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第16話 望まぬ使者の来訪
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「どうぞ」
「ありがとう、マリー。ふぅ……美味しい」
家の中に入った私は、マリーが用意してくれたホットミルクを飲んで一息入れてから、改めてマリーと向き合った。
「アベル様の使者が来たって……一体どういう事?」
「私もよくはわかりませんが……ティア様がベストセラー作家と知っていて、その力を借りたいと仰ってましたわ」
「私がルイスだっていうのは知らなかったの?」
「ええ」
まあそれは仕方のない事かもしれないわね。この家はニーナが嫌がらせのために購入したっぽいし、エクエス家の人やアベル様は、私がティア・ファルダーと名乗ってる事も知らないでしょうし。
それにしても……一体どういう事? 私をベストセラー作家だって知ってるなら、何かを書かせたいって事なのかしら?
「確実に怪しいわね」
「ええ。使者が言うには、三日後にまた来るから準備をしておいてくれとの事でしたわ」
なにそれ、全くこっちに拒否権がないじゃない。けど、アベル様ならやりかねないわね。それに、きっとこの件にはニーナも関わっていそうだし……確証はないわよ? あくまで女のカンってやつ。
「困ったわね……これ、無視しても絶対に諦めないわよね。下手したら何か嫌がらせをしてくるかも……よし、直接会って断ってやる」
「そんな、危険では?」
「それは百も承知よ。でも、もし無視して逃げても、自力でここに私がいる事をつきとめたアベル様なら、逃げてもどこまでも追ってくるはず。それなら、きっぱりと断っておくのがベストだと思うのよ」
「……かしこまりました。では私もお供します」
「ありがとう」
眉尻を上げて提案するマリーに、私は素直に感謝を述べる。
本当はマリーを巻き込みたくはなかったんだけど……一人で行くのは心細いのよね。なにをされるかわかったものじゃないし……マリーには本当に感謝しかないわ。
****
翌日、この件はユースさんに伝えた方が良いと思い、急遽イズダーイに来てユースさんと話す時間を設けてもらった私は、いつもの個室へと通してもらった。
「ごめんなさいユースさん。急におしかけちゃって」
「気にするな。それよりも、急にどうした。何か問題でもあったか?」
「ええ……」
私は真剣な表情でユースさんを見つめながら、昨日アベル様の使いが来た事と、ベストセラー作家としての私を呼んでいる事を伝えると、ユースさんは忌々しそうに舌打ちを部屋に響かせた。
「一体何を考えているんだ。もしかして、何か作品を書かせるつもりか?」
「それはわからないわ。とりあえずわかってる事は、向こうが私の事を元婚約者だって気づいていないって事くらいね……ごめんなさい、変な事に巻き込んじゃって」
「気にするな。よく知らせてくれた」
仕事で忙しいのに巻き込んでしまった事への罪悪感に苛まれた私を慰めるように、ユースさんは私の頭を撫でてくれた。それだけの事なのに、不思議と安心感を覚える……これも愛の成せる力ってやつかも?
「……とにかく、イズダーイと専属契約を結んでいる以上、勝手にティアに書かせるわけにはいかない。イズダーイから、アベルの家に抗議の手紙を送っておく。ティアも気をつけて行って来てくれ。本当は俺も一緒に行きたいんだが……三日後はどうしても外せない会議があってな……」
「大丈夫! 私はそんなに弱い女じゃないわ! ガツンと言ってくる!」
あまりユースさんに心配をかけないように、胸の前で握り拳を二つ作ってふんすっ! として見せる事で、私は強いんだぞアピールをすると、ユースさんはおかしそうにクスクスと笑ってくれた。
いつも基本的に無表情だったり、むすっとしてる事が多いユースさんだけど、やっぱり笑顔の方が素敵だわ。
「それでこそティアだ」
「ふふっ、ありがとう。じゃあ私はそろそろ失礼するわ。急に来ちゃったのに時間を取ってくれて本当にありがとう」
「気にするな。出口まで送っていく」
「ううん、大丈夫。その代わり――」
私はニッコリと笑って見せてから、ユースさんの胸に飛び込んでギューっと抱きしめた。
あぁ~……暖かい……ずっとこうしてたいわ……じゃなくて!
