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対等とは

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 お茶会の後、ハデス様と共に皇帝陛下と皇妃様に報告に向かうことになった。

 私が話を聞いた関係で、私から話した方がいいだろうという結論に至ったので。

 もちろん、先にハデス様には内容をお話してある。

「お時間を取っていただき、ありがとうございます」

「いや、こちらこそ息子のことで手間をかける」

 サリュ殿下に警戒されないように、陛下の執務室での謁見となった。

「実は・・・」

 サングリア様やエリーナ様からお聞きした内容を陛下と皇妃様にお話する。

 一通り、聞いた事実のみをお話した上で、私の考えを付け加えた。

「サングリア様の幼馴染、オルコット男爵令息がサリュ殿下に何か話した可能性が高いと思われます。私たちが誤解だと言ってもサリュ殿下はお聞きにならないでしょう。エリーナ様にご協力いただいて、サングリア様とサリュ殿下を王宮で保護していただきたいのです」

「危険か?」

「強行手段に出られる可能性があります。それに、殿下もサングリア様も本音でお互い話し合う必要があるかと」

「分かった。では、オルコット男爵子息のことは、こちらで手を打とう。サリュと接触しているのなら、誰か目撃者もいるだろう。その行動が本人だけの意思なのか、男爵家としての考えなのかも調べなくてはな」

 良かったわ。
私もハデス様も出来ることはしようと思っているけど、陛下が動いてくださるのなら解決は早そう。

「すまなかったな。関係ないことに巻き込んでしまって」

「いいえ?おかげで、エリーナ様やサングリア様たちと知り合うことができました。それに、陛下や皇妃様にはとても良くしていただいていますので、少しでもお返しできたなら良かったですわ」

 私は話を聞いただけだもの。
もちろん、これからも何かできることがあればするつもりだけど。

「片付いたら、ちゃんと礼はする。希望があればハデスにでも言っておいてくれ」

「お気になさらず」

「見ろ!のこの謙虚なこと!ハデスなんてなぁ、これをしてやる代わりに宝石を寄越せだの言うんだ!」

 あら?
多分その宝石、私が頼んだものじゃないかしら。

「対価を求めるのは当たり前だろう。と言ったのはそっちだ」

「あー、はいはい。分かってるよ」

 お二人は年齢が親子ほど離れているけど、良き友人であることがその様子で分かった。

 相手が皇帝陛下だから『何か』求めないと対等でいられなくなってしまうのかもしれないわね。

 私は別に対価が欲しいとは思わないけど、皇妃様や王子殿下たちの婚約者様たちと仲良くしたいわ。
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