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第十二話 編入試験
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ついにジェニエス学園のテストの日がやってきました。外は雲一つない青空……まさにテスト日和と言っても差し支えないでしょう。
今日までたくさん勉強をして、過去問もして、魔法の実技練習もしました。魔法の方は全然よくなりませんでしたが、全部やり切ったと思います!
そんな全部やり切った私は――
「…………」
ベッドの上で、真っ白な灰になってしまってました。昨日の追い込みで無理しすぎた結果、こんなに疲労困憊な状態になってしまいました。
「おはようシエル、調子は……よろしくないね」
「クリス様……おはよぅございまーす……」
「今日までお疲れ様。毎日頑張ったね」
「ありがとうございますぅ……」
「そんな頑張った君に、ちょっとしたご褒美だ。ベッドの上にうつ伏せで寝てごらん」
「こうですか……?」
クリス様に言われた通り、ベッドの上に乗ってみました。すると、クリス様は杖を取り出すと、その先端を私の背中に向けました。
え、えぇ!? 一体何を――
「いたたたたたたっ!?」
突然私の背中に、ビリビリしたものが暴れ始めました。
これって、もしかしなくてもクリス様の魔法ですよね!? なんでこんな事を……!?
「私の雷魔法は弱すぎて、基本的に使い物にはならないが、こういう使い方ができてね。最初は痛いが、我慢してるとよくなるよ」
「あれ……本当だ……痛いけど、気持ちぃ……!?」
ビリビリの刺激のおかげなのかわかりませんが、さっきの不調が少し良くなりました。これは感謝しかありませんね!
「ありがとうございました! 少し楽になりました!」
「それはよかった。念の為、もう少しやっておくかい?」
「あ、お願いします!」
――五分後
「あっ……痛い、けど……気持ちいい!」
「朝から何騒いでんだ……は?」
ビリビリの気持ちよさを堪能していると、眠そうに目をこすりながら、ジークがやって来ました。
クリス様だけじゃなく、ジーク様も様子を見に来てくれるなんて嬉し――あれ、なんか凄く驚いたような表情をしているような……?
「兄上、まさかシエルに手を出すなんて……」
「はっ……? 待て、誤解だ! 私は電気マッサージをしに来ただけだ!」
「俺には……その確証がどこにあるかわからない……斬る」
ジーク様は私達を目掛けて走りながら、腰にあった鞘から剣を抜くと、その勢いのままクリス様に向かって、剣を振り下ろしました。幸いにも、クリス様は持っていた杖で刃を受け止めたので、怪我をせずに済みました。
「落ち着けと言っているだろう! 以前父上に怒鳴られたのを忘れたか!?」
「そ、そうです! 私は本当にクリス様が仰った以上の事はされていません! だから……ケンカは駄目です!」
「……本当か?」
怪訝な表情をするジーク様に、私は深々と頷いて見せると、それで納得してくれたのか、剣を鞘に納めてくれました。
まさかジーク様が、あんなに怖い形相で斬りかかるだなんて、思ってもみませんでした。ジーク様ってば、何を勘違いされたのでしょうか? 手を出すって……どういう事でしょう?
「全く、お前がそんなに周りが見えなくなるとは思ってもなかったな。もっと冷静な男だと思ってたんだが……」
「……悪かった、兄上」
「なに、私も勘違いされておかしくない事をしていたんだ。すまなかった」
「よ、よくわかりませんが……仲直りできて良かったです!」
「それで……兄上はどうしてここに? 今日は学園で試験の補佐をするはずだろう?」
「まあね。家を出る前に、激励の意を込めて、シエルの緊張をほぐしに来たのさ」
試験の補佐……? どうしてクリス様がそのような事をするのでしょうか? 理由はわかりませんが、近くに知り合いがいると思うと、少しだけ安心できますね。
「そういうわけだから、私は先に行っているよ。無事に合格して、一緒に通える事を祈っているよ」
「ありがとうございます!」
小さく手を上げて部屋を出ていくクリス様に、私は深々と頭を下げます。頭を上げた時には、クリス様の姿は無く、部屋には私とジーク様だけになっていました。
「本当に……悪かった。俺とした事が、変な勘違いをした」
「そんな、謝らないでください! 私の事を心配してくれたというのはわかってますから!」
「…………」
ど、どうしましょう……表情には全く出ていませんが、落ち込んでいるというのはわかります。こういう時、私に気が利いた一言が言えるような知識と、人生経験があれば……。
「あの、その……そうだ、一緒にご飯を食べに行きましょう!」
「シエル?」
「おいしいものを食べれば、嫌な事は忘れられます! さあ、行きましょう!」
「わ、わかったから……そんな引っ張るな」
力技ではありましたが、私はジーク様を連れて、食堂へと向かって歩き出します。
元気が無い時は、おいしいものを食べれば幸せになれる……これは世界を巡った結果、どんな人でもそうなんだと学んだ事なんです。
****
朝食を終え、学園へと向かう馬車に乗って移動する私は、緊張で痛むお腹をさすりながら、大きく息を吐きだしました。
出来る事はやって来ました。皆様にも絶対に大丈夫だと太鼓判を押してもらえましたが、それでも不安なものは不安です。
「不安に思う必要は無い。お前の学力は、この数ヶ月で目に見えて伸びている。それこそ、現役の学生に引けを取っていない」
「あ、ありがとうございます」
わざわざ会場まで見送りに来てくれたジーク様を心配させない為に、無理して作り笑いを浮かべます。
はぁ、皆様の言葉を信じられない、自分の自信の無さが恨めしいです。もっと自信を持ってみたいです……。
「父上も母上も……先程の見送りの際に、大丈夫と言っていただろう?」
「そうですけど……」
「シエル様、間も無く到着いたします」
「あ、はい!」
ここまで馬車を動かしてくれていた従者様の声から間もなく、馬車はゆっくりと止まりました。緊張で気づかないうちに、ジェニエス学園に到着していたようです。
大丈夫、きっと大丈夫……大丈夫……だい、じょう……うっ……吐きそうです……。
「シエル」
「は、はい……」
「俺は、お前を信じてる」
僅か数秒にも満たない、激励の言葉。ですが、その表情は真剣そのもの……。私の手をギュッと握るジーク様の熱も、目も、息遣いも……私を優しく後押ししてくれているように感じました。
……よし、ジーク様のおかげで、少しだけ大丈夫って思えました。ううん、それは違いますね。皆様の応援の積み重ねのおかげ、ですね!
「はい! 必ず良い報告を持って帰ってきます! それじゃ……いってきます!」
「……ちょっと待て」
馬車を降りようとすると、ジーク様に手を握られました。そしてそのまま、ジーク様は自分の唇と、私の手の甲を合わせました。
え、あのその……えぇぇぇぇ!?!? ビックリしすぎて頭が回らないんですけど!?
「兄上から先日聞いたのだが……こうすると、幸運が訪れるらしい。にわかには信じられんが……何もしないよりはマシだろう?」
「あ、あのその……えっと……あ、ありがとうございます! では、今度こそ行きましゅ!」
「ああ、いってこい」
ジーク様から逃げるように馬車を飛び降りた私は、恐らく真っ赤になっているであろう顔を両手で抑えました。
あービックリしたぁ……まさかジーク様があんな事をしてくるだなんて、想像もしてませんでした。ドキドキしすぎて、体中から汗が止まりません。
クリス様が教えたそうですが、どうしてそんな事を教えたのでしょうか……? お気持ちは嬉しいですけど、ドキドキしすぎて覚えた事が飛んじゃいそうです!
「ふぅ……冷静にならなきゃですね。すー……はー……よし、行きましょう」
私は深呼吸をしてから、ゆっくりと前を向きます。そこには巨大な校舎や、綺麗な中庭が私を出迎えてくれていました。
ベルモンド家のお屋敷も立派でしたけど、ジェニエス学園は更に立派です。さすが国の二大学園と呼ばれるだけはあります。
「おはようございます。本日試験を受けられる方でしょうか?」
「は、はい! シエル・マリーヌと申します! えっと、試験表を……」
「はい、確認いたしました。試験会場は1-Aという教室で行われます。そこの入口から建物に入ってすぐの所にある階段を上ってください。看板が置いてあるので、迷う心配はありませんので」
「わかりました」
言われた通りに階段を上がっていくと、試験会場はこちらと書かれた立て看板がありました。これなら迷いません。
「よかった、迷子になったらどうしようかと思ってました……」
ここだけの話、私は方向音痴です。巡礼の時、事情があって一人で行動している時、何度迷子になったか覚えていないくらいです。
あの時は、一緒についてきてくれていた人には何度もご迷惑をおかけしてしまいました。謝っても、気にしないでほしいと笑っていたあのお方……今もお城で元気なのでしょうか? しっかりお礼が言えてないから、もう一度会ってお礼を言いたいです。
「すー……はー……よしっ」
もう一度深呼吸をしてから、1-Aと書かれた教室に入ると、既に三人の方が座って待機してました。この方達も、きっと試験を受けるのでしょう。
そして、一番驚いたのが……試験官の先生の隣に、クリス様がいた事でした。
本当は声をかけたかったんですが、意味深にウインクをしてきたので、小さく会釈をするのにとどめておきました。
「では時間ですので始めましょう。今回のテストは国語・数学・社会・魔法学の四つで形成されています。一つの教科ごとに六十分の制限時間があります。それが過ぎたら、速やかにペンを置くようにしてください。もし体調不良になったら、すぐに手をあげてください。質問ある方はいますか……? いないようなので、問題用紙と回答用紙を配ります」
まずは国語の試験です。まだ問題を見てはいけないので裏向きにしてっと……これでよしです!
「では……はじめ!!」
今日までたくさん勉強をして、過去問もして、魔法の実技練習もしました。魔法の方は全然よくなりませんでしたが、全部やり切ったと思います!
そんな全部やり切った私は――
「…………」
ベッドの上で、真っ白な灰になってしまってました。昨日の追い込みで無理しすぎた結果、こんなに疲労困憊な状態になってしまいました。
「おはようシエル、調子は……よろしくないね」
「クリス様……おはよぅございまーす……」
「今日までお疲れ様。毎日頑張ったね」
「ありがとうございますぅ……」
「そんな頑張った君に、ちょっとしたご褒美だ。ベッドの上にうつ伏せで寝てごらん」
「こうですか……?」
クリス様に言われた通り、ベッドの上に乗ってみました。すると、クリス様は杖を取り出すと、その先端を私の背中に向けました。
え、えぇ!? 一体何を――
「いたたたたたたっ!?」
突然私の背中に、ビリビリしたものが暴れ始めました。
これって、もしかしなくてもクリス様の魔法ですよね!? なんでこんな事を……!?
「私の雷魔法は弱すぎて、基本的に使い物にはならないが、こういう使い方ができてね。最初は痛いが、我慢してるとよくなるよ」
「あれ……本当だ……痛いけど、気持ちぃ……!?」
ビリビリの刺激のおかげなのかわかりませんが、さっきの不調が少し良くなりました。これは感謝しかありませんね!
「ありがとうございました! 少し楽になりました!」
「それはよかった。念の為、もう少しやっておくかい?」
「あ、お願いします!」
――五分後
「あっ……痛い、けど……気持ちいい!」
「朝から何騒いでんだ……は?」
ビリビリの気持ちよさを堪能していると、眠そうに目をこすりながら、ジークがやって来ました。
クリス様だけじゃなく、ジーク様も様子を見に来てくれるなんて嬉し――あれ、なんか凄く驚いたような表情をしているような……?
「兄上、まさかシエルに手を出すなんて……」
「はっ……? 待て、誤解だ! 私は電気マッサージをしに来ただけだ!」
「俺には……その確証がどこにあるかわからない……斬る」
ジーク様は私達を目掛けて走りながら、腰にあった鞘から剣を抜くと、その勢いのままクリス様に向かって、剣を振り下ろしました。幸いにも、クリス様は持っていた杖で刃を受け止めたので、怪我をせずに済みました。
「落ち着けと言っているだろう! 以前父上に怒鳴られたのを忘れたか!?」
「そ、そうです! 私は本当にクリス様が仰った以上の事はされていません! だから……ケンカは駄目です!」
「……本当か?」
怪訝な表情をするジーク様に、私は深々と頷いて見せると、それで納得してくれたのか、剣を鞘に納めてくれました。
まさかジーク様が、あんなに怖い形相で斬りかかるだなんて、思ってもみませんでした。ジーク様ってば、何を勘違いされたのでしょうか? 手を出すって……どういう事でしょう?
「全く、お前がそんなに周りが見えなくなるとは思ってもなかったな。もっと冷静な男だと思ってたんだが……」
「……悪かった、兄上」
「なに、私も勘違いされておかしくない事をしていたんだ。すまなかった」
「よ、よくわかりませんが……仲直りできて良かったです!」
「それで……兄上はどうしてここに? 今日は学園で試験の補佐をするはずだろう?」
「まあね。家を出る前に、激励の意を込めて、シエルの緊張をほぐしに来たのさ」
試験の補佐……? どうしてクリス様がそのような事をするのでしょうか? 理由はわかりませんが、近くに知り合いがいると思うと、少しだけ安心できますね。
「そういうわけだから、私は先に行っているよ。無事に合格して、一緒に通える事を祈っているよ」
「ありがとうございます!」
小さく手を上げて部屋を出ていくクリス様に、私は深々と頭を下げます。頭を上げた時には、クリス様の姿は無く、部屋には私とジーク様だけになっていました。
「本当に……悪かった。俺とした事が、変な勘違いをした」
「そんな、謝らないでください! 私の事を心配してくれたというのはわかってますから!」
「…………」
ど、どうしましょう……表情には全く出ていませんが、落ち込んでいるというのはわかります。こういう時、私に気が利いた一言が言えるような知識と、人生経験があれば……。
「あの、その……そうだ、一緒にご飯を食べに行きましょう!」
「シエル?」
「おいしいものを食べれば、嫌な事は忘れられます! さあ、行きましょう!」
「わ、わかったから……そんな引っ張るな」
力技ではありましたが、私はジーク様を連れて、食堂へと向かって歩き出します。
元気が無い時は、おいしいものを食べれば幸せになれる……これは世界を巡った結果、どんな人でもそうなんだと学んだ事なんです。
****
朝食を終え、学園へと向かう馬車に乗って移動する私は、緊張で痛むお腹をさすりながら、大きく息を吐きだしました。
出来る事はやって来ました。皆様にも絶対に大丈夫だと太鼓判を押してもらえましたが、それでも不安なものは不安です。
「不安に思う必要は無い。お前の学力は、この数ヶ月で目に見えて伸びている。それこそ、現役の学生に引けを取っていない」
「あ、ありがとうございます」
わざわざ会場まで見送りに来てくれたジーク様を心配させない為に、無理して作り笑いを浮かべます。
はぁ、皆様の言葉を信じられない、自分の自信の無さが恨めしいです。もっと自信を持ってみたいです……。
「父上も母上も……先程の見送りの際に、大丈夫と言っていただろう?」
「そうですけど……」
「シエル様、間も無く到着いたします」
「あ、はい!」
ここまで馬車を動かしてくれていた従者様の声から間もなく、馬車はゆっくりと止まりました。緊張で気づかないうちに、ジェニエス学園に到着していたようです。
大丈夫、きっと大丈夫……大丈夫……だい、じょう……うっ……吐きそうです……。
「シエル」
「は、はい……」
「俺は、お前を信じてる」
僅か数秒にも満たない、激励の言葉。ですが、その表情は真剣そのもの……。私の手をギュッと握るジーク様の熱も、目も、息遣いも……私を優しく後押ししてくれているように感じました。
……よし、ジーク様のおかげで、少しだけ大丈夫って思えました。ううん、それは違いますね。皆様の応援の積み重ねのおかげ、ですね!
「はい! 必ず良い報告を持って帰ってきます! それじゃ……いってきます!」
「……ちょっと待て」
馬車を降りようとすると、ジーク様に手を握られました。そしてそのまま、ジーク様は自分の唇と、私の手の甲を合わせました。
え、あのその……えぇぇぇぇ!?!? ビックリしすぎて頭が回らないんですけど!?
「兄上から先日聞いたのだが……こうすると、幸運が訪れるらしい。にわかには信じられんが……何もしないよりはマシだろう?」
「あ、あのその……えっと……あ、ありがとうございます! では、今度こそ行きましゅ!」
「ああ、いってこい」
ジーク様から逃げるように馬車を飛び降りた私は、恐らく真っ赤になっているであろう顔を両手で抑えました。
あービックリしたぁ……まさかジーク様があんな事をしてくるだなんて、想像もしてませんでした。ドキドキしすぎて、体中から汗が止まりません。
クリス様が教えたそうですが、どうしてそんな事を教えたのでしょうか……? お気持ちは嬉しいですけど、ドキドキしすぎて覚えた事が飛んじゃいそうです!
「ふぅ……冷静にならなきゃですね。すー……はー……よし、行きましょう」
私は深呼吸をしてから、ゆっくりと前を向きます。そこには巨大な校舎や、綺麗な中庭が私を出迎えてくれていました。
ベルモンド家のお屋敷も立派でしたけど、ジェニエス学園は更に立派です。さすが国の二大学園と呼ばれるだけはあります。
「おはようございます。本日試験を受けられる方でしょうか?」
「は、はい! シエル・マリーヌと申します! えっと、試験表を……」
「はい、確認いたしました。試験会場は1-Aという教室で行われます。そこの入口から建物に入ってすぐの所にある階段を上ってください。看板が置いてあるので、迷う心配はありませんので」
「わかりました」
言われた通りに階段を上がっていくと、試験会場はこちらと書かれた立て看板がありました。これなら迷いません。
「よかった、迷子になったらどうしようかと思ってました……」
ここだけの話、私は方向音痴です。巡礼の時、事情があって一人で行動している時、何度迷子になったか覚えていないくらいです。
あの時は、一緒についてきてくれていた人には何度もご迷惑をおかけしてしまいました。謝っても、気にしないでほしいと笑っていたあのお方……今もお城で元気なのでしょうか? しっかりお礼が言えてないから、もう一度会ってお礼を言いたいです。
「すー……はー……よしっ」
もう一度深呼吸をしてから、1-Aと書かれた教室に入ると、既に三人の方が座って待機してました。この方達も、きっと試験を受けるのでしょう。
そして、一番驚いたのが……試験官の先生の隣に、クリス様がいた事でした。
本当は声をかけたかったんですが、意味深にウインクをしてきたので、小さく会釈をするのにとどめておきました。
「では時間ですので始めましょう。今回のテストは国語・数学・社会・魔法学の四つで形成されています。一つの教科ごとに六十分の制限時間があります。それが過ぎたら、速やかにペンを置くようにしてください。もし体調不良になったら、すぐに手をあげてください。質問ある方はいますか……? いないようなので、問題用紙と回答用紙を配ります」
まずは国語の試験です。まだ問題を見てはいけないので裏向きにしてっと……これでよしです!
「では……はじめ!!」
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