「ティ、ティア?」
「今日はありがとうの気持ちと、この後の仕事も頑張ってねのギュー! じゃあ今度こそ失礼するわ。次は予定通りの日程に来るから!」
名残惜しいけど、ずっとこうしてるわけにはいかない。そう判断した私は、小さく手を振りながら、イズダーイを後にした。
よーし、ユースさんに会えて元気を貰えたし、きっと乗り越えられすはず! 見てろよアベル様! あなたの思い通りになんか、絶対にさせないわよー!
「……今のは卑怯だろ……っと、ハグに喜んでる場合じゃないな。アベル・ベルナールか……ふざけた野郎だ。何かあっても対処が出来るようにしておくか……」
****
アベル様の家に行く約束の日。私とマリーは、アベル様の家から来た使者と共に、馬車に乗ってベルナール家の屋敷へとやって来た。
ここに来る途中、私とマリーは終始無言だったし、使者の人達も、まさかティア・ファルダーの正体が、自分達の主人の元婚約者だとは思っていなかったのか、とても動揺していたわ。
まあそれは仕方ない事よね。迎えに行った人物が、過去に主人が婚約破棄をした女だなんて、普通は思うはずがないものね。
「どうぞこちらへ。アベル様と旦那様がお待ちです」
ここまで連れてきてくれた使者の人に連れられて、屋敷のとある部屋へと連れてきてもらった。扉の両隣には、中の人を守っているのか、兵士の恰好をした人が立っている。
ここがベルナール家の応接室なのかしら。ベルナール家に来た事って無いから、全然屋敷の構図がわからないわ。
そういえば、さっきアベル様の他にも、旦那様がいらっしゃるって言ってたわね。別にアベル様のお父様と話す事なんて無いんだけど……むしろ邪魔とさえ思ってしまう。
「考えてても仕方ないか。行きましょう、マリー」
「かしこまりました」
私は深く深呼吸をして気持ちを落ち着かせようとするけど、まだ緊張しているのか、手が小刻みに震えている。
情けない。ここまで来て弱気になってどうするのよ! ここでガツンと言ってやらないといけないんだから! 頑張れ私!
「よしっ!」
なんとか自分を鼓舞した私は、応接室と思われる部屋のドアを大きくノックした――
「ありがとう、マリー。ふぅ……美味しい」
家の中に入った私は、マリーが用意してくれたホットミルクを飲んで一息入れてから、改めてマリーと向き合った。
「アベル様の使者が来たって……一体どういう事?」
「私もよくはわかりませんが……ティア様がベストセラー作家と知っていて、その力を借りたいと仰ってましたわ」
「私がルイスだっていうのは知らなかったの?」
「ええ」
まあそれは仕方のない事かもしれないわね。この家はニーナが嫌がらせのために購入したっぽいし、エクエス家の人やアベル様は、私がティア・ファルダーと名乗ってる事も知らないでしょうし。
それにしても……一体どういう事? 私をベストセラー作家だって知ってるなら、何かを書かせたいって事なのかしら?
「確実に怪しいわね」
「ええ。使者が言うには、三日後にまた来るから準備をしておいてくれとの事でしたわ」
なにそれ、全くこっちに拒否権がないじゃない。けど、アベル様ならやりかねないわね。それに、きっとこの件にはニーナも関わっていそうだし……確証はないわよ? あくまで女のカンってやつ。
「困ったわね……これ、無視しても絶対に諦めないわよね。下手したら何か嫌がらせをしてくるかも……よし、直接会って断ってやる」
「そんな、危険では?」
「それは百も承知よ。でも、もし無視して逃げても、自力でここに私がいる事をつきとめたアベル様なら、逃げてもどこまでも追ってくるはず。それなら、きっぱりと断っておくのがベストだと思うのよ」
「……かしこまりました。では私もお供します」
「ありがとう」
眉尻を上げて提案するマリーに、私は素直に感謝を述べる。
本当はマリーを巻き込みたくはなかったんだけど……一人で行くのは心細いのよね。なにをされるかわかったものじゃないし……マリーには本当に感謝しかないわ。
****
翌日、この件はユースさんに伝えた方が良いと思い、急遽イズダーイに来てユースさんと話す時間を設けてもらった私は、いつもの個室へと通してもらった。
「ごめんなさいユースさん。急におしかけちゃって」
「気にするな。それよりも、急にどうした。何か問題でもあったか?」
「ええ……」
私は真剣な表情でユースさんを見つめながら、昨日アベル様の使いが来た事と、ベストセラー作家としての私を呼んでいる事を伝えると、ユースさんは忌々しそうに舌打ちを部屋に響かせた。
「一体何を考えているんだ。もしかして、何か作品を書かせるつもりか?」
「それはわからないわ。とりあえずわかってる事は、向こうが私の事を元婚約者だって気づいていないって事くらいね……ごめんなさい、変な事に巻き込んじゃって」
「気にするな。よく知らせてくれた」
仕事で忙しいのに巻き込んでしまった事への罪悪感に苛まれた私を慰めるように、ユースさんは私の頭を撫でてくれた。それだけの事なのに、不思議と安心感を覚える……これも愛の成せる力ってやつかも?
