24 / 115
第二十四話 出来ることから
しおりを挟む
翌日の朝、私はオーウェン様が描いてくれた広告を持って、ギルドへとやってきた。
ちなみに広告には、アトレの宣伝とイラスト、それと他の依頼書の相場を参考にして考えた料金が書かれている。初めてギルドに来た時に、ちゃんと他の依頼書を見ておいてよかったわ。
……今更だけど、相場ってこれで間違えてないわよね? 間違えてたら、後で修正はできるのかしら……ちょっと不安。
「おや、アトレの方ではありませんか。たしか……エリンさん」
「はい。その節はお世話になりました」
「いえいえ、私はただの受付でしかありませんから」
今日も受付をしていた女性にお礼を伝えてから、今日は……と話を切りだした。
「これを持ってきたので、ギルドで掲載してほしいんです」
「これは、宣伝用のポスターですね。可愛い絵ですね」
「一緒に働いてくれる方が、描いてくださったんです」
「そうだったのですね。では、このポスターを掲載しておきますね」
「ありがとうございます。そうだ、私達が自分で仕事の宣伝をしても良いのでしょうか?」
「はい、もちろんです。あくまで法に触れない程度でお願いしますね」
それはそうよね。宣伝という名の恐喝をして、無理やり薬を買わせたら、それは立派な犯罪だもの。
「それじゃあ、よろしくお願いします」
私は受付の女性に広告を任せると、掲示板に薬の依頼が無いか確認をした。この前はあったのだけど、今日は無さそうね。みんな、他の薬師で事足りているのだろう。
薬師がいらないということは、皆が健康ということだから、喜ばしいことではあるけど……商売をする身であり、多くの人を助けたいという目標を持った私には、少し困る状態ではあるわね。
だからといって、調子が悪い人がもっと増えればいいとは、これっぽっちも思わないけど。
「さて、帰ろうかな……」
ギルドを後にして、のんびりと帰路に着いていると、とても仲良しな母娘が目に入った。
……私も聖女の力なんかに目覚めなかったら、ああやってお母さんと一緒に、故郷で過ごせたのかしら……。
ありもしない未来を考えても仕方がないのはわかってるけど……考えてしまうくらい、私の人生はあまりにも嫌な意味で特別だった。
「早く帰って、ココちゃんと遊んであげよう。そうだ、晩御飯のお手伝いもしなくちゃ……あとは……」
終始ブツブツと、今後のことを考えながら、私はパーチェを後にするのだった――
****
「う~ん……」
家に帰ってきた私は、裏の小屋の周りをジッと見つめていた。
私が住まわせてもらっている小屋は、森を抜けた開けた場所に建っている。日の辺りも良く、風を遮るものも無い。よく言えば開放的で、悪く言えば何もない場所だ。
「何を見てるの? 一緒に遊ぼうよ~」
「ごめんね、ちょっと考え事をしてて……うん、この辺りなら……薬草が育てられるかもしれないわ」
「え、薬草を!? すご~い! でも、どうして急に?」
「これから先、薬草がたくさん必要になる日が来るかもしれない。その時に、毎回採取をしに行ったり、買いに行ったりしていると、時間がかかるでしょ?」
「確かに! だから自分で作るんだね! なんだか楽しそう!」
遊んでもらえなくて、不満げに口を尖らせていたココちゃんだったが、薬草を育てると聞いて、太陽にも負けないくらい目を輝かせていた。
「全部の種類を育てられるわけじゃないわよ? 薬草の中には、湿気を好むものがあったり、日陰じゃないと育たないものがあるわ。そういった類の薬草は、この日当たりが良い場所では育てられないの」
「でもでも、それなら日当たりが良いところが好きな薬草なら育てられるよね!」
「その通りよ。ココちゃんはお利口さんね」
「えへへぇ」
私に頭を撫でられて喜ぶココちゃんがあまりにも可愛くて、思わず変な声が出そうになってしまったわ。実は私って、小さい子が好きだったのかしら……新しい発見をしてしまったかもしれない。
「そうと決まれば、早く行動を起こそうか」
「そうね――って、オーウェン様? いつの間にいらしていたんですか?」
「ココに薬草のことを説明しているぐらいだな」
それって、それなりに前からいらっしゃったってことじゃない。ココちゃんを撫でてた時に、だらしない顔をしてたかもしれないのに……は、恥ずかしい……。
「植物を育てるとなると、土を耕さないといけないな。あと薬草の種や苗が必要か」
「その通りです。種はパーチェに買いに行けば何とかなると思います。なるべくなら、この辺りで手に入りにくいものが良いですね。問題は、土の方ですね」
いくら日が当たる場所を好む薬草を育てるといっても、耕されていない土に植えるのは良くないだろう。それに、土の状態によっては育たない可能性もある。
