43 / 128
悪役令嬢回避編
魔獣討伐2
しおりを挟む
作戦はこうだ。
まず、教師陣の3分の1で水魔法で池を作る。
残りの3分の2で魔獣を拘束する。そして、レイノルドが溶岩並みに魔獣を燃やす。
私は、水蒸気爆発を発生させた時の被害を防ぐために結界を張る。
それで魔獣を倒せるかどうかは、わからない。
というか、水蒸気爆発で倒せないなら、私たちに使える手はないということになる。
剣も効かないと言っていたから、風魔法で切り裂くっていう手も効かないだろうし、溶岩並みに熱しても弱らないなら、雷魔法での感電も効果なさそうである。
転移魔法を使える者もいないし、例え使えたとして元いた場所が分からないから、どこへでも転移させればいいというわけでもない。
真空空間とかに転移させ、空気がなければ倒せるかもだけど、どちらにせよ使える者がいないのだから、ないものねだりをしたところで仕方ない。
「失敗したら、打つ手なしか」
「そうですわね。転移魔法の使い手でもいれば、他に手も考えられますけど」
「これが成功したら、学ぶことにするよ。会得できるかは分からないけど」
魔法というものは、魔力量だけでなく、本人の資質に影響する。
いわゆる相性というヤツである。
だから、頑張れば会得できるというものではない。
でも、その努力しようとする姿勢は好きだ。レイノルドの場合、単に魔法馬鹿なだけって話もあるけど。
「怪我だけはしないでよ。僕は殿下に殺されたくないからね」
「ふふっ。ノックス様もお約束下さいませね」
「ああ。先生方も準備はいいですか?」
「「「ああ」」」
魔力糸で拘束した魔獣を宙に浮かせ、その後に地面に大きな穴を開ける。
本当なら、池とかある場所に移動出来たら良かったんだけど、そんな余裕もないので地面の表面を石で固める。土魔法の応用ってヤツだ。
その間に拘束魔法を切り替えた魔獣を、レイノルドが永遠に燃やし続ける。
魔獣は溶融物質じゃないから、アレを水蒸気爆発させるには、密封空間の中にある水を気化膨張させる必要がある・・・らしい。
前世は理数系得意じゃなかったから、うろ覚えだけど、後輩がそういうの得意な子で、福○の原○事故とか、色々説明してくれた。
まぁ、理解力が追いつかなくて、最終的には、「熱したフライパンに水を垂らしたら、弾け飛ぶでしょ?アレですよ」とか言われたけど。
水は熱せられて水蒸気になった場合、体積が1700倍?とか何とかになるらしい。
うーん。理数系の頭が欲しかったわ。
レイノルドは理数系っぽいから、私の案にすぐ反応したけど。
まぁ理解はともかく、私のやるべきことは、レイノルドが魔獣を熱し終えたら、結界を張ることだ。
まず、教師陣の3分の1で水魔法で池を作る。
残りの3分の2で魔獣を拘束する。そして、レイノルドが溶岩並みに魔獣を燃やす。
私は、水蒸気爆発を発生させた時の被害を防ぐために結界を張る。
それで魔獣を倒せるかどうかは、わからない。
というか、水蒸気爆発で倒せないなら、私たちに使える手はないということになる。
剣も効かないと言っていたから、風魔法で切り裂くっていう手も効かないだろうし、溶岩並みに熱しても弱らないなら、雷魔法での感電も効果なさそうである。
転移魔法を使える者もいないし、例え使えたとして元いた場所が分からないから、どこへでも転移させればいいというわけでもない。
真空空間とかに転移させ、空気がなければ倒せるかもだけど、どちらにせよ使える者がいないのだから、ないものねだりをしたところで仕方ない。
「失敗したら、打つ手なしか」
「そうですわね。転移魔法の使い手でもいれば、他に手も考えられますけど」
「これが成功したら、学ぶことにするよ。会得できるかは分からないけど」
魔法というものは、魔力量だけでなく、本人の資質に影響する。
いわゆる相性というヤツである。
だから、頑張れば会得できるというものではない。
でも、その努力しようとする姿勢は好きだ。レイノルドの場合、単に魔法馬鹿なだけって話もあるけど。
「怪我だけはしないでよ。僕は殿下に殺されたくないからね」
「ふふっ。ノックス様もお約束下さいませね」
「ああ。先生方も準備はいいですか?」
「「「ああ」」」
魔力糸で拘束した魔獣を宙に浮かせ、その後に地面に大きな穴を開ける。
本当なら、池とかある場所に移動出来たら良かったんだけど、そんな余裕もないので地面の表面を石で固める。土魔法の応用ってヤツだ。