「……とにかく、イズダーイと専属契約を結んでいる以上、勝手にティアに書かせるわけにはいかない。イズダーイから、アベルの家に抗議の手紙を送っておく。ティアも気をつけて行って来てくれ。本当は俺も一緒に行きたいんだが……三日後はどうしても外せない会議があってな……」
「大丈夫! 私はそんなに弱い女じゃないわ! ガツンと言ってくる!」
あまりユースさんに心配をかけないように、胸の前で握り拳を二つ作ってふんすっ! として見せる事で、私は強いんだぞアピールをすると、ユースさんはおかしそうにクスクスと笑ってくれた。
いつも基本的に無表情だったり、むすっとしてる事が多いユースさんだけど、やっぱり笑顔の方が素敵だわ。
「それでこそティアだ」
「ふふっ、ありがとう。じゃあ私はそろそろ失礼するわ。急に来ちゃったのに時間を取ってくれて本当にありがとう」
「気にするな。出口まで送っていく」
「ううん、大丈夫。その代わり――」
私はニッコリと笑って見せてから、ユースさんの胸に飛び込んでギューっと抱きしめた。
あぁ~……暖かい……ずっとこうしてたいわ……じゃなくて!
「ティ、ティア?」
「今日はありがとうの気持ちと、この後の仕事も頑張ってねのギュー! じゃあ今度こそ失礼するわ。次は予定通りの日程に来るから!」
名残惜しいけど、ずっとこうしてるわけにはいかない。そう判断した私は、小さく手を振りながら、イズダーイを後にした。
よーし、ユースさんに会えて元気を貰えたし、きっと乗り越えられすはず! 見てろよアベル様! あなたの思い通りになんか、絶対にさせないわよー!
「……今のは卑怯だろ……っと、ハグに喜んでる場合じゃないな。アベル・ベルナールか……ふざけた野郎だ。何かあっても対処が出来るようにしておくか……」
****
アベル様の家に行く約束の日。私とマリーは、アベル様の家から来た使者と共に、馬車に乗ってベルナール家の屋敷へとやって来た。
ここに来る途中、私とマリーは終始無言だったし、使者の人達も、まさかティア・ファルダーの正体が、自分達の主人の元婚約者だとは思っていなかったのか、とても動揺していたわ。
まあそれは仕方ない事よね。迎えに行った人物が、過去に主人が婚約破棄をした女だなんて、普通は思うはずがないものね。
「どうぞこちらへ。アベル様と旦那様がお待ちです」
ここまで連れてきてくれた使者の人に連れられて、屋敷のとある部屋へと連れてきてもらった。扉の両隣には、中の人を守っているのか、兵士の恰好をした人が立っている。
ここがベルナール家の応接室なのかしら。ベルナール家に来た事って無いから、全然屋敷の構図がわからないわ。
そういえば、さっきアベル様の他にも、旦那様がいらっしゃるって言ってたわね。別にアベル様のお父様と話す事なんて無いんだけど……むしろ邪魔とさえ思ってしまう。
「考えてても仕方ないか。行きましょう、マリー」
「かしこまりました」
私は深く深呼吸をして気持ちを落ち着かせようとするけど、まだ緊張しているのか、手が小刻みに震えている。
情けない。ここまで来て弱気になってどうするのよ! ここでガツンと言ってやらないといけないんだから! 頑張れ私!
「よしっ!」
なんとか自分を鼓舞した私は、応接室と思われる部屋のドアを大きくノックした――
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