俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした

宮富タマジ

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第18話ファイアドラゴン討伐の偉業

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エターナリア王国の北端に位置する、火山の溶岩が渦巻く危険なダンジョン。

そこは、王国でも最も恐れられているファイアドラゴンが住まう巣穴であり、これまで多くの冒険者たちが挑戦し、そして敗れ去っていった場所だった。

そんな危険地帯に、アレンとマリアの二人が足を踏み入れていた。

先日のゴブリン討伐でさらにレベルアップし、新たなスキル『ラヴスラッシュ』を手に入れた二人は、以前よりも大きな力と自信を携えて、ダンジョンの最奥へと進んでいった。

「ここが……ファイアドラゴンの住処か」

アレンは周囲を見渡しながら、剣『エターナルハート』を手に構えた。

マリアも剣『フルールオブライト』を握りしめ、いつでも戦闘態勢に入れるようにしている。

二人は互いに頷き合い、静かに奥へと歩みを進めた。

そして、しばらく進んだところで、巨大な影が2人の前に現れた。

全身が炎で覆われ、鋭い瞳でこちらを睨むファイアドラゴンが、低く唸り声を上げている。

周囲の岩が熱で溶け、空気が震えるような圧倒的な存在感を放っていた。

「気をつけて、アレン。あいつの一撃はとてつもなく強力よ」

「分かってるさ。だが、俺たちには新しい力がある。あの『ラヴスラッシュ』で、決着をつける！」

アレンの瞳には、決意と覚悟が宿っていた。

アレンは静かに深呼吸し、剣に力を込めてファイアドラゴンに立ち向かった。

マリアもすぐに追随し、二人の見事な連携が始まった。

戦闘は激しく、ファイアドラゴンの火炎のブレスが二人に襲いかかる度に、二人はギリギリでそれをかわしながら反撃を試みた。

アレンの剣技とマリアの迅速な攻撃が次々とドラゴンにダメージを与えていくが、それでもファイアドラゴンの力は強大で、なかなか決定打には至らない。

「マリア、最後の一撃を……俺に任せてくれ！」

「分かったわ、アレン！私が隙を作るから、その間に……！」

マリアは素早く動き、ドラゴンの注意を引きつけるために敢えて接近戦を仕掛けた。

マリアの剣『フルールオブライト』が鮮やかな光を放ち、ファイアドラゴンの目を引く。

一瞬の隙ができたその瞬間、アレンは剣に全ての愛と力を注ぎ込み、先日覚えたばかりのスキル『ラヴスラッシュ』を発動させた。

「これで終わりだ……ラヴスラッシュ！」

ーーーーーーーーーーーーーーーーッドドド！！！！！！！！

アレンが剣を振り抜くと、眩い光と共に愛の波動が剣先から放たれ、強力な衝撃波となってファイアドラゴンに襲いかかった。

その一閃がドラゴンの巨体を切り裂き、遠距離にまで達するような衝撃が洞窟内に響き渡った。

ファイアドラゴンは、最後の咆哮を上げながら崩れ落ち、やがてその炎は消え去っていった。

アレンとマリアは静かに立ち尽くしながら、その場で勝利を噛み締めていた。

「やった……やったわ、アレン！ファイアドラゴンを倒したのよ！」

「そうだな、マリア……俺たち、ついにこのドラゴンを討伐したんだ！」

二人は互いに笑顔を浮かべ、再びハイタッチを交わした。

この偉業を成し遂げた達成感と共に、二人の成長を強く実感した瞬間だった。

その知らせはすぐにエターナリア王国中に伝わり、さらに周辺諸国にも瞬く間に広がった。

50年もの間、人間界に脅威を与え続けてきたファイアドラゴンがついに討伐されたのだ。

王国の人々は歓喜に沸き、2人の偉業が称えられるようになった。

『勇者パーティを超える存在が現れた』との噂は周囲に広まり、エターナリア王国にとっても誇り高い出来事となった。

人々の間では『アレンとマリアがこの国に新たな希望をもたらした』と語り継がれ、2人の名は敬意と共に知られていくこととなった。

数日後、エターナリア王国の玉座の間に、アレンとマリアが王国に招かれ、盛大な歓迎を受けていた。

王国中から集まった人々の歓声が広がる中、二人は国王エルヴィン・ハーツフォードの前に進み出た。

壮麗な装飾に囲まれた玉座に座る国王は、静かに立ち上がり、二人に温かい微笑みを向けた。

「アレン・カガミ、そしてマリア・グレイス。君たちの勇気と力が、この国を救ってくれた。50年もの間我が国を脅かし続けてきたファイアドラゴンを討伐したその功績は、決して色褪せることはないだろう」

国王の言葉に、アレンとマリアは深く頭を下げた。

国王はさらに言葉を続け、その功績に対して心からの感謝を述べた。

「君たちの偉業は、エターナリア王国の人々に新たな希望を与え、誇りをもたらした。

そして周辺諸国にとっても、君たちの存在は大きな安心と支えとなっている。

これからも君たちがさらに成長し、この国を支えていってくれることを願っている」

二人は再び感謝の意を表し、国王の前で誓いの言葉を述べた。

「はい、陛下。私たちはこれからも人々を守り、この国のために全力を尽くしてまいります」

「君たちのような英雄がいてくれることが、我が国にとって何よりの誇りだ。どうかその心を忘れず、引き続き共に戦ってほしい」

その言葉に、アレンとマリアは再び頷き、国王と人々からの称賛を胸に刻んだ。

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