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38.大丈夫、きっと大丈夫
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「おかえり!アイシュ。ご両親と楽しく過ごせた?」
変わりなく私を愛情たっぷりに出迎えてくれたアスラン様。
あの光景は見間違いではないけど、浮気だと疑うのも良くないわよね。
「はい。アスラン様もお変わりなくお過ごしでしたか?」
「アイシュがいなくて寂しかったよ。あとは公務が忙しかったなぁ」
「まぁ!ではずっと王宮に缶詰ですか?」
疑ってはいけないと思いながらも、試すように聞いてしまう。
お願い。正直に言って。
アスラン様は面白そうに笑われる。
「缶詰かぁ。上手いこと言うね。いや、五日前にセニングの街に行ったよ」
セニングというのは、私がアスラン様とフランチェスカ様を見たあの街だ。
良かった。
やっぱりアレは、理由があって二人でいたんだわ。
安堵からホッと息がもれた。
私にとってアスラン様は、初恋の人。そしてフランチェスカ様は、初めての友人。
どちらも私にとって大切な人だから、彼らを憎んだり、逆に憎まれたりする関係にはなりたくない。
私は嫉妬で彼らを疑ったりしたくない。
ウィリアム殿下の時は、殿下のことを幼馴染としか見ていなかったからコンフォート公爵令嬢とのことを聞いても平気だったけど、好きになった人に裏切られるかもと思うのは怖い。
「そうなのですね。もしかしたら、セニングの街でお会いしていたかもしれませんね」
「そっか。アイシュに会えてたかもなんだ。残念。すぐに戻らずもう少しいたら会えてたのかも」
「そうですね。公務だったのですか?」
「ああ。必要な書類を受け取る必要があったから騎馬で行ったんだよ、一人で」
え?ひとりで?
だって、フランチェスカ様が・・・
ううん。もしかしたらアスラン様も出向いた先で、別に出向かれていたフランチェスカ様と会ったのかも。
「フランチェスカ様は、お元気ですか?お土産もあるので、早くお会いしたいです」
お母様がマデリーン王国で有名なお菓子を、幾つもお土産に持って来て下さってたのよね。
さすがお母様だわ。
王妃様にお渡ししてとお願いしたし、王宮勤めの皆様にも、数は少しになるけど何箱かお渡ししたわ。
もちろん、アイボリー公爵家へのもあるの。
アスラン様も意外と甘いものがお好きだから、侍女にお茶と一緒に出してくれるように頼んだ。
その焼き菓子を口に運んだあと、アスラン様はおっしゃった、
「兄上とアイシュが留守になってから、フランも王宮に来ていないから会っていないんだよな。兄上もアイシュもいないからきっと寂しがってるよ」
変わりなく私を愛情たっぷりに出迎えてくれたアスラン様。
あの光景は見間違いではないけど、浮気だと疑うのも良くないわよね。
「はい。アスラン様もお変わりなくお過ごしでしたか?」
「アイシュがいなくて寂しかったよ。あとは公務が忙しかったなぁ」
「まぁ!ではずっと王宮に缶詰ですか?」
疑ってはいけないと思いながらも、試すように聞いてしまう。
お願い。正直に言って。
アスラン様は面白そうに笑われる。
「缶詰かぁ。上手いこと言うね。いや、五日前にセニングの街に行ったよ」
セニングというのは、私がアスラン様とフランチェスカ様を見たあの街だ。
良かった。
やっぱりアレは、理由があって二人でいたんだわ。
安堵からホッと息がもれた。
私にとってアスラン様は、初恋の人。そしてフランチェスカ様は、初めての友人。
どちらも私にとって大切な人だから、彼らを憎んだり、逆に憎まれたりする関係にはなりたくない。
私は嫉妬で彼らを疑ったりしたくない。
ウィリアム殿下の時は、殿下のことを幼馴染としか見ていなかったからコンフォート公爵令嬢とのことを聞いても平気だったけど、好きになった人に裏切られるかもと思うのは怖い。
「そうなのですね。もしかしたら、セニングの街でお会いしていたかもしれませんね」
「そっか。アイシュに会えてたかもなんだ。残念。すぐに戻らずもう少しいたら会えてたのかも」
「そうですね。公務だったのですか?」
「ああ。必要な書類を受け取る必要があったから騎馬で行ったんだよ、一人で」
え?ひとりで?
だって、フランチェスカ様が・・・
ううん。もしかしたらアスラン様も出向いた先で、別に出向かれていたフランチェスカ様と会ったのかも。
「フランチェスカ様は、お元気ですか?お土産もあるので、早くお会いしたいです」
お母様がマデリーン王国で有名なお菓子を、幾つもお土産に持って来て下さってたのよね。
さすがお母様だわ。
王妃様にお渡ししてとお願いしたし、王宮勤めの皆様にも、数は少しになるけど何箱かお渡ししたわ。
もちろん、アイボリー公爵家へのもあるの。
アスラン様も意外と甘いものがお好きだから、侍女にお茶と一緒に出してくれるように頼んだ。
その焼き菓子を口に運んだあと、アスラン様はおっしゃった、
「兄上とアイシュが留守になってから、フランも王宮に来ていないから会っていないんだよな。兄上もアイシュもいないからきっと寂しがってるよ」
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