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第一章
ビャクラクさんとの夕飯あと
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ガロはいつも通り、パンはわかるけど、豚肉揚げも手でかなりがっついて食べてる。さすがにオムライスにはスプーンを使ってるけど、肉用に出したフォークは使うつもりはないみたいだ。
ビャクラクさんはちゃんとスプーンもフォークも使ってる。パンにまでフォークを使ってるけど、まぁご愛敬か。でも上品な食べ方ってわけじゃないかな。元の世界でもっと上品に食べてるのを見てたせいかもしれないし、ビャクラクさんも今はギルド勤めとはいえ冒険者だったからかもだけど。
もっとも僕よりはきれいに食べてると思う。それなのに食べるのが早い。特にオムレツは僕に笑いかけた後あっという間に平らげちゃったみたいだし。豚肉揚げも手が進むのが早い。
「なぁキオ、なんでオムレツに肉が入ってないんだ?」
「え、入れたほうがよかった?でもオムレツってお肉入れても入れなくてもおいしいでしょ?」
「いや、まぁ、うまいさ。すごくな。」
ちょっと困ったように返されたけど、ガロもオムレツの進みは早い。僕は結構卵だけのオムレツのほうが作ること多かったんだけど、まぁ卵焼きと何が違うのって思うこともあるからな。
「何を言うガロ。卵とソースだけであれだけの味じゃ。いらぬなら残りを儂によこさぬか。」
「まだ食うのかよじじい。食うなら豚肉揚げにしとけ。それもうまいだろ?」
「うむ。そのままでも十分うまかったが、オムレツとやらと同じソースを使うとこれもよい。」
どうやらケチャップで作ったソースもビャクラクさんは気に入ってくれたようだ。ただ最終的に僕の分の豚肉揚げはちょっとになっちゃったけど。
「ごちそうさまでした。」
「あぁ、ごちそうさま。今日もうまかったぜ?」
「む、それもいただきますと同じ習慣か。それにしてもキオ君があまり食べれてなかったようじゃが、大丈夫かの、儂が食いすぎたか?」
「あ、それは大丈夫です。お腹はいっぱいになったので。」
オムレツを小さく作ったつもりだったし、お肉もちょっとだったけど、お腹は満たされた。たしかにいつもより少量だった気もするけど、ビャクラクさんがいたから胃が小さくなっちゃってたかな?
「ガロ、キオ君はいつもこのくらいしか食わぬのか?」
「あぁ、確かに俺と比べたら全然少食だな。なんでだ?」
「いや、キオ君の魔素保有量ならもっと食べるものかと思ったのじゃが、保有量に比べて消費量は少ないのかの?」
そういえば食べた分は全部魔素に代わるんだって話をガロから聞いたっけ。でもそれと僕の魔素保有量と関係あるのかな。
「そういわれてみれば、そうだな。」
「あの、僕の食べる量と魔素保有量って関係あるんですか?食べた分が魔素になるって話は聞いたんですけど。」
「ふむ、そこまでわかっておるなら先ほど儂が言った言葉でなんとなく察せるのではないか?」
「もしかして消費量に比例して食べる量も増えるんですか?」
「そのとおりだ。結構使ってるはずだが、確かにそれに比べて食う量はすくねぇな?」
「うーん、でもあんまり食べれないのはもともとなんだよね。」
ビャクラクさんに言われて思いついたことはあってたみたいだけど、そうだとしたら確かにかなり使ってるつもりなのに人間だった時と僕の食べる量は変わってない。
「うーぬ、まぁ満腹ならいいのだ。じゃが、たくさん食べるとよいぞ?」
「は、はぁ。」
なんか小さい子に言うような言い方だったから何とも言えない返事になっちゃったけど、ビャクラクさんなりに僕を思っての言葉だったんだろう。
「それよりじじい、食い終わったんだからもう帰ったほうがいいだろ?この後の仕事もあるんだろ?だから酒も出してねぇ。」
「そうじゃの。というよりもお主、酒は飲まなかっただろ?」
「あ?あぁ、まぁそうだが、持て成し用には持ってる。」
そういえばガロがお酒を飲んでるところを見てない。狼種で上裸なガロは何というかお酒をよく飲んでてもおかしくないようにも見えるのに。
「そういえばなんでガロはお酒飲まないの?」
「そういうキオも酒がほしいって言ったことはないな?」
「僕はアルコールアレルギーだから飲めないね。まぁ飲みたいとも思わないけど。」
「あれるぎー?なんじゃそれは?」
ん、もしかしてビャクラクさんですら聞いたことないってことはアレルギーって概念がないのかな?それとも違う言葉ではあるとかかも。
「えっと、アレルギーってのいうのも症状は色々あるんですけど、僕が言ってるのはダメなものを食べると湿疹、体に赤い斑点が浮かび上がったり、吐いちゃったりするんです。もっと悪いと呼吸困難とかになったりしますね。」
「ふーむ、そういう症状になったものがいたことはあるが、何かを食べてではなく魔物にやられてだったはずじゃ。食事だけでそういうことが起こる可能性があるとは。」
湿疹、嘔吐、呼吸困難は魔物から受けることはあるみたいだけど、食べてなるようなものじゃないってことか。まぁ犬は玉ねぎダメとか聞くけど普通にガロも狼種になった僕もバクバク食べてるし、多分食事面でのアレルギー反応はないんだろうな。
「多分食事だけでは起こらないと思います。アレルギーとは厳密には違うんですが、僕の元居た世界では犬が玉ねぎを食べると発熱、嘔吐なんかの中毒症状、場合によっては吐血からの死に至ることもあるそうなので。」
「なんじゃと?うーむ、もしかするとキオ君の世界での生物はかなり貧弱なのではないか?」
「おいじじい、それは言い方悪いだろ。まぁキオの世界だと好きなもの食べれないって状況なら俺としてはきついだろうがな。」
貧弱とか好きなもの食べれないとかはまぁどうでもいい。そもそも犬が玉ねぎダメっていうのは僕も聞きかじった知識だし、この世界では普通にみんな玉ねぎは食べてるだろう。じゃなきゃこれだけいろんな種族がいる中で食料店に置かれてるとは思えない。
「犬といいましたがおそらく狼も向こうの世界ではダメだと思うので、この世界ではたぶんアレルギーで何かを食べないようにとかはないと思います。ただ元の世界ではアルコールアレルギーで、そもそも飲みたいと思わなかっただけですね。」
「むぅ、そうか。儂としてはキオ君といつか晩酌を共にしたいと思っておったんじゃが。」
「おいじじい。」
「ほほ、冗談じゃよ。」
あんまり冗談ぽくは聞こえなかったけど。
「さて、そろそろお暇するかの。キオ君ごちそうさまじゃ。」
「え、あ、はい。気に入ってくれたなら作ったかいがあります。」
「うむ、余裕があったらでいいが、言ってたように儂にも作ってきてくれるかの?」
「もちろんです。でも持ってくのはガロって話になりましたけどね。」
「そうだな。キオに用事があるなら俺を通せよ?じじい。」
「わかっておる。ではの。」
ほんとにビャクラクさんが僕にお弁当を頼む気なんだろうか。別に作る分にはいいけど、ガロがずっと持ってくのはきついだろう。あんまりにも連日作ってほしいと言われたら日程考えなきゃな。
ビャクラクさんはちゃんとスプーンもフォークも使ってる。パンにまでフォークを使ってるけど、まぁご愛敬か。でも上品な食べ方ってわけじゃないかな。元の世界でもっと上品に食べてるのを見てたせいかもしれないし、ビャクラクさんも今はギルド勤めとはいえ冒険者だったからかもだけど。
もっとも僕よりはきれいに食べてると思う。それなのに食べるのが早い。特にオムレツは僕に笑いかけた後あっという間に平らげちゃったみたいだし。豚肉揚げも手が進むのが早い。
「なぁキオ、なんでオムレツに肉が入ってないんだ?」
「え、入れたほうがよかった?でもオムレツってお肉入れても入れなくてもおいしいでしょ?」
「いや、まぁ、うまいさ。すごくな。」
ちょっと困ったように返されたけど、ガロもオムレツの進みは早い。僕は結構卵だけのオムレツのほうが作ること多かったんだけど、まぁ卵焼きと何が違うのって思うこともあるからな。
「何を言うガロ。卵とソースだけであれだけの味じゃ。いらぬなら残りを儂によこさぬか。」
「まだ食うのかよじじい。食うなら豚肉揚げにしとけ。それもうまいだろ?」
「うむ。そのままでも十分うまかったが、オムレツとやらと同じソースを使うとこれもよい。」
どうやらケチャップで作ったソースもビャクラクさんは気に入ってくれたようだ。ただ最終的に僕の分の豚肉揚げはちょっとになっちゃったけど。
「ごちそうさまでした。」
「あぁ、ごちそうさま。今日もうまかったぜ?」
「む、それもいただきますと同じ習慣か。それにしてもキオ君があまり食べれてなかったようじゃが、大丈夫かの、儂が食いすぎたか?」
「あ、それは大丈夫です。お腹はいっぱいになったので。」
オムレツを小さく作ったつもりだったし、お肉もちょっとだったけど、お腹は満たされた。たしかにいつもより少量だった気もするけど、ビャクラクさんがいたから胃が小さくなっちゃってたかな?
「ガロ、キオ君はいつもこのくらいしか食わぬのか?」
「あぁ、確かに俺と比べたら全然少食だな。なんでだ?」
「いや、キオ君の魔素保有量ならもっと食べるものかと思ったのじゃが、保有量に比べて消費量は少ないのかの?」
そういえば食べた分は全部魔素に代わるんだって話をガロから聞いたっけ。でもそれと僕の魔素保有量と関係あるのかな。
「そういわれてみれば、そうだな。」
「あの、僕の食べる量と魔素保有量って関係あるんですか?食べた分が魔素になるって話は聞いたんですけど。」
「ふむ、そこまでわかっておるなら先ほど儂が言った言葉でなんとなく察せるのではないか?」
「もしかして消費量に比例して食べる量も増えるんですか?」
「そのとおりだ。結構使ってるはずだが、確かにそれに比べて食う量はすくねぇな?」
「うーん、でもあんまり食べれないのはもともとなんだよね。」
ビャクラクさんに言われて思いついたことはあってたみたいだけど、そうだとしたら確かにかなり使ってるつもりなのに人間だった時と僕の食べる量は変わってない。
「うーぬ、まぁ満腹ならいいのだ。じゃが、たくさん食べるとよいぞ?」
「は、はぁ。」
なんか小さい子に言うような言い方だったから何とも言えない返事になっちゃったけど、ビャクラクさんなりに僕を思っての言葉だったんだろう。
「それよりじじい、食い終わったんだからもう帰ったほうがいいだろ?この後の仕事もあるんだろ?だから酒も出してねぇ。」
「そうじゃの。というよりもお主、酒は飲まなかっただろ?」
「あ?あぁ、まぁそうだが、持て成し用には持ってる。」
そういえばガロがお酒を飲んでるところを見てない。狼種で上裸なガロは何というかお酒をよく飲んでてもおかしくないようにも見えるのに。
「そういえばなんでガロはお酒飲まないの?」
「そういうキオも酒がほしいって言ったことはないな?」
「僕はアルコールアレルギーだから飲めないね。まぁ飲みたいとも思わないけど。」
「あれるぎー?なんじゃそれは?」
ん、もしかしてビャクラクさんですら聞いたことないってことはアレルギーって概念がないのかな?それとも違う言葉ではあるとかかも。
「えっと、アレルギーってのいうのも症状は色々あるんですけど、僕が言ってるのはダメなものを食べると湿疹、体に赤い斑点が浮かび上がったり、吐いちゃったりするんです。もっと悪いと呼吸困難とかになったりしますね。」
「ふーむ、そういう症状になったものがいたことはあるが、何かを食べてではなく魔物にやられてだったはずじゃ。食事だけでそういうことが起こる可能性があるとは。」
湿疹、嘔吐、呼吸困難は魔物から受けることはあるみたいだけど、食べてなるようなものじゃないってことか。まぁ犬は玉ねぎダメとか聞くけど普通にガロも狼種になった僕もバクバク食べてるし、多分食事面でのアレルギー反応はないんだろうな。
「多分食事だけでは起こらないと思います。アレルギーとは厳密には違うんですが、僕の元居た世界では犬が玉ねぎを食べると発熱、嘔吐なんかの中毒症状、場合によっては吐血からの死に至ることもあるそうなので。」
「なんじゃと?うーむ、もしかするとキオ君の世界での生物はかなり貧弱なのではないか?」
「おいじじい、それは言い方悪いだろ。まぁキオの世界だと好きなもの食べれないって状況なら俺としてはきついだろうがな。」
貧弱とか好きなもの食べれないとかはまぁどうでもいい。そもそも犬が玉ねぎダメっていうのは僕も聞きかじった知識だし、この世界では普通にみんな玉ねぎは食べてるだろう。じゃなきゃこれだけいろんな種族がいる中で食料店に置かれてるとは思えない。
「犬といいましたがおそらく狼も向こうの世界ではダメだと思うので、この世界ではたぶんアレルギーで何かを食べないようにとかはないと思います。ただ元の世界ではアルコールアレルギーで、そもそも飲みたいと思わなかっただけですね。」
「むぅ、そうか。儂としてはキオ君といつか晩酌を共にしたいと思っておったんじゃが。」
「おいじじい。」
「ほほ、冗談じゃよ。」
あんまり冗談ぽくは聞こえなかったけど。
「さて、そろそろお暇するかの。キオ君ごちそうさまじゃ。」
「え、あ、はい。気に入ってくれたなら作ったかいがあります。」
「うむ、余裕があったらでいいが、言ってたように儂にも作ってきてくれるかの?」
「もちろんです。でも持ってくのはガロって話になりましたけどね。」
「そうだな。キオに用事があるなら俺を通せよ?じじい。」
「わかっておる。ではの。」
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