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お茶会

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 セオドア王国では筆頭公爵家ではありましたが、ローゼンタール王国で公爵位を賜ったとはいえ、我が家は新参です。

 それでも、お母様が王妹であることから、お茶会のお誘いは公爵家侯爵家伯爵家へと送られました。

 ローゼンタール王国の公爵家は、我が家を除けば三家、侯爵家は五家、伯爵家は五家です。

 わたくしと年齢の近いご令嬢がいるのは、公爵家二家と侯爵家三家、伯爵家二家です。

 あとはご子息だったり、まだ幼子だったりします。

 そのうち、婚約者がいらっしゃらないのは、公爵家一家と侯爵家二家です。

 ジークハルト様の婚約者が、まだ決まっていないからだと思います。

 お茶会は、王宮の中庭にテーブルを並べます。

 わたくしとキャスリーン様、お招きしたご令嬢たちあわせて九人ですが、わたくしとキャスリーン様はご令嬢たちとは面識がありませんから、お席はわたくしとキャスリーン様とでひとつのテーブル。

 ご令嬢の皆様は、爵位ごとに分けました。全て三人がけのテーブルにいたしました。

 お茶菓子は、アンナが王宮侍女から有名店の情報を仕入れてきて、何件かのお菓子を揃えました。

 わたくしの拙いお菓子も、もっと上達したら出したいですわ。

 さすがに初対面のご令嬢に、不恰好なお菓子は出せません。

 キャスリーン様がお兄様の髪の色である青いドレスを選ばれましたので、わたくしもお揃いのドレスにいたしました。

 お母様や伯母様は、途中でご挨拶にだけ来てくださることになりました。

「ごきげんよう。アリスティア・イングリスと申します」

「ごきげんよう、イングリス様。サーチェス公爵家が娘ビアンカですわ」

「リリーシア・カーマインと申します」

「フローレンス・サントナと申します」

 ビアンカ様は、綺麗な金髪に碧眼をされていて、わたくしより三歳年上です。

 リリーシア様は水色の髪と瞳をされた侯爵家のご令嬢で、わたくしの一歳年下。

 フローレンス様も侯爵家のご令嬢で、エメラルド色の髪と瞳をされていて、わたくしの二歳年上ですわ。

 このお三方が、まだ婚約者がいらっしゃらないご令嬢です。

 ラグノア公爵家のご令嬢シャルロット様は、わたくしと同い年。
 ダートン侯爵家のヴェロニカ様はビアンカ様と同い年。
 エプソン伯爵家のシシリー様と、ネルトン伯爵家のハーミィ様はわたくしの一歳年上です。

 この方々はすでに婚約されています。

 キャスリーン様も皆様とご挨拶を終え、お茶会の始まりですわ。

 皆様、お友達になってくださるといいのですが。

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