10 / 20
第10話 侯爵子息、激怒
しおりを挟む
「そんなの……最高じゃないか! やはり俺の見込んだ女性は世界一だな!」
「……はぁ?」
まさかの全肯定をするレックス様の反応がよほど驚きだったのか、ディアナお姉様は口を大きく開けて驚いておられました。
それも仕方のない事かもしれません。だって、彼を信じていた私ですら驚きを隠せないんですから。
「だってそうだろう! 言葉に出せていなかった時も、俺の愛が伝わっていたという事は、言葉と心で二倍愛を伝えられる! そんな素晴らしい事はない! まあ、少し気恥ずかしさはあるがな! はっはっはっ!!」
「なっ……何言ってますの? アイリスの魔法は制御不能……近くにいる相手の声なら、無差別に覗き見る危険な魔法よ! やろうと思えば、心を見て、その内容で脅す事も容易なのよ!?」
まだ私を陥れる事を諦めていないお姉様は、更に酷い事を仰っていますが、レックス様は一向に折れる気配はありません。
どうしましょう……嬉しくて言葉が出てきません。私のこの力を知った人は、全員が気味悪がってバケモノ呼ばわりしたというのに……。
「ディアナ殿、あなたがアイリス殿をどう思っているのかは存じ上げませんが、あなたが何を言おうと、何を企もうと、俺の彼女への愛は一切変わりません。それでも言い続けるなら、あなたの心が醜く、汚れている事の証明になるだけだ」
「だ……誰が醜いですって!? いい加減に……」
「黙れ」
騒ぎ立てようとするディアナお姉様に、全てを凍てつかせるような冷たい声を漏らしながら、睨みつけるレックス様の指先から、極細の青い炎が放たれ、ディアナお姉様の頬をわずかに掠めました。
予想外のレックス様の行動にはとても驚きましたが、それ以上に驚きだったのが……レックス様の心の妖精でしたわ。
いつもレックス様の心の妖精は明るくて賑やかで、怒りや悲しみといった、負の心なんて一切見られませんでした。でも……今の妖精は怒りの形相を浮かべ、ディアナお姉様を睨みつけておりました。
……私のために怒ってくれる人なんて、生まれて初めてですわ。
「しゅ、淑女の顔に傷を付けるなんて……!?」
「淑女? またまたご冗談を! 俺からしたら、あなたや母君は淑女じゃない。人の気持ちを知ろうとしない、心の醜いバケモノだ。そうだ、この際はっきり言っておくが、俺はアイリス殿を虐げるあなたや、あなたの母君が心底嫌いだ。顔も見たくない。よって、すぐにご退席いただきたい。俺が優しく申し出ている間に……な」
「っ……! 覚えておきなさい! 私を敵に回した事を後悔させてやる!!」
いかにも小悪党が言いそうな捨て台詞を残して、ディアナお姉様はその場を去っていかれました。それを見送ったレックス様は、先程の態度が嘘だったかのような笑顔を向けてくださいましたわ。
はっ……喜んでいる場合じゃありませんわ。ずっと隠していた事を早く謝りませんと。
「申し訳ありません……ずっと隠し事をしていて。こんな魔法が使えると知られたら、絶対に嫌われてしまうと思って……」
「俺の愛もみくびられたものだな! どんな事があってもこのレックス・ディヒラーはアイリス殿を裏切るような真似はせん! だから、アイリス殿は何も心配しなくていい!」
レックス様は私の前で膝を突くと、私の手を取って、手の甲にキスをしてくださいました。
唯一レックス様の事なら信じられるとか言っておきながら、心の底からちゃんと信じてられてなかったんですね……私、最低な女ですわ……。
「なっ!? 急に泣き出してどうした!? 悲しいのか? どこか痛いのか!?」
「違うんです……私、レックス様に嫌われたくなくて……ずっとこの魔法を隠してて……あなたなら信じられるって思ってたのに、結局信じきれてなくて……! 私、最低な女ですわ……!」
悲しくて、情けなくて、申し訳なくて。感情がぐちゃぐちゃになってしまった私は、言っている事が支離滅裂になってしまっていました。
でも、レックス様はとても穏やかな表情も心で、私の事を優しく抱きしめてくださいました。
「誰でも隠し事はある。それに、隠しておきたい理由が俺に嫌われたくないだなんて、俺としたら最高に嬉しい理由だ!」
「レックス様……」
「それにしても、他人の心が見える……しかも制御が出来ないなんて……家族の事に加えて、人間の醜い声まで聞かされて、相当つらい人生だっただろう。だが……前にも言った通り、これからアイリス殿にはずっと俺がついている! だから、もう心配はいらん!」
レックス様としては、私の涙を止めるために慰めてくれているのでしょう。ですが、その思惑とは逆に、私の涙は余計に溢れてきました。
悲しいわけじゃありません。むしろ、嬉しくてどうしようもないくらいです。そのせいで……涙が止まりませんの。
「ちょ、えっと! お、俺はどうすればいいんだ!?」
「ひっく……うぅ……」
「えーっと、えーっと……そうだ! いないなーい、ばぁー!」
「…………」
「…………」
私から少し離れ、舌をベーッと出したまま静止するレックス様。そのお顔をポカンと眺めていると、雨にでも濡れたんじゃないかと思ってしまうくらいの量の汗をかきはじめましたわ。
『お、俺は何をしているんだ!? これは赤ん坊を泣き止ませる方法だろうが!? 少しは落ち着け俺!! えっと、えーっと!』
「ぷっ……あははははっ!」
「あ、アイリス殿?」
「ご、ごめんなさい。そんなに慌てるレックス様がおかしくて……あははっ」
レックス様の表情も、心の妖精も凄く慌てているのがなんだかおかしくて、私は泣きながら笑ってしまいました。
本当にレックス様は賑やかで不思議な方です。でも、全然嫌だとは思いませんわ。
「その、こんな変な魔法を使える私ですけど、それでも一緒にいてくれますか?」
「ああ! 当然だ!」
力強く頷きながら、握ってくださっていた手に力を入れてくれました。それは、絶対に私から離れないという、レックス様の意思表示に思えました。
本当にお優しくて頼りになるお方ですわ。私、この方にだったら……でも、やっぱり自信が持てません……。
『それにしても、心の声を代弁する妖精が見える、か……なら、今俺が思っている事も聞かれているという事か! ならば……アイリス殿! 君はなんでそんなに美しいんだ! ほぼ毎日会っているというのに、この愛は収まるどころか増す一方だ! この想い……一片残らずアイリス殿に届けっ!!』
「あ、あの! 今までもたくさんの言葉と心の妖精で言われ続けてドキドキしていたのに、これ幸いにと想いをぶつけないでください!」
「な、なに!? 今までドキドキしていたのか! それは何故だ! ぜひ詳しく話してくれ!」
「し、知りませんっ!」
私は身体中が熱くなるのを感じながら、頬を膨らませました。
……この愛をストレートにぶつけてくるのだけは、少し直してもらいたいですわ……全然嫌じゃないんですけど、いつか私がドキドキに耐えきれなくなって、倒れてしまうかもしれませんし。
「……はぁ?」
まさかの全肯定をするレックス様の反応がよほど驚きだったのか、ディアナお姉様は口を大きく開けて驚いておられました。
それも仕方のない事かもしれません。だって、彼を信じていた私ですら驚きを隠せないんですから。
「だってそうだろう! 言葉に出せていなかった時も、俺の愛が伝わっていたという事は、言葉と心で二倍愛を伝えられる! そんな素晴らしい事はない! まあ、少し気恥ずかしさはあるがな! はっはっはっ!!」
「なっ……何言ってますの? アイリスの魔法は制御不能……近くにいる相手の声なら、無差別に覗き見る危険な魔法よ! やろうと思えば、心を見て、その内容で脅す事も容易なのよ!?」
まだ私を陥れる事を諦めていないお姉様は、更に酷い事を仰っていますが、レックス様は一向に折れる気配はありません。
どうしましょう……嬉しくて言葉が出てきません。私のこの力を知った人は、全員が気味悪がってバケモノ呼ばわりしたというのに……。
「ディアナ殿、あなたがアイリス殿をどう思っているのかは存じ上げませんが、あなたが何を言おうと、何を企もうと、俺の彼女への愛は一切変わりません。それでも言い続けるなら、あなたの心が醜く、汚れている事の証明になるだけだ」
「だ……誰が醜いですって!? いい加減に……」
「黙れ」
騒ぎ立てようとするディアナお姉様に、全てを凍てつかせるような冷たい声を漏らしながら、睨みつけるレックス様の指先から、極細の青い炎が放たれ、ディアナお姉様の頬をわずかに掠めました。
予想外のレックス様の行動にはとても驚きましたが、それ以上に驚きだったのが……レックス様の心の妖精でしたわ。
いつもレックス様の心の妖精は明るくて賑やかで、怒りや悲しみといった、負の心なんて一切見られませんでした。でも……今の妖精は怒りの形相を浮かべ、ディアナお姉様を睨みつけておりました。
……私のために怒ってくれる人なんて、生まれて初めてですわ。
「しゅ、淑女の顔に傷を付けるなんて……!?」
「淑女? またまたご冗談を! 俺からしたら、あなたや母君は淑女じゃない。人の気持ちを知ろうとしない、心の醜いバケモノだ。そうだ、この際はっきり言っておくが、俺はアイリス殿を虐げるあなたや、あなたの母君が心底嫌いだ。顔も見たくない。よって、すぐにご退席いただきたい。俺が優しく申し出ている間に……な」
「っ……! 覚えておきなさい! 私を敵に回した事を後悔させてやる!!」
いかにも小悪党が言いそうな捨て台詞を残して、ディアナお姉様はその場を去っていかれました。それを見送ったレックス様は、先程の態度が嘘だったかのような笑顔を向けてくださいましたわ。
はっ……喜んでいる場合じゃありませんわ。ずっと隠していた事を早く謝りませんと。
「申し訳ありません……ずっと隠し事をしていて。こんな魔法が使えると知られたら、絶対に嫌われてしまうと思って……」
「俺の愛もみくびられたものだな! どんな事があってもこのレックス・ディヒラーはアイリス殿を裏切るような真似はせん! だから、アイリス殿は何も心配しなくていい!」
レックス様は私の前で膝を突くと、私の手を取って、手の甲にキスをしてくださいました。
唯一レックス様の事なら信じられるとか言っておきながら、心の底からちゃんと信じてられてなかったんですね……私、最低な女ですわ……。
「なっ!? 急に泣き出してどうした!? 悲しいのか? どこか痛いのか!?」
「違うんです……私、レックス様に嫌われたくなくて……ずっとこの魔法を隠してて……あなたなら信じられるって思ってたのに、結局信じきれてなくて……! 私、最低な女ですわ……!」
悲しくて、情けなくて、申し訳なくて。感情がぐちゃぐちゃになってしまった私は、言っている事が支離滅裂になってしまっていました。
でも、レックス様はとても穏やかな表情も心で、私の事を優しく抱きしめてくださいました。
「誰でも隠し事はある。それに、隠しておきたい理由が俺に嫌われたくないだなんて、俺としたら最高に嬉しい理由だ!」
「レックス様……」
「それにしても、他人の心が見える……しかも制御が出来ないなんて……家族の事に加えて、人間の醜い声まで聞かされて、相当つらい人生だっただろう。だが……前にも言った通り、これからアイリス殿にはずっと俺がついている! だから、もう心配はいらん!」
レックス様としては、私の涙を止めるために慰めてくれているのでしょう。ですが、その思惑とは逆に、私の涙は余計に溢れてきました。
悲しいわけじゃありません。むしろ、嬉しくてどうしようもないくらいです。そのせいで……涙が止まりませんの。
「ちょ、えっと! お、俺はどうすればいいんだ!?」
「ひっく……うぅ……」
「えーっと、えーっと……そうだ! いないなーい、ばぁー!」
「…………」
「…………」
私から少し離れ、舌をベーッと出したまま静止するレックス様。そのお顔をポカンと眺めていると、雨にでも濡れたんじゃないかと思ってしまうくらいの量の汗をかきはじめましたわ。
『お、俺は何をしているんだ!? これは赤ん坊を泣き止ませる方法だろうが!? 少しは落ち着け俺!! えっと、えーっと!』
「ぷっ……あははははっ!」
「あ、アイリス殿?」
「ご、ごめんなさい。そんなに慌てるレックス様がおかしくて……あははっ」
レックス様の表情も、心の妖精も凄く慌てているのがなんだかおかしくて、私は泣きながら笑ってしまいました。
本当にレックス様は賑やかで不思議な方です。でも、全然嫌だとは思いませんわ。
「その、こんな変な魔法を使える私ですけど、それでも一緒にいてくれますか?」
「ああ! 当然だ!」
力強く頷きながら、握ってくださっていた手に力を入れてくれました。それは、絶対に私から離れないという、レックス様の意思表示に思えました。
本当にお優しくて頼りになるお方ですわ。私、この方にだったら……でも、やっぱり自信が持てません……。
『それにしても、心の声を代弁する妖精が見える、か……なら、今俺が思っている事も聞かれているという事か! ならば……アイリス殿! 君はなんでそんなに美しいんだ! ほぼ毎日会っているというのに、この愛は収まるどころか増す一方だ! この想い……一片残らずアイリス殿に届けっ!!』
「あ、あの! 今までもたくさんの言葉と心の妖精で言われ続けてドキドキしていたのに、これ幸いにと想いをぶつけないでください!」
「な、なに!? 今までドキドキしていたのか! それは何故だ! ぜひ詳しく話してくれ!」
「し、知りませんっ!」
私は身体中が熱くなるのを感じながら、頬を膨らませました。
……この愛をストレートにぶつけてくるのだけは、少し直してもらいたいですわ……全然嫌じゃないんですけど、いつか私がドキドキに耐えきれなくなって、倒れてしまうかもしれませんし。
6
お気に入りに追加
1,228
あなたにおすすめの小説
どうして私にこだわるんですか!?
風見ゆうみ
恋愛
「手柄をたてて君に似合う男になって帰ってくる」そう言って旅立って行った婚約者は三年後、伯爵の爵位をいただくのですが、それと同時に旅先で出会った令嬢との結婚が決まったそうです。
それを知った伯爵令嬢である私、リノア・ブルーミングは悲しい気持ちなんて全くわいてきませんでした。だって、そんな事になるだろうなってわかってましたから!
婚約破棄されて捨てられたという噂が広まり、もう結婚は無理かな、と諦めていたら、なんと辺境伯から結婚の申し出が! その方は冷酷、無口で有名な方。おっとりした私なんて、すぐに捨てられてしまう、そう思ったので、うまーくお断りして田舎でゆっくり過ごそうと思ったら、なぜか結婚のお断りを断られてしまう。
え!? そんな事ってあるんですか? しかもなぜか、元婚約者とその彼女が田舎に引っ越した私を追いかけてきて!?
おっとりマイペースなヒロインとヒロインに恋をしている辺境伯とのラブコメです。ざまぁは後半です。
※独自の世界観ですので、設定はゆるめ、ご都合主義です。
役立たずと捨て石にされたコミュ障皇女は、死地に送られ愛される
なかの豹吏
恋愛
テオリカンの皇女、ヴァレリア。
三姉妹の末娘である彼女は社交性も乏しく、挨拶をしてもどもるばかり。
年の離れた公爵令息に言い寄られるも、それを狙う姉に邪魔だと邪険に扱われる始末。
父親から社交界では使えないと評され、ヴァレリアは十三歳にして滅亡寸前の弱小国、ドミトリノ王国へ謀略の為の『生贄』として差し出されるのであった。
そこで結婚相手となる皇子、マリウスと出会い彼と接するうちに恋心が芽ばえるヴァレリア。
だが今回の結婚の目的は、テオリカンがドミトリノ王国を奪い取る為の謀略だった。
負け戦とわかっていてもなお決起に燃えるマリウス率いるドミトリノ王国軍。
その出陣前にヴァレリアは―――。
嫌われ王妃の一生 ~ 将来の王を導こうとしたが、王太子優秀すぎません? 〜
悠月 星花
恋愛
嫌われ王妃の一生 ~ 後妻として王妃になりましたが、王太子を亡き者にして処刑になるのはごめんです。将来の王を導こうと決心しましたが、王太子優秀すぎませんか? 〜
嫁いだ先の小国の王妃となった私リリアーナ。
陛下と夫を呼ぶが、私には見向きもせず、「処刑せよ」と無慈悲な王の声。
無視をされ続けた心は、逆らう気力もなく項垂れ、首が飛んでいく。
夢を見ていたのか、自身の部屋で姉に起こされ目を覚ます。
怖い夢をみたと姉に甘えてはいたが、現実には先の小国へ嫁ぐことは決まっており……
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
お菓子店の経営に夢中な私は、婚約破棄されても挫けない!
