66 / 122
プレゼント選び
しおりを挟む
「カールは、ネックレスを贈るそうだよ」
ジークハルト様は、お買い物に出かけると決まってすぐに、ブラシール様に確認してくださったみたいです。
「ラグノア嬢が好きな、薔薇の花を模したエメラルドのネックレスを作らせたそうだ」
「まぁ、素敵」
シャルロット様は薔薇の花がお好きだそうで、いつもお使いのハンカチにも薔薇を刺繍されています。
ふふっ。
ご自分の色で作った、シャルロット様のお好きな薔薇を、いつも身に付けられるネックレスにして贈るなんて。
本当にブラシール様が、シャルロット様のことがお好きだと分かりますわ。
「ドレスは、ライムグリーンにエメラルドの刺繍とレースだそうだ。カールはライラックの上下だと言っていた。ドレス、スカイブルーにして良かったね」
「ふふっ。きっとシャルロット様のドレスは素敵でしょうね。拝見するのが楽しみですわ」
ブラシール様は、とてもとてもとてもとてもシャルロット様のことを想っていらっしゃいますから、ある意味予想通りでしたわ。
ライムグリーンに、エメラルド色の刺繍やレースのドレスを纏ったシャルロット様。
きっと、妖精のようにお綺麗で可愛らしいでしょうね。
「さて。どの店に行く?」
「いくつか、侍女たちにおすすめを聞いてまいりましたの。まずは、あの宝飾品に参りましょう」
王族や高位貴族は、基本的にお店の方を呼び寄せてお買い物をします。
もちろん中には、お店に足を運んで買われる方もいらっしゃいますが、ドレスはオーダーメイドの場合が多いので、その時に普段着用のものも一緒に買ってしまうのです。
シャルロット様がブラシール様と婚約されて、もう二年。
お飾りもバッグも靴も、きっとブラシール様色で揃っていると思います。
ですが、次々と新しいものが流行り、出てまいりますから、もしかしたらシャルロット様好みのものが見つかるかもしれません。
「いらっしゃいませ。何かお探しでしたら、お声をおかけください」
「ありがとうございます。エメラルド色の、ブローチや髪飾りを見せていただけますか?」
一応、わたくしもジークハルト様も、変装?をしております。
ジークハルト様は眼鏡をかけ、焦茶のカツラとハットを。
わたくしも同じ色のカツラと被っております。
ですが、きっとお店の方にはバレておりますわよね。
少し離れた位置に護衛の方がいるのもありますが、ジークハルト様はとても整った容姿をされていますもの。
シンプルなシャツとズボンだとはいえ、商家の子供には見えませんわ。
ジークハルト様は、お買い物に出かけると決まってすぐに、ブラシール様に確認してくださったみたいです。
「ラグノア嬢が好きな、薔薇の花を模したエメラルドのネックレスを作らせたそうだ」
「まぁ、素敵」
シャルロット様は薔薇の花がお好きだそうで、いつもお使いのハンカチにも薔薇を刺繍されています。
ふふっ。
ご自分の色で作った、シャルロット様のお好きな薔薇を、いつも身に付けられるネックレスにして贈るなんて。
本当にブラシール様が、シャルロット様のことがお好きだと分かりますわ。
「ドレスは、ライムグリーンにエメラルドの刺繍とレースだそうだ。カールはライラックの上下だと言っていた。ドレス、スカイブルーにして良かったね」
「ふふっ。きっとシャルロット様のドレスは素敵でしょうね。拝見するのが楽しみですわ」
ブラシール様は、とてもとてもとてもとてもシャルロット様のことを想っていらっしゃいますから、ある意味予想通りでしたわ。
ライムグリーンに、エメラルド色の刺繍やレースのドレスを纏ったシャルロット様。
きっと、妖精のようにお綺麗で可愛らしいでしょうね。
「さて。どの店に行く?」
「いくつか、侍女たちにおすすめを聞いてまいりましたの。まずは、あの宝飾品に参りましょう」
王族や高位貴族は、基本的にお店の方を呼び寄せてお買い物をします。
もちろん中には、お店に足を運んで買われる方もいらっしゃいますが、ドレスはオーダーメイドの場合が多いので、その時に普段着用のものも一緒に買ってしまうのです。
シャルロット様がブラシール様と婚約されて、もう二年。
お飾りもバッグも靴も、きっとブラシール様色で揃っていると思います。
ですが、次々と新しいものが流行り、出てまいりますから、もしかしたらシャルロット様好みのものが見つかるかもしれません。
「いらっしゃいませ。何かお探しでしたら、お声をおかけください」
「ありがとうございます。エメラルド色の、ブローチや髪飾りを見せていただけますか?」
一応、わたくしもジークハルト様も、変装?をしております。
ジークハルト様は眼鏡をかけ、焦茶のカツラとハットを。
わたくしも同じ色のカツラと被っております。
ですが、きっとお店の方にはバレておりますわよね。
少し離れた位置に護衛の方がいるのもありますが、ジークハルト様はとても整った容姿をされていますもの。
シンプルなシャツとズボンだとはいえ、商家の子供には見えませんわ。
70
お気に入りに追加
3,938
あなたにおすすめの小説
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】もう結構ですわ!
