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第八話 私の闇魔法……
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「困ったわ……」
アルバート様の秘密を知ってしまった私は、今日もアルバート様の部屋でのんびりと読書をしながら、溜息を漏らした。
私ってば、何をしているのかしら? アルバート様にあんな偉そうな事を言っておいて、私は何も出来ていないわ。
それどころか、あの日からアルバート様は更に私の事を気にしてくれるようになった。距離も近いし、話している時も声が少し弾んでいる。相変わらず目は死んでいるけど……。
なんとかアルバート様の助けになりたいけど、所詮私は元社畜の無能魔法使い。アルバート様の成し得ようとする事には、まるで力になれないわ。
……ここで私には無理だと諦めるのは簡単だ。前世でも諦めて人生に幕を下ろしたし、記憶が戻ってからも、もうどうでもいいと諦めていた。
でも、目の前で頑張っている人を見ていたら、助けたいと思うのはきっと私だけではないはず。
私に出来る事……何かないかしら……。
「はぁ……私の闇魔法が役に立てばいいのに……」
「……? フェリーチェ、今なんて言った?」
「だから闇魔法が……あっ」
考え事に夢中なっていたせいで、とんでもない事を口走ってしまった。
私が使える闇魔法は忌み嫌われているものだ。この力が知られてしまったら、いくらアルバート様でも私を嫌うに違いない。
「なるほど、以前忌み子と言われていた事を話してくれたが、それが理由だったのか! いやはや、まさか長い歴史の中で、極端に記録が少ない闇魔法の使い手とは!」
「いや、その……これは違くて……」
「どうしたんだい、そんなに怯えて。もしかして、僕が君の事を嫌うとでも思ってるのかい?」
完全に図星を突かれてしまった私は、小さく頷いて肯定の意を示す。
あーあ……せっかく二度の人生で初めて一緒にいてくれる人が見つかったのに、こんな凡ミスで失うなんてなぁ……お義母様も良くしてくれたけど、きっともう視線すら合わせてくれなくなるだろうな……。
まあ別に前と同じになるだけだ。悲しくない……戻るだけ……うぅ……。
「おや、どうして泣いているんだい!?」
「だ、だって……やっと一人ぼっちじゃなくなったのに……アルバート様やお義母様にも嫌われてしまうと思うと……」
「人と少し違うものを持っているだけだろう? 嫌う理由になどならないさ! それに、僕を救ってくれた恩人に、そんな事はしない!」
「え……?」
救ってくれたって、私はそんな大層な事なんてしていない。一体どういう事なの?
「君が僕の研究を知った時、君は僕を見限らなかった。それが……僕にはとても嬉しくてね。それに、君の事がとても好きになったんだよ!」
「好きって……え、えぇ?」
「どうしたんだい、そんな鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして。妻になる人に好意を伝えて何が悪い?」
だ、だって……好きって……急にそんな事を言われてもよくわからないわ。だって私はただの社畜で、嫌われ者で、誰にも愛されてなかったのに……。
「まあいいさ。いつかは僕の事を夫として、一人の人間として愛してくれればいい!」
「……ご、ごめんなさい。突然すぎて頭が回ってなくて……」
「気にしなくていい!」
「でも……」
「うーん、それなら僕に、君の闇魔法の事を教えてくれないか?」
私の事を気遣うアルバート様は、優しく手を取りながら微笑んだ。相変わらず目は変わっていないけど、それでもこの笑顔はとても好きだ。
「教えると言われても……普通に魔導書を読んだり、実践訓練をしていたら、闇魔法の魔力に目覚めたんです」
「ほう、それは何故わかったのかな?」
「練習用の魔法を使った時に、魔法陣が突然黒くなったんです。本当に前触れもなく」
そんなの誇張していると思われるかもしれないけど、本当に急に私の闇魔法の魔力が目覚めた。
その時の、私と周りの反応の差は今でも覚えている。ようやく魔法が発動して、魔法陣も見た事がない色に変わって喜ぶ私と、恐れる使用人達……傍から見たら、凄い差だったと思う。
「黒の魔法陣か……基本的に魔法陣の色は、魔力によって色が色が決まると言われている。赤なら炎、青なら水色という具合にね」
「はい、そうですね」
「ちなみにだが、君はどんな闇魔法が使えるんだい?」
「あの、笑わないって約束してくれますか?」
「……? うん、わかった」
正直、あまり話したい内容じゃないんだけど……アルバート様が聞きたいというなら、ちゃんと話そう。
「えっとですね……狙った相手に、小石が当たった程度の痛みを与える魔法です」
「……それだけかい?」
「はい、それだけです」
キョトンとした顔から一転、アルバート様は笑うのを必死に我慢するように、口元を強く抑えていた。
「わ、笑わないでくださいって言ったじゃないですか!」
「いや、申し訳ない……君に似て、とても愛らしい魔法すぎてつい! なるほど、闇魔法は呪いや破壊に、死を司るといった類の魔法と聞いていたが……やはりそんな話を鵜呑みにせず、実際に見るのが正解という事だね!」
はぁ、だから言いたくなかったのに……大層な魔力を持っておいて、こんな弱い力しか使えないのなんて恥ずかしいわ。
せめて、一回の魔法でその辺を全て吹き飛ばすぐらいの魔法が使えたらよかったのに。もちろん使うつもりは無いけど、そこまで強ければ、怖がられるのにもまだ諦めがつくのにね。
「君が良ければ、君の魔力を研究させてもらえないだろうか?」
「それは構いませんが……どうして?」
「僕の作ろうとしている魔法は、ある意味死に関する魔法だ。闇魔法は死を司る魔法と言われているという事と、闇の魔力は貴重で研究をしたことがないからさ!」
「なるほど、わかりました。でもどうやって?」
「えーっと……ちょっと待ってくれ……ここに……」
アルバート様は、本の山の中からガラス瓶を取り出した。中身は……空っぽね。キラキラしていてとても綺麗だわ。
「これは魔力を吸収、保持できる魔道具でね。瓶の口に手を当てて、魔法を使うような感じで魔力を出してくれ」
「こ、こうですか?」
便の上に手を置いて、魔法を使う時と同じような感じでやると、ビンの中に、いつのまにか小さな黒い魔法陣が入っていた。
「おお、成功だ! これで闇魔法の研究ができる!」
「あの、私……闇魔法を使いこなせないんですけど、大丈夫なんでしょうか?」
「問題ないよ! 素材となったこれを調べるのは容易い! さぁ……隅から隅まで観察させておくれ……!」
あ、なんか凄い研究モードに入ってしまったみたいだ。この状態では、しばらくは放っておかないと戻ってこないだろうし、本でも読んでいましょう。
それにしても……私のいらないと思っていた力が、初めて誰かの……それも、私を好いてくれる人の力になれるなんて。
……ふふ、なんだか凄く嬉しいわ。研究に役に立つと良いな。成功したら、またみんな笑顔になるかな。アルバート様と、お義母様と、妹さんと……ついでに私もまぜてくれたら……なんて。
「ふむふむ……これを研究し、応用すれば……妹の魂を呼び寄せられるかもしれない! よーっし、やるぞ!!」
「私も影ながら応援してます!」
「ありがとう、愛する妻よ!」
「ひゃあ!? 急に抱きつかないでください!」
ど、どうしましょう!? 男性に抱きつかれるのなんて、二度の人生で初めてなんですけど!? 嫌なわけじゃないけど……だ、誰か助けて~!!
アルバート様の秘密を知ってしまった私は、今日もアルバート様の部屋でのんびりと読書をしながら、溜息を漏らした。
私ってば、何をしているのかしら? アルバート様にあんな偉そうな事を言っておいて、私は何も出来ていないわ。
それどころか、あの日からアルバート様は更に私の事を気にしてくれるようになった。距離も近いし、話している時も声が少し弾んでいる。相変わらず目は死んでいるけど……。
なんとかアルバート様の助けになりたいけど、所詮私は元社畜の無能魔法使い。アルバート様の成し得ようとする事には、まるで力になれないわ。
……ここで私には無理だと諦めるのは簡単だ。前世でも諦めて人生に幕を下ろしたし、記憶が戻ってからも、もうどうでもいいと諦めていた。
でも、目の前で頑張っている人を見ていたら、助けたいと思うのはきっと私だけではないはず。
私に出来る事……何かないかしら……。
「はぁ……私の闇魔法が役に立てばいいのに……」
「……? フェリーチェ、今なんて言った?」
「だから闇魔法が……あっ」
考え事に夢中なっていたせいで、とんでもない事を口走ってしまった。
私が使える闇魔法は忌み嫌われているものだ。この力が知られてしまったら、いくらアルバート様でも私を嫌うに違いない。
「なるほど、以前忌み子と言われていた事を話してくれたが、それが理由だったのか! いやはや、まさか長い歴史の中で、極端に記録が少ない闇魔法の使い手とは!」
「いや、その……これは違くて……」
「どうしたんだい、そんなに怯えて。もしかして、僕が君の事を嫌うとでも思ってるのかい?」
完全に図星を突かれてしまった私は、小さく頷いて肯定の意を示す。
あーあ……せっかく二度の人生で初めて一緒にいてくれる人が見つかったのに、こんな凡ミスで失うなんてなぁ……お義母様も良くしてくれたけど、きっともう視線すら合わせてくれなくなるだろうな……。
まあ別に前と同じになるだけだ。悲しくない……戻るだけ……うぅ……。
「おや、どうして泣いているんだい!?」
「だ、だって……やっと一人ぼっちじゃなくなったのに……アルバート様やお義母様にも嫌われてしまうと思うと……」
「人と少し違うものを持っているだけだろう? 嫌う理由になどならないさ! それに、僕を救ってくれた恩人に、そんな事はしない!」
「え……?」
救ってくれたって、私はそんな大層な事なんてしていない。一体どういう事なの?
「君が僕の研究を知った時、君は僕を見限らなかった。それが……僕にはとても嬉しくてね。それに、君の事がとても好きになったんだよ!」
「好きって……え、えぇ?」
「どうしたんだい、そんな鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして。妻になる人に好意を伝えて何が悪い?」
だ、だって……好きって……急にそんな事を言われてもよくわからないわ。だって私はただの社畜で、嫌われ者で、誰にも愛されてなかったのに……。
「まあいいさ。いつかは僕の事を夫として、一人の人間として愛してくれればいい!」
「……ご、ごめんなさい。突然すぎて頭が回ってなくて……」
「気にしなくていい!」
「でも……」
「うーん、それなら僕に、君の闇魔法の事を教えてくれないか?」
私の事を気遣うアルバート様は、優しく手を取りながら微笑んだ。相変わらず目は変わっていないけど、それでもこの笑顔はとても好きだ。
「教えると言われても……普通に魔導書を読んだり、実践訓練をしていたら、闇魔法の魔力に目覚めたんです」
「ほう、それは何故わかったのかな?」
「練習用の魔法を使った時に、魔法陣が突然黒くなったんです。本当に前触れもなく」
そんなの誇張していると思われるかもしれないけど、本当に急に私の闇魔法の魔力が目覚めた。
その時の、私と周りの反応の差は今でも覚えている。ようやく魔法が発動して、魔法陣も見た事がない色に変わって喜ぶ私と、恐れる使用人達……傍から見たら、凄い差だったと思う。
「黒の魔法陣か……基本的に魔法陣の色は、魔力によって色が色が決まると言われている。赤なら炎、青なら水色という具合にね」
「はい、そうですね」
「ちなみにだが、君はどんな闇魔法が使えるんだい?」
「あの、笑わないって約束してくれますか?」
「……? うん、わかった」
正直、あまり話したい内容じゃないんだけど……アルバート様が聞きたいというなら、ちゃんと話そう。
「えっとですね……狙った相手に、小石が当たった程度の痛みを与える魔法です」
「……それだけかい?」
「はい、それだけです」
キョトンとした顔から一転、アルバート様は笑うのを必死に我慢するように、口元を強く抑えていた。
「わ、笑わないでくださいって言ったじゃないですか!」
「いや、申し訳ない……君に似て、とても愛らしい魔法すぎてつい! なるほど、闇魔法は呪いや破壊に、死を司るといった類の魔法と聞いていたが……やはりそんな話を鵜呑みにせず、実際に見るのが正解という事だね!」
はぁ、だから言いたくなかったのに……大層な魔力を持っておいて、こんな弱い力しか使えないのなんて恥ずかしいわ。
せめて、一回の魔法でその辺を全て吹き飛ばすぐらいの魔法が使えたらよかったのに。もちろん使うつもりは無いけど、そこまで強ければ、怖がられるのにもまだ諦めがつくのにね。
「君が良ければ、君の魔力を研究させてもらえないだろうか?」
「それは構いませんが……どうして?」
「僕の作ろうとしている魔法は、ある意味死に関する魔法だ。闇魔法は死を司る魔法と言われているという事と、闇の魔力は貴重で研究をしたことがないからさ!」
「なるほど、わかりました。でもどうやって?」
「えーっと……ちょっと待ってくれ……ここに……」
アルバート様は、本の山の中からガラス瓶を取り出した。中身は……空っぽね。キラキラしていてとても綺麗だわ。
「これは魔力を吸収、保持できる魔道具でね。瓶の口に手を当てて、魔法を使うような感じで魔力を出してくれ」
「こ、こうですか?」
便の上に手を置いて、魔法を使う時と同じような感じでやると、ビンの中に、いつのまにか小さな黒い魔法陣が入っていた。
「おお、成功だ! これで闇魔法の研究ができる!」
「あの、私……闇魔法を使いこなせないんですけど、大丈夫なんでしょうか?」
「問題ないよ! 素材となったこれを調べるのは容易い! さぁ……隅から隅まで観察させておくれ……!」
あ、なんか凄い研究モードに入ってしまったみたいだ。この状態では、しばらくは放っておかないと戻ってこないだろうし、本でも読んでいましょう。
それにしても……私のいらないと思っていた力が、初めて誰かの……それも、私を好いてくれる人の力になれるなんて。
……ふふ、なんだか凄く嬉しいわ。研究に役に立つと良いな。成功したら、またみんな笑顔になるかな。アルバート様と、お義母様と、妹さんと……ついでに私もまぜてくれたら……なんて。
「ふむふむ……これを研究し、応用すれば……妹の魂を呼び寄せられるかもしれない! よーっし、やるぞ!!」
「私も影ながら応援してます!」
「ありがとう、愛する妻よ!」
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