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すぐに見つけ出せ〜シンクレア王国国王視点〜
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隣国での式典を終えて戻ると、教皇が王宮に乗り込んで来た。
教会と王家はあまり仲のいいものではなかったが、今の教皇と儂は竹馬の友というやつで、妙に気が合った。
「どうしたんだ?そんな慌てて」
「どうしたんだ、じゃない!カタパルト殿下はどこだ?お聞きしたいことがあるっ!」
「カタパルト?おい、誰かカタパルトを呼んでこい」
衛兵に指示を出し、マルチェロに座るように促した。
「それでカタパルトがどうしたんだ?」
「聖女であるティアラと婚約破棄をし、ティアラを国外追放にしたと!殿下は何を考えておられるんだっ?ティアラの聖力は他の聖女とは桁違いなんだ。なまじ孤児だから逃げられないように殿下との婚約で縛っていたのに、それを理解されていないのかッ!」
「国外・・・追放だと?」
確かにカタパルトは、事あるごとに聖女ティアラを疎んじていた。
だが、別にそれはかまわないから放置していたのだ。
必要なのは、ティアラが王太子の婚約者だという肩書きだけだった。
それがあれば、たとえ元孤児で伯爵家の養女だとしても、他国に無断で出る事が出来ないからだ。
だというのに、婚約破棄の上に国外追放にした?
あのバカ息子は何をやっているんだ!
「カタパルトはまだか!」
「も、申し訳ございません。で、殿下は、ガーディナー公爵令嬢様と出かけられていると・・・」
「ガーディナー公爵令嬢と?」
「今の時間は祈りの時間のはずだというのに!公爵令嬢であろうと聖女の務めを放棄して何をしているんだ!」
マルチェロが腹立たしげに叫ぶ。
基本的に聖女は教会で生活する。
家から通うことを認めているのは、高位貴族の令嬢だからだ。
政略結婚が関わってくるために、令嬢としての躾やマナーを学んでおかなければならない。
だが、だからといって聖女の務めを疎かにしていいわけではない。
シンクレア王国では、聖女の地位は高い。
平民の聖女でも、子爵令嬢より地位は上という扱いになる。
それだけ、聖女という存在が我が国にとって重要なのだ。
カタパルトにも、何度も何度も言って聞かせた。
なのに、その聖女をこともあろうに国外追放にしただと?
「すぐにカタパルトとガーディナー公爵令嬢を探して連れてこい!あと、ティアラを探せっ!あの容姿だ、すぐに目撃情報は集まるはずだ!」
ティアラは、この国では珍しい黒髪をしている。
どこに隠れるにしても、必ず目撃情報があるはずだ。
「・・・王都の防衛の強化をしておいてくれ」
「どういうことだ?」
「今、残っている聖女達に結界石に聖力を込めさせている。だが、聖力の回復が間に合わない。おそらく・・・結界は破れる」
なんだと?
教会と王家はあまり仲のいいものではなかったが、今の教皇と儂は竹馬の友というやつで、妙に気が合った。
「どうしたんだ?そんな慌てて」
「どうしたんだ、じゃない!カタパルト殿下はどこだ?お聞きしたいことがあるっ!」
「カタパルト?おい、誰かカタパルトを呼んでこい」
衛兵に指示を出し、マルチェロに座るように促した。
「それでカタパルトがどうしたんだ?」
「聖女であるティアラと婚約破棄をし、ティアラを国外追放にしたと!殿下は何を考えておられるんだっ?ティアラの聖力は他の聖女とは桁違いなんだ。なまじ孤児だから逃げられないように殿下との婚約で縛っていたのに、それを理解されていないのかッ!」
「国外・・・追放だと?」
確かにカタパルトは、事あるごとに聖女ティアラを疎んじていた。
だが、別にそれはかまわないから放置していたのだ。
必要なのは、ティアラが王太子の婚約者だという肩書きだけだった。
それがあれば、たとえ元孤児で伯爵家の養女だとしても、他国に無断で出る事が出来ないからだ。
だというのに、婚約破棄の上に国外追放にした?
あのバカ息子は何をやっているんだ!
「カタパルトはまだか!」
「も、申し訳ございません。で、殿下は、ガーディナー公爵令嬢様と出かけられていると・・・」
「ガーディナー公爵令嬢と?」
「今の時間は祈りの時間のはずだというのに!公爵令嬢であろうと聖女の務めを放棄して何をしているんだ!」
マルチェロが腹立たしげに叫ぶ。
基本的に聖女は教会で生活する。
家から通うことを認めているのは、高位貴族の令嬢だからだ。
政略結婚が関わってくるために、令嬢としての躾やマナーを学んでおかなければならない。
だが、だからといって聖女の務めを疎かにしていいわけではない。
シンクレア王国では、聖女の地位は高い。
平民の聖女でも、子爵令嬢より地位は上という扱いになる。
それだけ、聖女という存在が我が国にとって重要なのだ。
カタパルトにも、何度も何度も言って聞かせた。
なのに、その聖女をこともあろうに国外追放にしただと?
「すぐにカタパルトとガーディナー公爵令嬢を探して連れてこい!あと、ティアラを探せっ!あの容姿だ、すぐに目撃情報は集まるはずだ!」
ティアラは、この国では珍しい黒髪をしている。
どこに隠れるにしても、必ず目撃情報があるはずだ。
「・・・王都の防衛の強化をしておいてくれ」
「どういうことだ?」
「今、残っている聖女達に結界石に聖力を込めさせている。だが、聖力の回復が間に合わない。おそらく・・・結界は破れる」
なんだと?
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