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いい加減になさって
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「意味のわからないことばかり言ってるんじゃない!とにかく、お前は僕の婚約者だ!二度とこんな勝手な真似はさせないからな!」
もういい加減にして下さらないかしら?
あなたのお父上であるセオドア王国国王陛下が許可されて、婚約は解消したとお伝えしたでしょう?
そうお伝えしたら「僕はそんなこと認めていない!」ですって。
あなたの許可など要りませんのよ。
婚約はセオドア王家とイングリス公爵家の契約なのですから。
こんな、言葉が通じなくて、浅慮で、身勝手で、常識もなくて・・・あら?良いところあるのかしら?
ああ!お母様である王妃様の言うことは、良くお聞きになりますわね。
そういうのをマザコンと言うそうですわ。
シャルロット様が教えて下さいましたの。
マザコンって良いところになるのかしら?
そんなことを考えていたからでしょう。
全く反応のないわたくしに痺れを切らせたセオドアの王太子殿下は、わたくしを無理矢理従わせようと手を伸ばしました。
その手がわたくしに触れる直前で、ピタリと止まります。
わたくしの護衛騎士の剣が、セオドア王国王太子殿下の喉元に向けられていました。
「ッ!」
「きゃあああああ!エリック様っ!ちょっと、何するのよっ!エリック様はセオドア王国の王太子なのよっ!」
「王太子だから、どうしたというんだ?ローゼンタール王国王太子の婚約者で、王姪であるアリスに触れようとした。危害を加えようとしたと判断されて当然だろう」
わたくしの手を取り近くに引き寄せながら、ジーク様が冷たく凍てつくような視線で、ユリア様と殿下を睨まれています。
間違っても、腰を抱いたり肩を抱いたりはしませんわ。
公の場でそのようなことをすることは、婚姻関係にあるということです。
未婚の男女がそのようなことをしますと、自分たちはすでに体の関係を持っていると周囲に言っているようなものなのです。
あら?
そういえば会場入りをした時に、セオドアの王太子殿下はユリア様の腰を抱かれていましたわね。
別にお二人は婚約者ですし、皆様にどう思われようとわたくしには一切関係のないことですからかまいませんけど、よくそんなことをしながらわたくしのことを婚約者などと言えましたわね。
「グッ・・・!」
王太子殿下は動くこともできず、顔が青ざめておりますわ。
ええ。動けばその剣が喉を貫くかもしれませんものね。
「同じことを何度も言わせないでもらおう。アリスティア・イングリス公爵令嬢は、この僕の婚約者だ。勝手に触れようとしたら、次はその腕を斬り落とす」
ジーク様の視線で、護衛の方は剣を引きます。
王太子殿下はペタリとその場に座り込みました。
腰が抜けてしまったみたいですわね。
もういい加減にして下さらないかしら?
あなたのお父上であるセオドア王国国王陛下が許可されて、婚約は解消したとお伝えしたでしょう?
そうお伝えしたら「僕はそんなこと認めていない!」ですって。
あなたの許可など要りませんのよ。
婚約はセオドア王家とイングリス公爵家の契約なのですから。
こんな、言葉が通じなくて、浅慮で、身勝手で、常識もなくて・・・あら?良いところあるのかしら?
ああ!お母様である王妃様の言うことは、良くお聞きになりますわね。
そういうのをマザコンと言うそうですわ。
シャルロット様が教えて下さいましたの。
マザコンって良いところになるのかしら?
そんなことを考えていたからでしょう。
全く反応のないわたくしに痺れを切らせたセオドアの王太子殿下は、わたくしを無理矢理従わせようと手を伸ばしました。
その手がわたくしに触れる直前で、ピタリと止まります。
わたくしの護衛騎士の剣が、セオドア王国王太子殿下の喉元に向けられていました。
「ッ!」
「きゃあああああ!エリック様っ!ちょっと、何するのよっ!エリック様はセオドア王国の王太子なのよっ!」
「王太子だから、どうしたというんだ?ローゼンタール王国王太子の婚約者で、王姪であるアリスに触れようとした。危害を加えようとしたと判断されて当然だろう」
わたくしの手を取り近くに引き寄せながら、ジーク様が冷たく凍てつくような視線で、ユリア様と殿下を睨まれています。
間違っても、腰を抱いたり肩を抱いたりはしませんわ。
公の場でそのようなことをすることは、婚姻関係にあるということです。
未婚の男女がそのようなことをしますと、自分たちはすでに体の関係を持っていると周囲に言っているようなものなのです。
あら?
そういえば会場入りをした時に、セオドアの王太子殿下はユリア様の腰を抱かれていましたわね。
別にお二人は婚約者ですし、皆様にどう思われようとわたくしには一切関係のないことですからかまいませんけど、よくそんなことをしながらわたくしのことを婚約者などと言えましたわね。
「グッ・・・!」
王太子殿下は動くこともできず、顔が青ざめておりますわ。
ええ。動けばその剣が喉を貫くかもしれませんものね。
「同じことを何度も言わせないでもらおう。アリスティア・イングリス公爵令嬢は、この僕の婚約者だ。勝手に触れようとしたら、次はその腕を斬り落とす」
ジーク様の視線で、護衛の方は剣を引きます。
王太子殿下はペタリとその場に座り込みました。
腰が抜けてしまったみたいですわね。
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