1 / 19
1巻
1-1
しおりを挟む「……太陽十架?」
いつものように中庭に出て長い鎖に繋がれた時、中庭の片隅に、弟は、今までは無かった小さな太陽十架を見つけた。
弟は、その小さな太陽十字に、鎖が届くギリギリまで寄って行き、しゃがんで見た。
藍黒石に金や銀で象嵌されて造られていた、手のひら程の太陽十架は、美しかった。
「すごく綺麗……ーーだけれど」
これは碑……でなければ、奥つ城……。
「リシェ」
「兄さま……」
兄に腕を取られ立ち上がると、弟は自分から兄の頬に口づけた。それから唇に触れると、直ぐに兄に頭を引き寄せられ、濃厚な口づけを与えられた。
深く唇を合わせ、何度も舌を絡ませる。それだけで良く調教されている弟の身体は、簡単に火が着いた。
「それが、気になるか?」
「んっ……は……ぁ……」
背後にまわられた兄に耳を食まれ、胸の尖りを……口づけだけで、既に勃っている乳首を弾かれ、弟はあっという間に陥落する。
「その太陽十架は、兄の罪の刻印」
「あ…………や……ぁ、僕、の……」
「違う」
ーーこれは純然たる、兄自身の罪。
兄は、言いながら弟を苛んでいき、弟は立っているのも覚束なくなっていく。
「兄さま……ーーおね…が……、抱……て……くだ……い」
内腿が濡れた雫で、兄が、弟の肛門の縁をくるくる戯れで撫でる頃には、ツーーと、弟の頬を快感による生理的な涙が伝っていた。
「ーーここで? こんな明るい空の下で」
揶揄する兄の言葉に、素直に弟は頷いた。
「はい、兄……さま、ここで。ーー僕足……、開…く、から……抱いて……?」
兄は、弟の足を掬って横抱き、中庭に据え置いてある大きなソファへと歩み、弟を降ろした。
「何をそんな泣き出しそうな表情をしているんだ」
「だ…って……! 僕……初めて、“嫉妬”っていう言葉が……意味、を……」
ーー知った。
「何故……? そうだ、リシェが自分が言ったのだから……自分で足を抱えて大きく開いて見せなさい」
「んっ……、に…さま……」
頬に朱を刷いても、弟は、震える手で足を開く。
「さぁ、どんな恥ずかしいことを言わせようか……? それとも、自分で言うのか? リシェ」
「い…いつも……いつもたくさん、言っているのに……言…わなきゃ、駄目、なの……?」
くすくす笑って兄は、弟を促す。
「駄目だよ、リシェ。何回でも言わせると言ったろう? ーーそれに、……したいのだろう? ここで……明るいところで、恥ずかしいことが」
弟は、コク、と頷いた。
何回も口にした、恥ずかしい希いを今日も口にて、兄にねだる。
「あ……、僕、僕……ど…うか、この恥ずかしい恰好で、肛門……兄さま、僕の肛門を舐めて、くださ……い。に、さまの舌、尖らせて、僕の肛門、くにくにって……いっぱい、抉って、中まで、 濡らして……!! 僕……お尻……お尻を振りたい……! ぃあ……っ」
「兄さまが良い、と言う前にもう僕の尻は揺れている」
くちゅり……
「あ……にい、さま……どうか、ゆる……許して……」
くちゅ……くちゅ、ちゅぷ……っ……
「ひぁっ……あ……悦い……」
「もうひとつ。悦じめて欲しいところが
、……ある、だろう?」
兄は、焦らすように肛門をくすぐって、弟に嬌声を上げさせた。
「乳首っ……乳首を、一緒に苛めてくださいーーっ! はぅ……っ!!」
§
「あ……あぁ……っ、悦…………」
弟は兄の膝に座らされ、背を兄の胸に預けながら突き上げられていた。
キツく乳首を摘まむ、背後から回された兄の指に、弟も手を重ね、身悶えながら、腰を使った。
「何故……“嫉妬”を知った、と……?」
恍惚と、しながら揺さぶられている弟に、兄は囁いた。
「あ……ぅんっ……気持ち……悦ぃっ……! ーー……って、……ぃさま、あのコに……情を……かけた……でしょ……う? ひぅっ!」
「ーーあの子?」
「あの、十架の、コーーんっ!」
「…………」
「綺麗、だもの。ーーあの、十架……は……ぁっ……」
「兄さまの情は、お前だけのものだよ。ーーあれは、ただ一人だけの理解者。ーーそれでも、首を切った」
「そう…………あ、あ……もっ……と! もっと、男根突いてっ!! あ……ーーイく、イかせてにい、さま……あ……っ、ーー僕、ドライしちゃう……っ!!」
「良いよ、リシェ」
§
「ーーん………ぁ…………」
弟が、眼を開けると身体はゆったりと、揺れていて、肛門には兄の男根で貫かれたままだった。
「にいさま……」
「……リシェも兄さまに切られたかったか……?」
ぐりっと、男根が奥へ当たり、弟は、気持ち悦い……と、涙を零しながら、ふふっと花が綻ぶように笑う。
「は……ぁ…………悦ぃ……」
「リシェ……」
「兄さま……僕は、兄さまの重荷になるくらいなら、儚くなってしまいたかった」
ーーでも、と、弟は続ける
「でもね、僕……、兄さまが思うほど良い子じゃない……」
ーー罪深いのは、僕。
「リシェ……」
「兄さまが、僕を赦してくれるなら……。生きて、こうして……兄さまに可愛がってもらえる方が良い……。兄さま……助けてくれて、ありがとう。僕は、兄さまと生きたい……だから、兄さまの性奴隷でしかない身だけれど……どうか、罪は半分、僕にも負わせてください」
いつものように中庭に出て長い鎖に繋がれた時、中庭の片隅に、弟は、今までは無かった小さな太陽十架を見つけた。
弟は、その小さな太陽十字に、鎖が届くギリギリまで寄って行き、しゃがんで見た。
藍黒石に金や銀で象嵌されて造られていた、手のひら程の太陽十架は、美しかった。
「すごく綺麗……ーーだけれど」
これは碑……でなければ、奥つ城……。
「リシェ」
「兄さま……」
兄に腕を取られ立ち上がると、弟は自分から兄の頬に口づけた。それから唇に触れると、直ぐに兄に頭を引き寄せられ、濃厚な口づけを与えられた。
深く唇を合わせ、何度も舌を絡ませる。それだけで良く調教されている弟の身体は、簡単に火が着いた。
「それが、気になるか?」
「んっ……は……ぁ……」
背後にまわられた兄に耳を食まれ、胸の尖りを……口づけだけで、既に勃っている乳首を弾かれ、弟はあっという間に陥落する。
「その太陽十架は、兄の罪の刻印」
「あ…………や……ぁ、僕、の……」
「違う」
ーーこれは純然たる、兄自身の罪。
兄は、言いながら弟を苛んでいき、弟は立っているのも覚束なくなっていく。
「兄さま……ーーおね…が……、抱……て……くだ……い」
内腿が濡れた雫で、兄が、弟の肛門の縁をくるくる戯れで撫でる頃には、ツーーと、弟の頬を快感による生理的な涙が伝っていた。
「ーーここで? こんな明るい空の下で」
揶揄する兄の言葉に、素直に弟は頷いた。
「はい、兄……さま、ここで。ーー僕足……、開…く、から……抱いて……?」
兄は、弟の足を掬って横抱き、中庭に据え置いてある大きなソファへと歩み、弟を降ろした。
「何をそんな泣き出しそうな表情をしているんだ」
「だ…って……! 僕……初めて、“嫉妬”っていう言葉が……意味、を……」
ーー知った。
「何故……? そうだ、リシェが自分が言ったのだから……自分で足を抱えて大きく開いて見せなさい」
「んっ……、に…さま……」
頬に朱を刷いても、弟は、震える手で足を開く。
「さぁ、どんな恥ずかしいことを言わせようか……? それとも、自分で言うのか? リシェ」
「い…いつも……いつもたくさん、言っているのに……言…わなきゃ、駄目、なの……?」
くすくす笑って兄は、弟を促す。
「駄目だよ、リシェ。何回でも言わせると言ったろう? ーーそれに、……したいのだろう? ここで……明るいところで、恥ずかしいことが」
弟は、コク、と頷いた。
何回も口にした、恥ずかしい希いを今日も口にて、兄にねだる。
「あ……、僕、僕……ど…うか、この恥ずかしい恰好で、肛門……兄さま、僕の肛門を舐めて、くださ……い。に、さまの舌、尖らせて、僕の肛門、くにくにって……いっぱい、抉って、中まで、 濡らして……!! 僕……お尻……お尻を振りたい……! ぃあ……っ」
「兄さまが良い、と言う前にもう僕の尻は揺れている」
くちゅり……
「あ……にい、さま……どうか、ゆる……許して……」
くちゅ……くちゅ、ちゅぷ……っ……
「ひぁっ……あ……悦い……」
「もうひとつ。悦じめて欲しいところが
、……ある、だろう?」
兄は、焦らすように肛門をくすぐって、弟に嬌声を上げさせた。
「乳首っ……乳首を、一緒に苛めてくださいーーっ! はぅ……っ!!」
§
「あ……あぁ……っ、悦…………」
弟は兄の膝に座らされ、背を兄の胸に預けながら突き上げられていた。
キツく乳首を摘まむ、背後から回された兄の指に、弟も手を重ね、身悶えながら、腰を使った。
「何故……“嫉妬”を知った、と……?」
恍惚と、しながら揺さぶられている弟に、兄は囁いた。
「あ……ぅんっ……気持ち……悦ぃっ……! ーー……って、……ぃさま、あのコに……情を……かけた……でしょ……う? ひぅっ!」
「ーーあの子?」
「あの、十架の、コーーんっ!」
「…………」
「綺麗、だもの。ーーあの、十架……は……ぁっ……」
「兄さまの情は、お前だけのものだよ。ーーあれは、ただ一人だけの理解者。ーーそれでも、首を切った」
「そう…………あ、あ……もっ……と! もっと、男根突いてっ!! あ……ーーイく、イかせてにい、さま……あ……っ、ーー僕、ドライしちゃう……っ!!」
「良いよ、リシェ」
§
「ーーん………ぁ…………」
弟が、眼を開けると身体はゆったりと、揺れていて、肛門には兄の男根で貫かれたままだった。
「にいさま……」
「……リシェも兄さまに切られたかったか……?」
ぐりっと、男根が奥へ当たり、弟は、気持ち悦い……と、涙を零しながら、ふふっと花が綻ぶように笑う。
「は……ぁ…………悦ぃ……」
「リシェ……」
「兄さま……僕は、兄さまの重荷になるくらいなら、儚くなってしまいたかった」
ーーでも、と、弟は続ける
「でもね、僕……、兄さまが思うほど良い子じゃない……」
ーー罪深いのは、僕。
「リシェ……」
「兄さまが、僕を赦してくれるなら……。生きて、こうして……兄さまに可愛がってもらえる方が良い……。兄さま……助けてくれて、ありがとう。僕は、兄さまと生きたい……だから、兄さまの性奴隷でしかない身だけれど……どうか、罪は半分、僕にも負わせてください」
23
お気に入りに追加
6,380
あなたにおすすめの小説
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

愛のゆくえ【完結】
春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした
ですが、告白した私にあなたは言いました
「妹にしか思えない」
私は幼馴染みと婚約しました
それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか?
☆12時30分より1時間更新
(6月1日0時30分 完結)
こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね?
……違う?
とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。
他社でも公開

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。

初対面の婚約者に『ブス』と言われた令嬢です。
甘寧
恋愛
「お前は抱けるブスだな」
「はぁぁぁぁ!!??」
親の決めた婚約者と初めての顔合わせで第一声で言われた言葉。
そうですかそうですか、私は抱けるブスなんですね……
って!!こんな奴が婚約者なんて冗談じゃない!!
お父様!!こいつと結婚しろと言うならば私は家を出ます!!
え?結納金貰っちゃった?
それじゃあ、仕方ありません。あちらから婚約を破棄したいと言わせましょう。
※4時間ほどで書き上げたものなので、頭空っぽにして読んでください。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。