2度目の人生は好きにやらせていただきます

みおな

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私の従兄、ですか?

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 キャスリーン様たちをお部屋にご案内して、わたくし自身も部屋で着替えをいたしました。

 まだお母様はお祖父様たちとお話をなさっているみたいですが、終わりましたら一緒にお茶をいただこうと思いますの。

 アンナも、ローゼンタール王家に仕える侍女たちと同じお仕着せに着替えて、わたくしの後ろに控えています。

 キャスリーン様たちは初めて転移魔法陣を使用しましたので、体調を慮ってお部屋でお休みいただいています。

 初めての人には気持ち悪いのですわ、あれ。

 サロンでお茶をいただいていると、誰かが入って来られました。
 お母様やお祖父様たちかと思ったのですが・・・

「アリスティア姫・・・であってるかな?」

 そうわたくしに問いかけられたのは・・・

 とても、とても美しい方でした。

 透けるような銀の髪は襟足で束ねられていますが、腰のあたりまであります。

 光を弾く瞳は銀色で、ローゼンタール王家の血を引いていることがすぐに分かりました。

 背はお兄様くらいかしら?
がっしりというより、スラッとしていらっしゃいますが、鍛えられていることはその立ち姿で分かります。

 セオドア王国のエリック殿下も優れた容姿の方でしたが、この方はそれ以上ですわ。

「合ってはいますが、わたくしは姫ではなく公爵令嬢ですわ」

 王孫ではありますが、王族として暮らしているわけではありません。

「ああ。テレサ叔母上は公爵夫人だったね。やっとローゼンタールで住ませることが出来るとお祖父様と父上が喜んでいたよ」

 叔母上?お祖父様と父上?
お母様を叔母上と呼ぶということは。

「王太子殿下でしょうか?」

「ああ、すまない。自己紹介もしていなかった。無作法を詫びよう。僕の名前はジークハルト・ローゼンタール。君の従兄にあたる」

「イングリス公爵家が娘、アリスティアがジークハルト王太子殿下にご挨拶申し上げます」

 立ち上がり、カーテシーをします。

 従妹ではありますが、わたくしは公爵家の娘。

 将来、国王陛下になられる方にとっては臣下にあたります。

 礼をとるのは当然のことですわ。

 ですが、ジークハルト殿下はそうは思わなかったようです。

「そんな他人行儀な真似はしないでくれ。僕も君も同じ王孫だ。父は確かに国王だが、僕が後を継ぐとは限らない。それに、君と会うのをとても楽しみにしていたんだ」

 ありがたいお言葉ですが、同じではありませんわ。

 それに、確か伯父様、国王陛下にお子様はジークハルト王太子殿下のみ。

 セオドア王国と遠く離れていましたけど、お噂は耳にしておりましたわ。

 神の如くとても美しい方で、そして冷たい方だと。
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