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お見通し。
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シリルが私を好きだという気持ちを、嘘だとは思わない。
シリルは私のことを、ちゃんと好きでいてくれた。
でもそれは、王妃殿下や王太子妃殿下を思う好きと同じではないかと思う。
家族としての情。
私がシリルを思うのと同じ気持ち。
シリルはそれに気付いていない。
ずっと、それこそ会った時から抱いていた気持ちだから、それが男女としての愛情ではないと気付かない。
いえ。
駄目ね。シリルの本当の気持ちがわかるのは、シリルだけ。
私が勝手に決めつけては駄目。
「王妃殿下。王太子妃殿下。今回のことは、両親と姉夫婦に報告させていただきます。マキシミリオン王国への対応は、両親たちに任せたいと思いますので」
「かしこまりま・・・「「ちょっと待ってくれ!」」」
王妃殿下が頷かれようとしたのに被せるように、国王陛下と王太子殿下が声を上げた。
そういえば、いたのだったわ。
話が通じないから、いないものとして扱っていたのを忘れてた。
「シリルとの婚約解消は良しとして、うちへの対応とはどういうことだ?」
「・・・国王陛下におかれましては、ご自分たちが何を為されようとしたのかすらご理解されていないご様子。仮にも帝国皇女と婚約関係にありながら、何の説明もなく、こちらの要望も聞かずに、他の令嬢を婚約者になって初めてのパーティーでエスコートするようにと国王陛下たちが勧めたのですよね?しかも、他国との姫君との婚約をチラつかせて」
「いや、だがそれは、あの魅了の・・・」
「理由があることは、承知しております。むしろ理由がなければ、解消などでなく破棄ですわ。私が言っているのは、国王陛下も王太子殿下も、私を、ひいては帝国を下に見過ぎでいるということです。何故、先に私にお話してくださらなかったのでしょうか?相談してくださらなかったのでしょうか?国の恥だから?違いますよね?そもそも婚約者がいながらいかなる理由だとしても別の令嬢をエスコートした時点で王族としての振る舞いに問題があると見られますよね?魅了されているフリ?そんなフリをしなければ罰せられないと公表していると同じですよね?陛下たちは、シリルと私の婚約を解消したかったのでしょう?そしてレシピエンス王国と縁を繋ぎたかった。違いますか?」
「そ、それは・・・」
おそらく、私の予想は間違っていない。
レシピエンス王国の王女殿下と婚約させるという具体案が出ている時点で、あちらの国とある程度話が進んでいるはず。
メルキオール帝国には、ルーファスお兄様がいるから、私とシリルの婚約は旨みがないとあうことかしらね。
シリルは私のことを、ちゃんと好きでいてくれた。
でもそれは、王妃殿下や王太子妃殿下を思う好きと同じではないかと思う。
家族としての情。
私がシリルを思うのと同じ気持ち。
シリルはそれに気付いていない。
ずっと、それこそ会った時から抱いていた気持ちだから、それが男女としての愛情ではないと気付かない。
いえ。
駄目ね。シリルの本当の気持ちがわかるのは、シリルだけ。
私が勝手に決めつけては駄目。
「王妃殿下。王太子妃殿下。今回のことは、両親と姉夫婦に報告させていただきます。マキシミリオン王国への対応は、両親たちに任せたいと思いますので」
「かしこまりま・・・「「ちょっと待ってくれ!」」」
王妃殿下が頷かれようとしたのに被せるように、国王陛下と王太子殿下が声を上げた。
そういえば、いたのだったわ。
話が通じないから、いないものとして扱っていたのを忘れてた。
「シリルとの婚約解消は良しとして、うちへの対応とはどういうことだ?」
「・・・国王陛下におかれましては、ご自分たちが何を為されようとしたのかすらご理解されていないご様子。仮にも帝国皇女と婚約関係にありながら、何の説明もなく、こちらの要望も聞かずに、他の令嬢を婚約者になって初めてのパーティーでエスコートするようにと国王陛下たちが勧めたのですよね?しかも、他国との姫君との婚約をチラつかせて」
「いや、だがそれは、あの魅了の・・・」
「理由があることは、承知しております。むしろ理由がなければ、解消などでなく破棄ですわ。私が言っているのは、国王陛下も王太子殿下も、私を、ひいては帝国を下に見過ぎでいるということです。何故、先に私にお話してくださらなかったのでしょうか?相談してくださらなかったのでしょうか?国の恥だから?違いますよね?そもそも婚約者がいながらいかなる理由だとしても別の令嬢をエスコートした時点で王族としての振る舞いに問題があると見られますよね?魅了されているフリ?そんなフリをしなければ罰せられないと公表していると同じですよね?陛下たちは、シリルと私の婚約を解消したかったのでしょう?そしてレシピエンス王国と縁を繋ぎたかった。違いますか?」
「そ、それは・・・」
おそらく、私の予想は間違っていない。
レシピエンス王国の王女殿下と婚約させるという具体案が出ている時点で、あちらの国とある程度話が進んでいるはず。
メルキオール帝国には、ルーファスお兄様がいるから、私とシリルの婚約は旨みがないとあうことかしらね。
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