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第1章 異世界転生
第18話
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伯爵の屋敷に着いた。流石は伯爵の屋敷と言ったところか?自宅の屋敷の10倍は優に超えている。
コの字型の中庭の中心部には噴水を中心としたロータリーになっていて、右の建物には沢山の馬車が止められていた。
「なんだこれ?本当に個人の屋敷なのか?」
「入ったら説明をしようと思っていたけど、左に見える建物が居住棟、正面に見えるのが行政棟、左の建物が学び舎と従者達の居住棟になっているわ」
「もう屋敷ってレベルじゃないな」
上手い例えが見つからない。あえて言うなら県庁とホテルがドッキングしたような?まあとにかくデカい。
屋敷のロータリーに差し掛かると、従者達に紛れてじいさんの姿が見えた。
屋敷の玄関前に竜車を寄せると、先に下りてジュリエッタの手を取るとジュリエッタは嬉しそうにそれを握って竜車から降りた。
「ヴェルよ、良くきたな。コレラの件、まことに大儀であった。ワシも鼻が高い」
「おじい様、ご無沙汰しております。それで、何故私が呼ばれたのか知りたいのですが?」
「何?なにも聞かされておらぬのか?は~。グレースめ、相変わらず悪戯好きだな。まぁ、そこが気に入ってるんだがな」
『はは、気に入ってるのかよ』
「それよりここではなんだ。ワシの執務室に行こう。細々とした挨拶などは後で良い」
「伯爵夫人へのご挨拶が先では?」
「挨拶をする前に話をしておかねばならない事があるから、そちら方は話が終わってからでよい。大丈夫。そのように話はしてある」
「それじゃ、私はヴェルが話をしている間に、お母様に到着を伝えてくるわ。また後でおじい様の執務室にお邪魔するわね」
そう言ってジュリエッタ屋敷の中へ入って行った。荷物はレリクさんが運んでくれるようだ。
屋敷に入ると、迎賓館と見まごうほど大きな吹き抜けホール、金色に煌くシャンデリアがホール全体を照らして、床にはグレーのカーペットを中心に、動線には赤のカーベットが敷かれていた。
だだっ広いホールの一角には来客用の黒色のソファーが置かれ、木の机には先ほどまでおじいさんが腰掛けていたのか?飲みかけのティーカップをメイドさんが片付けようとしている。
正面を見ると、絵画や彫刻が飾られていて、左右二つに分かれた階段付近に置かれた花瓶には、真っ赤で綺麗な花が一際目を引いた。
「この屋敷は凄いだろう。来客も多いので贈答品が増える一方だ。そこの絵画も毎週入れ替わっているんだ。興味があるなら後からジュリエッタに案内して貰うとよかろう」
「はい。また後でじっくりと拝見します」
じいさんはオレの目線に気付いたのかそう声をかけてくれたけど、実の所を言うと、建物には興味はあるけど芸術作品にそこまで興味は無いんだよね。
玄関ホールから右の通路に曲がると専用の執務室へと案内された。聞いたところによるとこの屋敷の一角には各町の領地の執務室があるそうだ。
執務室に入ると来客用のソファー、書棚、机二つあって、その机の一つに文官が腰掛けて頭を抱えながらウンウン唸りながら書類と向き合っている。
そんな文官の仕事姿を横目にしながら、案内された来客用のソファーに腰掛けた。じいさんも正面に腰掛けると、領内でのコレラの感染者や死者の数の異常な少なかったことを、これでもかと言うくらいくらい主張してきた。そしてそれは俺の功績だと。
じいさんを含め、最初は誰もが懐疑的だったそうだが、王宮医療技師である伯爵が提唱をした事もあるので、まずはと試したところ直ちに効果があらわれたそうだ。
そこからは即効性のある治療、予防効果のマスクや煮沸消毒は瞬く間にこの国に広がったとのこと。今後国策として工場が作られて各領地で生産されるらしい。日本で得た知識に感謝だな。
「そうでしたか。話は変わりますがこの屋敷は大きく広いですね。迷子になりそうですよ」
「ヴェルはこの屋敷に来るのは始めてであったな」
「はい。お父様の友人の屋敷には何度かお邪魔した事はありましたが、こんな大きな屋敷に来たのは初めてです」
「そう言えば、ワシの屋敷にすら来た事が無かったな。あやつ達の過保護っぷりには呆れるばかりだな」
「そうかも知れませんが、おじい様は領主の身でいらしゃるので、仕事でいつも多忙と聞いております。迷惑をお掛けしないように、お父様は気を遣っておいでになったのでしょう」
「うむ。相変わらずヴェルは口が達者であるようだな。これなら大丈夫であろう」
「何が大丈夫なのですか?」
この口ぶりと話の流れ、良い予感はしないな。
「それについてだが、ヴェルよ。お前に謝らなければならない事がある」
「えっ、何の事でしょうか?」
「それがな。コレラ対策を誰が考え出したのかと、王宮医療技師のジュリエッタの父が陛下に問い詰められてな…誤魔化しきれなかったと連絡があった。なので陛下が直々にヴェルに謁見を許すと申されるのだ」
血の気が引いた…まさかこんな事になるとは…勿論、小説には書いてはいないし想定外にもほどがある。
「ちょっとお待ち下さい。私はまだ年端も行かぬ9歳児ですよ?陛下と謁見などあり得ない話です」
「ワシもそう言ったのじゃが、陛下は首を縦に振らなんだ。そんな理由で早速だが、明後日に、ウォーレス伯爵と一緒に王城に行って貰う。準備をいたせ」
「どうしてもでしょうか?断れるものなら断りたいのですが?」
「どうしてもじゃ。陛下の機嫌を損ねてみろ。ワシが治める領地など、ひと息で吹き飛んでしまうわ。ワシ等の為を思ってここで必ず行くと誓え」
助けたのに脅しって…この世の中もどうかしている。
「分かりました。謹んでお受け致します」
「よし。そうと決まったら。正装が必要となるな」
じいさんはそう言うと「パン・パン」と手を打つ。
すると、メイドさんが俺の近くにやってきて採寸を始めた。随分と準備がいいこった。
採寸が終ってメイドさんがドアを開けると、ジュリエッタが笑顔で手を振って、手を振り返すと俺の隣にやってきた。
「ジュリエッタ丁度良かった。ワシの話は済んだからヴェルの事を宜しく頼むよ」
「お任せ下さい。さぁ、こっちよヴェル」
ジュリエッタはそう答えると、俺の手をがっちり掴んで、なされるがまま手を引かれて執務室を後にした。
通路を歩いている途中、ふと疑問に思った事をぶつけてみる。
「ジュリエッタは王都に僕が呼ばれた事を知ってたのかい?」
「ええ。黙っていて悪いけど、どうしてもおじい様の口から言うという流れになってね。それまでは黙っておくようにと約束したのよ」
ジュリエッタは申し訳無さそうな顔をしている。別に責めている訳じゃないんだけど…
「それじゃ仕方無いね。それにしても、毎日こんな大人に囲まれて生活してるんだ。みんな仕事をしてるから落ち着かないわけだね」
「分かって貰えたかな?大人ばかりに囲まれて、こう育ちゃいましたって感じでしょ?」
「ああ。言葉遣いが妙に大人っぽくて、礼儀作法が完璧だなって思っていたけど、この環境じゃ納得だよ」
「そう思ってくれてたんだ…ありがとね。それにしても、ヴェルの方が凄いと思うよ。私と環境がまるで違うのに、大人びているなんてね」
「僕は、全部本の受け売りっていうか、本の中の言葉の真似をしているだけさ」
「それが凄いって言うのよ。普通じゃないわよ。いい意味でね。さぁ、着いたわ」
伯爵夫人のいる部屋の前で止まると「あっ、ちょっと待って」と言って、ズボンのポケットから少量のアルコールの入った小瓶を取り出した。
まさか自分の住む屋敷を出るまでは、赤ちゃんに会うなんて思っていなかったので、マスクを持って来るのを忘れたから、最低限ではあるが消毒をしてから入ろうと思う。
赤ちゃんがいるから当然の行為だと思ったが、ジュリエッタは「ヴェルったら、何で消毒液を携帯してるのかは知らないけど、やるからには徹底的ね。ものすご~く尊敬するわ」と言って感心をして見ていた。
「消毒液を持っていたのは偶然だよ。最近いつも持ち歩いていたからね。つい癖で持ち歩いてしまうんだ。それに世の中は雑菌だらけだし、赤ちゃんは病気に対しての抵抗力が低いから何か病気をうつしたら大変だから、出来る事はしないと落ち着かないんだよ」
「まったく。ヴェルらしいわね」
顕微鏡の無いこの世界では、誰も細菌なんて見た事はないだろう。眼鏡はこの世界にあるから、またそのうち顕微鏡を作ってみようと思う。
その後、ジュリエッタも殺菌消毒をすると伯爵夫人と赤ちゃんがいる部屋の扉を開けた。
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『はは、気に入ってるのかよ』
「それよりここではなんだ。ワシの執務室に行こう。細々とした挨拶などは後で良い」
「伯爵夫人へのご挨拶が先では?」
「挨拶をする前に話をしておかねばならない事があるから、そちら方は話が終わってからでよい。大丈夫。そのように話はしてある」
「それじゃ、私はヴェルが話をしている間に、お母様に到着を伝えてくるわ。また後でおじい様の執務室にお邪魔するわね」
そう言ってジュリエッタ屋敷の中へ入って行った。荷物はレリクさんが運んでくれるようだ。
屋敷に入ると、迎賓館と見まごうほど大きな吹き抜けホール、金色に煌くシャンデリアがホール全体を照らして、床にはグレーのカーペットを中心に、動線には赤のカーベットが敷かれていた。
だだっ広いホールの一角には来客用の黒色のソファーが置かれ、木の机には先ほどまでおじいさんが腰掛けていたのか?飲みかけのティーカップをメイドさんが片付けようとしている。
正面を見ると、絵画や彫刻が飾られていて、左右二つに分かれた階段付近に置かれた花瓶には、真っ赤で綺麗な花が一際目を引いた。
「この屋敷は凄いだろう。来客も多いので贈答品が増える一方だ。そこの絵画も毎週入れ替わっているんだ。興味があるなら後からジュリエッタに案内して貰うとよかろう」
「はい。また後でじっくりと拝見します」
じいさんはオレの目線に気付いたのかそう声をかけてくれたけど、実の所を言うと、建物には興味はあるけど芸術作品にそこまで興味は無いんだよね。
玄関ホールから右の通路に曲がると専用の執務室へと案内された。聞いたところによるとこの屋敷の一角には各町の領地の執務室があるそうだ。
執務室に入ると来客用のソファー、書棚、机二つあって、その机の一つに文官が腰掛けて頭を抱えながらウンウン唸りながら書類と向き合っている。
そんな文官の仕事姿を横目にしながら、案内された来客用のソファーに腰掛けた。じいさんも正面に腰掛けると、領内でのコレラの感染者や死者の数の異常な少なかったことを、これでもかと言うくらいくらい主張してきた。そしてそれは俺の功績だと。
じいさんを含め、最初は誰もが懐疑的だったそうだが、王宮医療技師である伯爵が提唱をした事もあるので、まずはと試したところ直ちに効果があらわれたそうだ。
そこからは即効性のある治療、予防効果のマスクや煮沸消毒は瞬く間にこの国に広がったとのこと。今後国策として工場が作られて各領地で生産されるらしい。日本で得た知識に感謝だな。
「そうでしたか。話は変わりますがこの屋敷は大きく広いですね。迷子になりそうですよ」
「ヴェルはこの屋敷に来るのは始めてであったな」
「はい。お父様の友人の屋敷には何度かお邪魔した事はありましたが、こんな大きな屋敷に来たのは初めてです」
「そう言えば、ワシの屋敷にすら来た事が無かったな。あやつ達の過保護っぷりには呆れるばかりだな」
「そうかも知れませんが、おじい様は領主の身でいらしゃるので、仕事でいつも多忙と聞いております。迷惑をお掛けしないように、お父様は気を遣っておいでになったのでしょう」
「うむ。相変わらずヴェルは口が達者であるようだな。これなら大丈夫であろう」
「何が大丈夫なのですか?」
この口ぶりと話の流れ、良い予感はしないな。
「それについてだが、ヴェルよ。お前に謝らなければならない事がある」
「えっ、何の事でしょうか?」
「それがな。コレラ対策を誰が考え出したのかと、王宮医療技師のジュリエッタの父が陛下に問い詰められてな…誤魔化しきれなかったと連絡があった。なので陛下が直々にヴェルに謁見を許すと申されるのだ」
血の気が引いた…まさかこんな事になるとは…勿論、小説には書いてはいないし想定外にもほどがある。
「ちょっとお待ち下さい。私はまだ年端も行かぬ9歳児ですよ?陛下と謁見などあり得ない話です」
「ワシもそう言ったのじゃが、陛下は首を縦に振らなんだ。そんな理由で早速だが、明後日に、ウォーレス伯爵と一緒に王城に行って貰う。準備をいたせ」
「どうしてもでしょうか?断れるものなら断りたいのですが?」
「どうしてもじゃ。陛下の機嫌を損ねてみろ。ワシが治める領地など、ひと息で吹き飛んでしまうわ。ワシ等の為を思ってここで必ず行くと誓え」
助けたのに脅しって…この世の中もどうかしている。
「分かりました。謹んでお受け致します」
「よし。そうと決まったら。正装が必要となるな」
じいさんはそう言うと「パン・パン」と手を打つ。
すると、メイドさんが俺の近くにやってきて採寸を始めた。随分と準備がいいこった。
採寸が終ってメイドさんがドアを開けると、ジュリエッタが笑顔で手を振って、手を振り返すと俺の隣にやってきた。
「ジュリエッタ丁度良かった。ワシの話は済んだからヴェルの事を宜しく頼むよ」
「お任せ下さい。さぁ、こっちよヴェル」
ジュリエッタはそう答えると、俺の手をがっちり掴んで、なされるがまま手を引かれて執務室を後にした。
通路を歩いている途中、ふと疑問に思った事をぶつけてみる。
「ジュリエッタは王都に僕が呼ばれた事を知ってたのかい?」
「ええ。黙っていて悪いけど、どうしてもおじい様の口から言うという流れになってね。それまでは黙っておくようにと約束したのよ」
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「ああ。言葉遣いが妙に大人っぽくて、礼儀作法が完璧だなって思っていたけど、この環境じゃ納得だよ」
「そう思ってくれてたんだ…ありがとね。それにしても、ヴェルの方が凄いと思うよ。私と環境がまるで違うのに、大人びているなんてね」
「僕は、全部本の受け売りっていうか、本の中の言葉の真似をしているだけさ」
「それが凄いって言うのよ。普通じゃないわよ。いい意味でね。さぁ、着いたわ」
伯爵夫人のいる部屋の前で止まると「あっ、ちょっと待って」と言って、ズボンのポケットから少量のアルコールの入った小瓶を取り出した。
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赤ちゃんがいるから当然の行為だと思ったが、ジュリエッタは「ヴェルったら、何で消毒液を携帯してるのかは知らないけど、やるからには徹底的ね。ものすご~く尊敬するわ」と言って感心をして見ていた。
「消毒液を持っていたのは偶然だよ。最近いつも持ち歩いていたからね。つい癖で持ち歩いてしまうんだ。それに世の中は雑菌だらけだし、赤ちゃんは病気に対しての抵抗力が低いから何か病気をうつしたら大変だから、出来る事はしないと落ち着かないんだよ」
「まったく。ヴェルらしいわね」
顕微鏡の無いこの世界では、誰も細菌なんて見た事はないだろう。眼鏡はこの世界にあるから、またそのうち顕微鏡を作ってみようと思う。
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