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転生王女の初デート3
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ウエディングドレス選びの後は、アルフレッド様が子供の頃に通っていたというカフェに連れて行ってもらった。
そこで、パンケーキと紅茶をいただきながら、この後の行き先を2人で考えることになった。
アルフレッド様は、この後劇場へ行こうと予定してたみたいだけど、運悪く劇場が臨時休業していたのだ。
「ローゼはどこか行きたいところあるかな?」
「そうですわね、せっかくですし、もう少し街を歩きたいですわ。私、サフィロスでも余り街を歩いたことがないので」
私は王女として生まれたので、街に行くにも護衛が付くため、ゆっくり街を歩くようなことはなかった。
今回も、一応護衛の方はついてきているのだけど、基本アルフレッド様が護衛を必要としない方なので、まぁ荷物持ち要員みたいな感じなのだ。
「そうか。じゃあ、もう少しウロウロしようか」
「ありがとうございます。アルフレッド様はどこか行きたいところはございませんの?」
「うーん、あとで連れて行きたいところはあるけど、それは最後かな」
あら。どこかへ連れて行ってくれるのね。
しかし、魔国がサフィロスと比べても遜色なく賑やかな街並みなのには驚いた。
食べ物も、前世の麻里として暮らした世界とほとんど変わりない。まさか、魔国でパンケーキを食べれるとは思わなかった。
紅茶を飲み終えた私達は、再び街へと足を進めたー
「素敵・・・」
街歩きの最後に、護衛の方には先に帰るように命じたアルフレッド様が連れてきてくれたのは、一面の真っ白な花畑。
「この花は、魔国にしか咲かない。だから、ローゼに見せたかった」
「花弁が光っていますのね。不思議・・・」
蹲み込んで花を見つめていると、後ろからアルフレッド様が覆いかぶさるように抱きしめてきた。
「アルフレッド様?」
「この花は、花嫁のブーケに使われるんだ・・・本当に、あと少しでローゼが僕の花嫁になるんだね」
「アルフレッド様」
「4年か・・・長かったような、あっという間だったような、不思議な感覚だよ」
そうですね、もう4年もたったのですね。
この世界に転生し、本当のローズマリーの命をつなぐことになって。
ローズマリーに呪いをかけた相手を探すため、アルフレッド様と知り合い、そして、1ヶ月後魔国クリムゾンの王妃になる。
「アルフレッド様」
「ん?」
「これからも私の側にいて下さいませね」
こんなに好きになったのは貴方だけなのだから。
アルフレッド様は、優しく微笑むと、私の唇へ、もちろんとキスと落としてくれた。
そこで、パンケーキと紅茶をいただきながら、この後の行き先を2人で考えることになった。
アルフレッド様は、この後劇場へ行こうと予定してたみたいだけど、運悪く劇場が臨時休業していたのだ。
「ローゼはどこか行きたいところあるかな?」
「そうですわね、せっかくですし、もう少し街を歩きたいですわ。私、サフィロスでも余り街を歩いたことがないので」
私は王女として生まれたので、街に行くにも護衛が付くため、ゆっくり街を歩くようなことはなかった。
今回も、一応護衛の方はついてきているのだけど、基本アルフレッド様が護衛を必要としない方なので、まぁ荷物持ち要員みたいな感じなのだ。
「そうか。じゃあ、もう少しウロウロしようか」
「ありがとうございます。アルフレッド様はどこか行きたいところはございませんの?」
「うーん、あとで連れて行きたいところはあるけど、それは最後かな」
あら。どこかへ連れて行ってくれるのね。
しかし、魔国がサフィロスと比べても遜色なく賑やかな街並みなのには驚いた。
食べ物も、前世の麻里として暮らした世界とほとんど変わりない。まさか、魔国でパンケーキを食べれるとは思わなかった。
紅茶を飲み終えた私達は、再び街へと足を進めたー
「素敵・・・」
街歩きの最後に、護衛の方には先に帰るように命じたアルフレッド様が連れてきてくれたのは、一面の真っ白な花畑。
「この花は、魔国にしか咲かない。だから、ローゼに見せたかった」
「花弁が光っていますのね。不思議・・・」
蹲み込んで花を見つめていると、後ろからアルフレッド様が覆いかぶさるように抱きしめてきた。
「アルフレッド様?」
「この花は、花嫁のブーケに使われるんだ・・・本当に、あと少しでローゼが僕の花嫁になるんだね」
「アルフレッド様」
「4年か・・・長かったような、あっという間だったような、不思議な感覚だよ」
そうですね、もう4年もたったのですね。
この世界に転生し、本当のローズマリーの命をつなぐことになって。
ローズマリーに呪いをかけた相手を探すため、アルフレッド様と知り合い、そして、1ヶ月後魔国クリムゾンの王妃になる。
「アルフレッド様」
「ん?」
「これからも私の側にいて下さいませね」
こんなに好きになったのは貴方だけなのだから。
アルフレッド様は、優しく微笑むと、私の唇へ、もちろんとキスと落としてくれた。
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