90 / 120
公爵令嬢のひとり言16
しおりを挟む
お父様とお母様には、王妃様をどうするのか、国王陛下たちと話し合ってもらえことになった。
陛下やお母様の話も聞かないのなら、もう打つ手は限られている。
別に嫁をこの子に!と言っているだけなら罪ではないけど、王妃様にはそれを可能にする権力がある。
同時に義務もあるけれど、王妃様は王妃としての公務はちゃんとやっているし、少々偏ってはいるけど子供のことも愛している。
つまりは、権力を行使できる権利があるのよ。
恋愛結婚を推奨しているとはいえ、この世界は政略結婚が当たり前の世界。
王命とか使われると面倒なの。
私ひとりなら国外に逃げれば済むけど、ランス兄様はフィオレンサ公爵家を継ぐことを決められた。
リリアナ様がお嫁さんに来ることもあるし、できれば兄様が公爵として安定するまで、お父様たちには兄様を支えてもらいたい。
私が逃げた後に、ランス兄様たちに何かされても困る。そんなことになったら、我慢できなくて報復してしまう。
問題はあるかもしれないけど、王妃様はライアン殿下とリリアナ様のお母様。
二人を悲しませるようなことはしたくないわ。
とりあえずは、話し合いの結果待ちね。
それじゃあ、その間に偽ヒロインのことをどうにかしましょうか。
ヘリオのことというか、カサブランカ伯爵家にもお仕置きしないとね。
カイルは自分の父親のこと、どう思っているのかしら?
憎んでる?それともどうでもいい?
カイルがそれでも親だと思っているのなら、そうね、陛下にお願いして準男爵くらいまで降爵させて貰おうかしら。
理由?
理由なんて何とでもなるわ。
後妻に入った夫人も、ヘリオも、随分と派手に伯爵家のお金を使っているみたいだもの。
伯爵家の家計は現在、火の車よね。
フィオレンサ商会でも、カイルがランス兄様の侍従だからって、ツケで買い物してるみたいだし。
報告は来てるけど、好きにやらせているの。
領民に課税とかしたら、カイルが悲しむもの。
請求されないから、最近は増長してるみたい。
そろそろまとめて払って貰おうかしら。
もしカイルがフィオレンサ商会の縁付きだとしても、カサブランカ伯爵家とは関係ないのにね。
自分たちが追い出しておいて、利用だけはするつもりなのかしら?
アデライン王国では、準男爵位は一代限り。
功績をあげて陞爵しなければ、ヘリオの代は平民よ。
ツケを請求すれば、没落することは間違いないから、借金チャラの交換条件として降爵させるのもアリかもね。
え?カイルが憎んでたら?
もちろん、借金チャラになんかしないわ。
鉱山で働いてでも何ででも払って貰うわよ。
陛下やお母様の話も聞かないのなら、もう打つ手は限られている。
別に嫁をこの子に!と言っているだけなら罪ではないけど、王妃様にはそれを可能にする権力がある。
同時に義務もあるけれど、王妃様は王妃としての公務はちゃんとやっているし、少々偏ってはいるけど子供のことも愛している。
つまりは、権力を行使できる権利があるのよ。
恋愛結婚を推奨しているとはいえ、この世界は政略結婚が当たり前の世界。
王命とか使われると面倒なの。
私ひとりなら国外に逃げれば済むけど、ランス兄様はフィオレンサ公爵家を継ぐことを決められた。
リリアナ様がお嫁さんに来ることもあるし、できれば兄様が公爵として安定するまで、お父様たちには兄様を支えてもらいたい。
私が逃げた後に、ランス兄様たちに何かされても困る。そんなことになったら、我慢できなくて報復してしまう。
問題はあるかもしれないけど、王妃様はライアン殿下とリリアナ様のお母様。
二人を悲しませるようなことはしたくないわ。
とりあえずは、話し合いの結果待ちね。
それじゃあ、その間に偽ヒロインのことをどうにかしましょうか。
ヘリオのことというか、カサブランカ伯爵家にもお仕置きしないとね。
カイルは自分の父親のこと、どう思っているのかしら?
憎んでる?それともどうでもいい?
カイルがそれでも親だと思っているのなら、そうね、陛下にお願いして準男爵くらいまで降爵させて貰おうかしら。
理由?
理由なんて何とでもなるわ。
後妻に入った夫人も、ヘリオも、随分と派手に伯爵家のお金を使っているみたいだもの。
伯爵家の家計は現在、火の車よね。
フィオレンサ商会でも、カイルがランス兄様の侍従だからって、ツケで買い物してるみたいだし。
報告は来てるけど、好きにやらせているの。
領民に課税とかしたら、カイルが悲しむもの。
請求されないから、最近は増長してるみたい。
そろそろまとめて払って貰おうかしら。
もしカイルがフィオレンサ商会の縁付きだとしても、カサブランカ伯爵家とは関係ないのにね。
自分たちが追い出しておいて、利用だけはするつもりなのかしら?
アデライン王国では、準男爵位は一代限り。
功績をあげて陞爵しなければ、ヘリオの代は平民よ。
ツケを請求すれば、没落することは間違いないから、借金チャラの交換条件として降爵させるのもアリかもね。
え?カイルが憎んでたら?
もちろん、借金チャラになんかしないわ。
鉱山で働いてでも何ででも払って貰うわよ。
69
お気に入りに追加
654
あなたにおすすめの小説
虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
【完結】悪役令嬢はゲームに巻き込まれない為に攻略対象者の弟を連れて隣国に逃げます
kana
恋愛
前世の記憶を持って生まれたエリザベートはずっとイヤな予感がしていた。
イヤな予感が確信に変わったのは攻略対象者である王子を見た瞬間だった。
自分が悪役令嬢だと知ったエリザベートは、攻略対象者の弟をゲームに関わらせない為に一緒に隣国に連れて逃げた。
悪役令嬢がいないゲームの事など関係ない!
あとは勝手に好きにしてくれ!
設定ゆるゆるでご都合主義です。
毎日一話更新していきます。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
麗しの王子殿下は今日も私を睨みつける。
スズキアカネ
恋愛
「王子殿下の運命の相手を占いで決めるそうだから、レオーネ、あなたが選ばれるかもしれないわよ」
伯母の一声で連れて行かれた王宮広場にはたくさんの若い女の子たちで溢れかえっていた。
そしてバルコニーに立つのは麗しい王子様。
──あの、王子様……何故睨むんですか?
人違いに決まってるからそんなに怒らないでよぉ!
◇◆◇
無断転載・転用禁止。
Do not repost.
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる