2度目の人生は好きにやらせていただきます

みおな

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抗議の結果は〜ラグノア公爵令嬢シャルロット視点〜

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「それでお父様、コストナー男爵家からは謝罪はありまして?」

 先日のお茶会への乱入の件は、すぐにお父様からコストナー男爵家へと抗議させていただきました。

 当然です。
招いていない、しかも男爵家のご令嬢が勝手に公爵家へ出向くこと自体が問題ですが、あの場には王太子殿下と王姪でイングリス公爵令嬢のアリスティア様がいらっしゃったのです。

 その場で斬り捨てられたり、牢に入れられる可能性は高かったのです。

 それを、王太子殿下はアリスティア様のお目汚しになるから、と。

 私の婚約者のカール様はお庭が汚れるから、と。

 強制退出だけで済ませてくださったのです。

 ですが、そのままというわけにはいきません。

 それを許してしまえば、同じことが起きた時に罰することができなくなってしまいますから。

 これは義務でもあるのです。

「いや。ブラシール侯爵家からも抗議があったらしいが、全くの無視だ。あそこは娘を溺愛していて、何でも言うことを聞いているらしいからな」

 お父様はため息を吐かれました。

 いえいえ。
溺愛といっても限度があるでしょう?

 それでよく貴族の、男爵家とはいえ当主が務まりますね?

 うちのお父様がお優しいからと、甘く見ているのかしら?

 確かにお父様はお優しい方ですが、公爵ですのよ?お優しいだけで、領地の運営は出来ませんわ。

「カール様・・・無茶なさらないといいけれど」

「・・・ブラシール侯爵が気にかけておいてくれるだろう」

 カール様は、その・・・私のことをとても大切にしてくださっているのです。

 それこそ、溺愛という言葉がピッタリというほどに。

 彼は、私を傷つけるものを徹底的に排除しようとするところがありますから・・・

 過剰防衛にならなければいいのですが。

「王家からは抗議はなかったのですか?」

「今回、ジークハルト殿下がご一緒されていたのは、イングリス公爵令嬢様のお供だということで、抗議はなさらなかったらしい。イングリス公爵令嬢様が相手に逆恨みされたりするのを防ぎたいのだろう。殿下にとっては従妹でもあるからな」

 アリスティア様は、ジークハルト殿下のお父様である国王陛下の妹殿下のお子様です。

 公爵令嬢ではありますが、王姪。
 はぁ。王家に連なる方が二人もいる場所に、あんな態度で乱入して、しかも殿下のお名前を口にするなんて。

 私は婚約者候補だった時にお許しいただいたので、公式の場以外はお名前を呼ばせていただいていますけど。

 幸いだったのは、コストナー様がアリスティア様に牙を剥かなかったことですね。

 もしそんなことをしていたら・・・
考えただけで背筋が寒くなりますわ。
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