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第三十八話 女神エリシア
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「はぁ……」
さっきまではとても上機嫌だったのに、パーティーの招待状を受け取ってから、溜息ばかりだ。少なくとも、ギルド長室に戻るまでに、十回はしているだろう。
さすがにそんな状態のサイラス様を放っておくことは出来ない。だから、一度製薬室に戻って急ぎの仕事がないかの確認をしてから、様子を見に来たのだけど……。
「どうしてそんなに嫌そうなの? パーティーなんて、貴族なら出席するのは日常でしょ?」
「あんな堅苦しくて、嫌味と自己愛の塊ばかりな人間が集まるところなんて、行きたいわけないだろ……今までは、俺の代わりに家族が出てくれていたんだ」
言われてみれば、私はちゃんとパーティーには出席していたのに、学園で同じ班になった時に、名前を聞くまで貴族とは思わなかった。
それはつまり、パーティーでサイラス様とは面識がなかったんだ。
「まあ、今回は俺に直接招待が来ている以上、断るわけにもいかないんだよな。それに、相手はクラヴェル家と昔から付き合いがある家だから、蔑ろにも出来ない」
「その家が、どうしてサイラス様を招待したのかしら? 今までのことを考えると、家長のイリス様や、ご家族の方を招待するんじゃないの?」
「それに関しては、手紙が入ってたよ。ずっと夢だったギルド長になれた俺に、お祝いの言葉を直接伝えたいってさ。その人、ずっと応援してくれてたから……」
あぁ……なるほど。それは絶対に断れないわね。どうしても参加できない理由でもあれば別だけど、私情で断ったら、両家の間に溝が出来てしまいそうだし、なによりも応援してくれた相手を蔑ろにするなんて、人間として酷いと思う。
うーん、なにか私に力になれることは無いかしら……あっ、そうだわ!
「ねえサイラス様。それって誰かが一緒に参加してはいけないのかしら?」
「招待状には、同行者は三人まで大丈夫と書いてあるな。エリシア、まさか……?」
「そのまさかよ。私も一緒に参加するわ。一緒なら、少しは嫌な気分も紛らわせると思うの」
「それはとても嬉しい提案だけどさ……今のエリシアが社交界に出て大丈夫なのか? ほら、いろいろあったから……」
きっとサイラス様は、マグナス様に公開離婚宣言をされたことを心配してくれているのだろう。
貴族達は人を貶して自分が上だと思いたい人が多いから、私がパーティーなんて出席したら、その標的にされるのは想像に難くない。
でも、そんな人達にどうこう言われたり、思われたりしたって、私は何とも思わない。だって、あの出来事は私にとってありがたいものだったしね。
それに……なによりも、サイラス様の負担を減らせるのだから。
「私のことは大丈夫よ」
「でも……」
「サイラス君?」
「……わかったよ。エリシア先生の好意に甘えさせてもらうよ」
少し眉間に力を入れながら、昔の様に呼んだら、渋々ではあったけど折れてくれた。これで何かあった時に、サイラス様の力になれるわね。
****
一週間後のパーティーの当日。私は自室で、サイラス様が用意してくれた、とても綺麗な濃い青色のドレスの着替えを終わらせた。
社交界用のドレスを着るのは、離婚を宣言されたあの日以来ね。普通はこういうのって動きにくいものだけど、普段着ていたパーティー用のドレスよりも、とても動きやすい。サイラス様が用意してくれた時に、その辺りを気にしてくれたのかしら?
「エリシア、準備は出来たかー?」
「ええ。入っていいわよ」
まるでタイミングを見計らっていたかのように、サイラス様が部屋の中に入ってくると、凄く良い笑顔を浮かべながら、石の様に固まっていた。
そして……同じ体制の状態で、バタンッとその場に仰向けに倒れた。
「ちょっ、大丈夫!?」
「め、目の前に天使が……違う、女神がいる……俺はいつの間に死んだんだ……ははっ、俺は目標を果たす前に死んだか……でも、こんな美しすぎる女神に会えたのなら……本望……」
「なに勝手に満足して逝こうとしてるのよ!? ほら、しっかりしなさい!」
ペシペシとサイラス様の頬を叩いて起こそうとするも、全然目を覚まさない。仕方がないから、上半身を起こして、遠慮なく前後に体を揺さぶることにした。
「起きなさーい!!」
「はっ……え、エリシア……」
少し強引なやり方かと思ったけど、無事に目を覚ましてくれた――ところまではよかったのだけど、サイラス様は突然私の手を握りながら、勢いよく立ち上がった。
「よし、決めた。パーティーなんて行かないで、このまま教会に行って式を挙げよう! うん、それがいい!」
「全然良くないわよ!? それに、何事もなかったかのように話を進めないでよ! もうっ!」
ドレスアップをしていても、サイラス様はいつも通りすぎる。これからクラヴェル家を代表してパーティーに参加するのだから、もう少ししっかりしてほしいわ。
「そんな、こんな綺麗なドレス姿のエリシアを次に見られるのは、結婚式までお預けだなんて……俺はどうやって生きていけばいいんだ……」
「どうしてそんなに考え方が極端なのよ……ドレスなんて、また別のパーティーに出る時に着るわよ。それに、その……あなたが見たいなら、いつでも着てあげるわよ」
恥ずかしさを紛らわせるように、毛先を指でクルクルしながら呟く。
私だって女の子なのだから、こういう綺麗なドレスは何度だって着たいし……サイラス様に見てもらいたいし、喜んでもらいたいし……。
「エリシアが優しい……やはり女神なのでは……」
「もうそのくだりはもういいから!」
「そうか? まあエリシアが女神だなんて、あまりにも今更過ぎるか。さて、行こうか」
「っ……! さ、サイラス様……」
「ん?」
いつものようにただ微笑んでだだけなのに、パーティーのためにおめかしをしたサイラス様の頬笑みが素敵すぎて、自然ととある言葉が出そうになった。
でも、それを伝えるには度胸が足りなくて。言葉が出る寸前に、動こうとする口を止めた。
「……ううん、なんでもないわ。早く行きましょうか」
「なんだよ、気になるじゃないか」
「なんでもないって言ったらなんでもないのっ!」
自分から話を振っておいて、こんな態度をするのは間違ってるのはわかっているけど……恥ずかしくて、またこんな態度を取ってしまった。
だって……自然と今日のサイラス様はいつも以上に格好よくて好きって言おうとしてしまったのだから。
こんなところをミラに見られてたら、どうしてお姉様はそんなに奥手なの!? って怒られそうだわ……。
さっきまではとても上機嫌だったのに、パーティーの招待状を受け取ってから、溜息ばかりだ。少なくとも、ギルド長室に戻るまでに、十回はしているだろう。
さすがにそんな状態のサイラス様を放っておくことは出来ない。だから、一度製薬室に戻って急ぎの仕事がないかの確認をしてから、様子を見に来たのだけど……。
「どうしてそんなに嫌そうなの? パーティーなんて、貴族なら出席するのは日常でしょ?」
「あんな堅苦しくて、嫌味と自己愛の塊ばかりな人間が集まるところなんて、行きたいわけないだろ……今までは、俺の代わりに家族が出てくれていたんだ」
言われてみれば、私はちゃんとパーティーには出席していたのに、学園で同じ班になった時に、名前を聞くまで貴族とは思わなかった。
それはつまり、パーティーでサイラス様とは面識がなかったんだ。
「まあ、今回は俺に直接招待が来ている以上、断るわけにもいかないんだよな。それに、相手はクラヴェル家と昔から付き合いがある家だから、蔑ろにも出来ない」
「その家が、どうしてサイラス様を招待したのかしら? 今までのことを考えると、家長のイリス様や、ご家族の方を招待するんじゃないの?」
「それに関しては、手紙が入ってたよ。ずっと夢だったギルド長になれた俺に、お祝いの言葉を直接伝えたいってさ。その人、ずっと応援してくれてたから……」
あぁ……なるほど。それは絶対に断れないわね。どうしても参加できない理由でもあれば別だけど、私情で断ったら、両家の間に溝が出来てしまいそうだし、なによりも応援してくれた相手を蔑ろにするなんて、人間として酷いと思う。
うーん、なにか私に力になれることは無いかしら……あっ、そうだわ!
「ねえサイラス様。それって誰かが一緒に参加してはいけないのかしら?」
「招待状には、同行者は三人まで大丈夫と書いてあるな。エリシア、まさか……?」
「そのまさかよ。私も一緒に参加するわ。一緒なら、少しは嫌な気分も紛らわせると思うの」
「それはとても嬉しい提案だけどさ……今のエリシアが社交界に出て大丈夫なのか? ほら、いろいろあったから……」
きっとサイラス様は、マグナス様に公開離婚宣言をされたことを心配してくれているのだろう。
貴族達は人を貶して自分が上だと思いたい人が多いから、私がパーティーなんて出席したら、その標的にされるのは想像に難くない。
でも、そんな人達にどうこう言われたり、思われたりしたって、私は何とも思わない。だって、あの出来事は私にとってありがたいものだったしね。
それに……なによりも、サイラス様の負担を減らせるのだから。
「私のことは大丈夫よ」
「でも……」
「サイラス君?」
「……わかったよ。エリシア先生の好意に甘えさせてもらうよ」
少し眉間に力を入れながら、昔の様に呼んだら、渋々ではあったけど折れてくれた。これで何かあった時に、サイラス様の力になれるわね。
****
一週間後のパーティーの当日。私は自室で、サイラス様が用意してくれた、とても綺麗な濃い青色のドレスの着替えを終わらせた。
社交界用のドレスを着るのは、離婚を宣言されたあの日以来ね。普通はこういうのって動きにくいものだけど、普段着ていたパーティー用のドレスよりも、とても動きやすい。サイラス様が用意してくれた時に、その辺りを気にしてくれたのかしら?
「エリシア、準備は出来たかー?」
「ええ。入っていいわよ」
まるでタイミングを見計らっていたかのように、サイラス様が部屋の中に入ってくると、凄く良い笑顔を浮かべながら、石の様に固まっていた。
そして……同じ体制の状態で、バタンッとその場に仰向けに倒れた。
「ちょっ、大丈夫!?」
「め、目の前に天使が……違う、女神がいる……俺はいつの間に死んだんだ……ははっ、俺は目標を果たす前に死んだか……でも、こんな美しすぎる女神に会えたのなら……本望……」
「なに勝手に満足して逝こうとしてるのよ!? ほら、しっかりしなさい!」
ペシペシとサイラス様の頬を叩いて起こそうとするも、全然目を覚まさない。仕方がないから、上半身を起こして、遠慮なく前後に体を揺さぶることにした。
「起きなさーい!!」
「はっ……え、エリシア……」
少し強引なやり方かと思ったけど、無事に目を覚ましてくれた――ところまではよかったのだけど、サイラス様は突然私の手を握りながら、勢いよく立ち上がった。
「よし、決めた。パーティーなんて行かないで、このまま教会に行って式を挙げよう! うん、それがいい!」
「全然良くないわよ!? それに、何事もなかったかのように話を進めないでよ! もうっ!」
ドレスアップをしていても、サイラス様はいつも通りすぎる。これからクラヴェル家を代表してパーティーに参加するのだから、もう少ししっかりしてほしいわ。
「そんな、こんな綺麗なドレス姿のエリシアを次に見られるのは、結婚式までお預けだなんて……俺はどうやって生きていけばいいんだ……」
「どうしてそんなに考え方が極端なのよ……ドレスなんて、また別のパーティーに出る時に着るわよ。それに、その……あなたが見たいなら、いつでも着てあげるわよ」
恥ずかしさを紛らわせるように、毛先を指でクルクルしながら呟く。
私だって女の子なのだから、こういう綺麗なドレスは何度だって着たいし……サイラス様に見てもらいたいし、喜んでもらいたいし……。
「エリシアが優しい……やはり女神なのでは……」
「もうそのくだりはもういいから!」
「そうか? まあエリシアが女神だなんて、あまりにも今更過ぎるか。さて、行こうか」
「っ……! さ、サイラス様……」
「ん?」
いつものようにただ微笑んでだだけなのに、パーティーのためにおめかしをしたサイラス様の頬笑みが素敵すぎて、自然ととある言葉が出そうになった。
でも、それを伝えるには度胸が足りなくて。言葉が出る寸前に、動こうとする口を止めた。
「……ううん、なんでもないわ。早く行きましょうか」
「なんだよ、気になるじゃないか」
「なんでもないって言ったらなんでもないのっ!」
自分から話を振っておいて、こんな態度をするのは間違ってるのはわかっているけど……恥ずかしくて、またこんな態度を取ってしまった。
だって……自然と今日のサイラス様はいつも以上に格好よくて好きって言おうとしてしまったのだから。
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