キョウキョウ
恋愛
「僕と店、どっちが大事なんだ?」
「それは当然、お店です」
「なんて失礼な奴だ! お前との婚約は、破棄させてもらう!!」
王都で大繁盛する菓子店の経営者である、公爵令嬢のシャルロッテ。
エヴラール王子は、婚約相手のシャルロッテが経営に夢中になっていることが気に入らなかった。
ある日シャルロッテを呼び出して、自分とお店、どちらが大事なのかを天秤にかけて王子は問いかけた。
彼女の答えを聞いて、エヴラール王子は怒りながら勢い任せでシャルロッテに婚約破棄を言い渡す。
それだけでなく、シャルロッテのお店を営業停止処分にすると宣告した。
婚約者で王族でもある僕のことを最優先に考えて大切にしろ、と王子は言った。
そんな無茶苦茶な理由で婚約を破棄されたシャルロッテはツテを頼って隣国に移り住み、新しい菓子店をオープンする。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
【完結】氷の仮面を付けた婚約者と王太子の話
miniko
恋愛
王太子であるセドリックは、他人の心の声が聞けると言う魔道具を手に入れる。
彼は、大好きな婚約者が、王太子妃教育の結果、無表情になってしまった事を寂しく思っていた。
婚約者の本音を聞く為に、魔道具を使ったセドリックだが・・・
断罪されてムカついたので、その場の勢いで騎士様にプロポーズかましたら、逃げれんようなった…
甘寧
恋愛
主人公リーゼは、婚約者であるロドルフ殿下に婚約破棄を告げられた。その傍らには、アリアナと言う子爵令嬢が勝ち誇った様にほくそ笑んでいた。
身に覚えのない罪を着せられ断罪され、頭に来たリーゼはロドルフの叔父にあたる騎士団長のウィルフレッドとその場の勢いだけで婚約してしまう。
だが、それはウィルフレッドもその場の勢いだと分かってのこと。すぐにでも婚約は撤回するつもりでいたのに、ウィルフレッドはそれを許してくれなくて…!?
利用した人物は、ドSで自分勝手で最低な団長様だったと後悔するリーゼだったが、傍から見れば過保護で執着心の強い団長様と言う印象。
周りは生暖かい目で二人を応援しているが、どうにも面白くないと思う者もいて…
【完結】没落寸前の貧乏令嬢、お飾りの妻が欲しかったらしい旦那様と白い結婚をしましたら
Rohdea
恋愛
婚期を逃し、没落寸前の貧乏男爵令嬢のアリスは、
ある日、父親から結婚相手を紹介される。
そのお相手は、この国の王女殿下の護衛騎士だったギルバート。
彼は最近、とある事情で王女の護衛騎士を辞めて実家の爵位を継いでいた。
そんな彼が何故、借金の肩代わりをしてまで私と結婚を……?
と思ったら、
どうやら、彼は“お飾りの妻”を求めていたらしい。
(なるほど……そういう事だったのね)
彼の事情を理解した(つもり)のアリスは、その結婚を受け入れる事にした。
そうして始まった二人の“白い結婚”生活……これは思っていたよりうまくいっている?
と、思ったものの、
何故かギルバートの元、主人でもあり、
彼の想い人である(はずの)王女殿下が妙な動きをし始めて……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる