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第一章
美味しくない
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ゆったり異世界転生ものの小説一話から最新話まで読んでいたら少しお腹が空いてくるくらいには時間が立っていた。結構かかってるっぽいから買い物だけじゃなかったのかな?
まぁ居させてもらってる身だからこうして時間潰せるだけいいと思う。スマホが無かったらマジで何もすることなかったし。なんて考えてたら玄関の扉の開く音が、どうやらガロが帰ってきたようだ。
「おかえりー。」
「ん、あぁ、ただいまでいいのか?家で誰か待ってるなんてこと今までなかったからなんだかな。」
「そっか、僕も小さいころ親にお帰りって言われたくらいだよ。それよりなんか持ってるけど、それ何?」
「あぁ、角兎の串焼きだ。一応2本買ってきたから食ってみるか?」
「うん、少しお腹空いて来てたし食べてみるよ。」
一本貰ってさっそく一口・・・青臭さが鼻につく、無理に味付けされた感のある濃い塩味はただしょっぱいだけで、正直ここまでひどいとは思わなかった。
「大丈夫か?もしかして肉がダメだったとかかか?」
「いや、その、言いづらいんだけど、パンのほうがましレベルで美味しくなくて・・・」
「そうか、残りは俺が食ってやろうか?」
「ごめんなさい、残すのはよくないのわかってるんだけど、どうにも受け付けてなかったや・・・」
正直すごい申し訳ない。僕のために買ってきてくれたんだろうに。でもこれはさすがにパンより食べれないほどの味だ。ガロは気にせず渡した兎肉の串を豪快にパクパク食べてあっという間にニ本分食べ終わってしまった。
「俺は結構食べれるが、種族で苦手なやつもいるからしょうがないさ、気にするな。それにしても一応食材は買ってきたがこりゃ飯をどうするか悩むところだな・・・」
「一応食材見せてくれる?その、せっかくだから僕がなんか作るよ。僕が作るから僕の好きな感じの味付けになっちゃうけど・・・」
「おぉ、そりゃいい、むしろ食ってみたいな。でも少し待ってくれ、先にこいつを飲んじまわないとな。」
マジックポーチからよく薬局でもらうような白い袋を取り出した。その中からさらに薬も取り出したから、薬局でもらってきた薬なんだろう。
「何か病気なの?」
「いや、そういうわけじゃない。ただ発情期が近くてな。時期的にそろそろだろうと思って先に病院によって来て正解だった。今日には起きないだろうが、明日か明後日には起きるかもしれないからな。」
「え、発情期?その、大丈夫なの?」
見境なく襲うとかだったらもっと切羽詰まった感じだろうから大丈夫なんだろうけど、小説やテレビで見たくらいで発情期っていうのを実際見たことないからちょっと不安だ。
「あぁ、そのための抑制剤だな。これを飲んでおけば発情期の俺自身の問題はだいたい抜きゃ治る。ただ外には出れなくなるけどな。発情期特有の匂いは同じ狼種にとって発情を促してしまって発熱を起こす原因になる。特に俺は自分は発情期の影響はそれほどでもないのに匂いは強いらしくてな。昔それでひと悶着あったんだ。」
「そうなんだ、それなら僕は大丈夫そうかな?」
「ひと悶着あった時に他の種族もいたが、そいつらは匂いがどうとかはなかったからキオも平気だろ。ただもしも匂いがきついとかがあったら早めに言ってくれ。その場合はできるだけ家の中でだけど距離をとるからな。」
「了解、その時は早めに言うけど、ガロの家なんだから僕がどっかの部屋とかにこもらせてもらうよ。ところで発情期って一日とかで終わるの?」
「いや、俺の場合は三日間は続く。その間篭り続けるのもきついんじゃないか?まぁ駄目だった時うまく折を合わせりゃいいか。ちなみに長いやつだと10日間くらい続くらしいぞ。」
うわっじゃあそういう人は10日間家にこもりきりになるのか、それは結構きつそうだな。まぁ三日四日くらいならスマホが持てば多分大丈夫だろう。
「まぁそうなった場合に考えればいいよね。ということは五日分くらいの食料買ってきたんだよね?何買ってきたの?」
「あぁ買ってきた食糧だったな。とりあえず肉と魚と野菜に果物あと一応パンを作るための小麦粉も買ってきたぞ。いつもは肉と魚だけだし、小麦粉なんて初めて買ったけどな。」
「えぇ、栄養偏っちゃうよ?小麦粉はパン用の強力粉なのかな?ちょっと早い気もするけど、小麦粉は何にでも使えるからいいか。」
「きょうりきこ?小麦粉にも種類があるのか、店で聞いてくればよかったか?」
「とりあえず見せてみてよ、もしかしたらこの世界では小麦の種類分かれてないのかもしれないし。」
「そうだな、それじゃあまず小麦粉から。」
ポーチの口がすごく大きく開いて、中から徳用サイズっぽい小麦粉が出てきた。え、そんないっぱいいらないんだけど、大丈夫かなこれ?表示はただの小麦粉って書いてあるだけか、やっぱ分かれてないんだなぁ、なんか調べる方法があればいいんだけど。
困ったときはスマホに頼る小麦粉の見分け方とかで調べればいいかなとスマホを開いたら、なぜかカメラのアプリが勝手に起動してる。間違えて押したかな?
すぐ閉じようと思ったけど、偶然小麦粉のほうに向けてたからか、なんか小麦粉の上に小麦粉(強力粉)と表示されている。え、どうなってるのこれ?もしかしてこれで鑑定みたいなことができるのか?
試しにガロのほうに向けてみるけど、これは表示されない。なぜだ?家の机とかにも向けるけど表示されない。うーん、もしかして素材だけなのか?
「えっと、何してるんだ?」
「あ、ご、ごめん。とりあえずその小麦粉は柔らかいパン作るのには向いてる小麦粉ってことがわかったよ。」
「ほぉ、それはよかった。あぁあとはリンゴと蓋つきの瓶だったな。瓶はこんなのでいいのか?」
「うん、こんなのでも大丈夫。」
ポーチから取り出した瓶はちょっと大きめだったけど、リンゴをそのまま入れると思ったのだろう。切ればいいから大きい必要はなかったんだけどね。
「それにしても酸っぱいだけの果物でほんとに大丈夫なのか?普通は果物を食べるときはたっぷり蜂蜜かけて甘ったるくして食べるんだ。俺は蜂蜜かけてまで食いたいと思わないから食べないけどな。」
「え、リンゴ甘くないの?試しに切って食べてみてもいい?」
「お、それならブドウにするか?粒だから切らずに行けるだろ。これも酸っぱいけどな。」
ポーチから紫のブドウを出して房から一粒採ってくれた。皮ごといける品種かわからないので皮を剥いて食べてみる。あ、こういうのもスマホで見れたのかな?
口に入れた瞬間酸っぱさが口中に広がる、噛んだり潰してないのにこれか!こりゃ結構きついかもしれない。でもさすがに出すのははしたないと思うし、ちょっと嚙んで種もないのを確認して無理やりの込んでしまった。
「ほんと酸っぱいんだね。もしかしてブドウからワインとか作られてないのかな?」
「いや、ワインならブドウから作られてるらしいぞ、俺は飲んだことないけどな。美味いとは聞いたことないし。」
あるにはあるんだ。美味しくはないようだけど。そりゃこんなブドウからじゃ美味しいワインなんて作れないと思う。まぁワイン自体飲んだことないけど。
リンゴもこんな感じで酸っぱいんだろうけど、それでほんとにパンの酵母なんてできるんだろうか?
「うーん、酵母っていうのを作るつもりだったんだけど、リンゴ使ってうまくいかなかったら捨てちゃうことになるかもしれないんだよね・・・」
「そうなのか。でも失敗しても気にしなくていいぞ?何事もやってみなくちゃ成功さえしないからな。」
「・・・そうだね。じゃあお言葉に甘えてやってみるか。」
ガロの言葉で少し勇気がわいた。食べ物を無駄にしちゃうかもしれないのはもったいないけど、確かにやってみなくちゃ失敗するかどうかだってわからないもんね。
まぁ居させてもらってる身だからこうして時間潰せるだけいいと思う。スマホが無かったらマジで何もすることなかったし。なんて考えてたら玄関の扉の開く音が、どうやらガロが帰ってきたようだ。
「おかえりー。」
「ん、あぁ、ただいまでいいのか?家で誰か待ってるなんてこと今までなかったからなんだかな。」
「そっか、僕も小さいころ親にお帰りって言われたくらいだよ。それよりなんか持ってるけど、それ何?」
「あぁ、角兎の串焼きだ。一応2本買ってきたから食ってみるか?」
「うん、少しお腹空いて来てたし食べてみるよ。」
一本貰ってさっそく一口・・・青臭さが鼻につく、無理に味付けされた感のある濃い塩味はただしょっぱいだけで、正直ここまでひどいとは思わなかった。
「大丈夫か?もしかして肉がダメだったとかかか?」
「いや、その、言いづらいんだけど、パンのほうがましレベルで美味しくなくて・・・」
「そうか、残りは俺が食ってやろうか?」
「ごめんなさい、残すのはよくないのわかってるんだけど、どうにも受け付けてなかったや・・・」
正直すごい申し訳ない。僕のために買ってきてくれたんだろうに。でもこれはさすがにパンより食べれないほどの味だ。ガロは気にせず渡した兎肉の串を豪快にパクパク食べてあっという間にニ本分食べ終わってしまった。
「俺は結構食べれるが、種族で苦手なやつもいるからしょうがないさ、気にするな。それにしても一応食材は買ってきたがこりゃ飯をどうするか悩むところだな・・・」
「一応食材見せてくれる?その、せっかくだから僕がなんか作るよ。僕が作るから僕の好きな感じの味付けになっちゃうけど・・・」
「おぉ、そりゃいい、むしろ食ってみたいな。でも少し待ってくれ、先にこいつを飲んじまわないとな。」
マジックポーチからよく薬局でもらうような白い袋を取り出した。その中からさらに薬も取り出したから、薬局でもらってきた薬なんだろう。
「何か病気なの?」
「いや、そういうわけじゃない。ただ発情期が近くてな。時期的にそろそろだろうと思って先に病院によって来て正解だった。今日には起きないだろうが、明日か明後日には起きるかもしれないからな。」
「え、発情期?その、大丈夫なの?」
見境なく襲うとかだったらもっと切羽詰まった感じだろうから大丈夫なんだろうけど、小説やテレビで見たくらいで発情期っていうのを実際見たことないからちょっと不安だ。
「あぁ、そのための抑制剤だな。これを飲んでおけば発情期の俺自身の問題はだいたい抜きゃ治る。ただ外には出れなくなるけどな。発情期特有の匂いは同じ狼種にとって発情を促してしまって発熱を起こす原因になる。特に俺は自分は発情期の影響はそれほどでもないのに匂いは強いらしくてな。昔それでひと悶着あったんだ。」
「そうなんだ、それなら僕は大丈夫そうかな?」
「ひと悶着あった時に他の種族もいたが、そいつらは匂いがどうとかはなかったからキオも平気だろ。ただもしも匂いがきついとかがあったら早めに言ってくれ。その場合はできるだけ家の中でだけど距離をとるからな。」
「了解、その時は早めに言うけど、ガロの家なんだから僕がどっかの部屋とかにこもらせてもらうよ。ところで発情期って一日とかで終わるの?」
「いや、俺の場合は三日間は続く。その間篭り続けるのもきついんじゃないか?まぁ駄目だった時うまく折を合わせりゃいいか。ちなみに長いやつだと10日間くらい続くらしいぞ。」
うわっじゃあそういう人は10日間家にこもりきりになるのか、それは結構きつそうだな。まぁ三日四日くらいならスマホが持てば多分大丈夫だろう。
「まぁそうなった場合に考えればいいよね。ということは五日分くらいの食料買ってきたんだよね?何買ってきたの?」
「あぁ買ってきた食糧だったな。とりあえず肉と魚と野菜に果物あと一応パンを作るための小麦粉も買ってきたぞ。いつもは肉と魚だけだし、小麦粉なんて初めて買ったけどな。」
「えぇ、栄養偏っちゃうよ?小麦粉はパン用の強力粉なのかな?ちょっと早い気もするけど、小麦粉は何にでも使えるからいいか。」
「きょうりきこ?小麦粉にも種類があるのか、店で聞いてくればよかったか?」
「とりあえず見せてみてよ、もしかしたらこの世界では小麦の種類分かれてないのかもしれないし。」
「そうだな、それじゃあまず小麦粉から。」
ポーチの口がすごく大きく開いて、中から徳用サイズっぽい小麦粉が出てきた。え、そんないっぱいいらないんだけど、大丈夫かなこれ?表示はただの小麦粉って書いてあるだけか、やっぱ分かれてないんだなぁ、なんか調べる方法があればいいんだけど。
困ったときはスマホに頼る小麦粉の見分け方とかで調べればいいかなとスマホを開いたら、なぜかカメラのアプリが勝手に起動してる。間違えて押したかな?
すぐ閉じようと思ったけど、偶然小麦粉のほうに向けてたからか、なんか小麦粉の上に小麦粉(強力粉)と表示されている。え、どうなってるのこれ?もしかしてこれで鑑定みたいなことができるのか?
試しにガロのほうに向けてみるけど、これは表示されない。なぜだ?家の机とかにも向けるけど表示されない。うーん、もしかして素材だけなのか?
「えっと、何してるんだ?」
「あ、ご、ごめん。とりあえずその小麦粉は柔らかいパン作るのには向いてる小麦粉ってことがわかったよ。」
「ほぉ、それはよかった。あぁあとはリンゴと蓋つきの瓶だったな。瓶はこんなのでいいのか?」
「うん、こんなのでも大丈夫。」
ポーチから取り出した瓶はちょっと大きめだったけど、リンゴをそのまま入れると思ったのだろう。切ればいいから大きい必要はなかったんだけどね。
「それにしても酸っぱいだけの果物でほんとに大丈夫なのか?普通は果物を食べるときはたっぷり蜂蜜かけて甘ったるくして食べるんだ。俺は蜂蜜かけてまで食いたいと思わないから食べないけどな。」
「え、リンゴ甘くないの?試しに切って食べてみてもいい?」
「お、それならブドウにするか?粒だから切らずに行けるだろ。これも酸っぱいけどな。」
ポーチから紫のブドウを出して房から一粒採ってくれた。皮ごといける品種かわからないので皮を剥いて食べてみる。あ、こういうのもスマホで見れたのかな?
口に入れた瞬間酸っぱさが口中に広がる、噛んだり潰してないのにこれか!こりゃ結構きついかもしれない。でもさすがに出すのははしたないと思うし、ちょっと嚙んで種もないのを確認して無理やりの込んでしまった。
「ほんと酸っぱいんだね。もしかしてブドウからワインとか作られてないのかな?」
「いや、ワインならブドウから作られてるらしいぞ、俺は飲んだことないけどな。美味いとは聞いたことないし。」
あるにはあるんだ。美味しくはないようだけど。そりゃこんなブドウからじゃ美味しいワインなんて作れないと思う。まぁワイン自体飲んだことないけど。
リンゴもこんな感じで酸っぱいんだろうけど、それでほんとにパンの酵母なんてできるんだろうか?
「うーん、酵母っていうのを作るつもりだったんだけど、リンゴ使ってうまくいかなかったら捨てちゃうことになるかもしれないんだよね・・・」
「そうなのか。でも失敗しても気にしなくていいぞ?何事もやってみなくちゃ成功さえしないからな。」
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