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思ってたより
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国境付近に移動して、魔獣の出現具合を確認する。
「異常種が思ったよりいますね」
「ああ。面倒な相手だが、今回は好都合だな」
見える範囲の異常は、例の亀タイプとトレントタイプ、ライオン、かな?獣タイプに、大きな鳥のようなタイプもいる。
あとは普通の魔獣が、それなりにいる。
これ、量が多すぎない?
もしかしてスタンピード?
「シンクレア王国を守るつもりはありませんが、この量がグレイ王国とかに行くと面倒です。とりあえず、見える範囲のを一掃しましょう」
「分かった。村人とかはいないようだ。火魔法を使うか?」
「そうですね。お願い出来ますか?私は火魔法で撃ち漏らした魔獣を狩ります」
シキの扱う魔法なら、私がブーストしなくても異常種を倒せるだろう。
基本、人の住む場所で火魔法は使わないけど、村人はいないみたいだし、浄化を兼ねて燃やしてしまおう。
「分かった」
シキが唱える火魔法の呪文を聞きながら、魔獣の様子を眺める。
今まで、シンクレア王国は聖女の結界があったから魔獣が大挙することはなかった。
現在、カルディア帝国に結界が張られているとはいえ、カルディアとは距離が離れているし山脈が隔てている。
もちろん、魔獣だから人とは違い山脈を越えるのも容易いだろうけど、こんなに大挙する?
私は、他国のことをよく知らない。
だから私が知らないだけで、今までもこんなに異常種がいたのかもしれないけど。
まぁ、今はこの辺りを一掃することに集中しよう。
呪文が唱え終わったので、シキと視線で頷き合う。
直後。
シキの放った火魔法が辺りを紅蓮に染めた。
ああ。
ちゃんと、周囲に残された人がいないことは確認済みですよ。
動けない人とか、残されてたら大変だからね。
国王陛下や王太子、教皇が嫌いだからといって、関係ない人たちが死ねばいいとまでは思ってないから。
人が全くいなかったわけではないけど・・・
残念ながら魔獣に襲われたのか、既に事切れていた。
私も、亡くなった人を生き返らせることは出来ない。
相当な威力の火魔法に燃やされ、絶叫する魔獣の中を、高速移動で駆け抜けながら、手当たり次第狩って行く。
辺りを埋め尽くしていた魔獣が、ただの魔石に変わるのに十分もかからなかった。
「見事なものだな」
「ええ。見事に焦土と化しましたね」
「・・・そういう意味ではないのだがな。まぁ、いい。これで結界石を置くまではグレイ王国も大丈夫だろう」
魔石は相当数集まったし、この付近を一掃したから時間稼ぎにはなるだろう。
ホッと息を吐いてシキと帰ろうとした時、聞き覚えのある声がした。
「ティアラか?」
「異常種が思ったよりいますね」
「ああ。面倒な相手だが、今回は好都合だな」
見える範囲の異常は、例の亀タイプとトレントタイプ、ライオン、かな?獣タイプに、大きな鳥のようなタイプもいる。
あとは普通の魔獣が、それなりにいる。
これ、量が多すぎない?
もしかしてスタンピード?
「シンクレア王国を守るつもりはありませんが、この量がグレイ王国とかに行くと面倒です。とりあえず、見える範囲のを一掃しましょう」
「分かった。村人とかはいないようだ。火魔法を使うか?」
「そうですね。お願い出来ますか?私は火魔法で撃ち漏らした魔獣を狩ります」
シキの扱う魔法なら、私がブーストしなくても異常種を倒せるだろう。
基本、人の住む場所で火魔法は使わないけど、村人はいないみたいだし、浄化を兼ねて燃やしてしまおう。
「分かった」
シキが唱える火魔法の呪文を聞きながら、魔獣の様子を眺める。
今まで、シンクレア王国は聖女の結界があったから魔獣が大挙することはなかった。
現在、カルディア帝国に結界が張られているとはいえ、カルディアとは距離が離れているし山脈が隔てている。
もちろん、魔獣だから人とは違い山脈を越えるのも容易いだろうけど、こんなに大挙する?
私は、他国のことをよく知らない。
だから私が知らないだけで、今までもこんなに異常種がいたのかもしれないけど。
まぁ、今はこの辺りを一掃することに集中しよう。
呪文が唱え終わったので、シキと視線で頷き合う。
直後。
シキの放った火魔法が辺りを紅蓮に染めた。
ああ。
ちゃんと、周囲に残された人がいないことは確認済みですよ。
動けない人とか、残されてたら大変だからね。
国王陛下や王太子、教皇が嫌いだからといって、関係ない人たちが死ねばいいとまでは思ってないから。
人が全くいなかったわけではないけど・・・
残念ながら魔獣に襲われたのか、既に事切れていた。
私も、亡くなった人を生き返らせることは出来ない。
相当な威力の火魔法に燃やされ、絶叫する魔獣の中を、高速移動で駆け抜けながら、手当たり次第狩って行く。
辺りを埋め尽くしていた魔獣が、ただの魔石に変わるのに十分もかからなかった。
「見事なものだな」
「ええ。見事に焦土と化しましたね」
「・・・そういう意味ではないのだがな。まぁ、いい。これで結界石を置くまではグレイ王国も大丈夫だろう」
魔石は相当数集まったし、この付近を一掃したから時間稼ぎにはなるだろう。
ホッと息を吐いてシキと帰ろうとした時、聞き覚えのある声がした。
「ティアラか?」
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