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
恋愛
どこぞの物語のように、夜会で婚約破棄を告げられる。結構ですわ、お受けしますと返答し、私シャルリーヌ・リン・ル・フォールは微笑み返した。
愚かな王子を擁するヴァロワ王家は、あっという間に追い詰められていく。逆に、ル・フォール公国は独立し、豊かさを享受し始めた。シャルリーヌは、豊かな国と愛する人、両方を手に入れられるのか!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/11/29……完結
2024/09/12……小説家になろう 異世界日間連載 7位 恋愛日間連載 11位
2024/09/12……エブリスタ、恋愛ファンタジー 1位
2024/09/12……カクヨム恋愛日間 4位、週間 65位
2024/09/12……アルファポリス、女性向けHOT 42位
2024/09/11……連載開始
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲
【完結】私を捨てて駆け落ちしたあなたには、こちらからさようならを言いましょう。
やまぐちこはる
恋愛
パルティア・エンダライン侯爵令嬢はある日珍しく婿入り予定の婚約者から届いた手紙を読んで、彼が駆け落ちしたことを知った。相手は同じく侯爵令嬢で、そちらにも王家の血筋の婿入りする婚約者がいたが、貴族派閥を保つ政略結婚だったためにどうやっても婚約を解消できず、愛の逃避行と洒落こんだらしい。
落ち込むパルティアは、しばらく社交から離れたい療養地としても有名な別荘地へ避暑に向かう。静かな湖畔で傷を癒やしたいと、高級ホテルでひっそり寛いでいると同じ頃から同じように、人目を避けてぼんやり湖を眺める美しい青年に気がついた。
毎日涼しい湖畔で本を読みながら、チラリチラリと彼を盗み見ることが日課となったパルティアだが。
様子がおかしい青年に気づく。
ふらりと湖に近づくと、ポチャっと小さな水音を立てて入水し始めたのだ。
ドレスの裾をたくしあげ、パルティアも湖に駆け込んで彼を引き留めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
最終話まで予約投稿済です。
次はどんな話を書こうかなと思ったとき、駆け落ちした知人を思い出し、そんな話を書くことに致しました。
ある日突然、紙1枚で消えるのは本当にびっくりするのでやめてくださいという思いを込めて。
楽しんで頂けましたら、きっと彼らも喜ぶことと思います。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
もう一度あなたと?
キムラましゅろう
恋愛
アデリオール王国魔法省で魔法書士として
働くわたしに、ある日王命が下った。
かつて魅了に囚われ、婚約破棄を言い渡してきた相手、
ワルター=ブライスと再び婚約を結ぶようにと。
「え?もう一度あなたと?」
国王は王太子に巻き込まれる形で魅了に掛けられた者達への
救済措置のつもりだろうけど、はっきり言って迷惑だ。
だって魅了に掛けられなくても、
あの人はわたしになんて興味はなかったもの。
しかもわたしは聞いてしまった。
とりあえずは王命に従って、頃合いを見て再び婚約解消をすればいいと、彼が仲間と話している所を……。
OK、そう言う事ならこちらにも考えがある。
どうせ再びフラれるとわかっているなら、この状況、利用させてもらいましょう。
完全ご都合主義、ノーリアリティ展開で進行します。
生暖かい目で見ていただけると幸いです。
小説家になろうさんの方でも投稿しています。
この婚約は白い結婚に繋がっていたはずですが? 〜深窓の令嬢は赤獅子騎士団長に溺愛される〜
氷雨そら
恋愛
婚約相手のいない婚約式。
通常であれば、この上なく惨めであろうその場所に、辺境伯令嬢ルナシェは、美しいベールをなびかせて、毅然とした姿で立っていた。
ベールから、こぼれ落ちるような髪は白銀にも見える。プラチナブロンドが、日差しに輝いて神々しい。
さすがは、白薔薇姫との呼び名高い辺境伯令嬢だという周囲の感嘆。
けれど、ルナシェの内心は、実はそれどころではなかった。
(まさかのやり直し……?)
先ほど確かに、ルナシェは断頭台に露と消えたのだ。しかし、この場所は確かに、あの日経験した、たった一人の婚約式だった。
ルナシェは、人生を変えるため、婚約式に現れなかった婚約者に、婚約破棄を告げるため、激戦の地へと足を向けるのだった。
小説家になろう様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる