
私のお父様の護衛騎士、つまりはリュカのお父様が私の後ろに控えるリュカに声をかける。
「ただいま戻りました」
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「あら?おじ様、それは違うわ。リュカが私に何かをしたのではなく、私がリュカを好きになったの」
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「奥様!ですがリュカは使用人で・・・」
「あらあら。リュカもアデラももちろんあなたたちも、我がフローレンス公爵家の大切な家族よ」
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お父様たちのこういうところ、本当に尊敬するわ。
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もちろん、ちゃんと区別はするのだけど、差別はしないというか。
アデラは・・・
まぁ!満面の笑みでリュカの背中を叩いているわ。
他のみんなも・・・好意的ね。良かったわ、反対されなくて。
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