そこは獣人たちの世界

レクセル

文字の大きさ
上 下
50 / 303
第一章

*二度目でもゆっくりと

しおりを挟む
「またたっぷりしてやるから、今はほぐされてくれよ?」

そう耳元でささやくとキオが体中を一瞬震え上がらせたのが、触れあった体の部分で分かる。抱きしめた体の温度がほんのり上がった気がする。恥ずかしいんだろうな。
恥ずかしがってしどろもどろと少し引っ込んじまうのはもったいないとも思うが、そうやって恥ずかしがらせるのを楽しんじまってる。

「う、うん、わかってる。じっとしてるよ。」

恥ずかしがりながらも精一杯返すのがそれってことは、この行為に期待してるんだよな。だって少し尻が上がってきたもんな。なら期待に応えて、また俺のが入るくらいには広げてやらないと。
入れた二本の指を少し引き抜いて、入り口のところを広げるように指を広げていく。柔らかなそこは少し抵抗を見せるけど、息を漏らすような声を上げて緩ませようと頑張ってくれる。
だけどどんなに頑張っても、昨日たっぷり慣らしたとはいえやっぱり昨日が初めて。俺のを入れられるほどに慣らすには時間かかりそうだ。
それでも俺は入念に慣らす。できる限り痛くないようにするために。いや、むしろ気持ちよくなってもらうために。俺だけが気持ちよくなるだけじゃ、意味はない。
入り口だけを意地悪く攻め続けるのはつらいだろうからと、ぐっと奥に入れ込んで、中をかき回してやる。そうすると一段に気持ちよさそうに息を上げる。そうすることで快楽で入り口も少し緩んでくる。そして今度は入口を広げながらもう片方の手は前をいじってやる。

「んんっ!」

「急でびっくりしちまったか?でもやっぱここをいじられるのが一番気持ちいいだろ?」

「う、うん・・・でも、後ろも気持ちいいよ?」

「へぇ、そうか?」

あぁ、よかった、声を我慢されているから快楽っぽい声でも、それが本当に気持ちいいかはわかりづらかったんだが、直接気持ちいいと言われると嬉しいものがある。店でも多分お世辞に言われてたんだが、キオにそう言ってもらえるのはそんなのとは全然違う。
どうして全然違うと思うのかと少し考えちまうが、それって俺がキオを好きになっちまったからなんだよな。そう思うと少しだけ俺も気恥ずかしく感じるが、それ以上に興奮してくる。
つい後ろをいじる指も、前をいじる指も、少し激しくなる。潤滑油がまみれた両手だからか、グチュリグチュリとどちらからもみだらな音が響く。その音に合わせるかのようにキオもせつなそうに声を荒げる。
かなり緩まってきたところで後ろに3本目の指を挿入し始める。ただやっぱり3本目はきついようで、絞めつけも一段と強くなる。さすがにここからは慣れてなきゃ意識しても緩められないか。
半分ほどは何とか入るが、そこから少し太くなる俺の指はちょっと突っかかる。ここから無理に入れようとしたら、さすがに切れたりしちまうし、痛いことになる。
だから指先だけ動かして、中をほぐしつつ、ゆっくりゆっくりと入り口を慣らしておし進めていく。そういえば昨日よりも声を荒げないのは、何をされるのか経験したからなんだろうか。んんっと息を荒げているのもいいんだが、昨日のようにもっと声を荒げて出してほしい。

「なぁキオ、なんで声出すの我慢してるんだ?」

「え、あ、そ、その、恥ずかしくて。」

「俺はもっとキオの声を聞きながらまさぐって、快楽を共有したい。ダメか?」

そんな風に言いながら股間に触れていた手を動かして腹を撫で上げてやると、また体を小さく震わせたあと、うつむけていた顔をほんのりこちらに向けた。

「で、でも、ちょっと、うるさいかもよ?」

「そんなことあるもんか。むしろ気持ちいいなら気持ちいいと、もっと声を出してくれると、俺も嬉しいんだがな。」

「うぅ、気持ちいいに決まってるじゃん。」

すぐにうつむいて顔を伏せてなければ、昨日みたいな切なそうな顔を観れたかもしれない。後ろはいじりやすいが、ちょっと失敗したかもな。この姿勢はこの姿勢で俺好みで欲情するんだが。

「そうか、ならもっと、俺にゆだねてくれよ?」

「んぁ!」

一気に指の残りを突っ込むと、声を荒げて体を跳ね上げた。そして前をまさぐる手を股間にと戻して、中に入れた指をぐりぐりと動かすと、キオのいきり立つものもビクビクとうごめく。

「ほら、どう気持ちいいんだ?教えてくれ?」

「あっ、奥を、広げられて、入り口もっ、きもち、いい。」

あぁ、俺の指で声が絶え絶えになるほどに快楽を得ているんだな。もう我慢できねぇよ。ここまで慣らせば入るはずだ。

「んぁ、ぬい、ちゃうの?」

「あぁ、お待ちかねのほうを入れるからな。」

指を引きゆいてもすぐに入れない。俺のにも潤滑油はたっぷり馴染ませないと、特に一番太い部分がきついだろうからな。今回もコブまでは入らないだろうし。そのうちそこまで入れてみたいんだが。
たっぷり潤滑油をなじませて、待ちかねるように少し揺れながら突き上げたキオの尻にと俺の欲の凶器を突き立てた。
しおりを挟む
感想 61

あなたにおすすめの小説

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

みなしご白虎が獣人異世界でしあわせになるまで

キザキ ケイ
BL
親を亡くしたアルビノの小さなトラは、異世界へ渡った────…… 気がつくと知らない場所にいた真っ白な子トラのタビトは、子ライオンのレグルスと出会い、彼が「獣人」であることを知る。 獣人はケモノとヒト両方の姿を持っていて、でも獣人は恐ろしい人間とは違うらしい。 故郷に帰りたいけれど、方法が分からず途方に暮れるタビトは、レグルスとふれあい、傷ついた心を癒やされながら共に成長していく。 しかし、珍しい見た目のタビトを狙うものが現れて────?

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

王太子が護衛に組み敷かれるのは日常

ミクリ21 (新)
BL
王太子が護衛に抱かれる話。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる

塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった! 特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。

処理中です...