その間に拘束魔法を切り替えた魔獣を、レイノルドが永遠に燃やし続ける。
魔獣は溶融物質じゃないから、アレを水蒸気爆発させるには、密封空間の中にある水を気化膨張させる必要がある・・・らしい。
前世は理数系得意じゃなかったから、うろ覚えだけど、後輩がそういうの得意な子で、福○の原○事故とか、色々説明してくれた。
まぁ、理解力が追いつかなくて、最終的には、「熱したフライパンに水を垂らしたら、弾け飛ぶでしょ?アレですよ」とか言われたけど。
水は熱せられて水蒸気になった場合、体積が1700倍?とか何とかになるらしい。
うーん。理数系の頭が欲しかったわ。
レイノルドは理数系っぽいから、私の案にすぐ反応したけど。
まぁ理解はともかく、私のやるべきことは、レイノルドが魔獣を熱し終えたら、結界を張ることだ。
95
お気に入りに追加
8,220
あなたにおすすめの小説
王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?
いりん
恋愛
婚約者の王子が好きだったが、
たまたま付き人と、
「婚約者のことが好きなわけじゃないー
王族なんて恋愛して結婚なんてできないだろう」
と話ながら切なそうに聖女を見つめている王子を見て、王子の片思いに気付いた。
私が悪役令嬢になれば、聖女と王子は結婚できるはず!と婚約破棄を目指してたのに…、
「僕と婚約破棄して、あいつと結婚するつもり?許さないよ」
なんで執着するんてすか??
策略家王子×天然令嬢の両片思いストーリー
基本的に悪い人が出てこないほのぼのした話です。
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。

〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり(苦手な方はご注意下さい)。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

悪役令嬢に転生かと思ったら違ったので定食屋開いたら第一王子が常連に名乗りを上げてきた
咲桜りおな
恋愛
サズレア王国第二王子のクリス殿下から婚約解消をされたアリエッタ・ネリネは、前世の記憶持ちの侯爵令嬢。王子の婚約者で侯爵令嬢……という自身の状況からここが乙女ゲームか小説の中で、悪役令嬢に転生したのかと思ったけど、どうやらヒロインも見当たらないし違ったみたい。
好きでも嫌いでも無かった第二王子との婚約も破棄されて、面倒な王子妃にならなくて済んだと喜ぶアリエッタ。我が侯爵家もお姉様が婿養子を貰って継ぐ事は決まっている。本来なら新たに婚約者を用意されてしまうところだが、傷心の振り(?)をしたら暫くは自由にして良いと許可を貰っちゃった。
それならと侯爵家の事業の手伝いと称して前世で好きだった料理をしたくて、王都で小さな定食屋をオープンしてみたら何故か初日から第一王子が来客? お店も大繁盛で、いつの間にか元婚約者だった第二王子まで来る様になっちゃった。まさかの王家御用達のお店になりそうで、ちょっと困ってます。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
※料理に関しては家庭料理を作るのが好きな素人ですので、厳しい突っ込みはご遠慮いただけると助かります。
そしてイチャラブが甘いです。砂糖吐くというより、砂糖垂れ流しです(笑)
本編は完結しています。時々、番外編を追加更新あり。
「小説家になろう」でも公開しています。
森に捨てられた令嬢、本当の幸せを見つけました。
玖保ひかる
恋愛
[完結]
北の大国ナバランドの貴族、ヴァンダーウォール伯爵家の令嬢アリステルは、継母に冷遇され一人別棟で生活していた。
ある日、継母から仲直りをしたいとお茶会に誘われ、勧められたお茶を口にしたところ意識を失ってしまう。
アリステルが目を覚ましたのは、魔の森と人々が恐れる深い森の中。
森に捨てられてしまったのだ。
南の隣国を目指して歩き出したアリステル。腕利きの冒険者レオンと出会い、新天地での新しい人生を始めるのだが…。
苦難を乗り越えて、愛する人と本当の幸せを見つける物語。
※小説家になろうで公開した作品を改編した物です。
※完結しました。
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる