そこは獣人たちの世界

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第一章

たまごなお昼

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家に帰って早速たまごスープ作り開始。今回は鳥ガラはないしコンソメたまごスープだ。鶏の丸々あったし買っちゃえば鶏ガラスープも作れたかも?まぁそれはまた今度で。
コンソメたまごスープならすぐにできる、作り置きのなんちゃってコンソメスープがあるからね。いや、鶏ガラでもこの世界ならすぐに本格的なのが作れちゃったかも?でもコンソメでも美味しいからいいか。
出来てるコンソメスープを温めたら僕の分は普通のおわん。ガロの分は大きなどんぶりサイズの器に入れて、そこにといた卵を少しずつ入れながらときくずしていくと、スープの中でふわふわたまごができ上る。
スープだけじゃ物足りないだろうから、卵づくしってことでオムレツも作る。オムレツの中に入れるお肉は鶏肉で、米があればチキンライスにしたかった。
鶏肉はごろで入れるとちょっと食感がふんわりとは離れちゃうから、頑張って包丁で細かく砕いて、一緒に細かくして先に炒めておいた玉ねぎも包み込んで完成。
僕のは小さめだからまだいいとして、ごろのを大きく作ったせいで形はそんなにきれいじゃないけど、まぁいいよね?
チキンオムレツにはケチャップだけじゃなくマヨネーズもかけて食べるとこれが結構おいしんだよね。後はコンソメスープとかに入れてスープオムレツも合う。
・・・ちょっとケチャップでハートを描こうとか思ったけど、自由にかけたほうがいいね、うん。塩コショウでちゃんと味ついてるし。

「出来上がったよガロ。」

「今日はなかなか早かったな?おぉ、ほんとに卵尽くしって感じで黄色いな。」

「卵は熱通るの早いからね。ただでさえなんか料理に関していろいろ速いし、余計に早かったのかも。それで、黄色すぎたかな?」

「いや、いいんじゃねぇか?んじゃくおうぜ?」

「うん、いただきます。」

ガロはそのまま大きくオムレツを一口。僕はケチャップとマヨネーズを持ってきた瓶からかけてから一口。オーロラソースの風味と卵と玉ねぎの甘み、鶏肉のうまみが絡み合ってなかなかにおいしい。口触りもふんわりでいい感じにできたんじゃないかな?

「ん、ケチャップとマヨネーズをかけたほうがよかったのか?このままでもうまいんだが。」

「あ、それはお好みでだね。言わなくてごめんね。とりあえずしっかり味付けしたからそのままでも大丈夫だったし。」

「いや、いいんだ、けど悩むな。かけちまうか、このまま食べるか・・・」

「かけるならケチャップだけがいいかもね。オーロラソース、じゃなくってマヨネーズも一緒でも美味しいけど、味は結構人を選ぶかも。」

「そうなのか、うーん、だがケチャップってなんというか酸っぱいからな。この塩胡椒だけの味付けが俺には合ってるかもしれん。」

卵料理に名に懸けるかって結構分かれるからね。特に目玉焼き。僕は目玉焼きにもオーロラソースだけど、それを見た人に醤油だろとかソースだろとか言われて、そのあとなぜか醤油派ソース派の二人だけで言い合いになってたっけ。

「こっちの卵スープもうまいな。どっちも卵がふんわりとしてて美味い。」

「あ、でもそういえば歯ごたえあるほうがよかった?ついふんわりが僕が好きだからふんわりで作っちゃったけど。」

「いや、俺はふんわりなのも好きだぞ。確かに歯ごたえがあるほうが食ったという感じが強いし、そういう方が好きなやつも多いって話もしたよな。でも俺はキオの作ったのはどれもうまいからいいんだ。」

「・・・うん、そっか。でも今度は歯ごたえある感じで作ってみるよ。夜は違うの作るけどね。」

夜はしっかり肉の歯ごたえある感じに作ったほうがいいかな。できればはちみつ漬けのお肉を作りたかったんだけど、それだとやっぱ照り焼きがいいだろう。そうなると醤油がないのがネックになってくるんだよなぁ。
せっかく蜂蜜買ったけど、とりあえずリンゴを蜂蜜つけにしてそれを料理にそえる漢字にしようかな。どう使うのがいいだろうか。なんて考えてたらふんわり食感のオムレツもたまごスープもあっという間に食べ終えてしまった。

「うまかった、ごちそうさまだな。」

「うん、おそまつさま。」

「それじゃあこれを飲んでおいてくれるか?」

「ん、あれ?これは普通の避妊薬?」

強避妊薬は粒に赤い粒子が少し混ざった薄青い薬だったけど、真っ白のこれは避妊薬の方だ。

「あぁそうだ。強避妊薬はその効力が強いから日にちを開けずに飲むと属性の霧散が長引いちまう。2日はあけて3日後にはもう一度使ってもいいだろうな。」

「あ、なるほど、そういう問題なのね。」

いや、別にまたコブまで入れられたかったとかそういう話じゃないんだよ?だからそんなにやつかないでほしいんだけどな。

「俺のコブまで、また入れてほしかったか?」

「あ、あの、ご飯直後のお昼からそんな話はね!夜にしよう夜に!」

「なんだよ、初めに誘ったのはキオからだったろ?」

「そ、そうだけど、さ。ほら、食器もかたづけないと。」

ちょっと切り上げるように食器をもってキッチンにと逃げ込んだけど、ガロも追ってくるかのように食器をもってキッチンにとくる。お互い交互に魔道具から流れる水で食器を流してたら、ガロの手がそっと僕の腰あたりを撫でてきて、思わず全身こわばって、尻尾まで立ち上がってしまった。

「で、どうなんだよ?またしてほしいか?あそこまで。」

「・・・うん。」

「そうか、ならまた3日後な。今日はその手前までだが、しっかり入れてやるから。」

「・・・うん。」

背中を撫で上げられながらそう告げられて、また僕の下のところがうずいてしまう。人間の形とは変わって、大きさは違えどガロのと同じ形になったのが、顔を出しちゃってる。
もう夕飯よりも、そのあとの夜のことが楽しみになっちゃってるんだ。夕飯なに作ろうかとか一瞬頭から飛んじゃってたくらいに。
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