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第十五話 必死の抵抗
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「あれは一体何なんだ……? 近くにいるだけで、気分が悪くなる……!」
「あれが瘴気の原因でしょう。あれが発生した原因はわかりかねますが……」
私はアルベール様の背中から降ろしてもらいながら、自分の見解を簡潔に話した。
原因は今はあまり気にする必要は無いだろう。今の私達がするべきことは、あれを浄化してこの一帯の自然や森に住む動植物、そして人間を助けることだ。
「リーゼ嬢、あれをどうすればいいんですか?」
「普通の瘴気と同じなら、私があの物体に触れさえすれば、そのまま浄化が出来ます」
「わかりました。俺が先行するので、俺の背に隠れていてください」
そんなの危険すぎると止めようとしたが、アルベール様は聞く耳を持たずに進んで行ってしまったから、私も急いで後を追った。
本当に酷い瘴気だわ……一瞬でも気を抜いたら、一気に汚染されて倒れてしまうだろう。そうなったら……誰かに救援に来てもらう前に、息絶えてしまうだろう。それ以前に、ここに来られるかどうかすらも疑問だ。
「くっ……頭を揺さぶられているように気持ちが悪いし、吐き気も酷いし、眩暈もする。これが瘴気の影響なのか……? リーゼ嬢は、いつもこんなのを相手にしているんですか?」
「ええ、まあ……もう慣れましたわ。ここまで酷いケースはあまり経験がありませんけどね」
「身を犠牲にしてでも、聖女の仕事をするリーゼ嬢……何と素晴らしいと称えたいが、それは後にしましょう」
さすがのアルベール様も、この状況ではいつもの調子は出せていない。それくらい、今は切迫した状況だということだわ。
「はぁ……ふぅ……」
瘴気のせいなのか、疲弊しているせいなのか、一歩を踏み出すのが想像以上に辛い。まるで泥にはまった足を、無理やり動かしているような、嫌な重さを感じる。
それはどうやら私だけではなく、アルベール様も同じの様で、少し辛そうな表情を浮かべている。
早く浄化をしないと、結界があるとはいえ、更に体に悪影響が出そうだ……そう思った矢先、瘴気の塊からボコボコと変な泡が立ち始めた。
「なにやら動きが……アルベール様、お気をつけて」
「ああ、大丈夫……なっ!?」
警戒をしたのもつかの間、瘴気の塊からは触手のようなものが三本生えてきた。そして、それらは私達を目掛けて一直線に向かってきた。
「きゃあ!!」
「はっ!!」
あまりにも突然のこと過ぎて、その場で悲鳴を上げることしか出来なかった私とは違い、アルベール様は剣を鞘から抜き、目にも止まらぬ早さで剣を振った。
その鮮やかな剣は、見事に瘴気の触手を斬り落とした。肝心の斬られた触手は、紫色の霧になって消えていった。
「何だ今のは!?」
「恐らくですが、瘴気の防衛本能みたいなものですわ! こんな直接的に攻撃してくるのは、初めてみました! お気をつけて!」
「ああ、大丈夫です! これでも父に、たっぷり剣術を仕込まれたので!」
自信満々にそう仰ったアルベール様は、再び襲ってきた触手も簡単に斬り落とした。
凄い、一度ならず二度までも、触手を一つ残らず斬ってしまうだなんて! これなら……!
「俺が触手を何とかしながら前進するので、リーゼ嬢は俺の後ろに隠れながら、浄化のために力を溜めておいてください!」
「わかりました!」
アルベール様の指示通り、彼の背中に隠れながら着実に前進していく。すると、瘴気の塊が私達を危険と判断したのか、触手の数を一気に増やしてきた。
さっきまでは三本だったというのに、今では十本以上はある。さすがに多すぎて、のんびりと数えている余裕が全く無い!
「くっ……数が多すぎて、これ以上近づけない……ぐっ!?」
さすがのアルベール様も、これだけ数が多い上に、私を守りながらだと、全てを捌き切れるのは難しいようで……ついに触手がアルベール様の腹部を捉えた。
「アルベール様!?」
「だい、じょうぶ……!」
触手に勢いよくお腹を叩かれたのに、アルベール様は私を心配させないようにしながら、その触手を斬り落とした。
「俺はこんな所で倒れているわけにはいかない……だが、このままでは押し切られてしまうのは確かだ……」
私から見えたアルベール様の横顔は、何かを考えこんでいるように見えた。その間にも、触手は私達を排除しようとしてくる。
「……一か八かだな。リーゼ嬢、暫しあなたの元を離れる俺を許してください」
「えっ……?」
アルベール様は、私の手に自分の手を一瞬だけ重ねてから、瘴気の塊に向かって一直線に走り出した。
当然、触手でアルベール様に反撃をしてくる――が、それを斬り落とすことはせず、途中で方向転換を行い、触手を連れて私から離れていった。
それはまるで、自分を囮にして私の安全を確保しているかのように……。
「さあ来い! 貴様の敵はここにいるぞ!!」
「あ、アルベール様!? なにを……!」
「今のやり方では埒があきません! なので、俺が奴の注意を引きます! その隙に、リーゼ嬢の力で浄化を!」
私から離れるように走り続けるアルベール様。それを触手たちが追いかけていってるおかげで、私の元には触手が来なくなった。
しかし、触手の数はさらに増えてアルベール様に襲い掛かる。その数が多すぎて、私を守っていないにも関わらず、アルベール様は捌き切れなくなってきた。
「ぐっ……!」
「アルベール様!!」
「ま……まだまだ……俺は、絶対に……俺のせいで、また大切な人を失わないと……決めたんだ! 貴様のようなもののために……俺の大切な民を、大地を、自然を……そして、大切な婚約者を、傷つけさせてたまるか!!」
触手の攻撃を何度も受けて、ボロボロになりながらも、アルベール様は必死に走り回る。
このままでは、耐えきれなくなるのは時間の問題だろう。早く……あれを浄化しないと!
「アルベール様のおかげで、瘴気までの道が出来てる……今のうちに!」
私は瘴気が引き起こす体調不良に負けずに、走って接近する。触手による抵抗も、アルベール様のおかげで来ないから、今なら触って浄化が出来る。
そう思ったのも束の間――触手が更に一本生えてくると、私に向かって真っすぐ伸びてきた。それを避けることが出来なかった私は、触手によって吹き飛ばされてしまった。
「リーゼ嬢!? 今行きま……くそっ、邪魔をするな!!」
触手にお腹を攻撃された痛みで意識が飛ぶどころか、痛すぎて逆に意識がはっきりしてきた。こんな攻撃を、アルベール様はされていたなんて。
「……痛い……怖い……でも」
それ以上にアルベール様を守りたいという気持ちが強い。そして、アルベール様が大切にしているものを、私も守りたい!
「私に眠る聖女の力よ! 私の声に応えなさい! アルベール様を……あの心優しき者と、彼の想いを叶えなさい!!」
私の声を森中に響かせると、聖女の力によって生み出された強い光が、辺りを包み込む。その光は、私にとっても初めてのものだったから、思わず驚いて一瞬だけ目を閉じてしまった。
「この強い光は……? よくわからないけど……この際なんでも良い! アルベール様方を苦しめるあの瘴気を! ここから一つ残らず消し去って!!」
胸の前で両手を組み、更に力を込める。すると、私の中に感じる聖女の力がさらに強まっていくのを感じた。
頑張って、私の聖女の力! そしてもう少しだけ頑張って、私の体! あとで私はどうなっても良いから、あの瘴気だけは必ず消し去って!!
「あれが瘴気の原因でしょう。あれが発生した原因はわかりかねますが……」
私はアルベール様の背中から降ろしてもらいながら、自分の見解を簡潔に話した。
原因は今はあまり気にする必要は無いだろう。今の私達がするべきことは、あれを浄化してこの一帯の自然や森に住む動植物、そして人間を助けることだ。
「リーゼ嬢、あれをどうすればいいんですか?」
「普通の瘴気と同じなら、私があの物体に触れさえすれば、そのまま浄化が出来ます」
「わかりました。俺が先行するので、俺の背に隠れていてください」
そんなの危険すぎると止めようとしたが、アルベール様は聞く耳を持たずに進んで行ってしまったから、私も急いで後を追った。
本当に酷い瘴気だわ……一瞬でも気を抜いたら、一気に汚染されて倒れてしまうだろう。そうなったら……誰かに救援に来てもらう前に、息絶えてしまうだろう。それ以前に、ここに来られるかどうかすらも疑問だ。
「くっ……頭を揺さぶられているように気持ちが悪いし、吐き気も酷いし、眩暈もする。これが瘴気の影響なのか……? リーゼ嬢は、いつもこんなのを相手にしているんですか?」
「ええ、まあ……もう慣れましたわ。ここまで酷いケースはあまり経験がありませんけどね」
「身を犠牲にしてでも、聖女の仕事をするリーゼ嬢……何と素晴らしいと称えたいが、それは後にしましょう」
さすがのアルベール様も、この状況ではいつもの調子は出せていない。それくらい、今は切迫した状況だということだわ。
「はぁ……ふぅ……」
瘴気のせいなのか、疲弊しているせいなのか、一歩を踏み出すのが想像以上に辛い。まるで泥にはまった足を、無理やり動かしているような、嫌な重さを感じる。
それはどうやら私だけではなく、アルベール様も同じの様で、少し辛そうな表情を浮かべている。
早く浄化をしないと、結界があるとはいえ、更に体に悪影響が出そうだ……そう思った矢先、瘴気の塊からボコボコと変な泡が立ち始めた。
「なにやら動きが……アルベール様、お気をつけて」
「ああ、大丈夫……なっ!?」
警戒をしたのもつかの間、瘴気の塊からは触手のようなものが三本生えてきた。そして、それらは私達を目掛けて一直線に向かってきた。
「きゃあ!!」
「はっ!!」
あまりにも突然のこと過ぎて、その場で悲鳴を上げることしか出来なかった私とは違い、アルベール様は剣を鞘から抜き、目にも止まらぬ早さで剣を振った。
その鮮やかな剣は、見事に瘴気の触手を斬り落とした。肝心の斬られた触手は、紫色の霧になって消えていった。
「何だ今のは!?」
「恐らくですが、瘴気の防衛本能みたいなものですわ! こんな直接的に攻撃してくるのは、初めてみました! お気をつけて!」
「ああ、大丈夫です! これでも父に、たっぷり剣術を仕込まれたので!」
自信満々にそう仰ったアルベール様は、再び襲ってきた触手も簡単に斬り落とした。
凄い、一度ならず二度までも、触手を一つ残らず斬ってしまうだなんて! これなら……!
「俺が触手を何とかしながら前進するので、リーゼ嬢は俺の後ろに隠れながら、浄化のために力を溜めておいてください!」
「わかりました!」
アルベール様の指示通り、彼の背中に隠れながら着実に前進していく。すると、瘴気の塊が私達を危険と判断したのか、触手の数を一気に増やしてきた。
さっきまでは三本だったというのに、今では十本以上はある。さすがに多すぎて、のんびりと数えている余裕が全く無い!
「くっ……数が多すぎて、これ以上近づけない……ぐっ!?」
さすがのアルベール様も、これだけ数が多い上に、私を守りながらだと、全てを捌き切れるのは難しいようで……ついに触手がアルベール様の腹部を捉えた。
「アルベール様!?」
「だい、じょうぶ……!」
触手に勢いよくお腹を叩かれたのに、アルベール様は私を心配させないようにしながら、その触手を斬り落とした。
「俺はこんな所で倒れているわけにはいかない……だが、このままでは押し切られてしまうのは確かだ……」
私から見えたアルベール様の横顔は、何かを考えこんでいるように見えた。その間にも、触手は私達を排除しようとしてくる。
「……一か八かだな。リーゼ嬢、暫しあなたの元を離れる俺を許してください」
「えっ……?」
アルベール様は、私の手に自分の手を一瞬だけ重ねてから、瘴気の塊に向かって一直線に走り出した。
当然、触手でアルベール様に反撃をしてくる――が、それを斬り落とすことはせず、途中で方向転換を行い、触手を連れて私から離れていった。
それはまるで、自分を囮にして私の安全を確保しているかのように……。
「さあ来い! 貴様の敵はここにいるぞ!!」
「あ、アルベール様!? なにを……!」
「今のやり方では埒があきません! なので、俺が奴の注意を引きます! その隙に、リーゼ嬢の力で浄化を!」
私から離れるように走り続けるアルベール様。それを触手たちが追いかけていってるおかげで、私の元には触手が来なくなった。
しかし、触手の数はさらに増えてアルベール様に襲い掛かる。その数が多すぎて、私を守っていないにも関わらず、アルベール様は捌き切れなくなってきた。
「ぐっ……!」
「アルベール様!!」
「ま……まだまだ……俺は、絶対に……俺のせいで、また大切な人を失わないと……決めたんだ! 貴様のようなもののために……俺の大切な民を、大地を、自然を……そして、大切な婚約者を、傷つけさせてたまるか!!」
触手の攻撃を何度も受けて、ボロボロになりながらも、アルベール様は必死に走り回る。
このままでは、耐えきれなくなるのは時間の問題だろう。早く……あれを浄化しないと!
「アルベール様のおかげで、瘴気までの道が出来てる……今のうちに!」
私は瘴気が引き起こす体調不良に負けずに、走って接近する。触手による抵抗も、アルベール様のおかげで来ないから、今なら触って浄化が出来る。
そう思ったのも束の間――触手が更に一本生えてくると、私に向かって真っすぐ伸びてきた。それを避けることが出来なかった私は、触手によって吹き飛ばされてしまった。
「リーゼ嬢!? 今行きま……くそっ、邪魔をするな!!」
触手にお腹を攻撃された痛みで意識が飛ぶどころか、痛すぎて逆に意識がはっきりしてきた。こんな攻撃を、アルベール様はされていたなんて。
「……痛い……怖い……でも」
それ以上にアルベール様を守りたいという気持ちが強い。そして、アルベール様が大切にしているものを、私も守りたい!
「私に眠る聖女の力よ! 私の声に応えなさい! アルベール様を……あの心優しき者と、彼の想いを叶えなさい!!」
私の声を森中に響かせると、聖女の力によって生み出された強い光が、辺りを包み込む。その光は、私にとっても初めてのものだったから、思わず驚いて一瞬だけ目を閉じてしまった。
「この強い光は……? よくわからないけど……この際なんでも良い! アルベール様方を苦しめるあの瘴気を! ここから一つ残らず消し去って!!」
胸の前で両手を組み、更に力を込める。すると、私の中に感じる聖女の力がさらに強まっていくのを感じた。
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❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
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