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それは秘密
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私の高速移動の魔法では、騎馬程度のスピードしか出ない。
まぁ普段はそれで十分だけど、グレン様たちに追いつく必要があるから、出来ればもう少しスピードを上げたい。
シキが転移魔法を使えれば、一気に国境まで飛べる。
だけど、私は使えるけど原理が分かってないから、シキに教えることができない。
うん。戻ってきたら真面目に魔法の勉強をしよう。
「アイツらは今回は精鋭の少人数だから、騎馬では追いつかないな。ギルドの転移陣を借りよう」
「転移陣?そんなのがあるんですか?」
「お互いのギルドマスターの許可を得れば、ギルド同士を繋ぐ転移陣が使える。魔獣の発生で帝国の第二皇子が危険に晒されるかもということなら、今回は許可が下りるだろう」
ギルドは独立した機関だから、皇帝陛下だからといって、自由に使えるわけではないらしい。
うーん。
でもギルドを通したら、魔石貰えるかな?
一応は討伐者に権利はあるはずだけど。
「魔石、もらえるでしょうか?」
「あー、異常種の魔石なら研究対象に欲しいと言われそうだが、権利はあくまでも討伐者だからな。ただ、異常種を倒せると分かったら、おそらくギルドランクがアップするぞ」
「試験を受けなくてもですか?今以上に上げるつもりはないんですけど」
ランクがBランクになると、報酬が上がるメリットの代わりに、指名依頼が来るデメリットがある。
大体、指名依頼をするのは貴族が多いから、面倒ごとが増える。
私みたいに見た目と実力が一致してない場合は、特にだ。
「ギルド長が許可すれば、な。形だけの試験を受けさせられ、手を抜いてもランクアップさせられる。高ランクの冒険者は貴重だからな。ギルドとしても確保しておきたいのさ」
うーん。面倒ごとになる予感しかない。
かといって、他に方法も・・・
ん?
「その転移魔法陣って、隠蔽魔法使ってたらバレます?」
「・・・どうするつもりだ?」
「私が異常種退治に参加してると、ギルドにバレなければいいなら、姿を隠して行くのもアリかなぁと思いまして。何の異常種かわかりませんけど、受付嬢のミミさんはAランク冒険者に依頼が出てると言ってました。多分・・・Aランクでは厳しいと思います」
あくまでも予想だけど、あのドラゴンの異常種と同じレベルだと厳しいんじゃないかな。
まぁ、私は冒険者と戦ったことがないから、彼らの実力はわかんないけど。
「それほど、か。ん?ちょっと待て。以前・・・アルプロの森で強い魔獣が出たとかギルドから報告が・・・まさか」
「えーと・・・乙女の秘密です」
まぁ普段はそれで十分だけど、グレン様たちに追いつく必要があるから、出来ればもう少しスピードを上げたい。
シキが転移魔法を使えれば、一気に国境まで飛べる。
だけど、私は使えるけど原理が分かってないから、シキに教えることができない。
うん。戻ってきたら真面目に魔法の勉強をしよう。
「アイツらは今回は精鋭の少人数だから、騎馬では追いつかないな。ギルドの転移陣を借りよう」
「転移陣?そんなのがあるんですか?」
「お互いのギルドマスターの許可を得れば、ギルド同士を繋ぐ転移陣が使える。魔獣の発生で帝国の第二皇子が危険に晒されるかもということなら、今回は許可が下りるだろう」
ギルドは独立した機関だから、皇帝陛下だからといって、自由に使えるわけではないらしい。
うーん。
でもギルドを通したら、魔石貰えるかな?
一応は討伐者に権利はあるはずだけど。
「魔石、もらえるでしょうか?」
「あー、異常種の魔石なら研究対象に欲しいと言われそうだが、権利はあくまでも討伐者だからな。ただ、異常種を倒せると分かったら、おそらくギルドランクがアップするぞ」
「試験を受けなくてもですか?今以上に上げるつもりはないんですけど」
ランクがBランクになると、報酬が上がるメリットの代わりに、指名依頼が来るデメリットがある。
大体、指名依頼をするのは貴族が多いから、面倒ごとが増える。
私みたいに見た目と実力が一致してない場合は、特にだ。
「ギルド長が許可すれば、な。形だけの試験を受けさせられ、手を抜いてもランクアップさせられる。高ランクの冒険者は貴重だからな。ギルドとしても確保しておきたいのさ」
うーん。面倒ごとになる予感しかない。
かといって、他に方法も・・・
ん?
「その転移魔法陣って、隠蔽魔法使ってたらバレます?」
「・・・どうするつもりだ?」
「私が異常種退治に参加してると、ギルドにバレなければいいなら、姿を隠して行くのもアリかなぁと思いまして。何の異常種かわかりませんけど、受付嬢のミミさんはAランク冒険者に依頼が出てると言ってました。多分・・・Aランクでは厳しいと思います」
あくまでも予想だけど、あのドラゴンの異常種と同じレベルだと厳しいんじゃないかな。
まぁ、私は冒険者と戦ったことがないから、彼らの実力はわかんないけど。
「それほど、か。ん?ちょっと待て。以前・・・アルプロの森で強い魔獣が出たとかギルドから報告が・・・まさか」
「えーと・・・乙女の秘密です」
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