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12.王妃様の考えてることが分かりました
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「お姉様、落ち着いてください。私がそのことを知っているのは、侍女から聞いたからです。私専属の侍女に、王太子殿下のことを監視させていましたから」
ミリア様の言葉に、驚いて思わず扉付近で控えている侍女たちを見てしまった。
監視って言ったわよね?
どういうこと?何故、ミリア様はそんなことを侍女に命じているの?
「私はお姉様もご存知の通り、シェリエメール帝国の第二皇子殿下と婚約しております。今回、私が帰国しましたのは、お母様から手紙が届いたからです。王太子殿下が・・・男爵令嬢であるメイドと恋仲であると。まさかと思いました。だから、侍女に調べさせたのです」
「側妃様が・・・」
「母は偶然見てしまったのだそうです。それで、母に頼んで侍女に証拠集めをさせることにしました。男爵令嬢に王太子妃は務まりません。実際、彼女は淑女教育もマトモに受けていないようで、侍女ではなく、一般の王宮メイドにしかなれていません」
マデリーン王国では、侍女と一般メイドという格差がある。
侍女になれるのは、キチンと淑女教育を終えているご令嬢で、その中でも特に優秀なご令嬢は王族付きになる。
一般メイドは、王宮でいわゆる下女のような役割だ。
つまり、ウィリアム殿下の選んだ方は、余程のことがないと王太子妃にはなれないということだ。
ウィリアム殿下の王太子の座を守るには、その妻になるのは身分があり、王太子妃として不可のない令嬢でなければならない。
一般メイドの恋人は側妃か愛妾として、正妃を娶ってほとぼりが冷めてから娶るしかない。
側妃様がミリア様に連絡したのは、別に王太子の座を簒奪するつもりだったわけではないだろう。
だけど、王家にはウィリアム殿下かミリア様しか後継がいない。
もしもウィリアム殿下が男爵令嬢を諦めないのなら、彼女に王太子妃教育を施して、そして無理だった場合は別の令嬢を正妃にするか、もしくは・・・
王太子の座をミリア様に譲るしかない。
幸いにも、ミリア様の婚約者は第二皇子殿下だ。
ミリア様を王太子として、王配になることが可能だ。
だから・・・
王妃様は私にああ言ったのね。
自分の息子であるウィリアム殿下を国王にするために、私に我慢しろと言いたかったのね。
ウィリアム殿下は、決して王太子としての能力は低くない。
真面目だし勤勉だし努力家だ。
立派な国王陛下になられるだろう。
でも、そのためにどうして私が犠牲にならなければならないの?
私はウィリアム殿下のことを、嫌いになったわけじゃない。
だけど、ウィリアム殿下を支えたいと思っていた私は死んでしまったみたいなの。
ミリア様の言葉に、驚いて思わず扉付近で控えている侍女たちを見てしまった。
監視って言ったわよね?
どういうこと?何故、ミリア様はそんなことを侍女に命じているの?
「私はお姉様もご存知の通り、シェリエメール帝国の第二皇子殿下と婚約しております。今回、私が帰国しましたのは、お母様から手紙が届いたからです。王太子殿下が・・・男爵令嬢であるメイドと恋仲であると。まさかと思いました。だから、侍女に調べさせたのです」
「側妃様が・・・」
「母は偶然見てしまったのだそうです。それで、母に頼んで侍女に証拠集めをさせることにしました。男爵令嬢に王太子妃は務まりません。実際、彼女は淑女教育もマトモに受けていないようで、侍女ではなく、一般の王宮メイドにしかなれていません」
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つまり、ウィリアム殿下の選んだ方は、余程のことがないと王太子妃にはなれないということだ。
ウィリアム殿下の王太子の座を守るには、その妻になるのは身分があり、王太子妃として不可のない令嬢でなければならない。
一般メイドの恋人は側妃か愛妾として、正妃を娶ってほとぼりが冷めてから娶るしかない。
側妃様がミリア様に連絡したのは、別に王太子の座を簒奪するつもりだったわけではないだろう。
だけど、王家にはウィリアム殿下かミリア様しか後継がいない。
もしもウィリアム殿下が男爵令嬢を諦めないのなら、彼女に王太子妃教育を施して、そして無理だった場合は別の令嬢を正妃にするか、もしくは・・・
王太子の座をミリア様に譲るしかない。
幸いにも、ミリア様の婚約者は第二皇子殿下だ。
ミリア様を王太子として、王配になることが可能だ。
だから・・・
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立派な国王陛下になられるだろう。
でも、そのためにどうして私が犠牲にならなければならないの?
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だけど、ウィリアム殿下を支えたいと思っていた私は死んでしまったみたいなの。
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