とはいっても、私は土のことには詳しくないから、植えてみないと何とも言えないのよね……。
「土を耕すのに必要なクワが家に無いから、種を買いに行くついでにパーチェに行こうか」
「良いのですか? 三人分も道具を買ったら、結構お金がかかりますよ? 私が言い出したことなんですから、私のだけでも……」
「俺達は同じアトレの人間だ。仲間外れは良くないと、俺は思うがな」
「そうだよ~! みんなで一緒に頑張ろうよ!」
「オーウェン様……ココちゃん……ありがとうございます。一緒に頑張りましょ……えっ?」
アトレのために、三人の力を合わせて頑張ろうと決めた矢先、ザザッ! という土を蹴る音が聞こえてきた。それも、少し離れたところから。
明らかに私達から発された音ではない……どうやらオーウェン様も気づいたようで、真剣な表情で辺りを警戒していた。
「俺達以外の何かが隠れているようだ。近くにいるのはわかっている。大人しく出てこい!」
「ひぃ!? ご、ごめんなさい!」
小さな悲鳴と共に、丁度私達の位置からは死角になっている小屋の角から、まだ幼い男の子が出てきた。
この子、誰かしら……年齢的に、ココちゃんのお友達とか? 随分と痩せていて、顔色も良くないし、服もかなりボロボロだけど……。
「ココちゃん、この子とお友達?」
「ううん、知らない子だよ」
「こ、ここって……お薬屋さんのアトレで間違いないですか?」
「ええ、そうよ」
「あ、あの……その……」
「大丈夫よ。私達はあなたをいじめたりしないから、ゆっくり話してみて」
明らかに怯えている男の子の前で膝をつき、いつもよりもゆっくりとした話し方で伝えると、男の子表情から少しだけ恐怖の色が消えた。
「お、お仕事のお願いをしに来ました……ぼくの大切な人を助けてほしいんです!」
ちなみに広告には、アトレの宣伝とイラスト、それと他の依頼書の相場を参考にして考えた料金が書かれている。初めてギルドに来た時に、ちゃんと他の依頼書を見ておいてよかったわ。
……今更だけど、相場ってこれで間違えてないわよね? 間違えてたら、後で修正はできるのかしら……ちょっと不安。
「おや、アトレの方ではありませんか。たしか……エリンさん」
「はい。その節はお世話になりました」
「いえいえ、私はただの受付でしかありませんから」
今日も受付をしていた女性にお礼を伝えてから、今日は……と話を切りだした。
「これを持ってきたので、ギルドで掲載してほしいんです」
「これは、宣伝用のポスターですね。可愛い絵ですね」
「一緒に働いてくれる方が、描いてくださったんです」
「そうだったのですね。では、このポスターを掲載しておきますね」
「ありがとうございます。そうだ、私達が自分で仕事の宣伝をしても良いのでしょうか?」
「はい、もちろんです。あくまで法に触れない程度でお願いしますね」
それはそうよね。宣伝という名の恐喝をして、無理やり薬を買わせたら、それは立派な犯罪だもの。
「それじゃあ、よろしくお願いします」
私は受付の女性に広告を任せると、掲示板に薬の依頼が無いか確認をした。この前はあったのだけど、今日は無さそうね。みんな、他の薬師で事足りているのだろう。
薬師がいらないということは、皆が健康ということだから、喜ばしいことではあるけど……商売をする身であり、多くの人を助けたいという目標を持った私には、少し困る状態ではあるわね。
だからといって、調子が悪い人がもっと増えればいいとは、これっぽっちも思わないけど。
「さて、帰ろうかな……」
ギルドを後にして、のんびりと帰路に着いていると、とても仲良しな母娘が目に入った。
……私も聖女の力なんかに目覚めなかったら、ああやってお母さんと一緒に、故郷で過ごせたのかしら……。
ありもしない未来を考えても仕方がないのはわかってるけど……考えてしまうくらい、私の人生はあまりにも嫌な意味で特別だった。
「早く帰って、ココちゃんと遊んであげよう。そうだ、晩御飯のお手伝いもしなくちゃ……あとは……」
終始ブツブツと、今後のことを考えながら、私はパーチェを後にするのだった――
****
「う~ん……」
家に帰ってきた私は、裏の小屋の周りをジッと見つめていた。
私が住まわせてもらっている小屋は、森を抜けた開けた場所に建っている。日の辺りも良く、風を遮るものも無い。よく言えば開放的で、悪く言えば何もない場所だ。
「何を見てるの? 一緒に遊ぼうよ~」
「ごめんね、ちょっと考え事をしてて……うん、この辺りなら……薬草が育てられるかもしれないわ」
「え、薬草を!? すご~い! でも、どうして急に?」
「これから先、薬草がたくさん必要になる日が来るかもしれない。その時に、毎回採取をしに行ったり、買いに行ったりしていると、時間がかかるでしょ?」
「確かに! だから自分で作るんだね! なんだか楽しそう!」
遊んでもらえなくて、不満げに口を尖らせていたココちゃんだったが、薬草を育てると聞いて、太陽にも負けないくらい目を輝かせていた。
「全部の種類を育てられるわけじゃないわよ? 薬草の中には、湿気を好むものがあったり、日陰じゃないと育たないものがあるわ。そういった類の薬草は、この日当たりが良い場所では育てられないの」
「でもでも、それなら日当たりが良いところが好きな薬草なら育てられるよね!」
「その通りよ。ココちゃんはお利口さんね」
「えへへぇ」
私に頭を撫でられて喜ぶココちゃんがあまりにも可愛くて、思わず変な声が出そうになってしまったわ。実は私って、小さい子が好きだったのかしら……新しい発見をしてしまったかもしれない。
「そうと決まれば、早く行動を起こそうか」
「そうね――って、オーウェン様? いつの間にいらしていたんですか?」
「ココに薬草のことを説明しているぐらいだな」
それって、それなりに前からいらっしゃったってことじゃない。ココちゃんを撫でてた時に、だらしない顔をしてたかもしれないのに……は、恥ずかしい……。
「植物を育てるとなると、土を耕さないといけないな。あと薬草の種や苗が必要か」
「その通りです。種はパーチェに買いに行けば何とかなると思います。なるべくなら、この辺りで手に入りにくいものが良いですね。問題は、土の方ですね」
いくら日が当たる場所を好む薬草を育てるといっても、耕されていない土に植えるのは良くないだろう。それに、土の状態によっては育たない可能性もある。
とはいっても、私は土のことには詳しくないから、植えてみないと何とも言えないのよね……。
「土を耕すのに必要なクワが家に無いから、種を買いに行くついでにパーチェに行こうか」
「良いのですか? 三人分も道具を買ったら、結構お金がかかりますよ? 私が言い出したことなんですから、私のだけでも……」
「俺達は同じアトレの人間だ。仲間外れは良くないと、俺は思うがな」
「そうだよ~! みんなで一緒に頑張ろうよ!」
「オーウェン様……ココちゃん……ありがとうございます。一緒に頑張りましょ……えっ?」
アトレのために、三人の力を合わせて頑張ろうと決めた矢先、ザザッ! という土を蹴る音が聞こえてきた。それも、少し離れたところから。
明らかに私達から発された音ではない……どうやらオーウェン様も気づいたようで、真剣な表情で辺りを警戒していた。
「俺達以外の何かが隠れているようだ。近くにいるのはわかっている。大人しく出てこい!」
「ひぃ!? ご、ごめんなさい!」
小さな悲鳴と共に、丁度私達の位置からは死角になっている小屋の角から、まだ幼い男の子が出てきた。
この子、誰かしら……年齢的に、ココちゃんのお友達とか? 随分と痩せていて、顔色も良くないし、服もかなりボロボロだけど……。
「ココちゃん、この子とお友達?」
「ううん、知らない子だよ」
「こ、ここって……お薬屋さんのアトレで間違いないですか?」
「ええ、そうよ」
「あ、あの……その……」
「大丈夫よ。私達はあなたをいじめたりしないから、ゆっくり話してみて」
明らかに怯えている男の子の前で膝をつき、いつもよりもゆっくりとした話し方で伝えると、男の子表情から少しだけ恐怖の色が消えた。
「お、お仕事のお願いをしに来ました……ぼくの大切な人を助けてほしいんです!」
20
お気に入りに追加
1,304
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
偽物と断罪された令嬢が精霊に溺愛されていたら
影茸
恋愛
公爵令嬢マレシアは偽聖女として、一方的に断罪された。
あらゆる罪を着せられ、一切の弁明も許されずに。
けれど、断罪したもの達は知らない。
彼女は偽物であれ、無力ではなく。
──彼女こそ真の聖女と、多くのものが認めていたことを。
(書きたいネタが出てきてしまったゆえの、衝動的短編です)
(少しだけタイトル変えました)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
今更困りますわね、廃妃の私に戻ってきて欲しいだなんて
nanahi
恋愛
陰謀により廃妃となったカーラ。最愛の王と会えないまま、ランダム転送により異世界【日本国】へ流罪となる。ところがある日、元の世界から迎えの使者がやって来た。盾の神獣の加護を受けるカーラがいなくなったことで、王国の守りの力が弱まり、凶悪モンスターが大繁殖。王国を救うため、カーラに戻ってきてほしいと言うのだ。カーラは日本の便利グッズを手にチート能力でモンスターと戦うのだが…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる