294 / 303
第三章
頂上前の最終戦
しおりを挟む
ワイバーンが5匹、鷹は30匹も飛んでくる。頂上の見える位置なのに、いや、だからか。ほんとどこから飛んでくるのか。まぁ元凶を見つけたら見つけたでもっと大量にいるんだろうけど。
「私がワイバーンを引き付けるけど、さすがに5匹だとね。さっきも3匹でかなり苦戦したし。」
「そうだな。俺もベラルさんのように空をけれるほどに身体強化できればいいんだが。」
「いくらガロでもここまでやるには生半可な訓練じゃ足りないよ?」
「そうだろうな・・・雷斬撃でできうる限り支援する。」
「僕も頑張るよ。」
「頼んだよ、キオ君!」
崖をけりだして鷹たちの中央に陣取る5匹のワイバーンにと向かっていった。とにかくり僕たちは鷹のほうがベラルさんの邪魔をしないように見張ってる方が優先だ。魔法を当てることよりも大量に打ち出して集中をこっちに向ける。ワイバーンもこっちに来るとさっきのようにまずいことになりそうだけど。
寄って来たワイバーンとガロが片腕で崖で切り合いしてたのは、さすがに肝が冷えた。僕もそんなに遠くない位置でワイバーンの風がすごくて崖につかまるのに必死で支援どころじゃなくなってたし。鷹の数も減ってたしワイバーンもすでに一匹堕とした後だったから何とかなったけど、さっきよりもワイバーンは2匹、鷹は10匹多いわけだ。2匹同時にこっちにワイバーンが来たら、ガロだけでさばききれるかどうか。とにかくワイバーンには当たらないようにかつできるだけばらけさせなきゃいけない。
「ストーンバレット!」
「雷斬撃!連撃!」
僕のスートンバレットに合わせてガロの雷斬撃もクリフハンターイーグルのほうを狙って飛んでいく。別に数を意識したわけじゃないから石の礫の数にばらけがある。礫の数の多いところでかつワイバーンから離れた位置を正確に狙って2連放たれる。
僕のストーンバレットはあっけなく風で撃ち落とされるけど、集中しすぎてて後ろに隠れるように飛んで行った雷斬撃を避けれる体勢じゃなくなる。それにクリフハンターイーグルの風程度ならほとんど威力も落ちない。まずは二匹消えた。
「もいっちょ、ストーンバレット!」
「雷斬撃!連撃!」
全く同じに思えるかもしれないけど、今度は明らかに離れた個体二匹に向かってバレット数を多くした。かなり広範囲だからよけきるのは難しいはず。それでもよけようと動いた。やっぱりさっきの雷斬撃を見てたからだろうな。
でもあまい。狙った2匹以外のところに雷斬撃は飛んで行ってる。避けたところを狙いすますかのように羽を切り裂いた。さっきは全身に当たったんだけど落ちただけか。それでも戦線には戻ってこないだろう。
大きくよけた2匹は少しばかりストーンバレットが当たったようだけど、落ちるほどのダメージは受けてない。ただちょっとフラフラだ。もう一度多めにストーンバレットを打ち出すと風をだして打ち落とした。でもそうしたらガロの雷斬撃が飛んでいく。さらに二匹。
「よし!」
「キオ!まだまだ数はいるぞ!それに一匹抜けてきた!」
ちょっと偏らせすぎたようだ。僕のバレットの数が少なかった個体がいたようで抜けてこっちにと飛んでくる。狙いは僕だ。片腕で支えて剣で受ける?いや、あの速さをこの体勢ではさばききれない。
ガキンと上から何か外れる音が聞こえる。次の瞬間にはガロが目の前に落ちてきてちょうどのタイミングで迫ってきたクリフハンターイーグルを叩き落とす。ガロが落ちる!と思って手を伸ばしたけど、手はつかまれなかった。でも僕から少し離れた下のところでピッケルを崖にと突き刺して止まった。
「キオ!バレット展開!」
「っ!ストーンバレット!」
これ以上他のが寄ってきたらまずい。とにかく大量に展開しまくる。ちらっとベラルさんのほうを見るとちまちまと僕たちが倒してる間にワイバーンはいつの間にか一匹減っている。よくあのワイバーンと5対1を空中でできるもんだ。
数さえ減っていけばだんだんと戦いは楽になっていく。まぁ消耗もその分してるんだけど、大量のストーンバレットくらいならまだまだ打ち出しまくれる。僕たちが鷹のほうを半分くらい落としたところで3体目のワイバーンも消えた。
ただちょっと様子が変だ。なんというか明らかに動揺してる?ベラルさんが追撃をやめた。それと同時にワイバーン二匹と残った鷹たちは遠くにと飛んで行ってしまった。
「上のが何かしたようだね。まさか逃げていくとは思ってなかった。」
「え?」
「キオは気づかなかったか。」
ベラルさんもガロも頂上のほうに目を向けている。世界竜が何かした影響で逃げていったということらしい。助けられたというわけではないのかもしれないなこれは。
「いこうか、向こうも待ってるようだし。」
「できれば戦いにはならないでほしいが、地に足を付けてならまだ動ける。」
「せ、世界竜っていうほどだから強いんでしょ?僕だって戦いたくはないよ。」
「まぁ、それは向こうの出方次第、かな。」
僕とガロと違ってベラルさんはなんていうかむしろ戦いたがっているようにも見えた。気のせいなのかもしれないけど。
「私がワイバーンを引き付けるけど、さすがに5匹だとね。さっきも3匹でかなり苦戦したし。」
「そうだな。俺もベラルさんのように空をけれるほどに身体強化できればいいんだが。」
「いくらガロでもここまでやるには生半可な訓練じゃ足りないよ?」
「そうだろうな・・・雷斬撃でできうる限り支援する。」
「僕も頑張るよ。」
「頼んだよ、キオ君!」
崖をけりだして鷹たちの中央に陣取る5匹のワイバーンにと向かっていった。とにかくり僕たちは鷹のほうがベラルさんの邪魔をしないように見張ってる方が優先だ。魔法を当てることよりも大量に打ち出して集中をこっちに向ける。ワイバーンもこっちに来るとさっきのようにまずいことになりそうだけど。
寄って来たワイバーンとガロが片腕で崖で切り合いしてたのは、さすがに肝が冷えた。僕もそんなに遠くない位置でワイバーンの風がすごくて崖につかまるのに必死で支援どころじゃなくなってたし。鷹の数も減ってたしワイバーンもすでに一匹堕とした後だったから何とかなったけど、さっきよりもワイバーンは2匹、鷹は10匹多いわけだ。2匹同時にこっちにワイバーンが来たら、ガロだけでさばききれるかどうか。とにかくワイバーンには当たらないようにかつできるだけばらけさせなきゃいけない。
「ストーンバレット!」
「雷斬撃!連撃!」
僕のスートンバレットに合わせてガロの雷斬撃もクリフハンターイーグルのほうを狙って飛んでいく。別に数を意識したわけじゃないから石の礫の数にばらけがある。礫の数の多いところでかつワイバーンから離れた位置を正確に狙って2連放たれる。
僕のストーンバレットはあっけなく風で撃ち落とされるけど、集中しすぎてて後ろに隠れるように飛んで行った雷斬撃を避けれる体勢じゃなくなる。それにクリフハンターイーグルの風程度ならほとんど威力も落ちない。まずは二匹消えた。
「もいっちょ、ストーンバレット!」
「雷斬撃!連撃!」
全く同じに思えるかもしれないけど、今度は明らかに離れた個体二匹に向かってバレット数を多くした。かなり広範囲だからよけきるのは難しいはず。それでもよけようと動いた。やっぱりさっきの雷斬撃を見てたからだろうな。
でもあまい。狙った2匹以外のところに雷斬撃は飛んで行ってる。避けたところを狙いすますかのように羽を切り裂いた。さっきは全身に当たったんだけど落ちただけか。それでも戦線には戻ってこないだろう。
大きくよけた2匹は少しばかりストーンバレットが当たったようだけど、落ちるほどのダメージは受けてない。ただちょっとフラフラだ。もう一度多めにストーンバレットを打ち出すと風をだして打ち落とした。でもそうしたらガロの雷斬撃が飛んでいく。さらに二匹。
「よし!」
「キオ!まだまだ数はいるぞ!それに一匹抜けてきた!」
ちょっと偏らせすぎたようだ。僕のバレットの数が少なかった個体がいたようで抜けてこっちにと飛んでくる。狙いは僕だ。片腕で支えて剣で受ける?いや、あの速さをこの体勢ではさばききれない。
ガキンと上から何か外れる音が聞こえる。次の瞬間にはガロが目の前に落ちてきてちょうどのタイミングで迫ってきたクリフハンターイーグルを叩き落とす。ガロが落ちる!と思って手を伸ばしたけど、手はつかまれなかった。でも僕から少し離れた下のところでピッケルを崖にと突き刺して止まった。
「キオ!バレット展開!」
「っ!ストーンバレット!」
これ以上他のが寄ってきたらまずい。とにかく大量に展開しまくる。ちらっとベラルさんのほうを見るとちまちまと僕たちが倒してる間にワイバーンはいつの間にか一匹減っている。よくあのワイバーンと5対1を空中でできるもんだ。
数さえ減っていけばだんだんと戦いは楽になっていく。まぁ消耗もその分してるんだけど、大量のストーンバレットくらいならまだまだ打ち出しまくれる。僕たちが鷹のほうを半分くらい落としたところで3体目のワイバーンも消えた。
ただちょっと様子が変だ。なんというか明らかに動揺してる?ベラルさんが追撃をやめた。それと同時にワイバーン二匹と残った鷹たちは遠くにと飛んで行ってしまった。
「上のが何かしたようだね。まさか逃げていくとは思ってなかった。」
「え?」
「キオは気づかなかったか。」
ベラルさんもガロも頂上のほうに目を向けている。世界竜が何かした影響で逃げていったということらしい。助けられたというわけではないのかもしれないなこれは。
「いこうか、向こうも待ってるようだし。」
「できれば戦いにはならないでほしいが、地に足を付けてならまだ動ける。」
「せ、世界竜っていうほどだから強いんでしょ?僕だって戦いたくはないよ。」
「まぁ、それは向こうの出方次第、かな。」
僕とガロと違ってベラルさんはなんていうかむしろ戦いたがっているようにも見えた。気のせいなのかもしれないけど。
0
お気に入りに追加
1,787
あなたにおすすめの小説
苦労性の俺は、異世界でも呪いを受ける。
TAKO
BL
幼い頃に両親と死別し苦労しながらも、真面目に生きてきた主人公(18)。
それがある日目覚めたら、いきなり異世界に!
さらにモンスターに媚薬漬けにされたり、魔女に発情する呪いを掛けられていたり散々な目に合ってんだけど。
しかもその呪いは男のアレを体内に入れなきゃ治まらない!?嘘でしょ?
ただでさえ男性ホルモン過多な異世界の中で、可憐な少女に間違えられ入れ食い状態。
無事に魔女を捕まえ、呪いを解いてもらうことはできるのか?
大好きな、異世界、総愛され、エロを詰め込みました。
シリアスなし。基本流される形だけど、主人公持ち前の明るさと鈍感力により悲壮感ゼロです。
よくあるテンプレのが読みたくて、読みつくして、じゃあ仕方ないってことで自分で書いてみました。
初投稿なので読みにくい点が多いとは思いますが、完結を目指して頑張ります。
※ たぶんあると思うので注意 ※
獣人、複数プレイ、モンスター
※ゆるフワ設定です
※ムーンライトノベル様でも連載中です
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
淫乱エリートは今日も男たちに愛される
おさかな
BL
【全編エロあり】通勤電車でも社内でも取引先でも、いつでもアナル受け入れ準備万端!爽やか系イケメンエリートは男達へのご奉仕も優秀です!
+++
完結済み DLsiteにておまけつき電子版販売中
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。
姫を拐ったはずが勇者を拐ってしまった魔王
ミクリ21
BL
姫が拐われた!
……と思って慌てた皆は、姫が無事なのをみて安心する。
しかし、魔王は確かに誰かを拐っていった。
誰が拐われたのかを調べる皆。
一方魔王は?
「姫じゃなくて勇者なんだが」
「え?」
姫を拐ったはずが、勇者を拐ったのだった!?
異世界のオークションで落札された俺は男娼となる
mamaマリナ
BL
親の借金により俺は、ヤクザから異世界へ売られた。異世界ブルーム王国のオークションにかけられ、男娼婦館の獣人クレイに買われた。
異世界ブルーム王国では、人間は、人気で貴重らしい。そして、特に日本人は人気があり、俺は、日本円にして500億で買われたみたいだった。
俺の異世界での男娼としてのお話。
※Rは18です
【完結】糸と会う〜異世界転移したら獣人に溺愛された俺のお話
匠野ワカ
BL
日本画家を目指していた清野優希はある冬の日、海に身を投じた。
目覚めた時は見知らぬ砂漠。――異世界だった。
獣人、魔法使い、魔人、精霊、あらゆる種類の生き物がアーキュス神の慈悲のもと暮らすオアシス。
年間10人ほどの地球人がこぼれ落ちてくるらしい。
親切な獣人に助けられ、連れて行かれた地球人保護施設で渡されたのは、いまいち使えない魔法の本で――!?
言葉の通じない異世界で、本と赤ペンを握りしめ、二度目の人生を始めます。
入水自殺スタートですが、異世界で大切にされて愛されて、いっぱい幸せになるお話です。
胸キュン、ちょっと泣けて、ハッピーエンド。
本編、完結しました!!
小話番外編を投稿しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる