2度目の人生は好きにやらせていただきます

みおな

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謝罪を求めます

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「ジーク様、少しよろしいでしょうか?」

 ジーク様の許可を得て、ユリア様の前に立ちます。

 もちろん、護衛騎士はすぐ斜め後ろに立っています。
 入場の際は所持品検査はしてますけど、相手が女性とはいえ、何があるかわかりませんから。

「ユリア様」

「な、何よっ!」

「先ほどからお伺いしたかったのですが、悪役令嬢とは一体、何なのですか?それにエリスさんのことをご存知なのですか?」

 ユリア様は、他国・・・ローゼンタール王国に来たのは初めてのはずです。

 それなのに、他国の男爵令嬢をご存知なのは何故かしら?

 いえ、知っていることが悪いとは申しませんが、お二人似たような言動をされていますから、何かあるのかと思いまして。

「はぁ?エリスは私と同じヒロインなんだから、知ってても当たり前でしょ。そんなことより、なんでエリック様と婚約してないのよ!それにジークハルトと婚約って!もしかしてアンタも転生者じゃないのっ?ストーリーがバグってるの、アンタのせいじゃないの?」

 ええと。困りましたわ。
全く、おっしゃっている意味が理解できません。

 この方、こんな方だったんですね。
本当にエリスさんとよく似ていらっしゃるわ。

 王太子殿下が、わたくしを婚約者だとしつこく言う意味が理解できました。

 これは、王妃様は絶対に認めないでしょうね。

 どう見ても、政務ができるように見えません。
 王太子殿下も、王妃様がわたくしに政務をするように指示されていましたから、簡単なことしかされていませんでしたものね。

 しかし、他国の・・・いえ自国だったとしても、公爵令嬢に対して『アンタ』ですか。

 確か男爵家のご令嬢だったはず。
ご両親は何を教育されたのかしら?

「ユリア様。言葉遣いが乱れておりましてよ。ここには、他国の王族の方々や、ローゼンタール王国の国王陛下や王妃殿下もいらっしゃるのです。他国といえど、いえ他国だからこそ、もう少しお考えになって発言なさいませ」

「なっ、何よ、偉そうに!私はエリック様の婚約者なんだからねっ!公爵令嬢かなんか知らないけど、他国の王太子妃に上から目線で話しかけないでよ!」

婚約者ですわよね?なら、わたくしと同じ立場でしょう?わたくしは、ローゼンタール王国イングリス公爵家の娘であり、王太子殿下ジークハルト様の婚約者。立場としては、わたくしの方が上ですわ。それから・・・婚約者がいながら、他の殿方に秋波を送るのは、あまりにはしたない言動でしてよ。ジークハルト様は、わたくしの婚約者。勝手にお名前を、しかも呼び捨てで呼ばれたこと、謝罪を求めますわ」




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