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第二章: 銀騎士は紅に舞う
第二十四伝:Old Brave
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<葬儀場・トランテスタ郊外>
「――な、何故……貴様が生きている……! 」
「ヴィク……ター……? 」
雷蔵の隣に立ったヴィクトールは相変わらずの不敵な笑みを浮かべながら、呆れたように肩を竦める。
この場に居合わせた全員が彼の生存に驚きを隠せないようで、手にしていた得物の切っ先がブレていた。
おそらくヴィクトールが死の淵から甦った化け物とでも思っているのだろう。
無理もない、何せこの場にいるすべての人間が棺に納められていた彼の屍を目の当たりにしているのだから。
「……あんたが分からないなんて、相当戸惑ってるみたいだねぇ。ま、そりゃあそうか」
「甦った、とでも抜かすつもりか……? 」
笑い声を上げながら、ヴィクトールは人差し指を対峙するリュシアンへ向けて左右に振った。
「幻惑魔法。あんたが俺を殺した時に使った代物と同じように利用させてもらった。あ、厳密に言えば殺そうとした時、か」
「何……? まさか貴様も……馬鹿な! 有り得ない! 貴様はただの人間な筈だ! 」
自棄になって大声を張り上げるリュシアンに対して、再び肩を竦めるヴィクトール。
その間に雷蔵は体勢を崩していたレーヴィンに手を貸し、彼女を立たせる。
「半分正解で、半分外れだ。俺ぁハーフエルフでな。あんた達みたいに魔法に秀でても無きゃ、人間みたく武術には優れてない。ま、それが今回上手く行ったおかげなんだがよ」
「……拙者もそれは初耳だな、ヴィクトール殿」
「へへへ、悪いね。でも、敵を欺くには先ず味方からって言うだろう? 」
違いない、と苦笑を浮かべつつ雷蔵は腰に差した愛刀の柄に手を掛けた。
レーヴィンもようやく正気を取り戻したようで、剣のように鋭い双眸を周囲に向け始める。
「だが、確かにあの時私は貴様の腹を貫いた。肉を斬った感触も、何もかも現実そのものであったはずだ」
「へっ、人聞きの悪いおっさんだ。だから幻惑魔法だって言ってるでしょうに。あの時あんたが斬った俺は、幻惑魔法で俺の姿に化けさせたエルフ至上主義を掲げる反乱因子の一人だ」
「……ふざけるな! 同胞を斬るなど有り得ん……! 棺を調べろ! 」
信じられない、という感情と共に怒りがリュシアンの表情に浮き彫りになった。
彼は自身を取り囲む鎧を見に纏った部下たちに棺桶を調べさせると、次の瞬間聞きたくなかった返答を耳にする。
「ッ……! あ、あぁ……! セイル……!? 」
「執政官! 確かに我々の仲間のセイル・カミンスキーが納棺されていますっ! 」
「人の話は信じるもんだぜ、執政官殿。自分の力だけじゃあどうしても躓く事がある」
「ぐっ……ぐぅぅぅ……! 」
涼しい顔を浮かべながら、ヴィクトールはリュシアンを煽るように続々と言葉を紡いでいく。
それが彼の琴線に触れたのか、額に青筋を浮かべながら握った剣の先を雷蔵たちに向けた。
怒り狂うリュシアンを一瞥し、彼は隣にいる雷蔵とレーヴィンに視線を傾ける。
「ヴィクター……お前……」
「すんません、隊長。それに雷蔵も。あんた達助け出すのに随分時間掛かっちまった」
「……本当だ。大馬鹿野郎……。どれだけ私が心配したか、分かっているのか……! 」
嬉しいような悲しいような、そんな表情を浮かべつつレーヴィンはヴィクトールの胸倉を弱弱しく掴む。
そんな二人の様子を見ながら雷蔵は口元を緩めると左腕の包帯を留めていた金具に手を掛けた。
「……雷蔵殿、もう腕は……」
「この通り。もう十分に動かせる。それに……肩慣らしとしてあの不埒者を叩き斬るのも一興よ」
「……貴様に出来るかね? 異国の浪人風情が」
今まで穏やかな様子を装っていたのが、あっという間に化けの皮が剝がれて闘争心を剥き出しにしている。
騒ぎ立てない様であってもその胸の内には怒りがこみ上げている、という雰囲気が彼の全身から滲み出ていた。
「出来るさ。少なくともお主を斬る事に、もう迷いはない」
そんな様子の執政官を雷蔵は鼻で笑い、鎺を外す。
リュシアンは戦闘態勢に入った彼の姿を視界から外し、再びヴィクトールへと視線を向けた。
「……何故貴様は私たちを裏切った? この任を終えたら貴様には庶民が一生掛かっても手にできない栄誉と富が手に入ったのだぞ? 」
「生憎俺ぁ誉められた人間じゃありませんし、そういうの性に合わないんですよ。それに――」
吊り上がっていた口角が元の位置に戻され、ヴィクトールの表情から笑みが消え去る。
「――惚れた女を男が守るのに、理由なんか要らねえだろ」
呆気にとられた表情の後、先に笑い声を上げたのはリュシアンであった。
このふざけた男を殺せ、と言わんばかりに剣を振り上げる。
「……レーヴ! 雷蔵! 今はこの場を切り抜ける事だけを考えるぞ! 」
「い、言われなくてもだ! それと……その……後できっちり話をして貰うからな! ヴィクター! 」
照れ臭さを隠せないレーヴィンを横目に、雷蔵は深く腰を落としながら柄に掛けた力を強めていく。
迫り来る三人の反乱勢力の騎士たち。
雷蔵へ向けた剣が届く寸前に彼は抜刀し、向かってきた三人の胴体と下半身を真っ二つに斬り捨てる。
返り血を浴びながら雷蔵は慄く周囲に視線を傾け、着ていたジャケットを脱いだ後首元に掛かっていたネクタイを緩めた。
「――遠慮は要らぬ。この近衛雷蔵……全力で主らの相手を務めさせて頂く。来い……下郎共ォッ!!! 」
雷蔵の大喝と共に、戦いの火蓋は切って落とされた。
「――な、何故……貴様が生きている……! 」
「ヴィク……ター……? 」
雷蔵の隣に立ったヴィクトールは相変わらずの不敵な笑みを浮かべながら、呆れたように肩を竦める。
この場に居合わせた全員が彼の生存に驚きを隠せないようで、手にしていた得物の切っ先がブレていた。
おそらくヴィクトールが死の淵から甦った化け物とでも思っているのだろう。
無理もない、何せこの場にいるすべての人間が棺に納められていた彼の屍を目の当たりにしているのだから。
「……あんたが分からないなんて、相当戸惑ってるみたいだねぇ。ま、そりゃあそうか」
「甦った、とでも抜かすつもりか……? 」
笑い声を上げながら、ヴィクトールは人差し指を対峙するリュシアンへ向けて左右に振った。
「幻惑魔法。あんたが俺を殺した時に使った代物と同じように利用させてもらった。あ、厳密に言えば殺そうとした時、か」
「何……? まさか貴様も……馬鹿な! 有り得ない! 貴様はただの人間な筈だ! 」
自棄になって大声を張り上げるリュシアンに対して、再び肩を竦めるヴィクトール。
その間に雷蔵は体勢を崩していたレーヴィンに手を貸し、彼女を立たせる。
「半分正解で、半分外れだ。俺ぁハーフエルフでな。あんた達みたいに魔法に秀でても無きゃ、人間みたく武術には優れてない。ま、それが今回上手く行ったおかげなんだがよ」
「……拙者もそれは初耳だな、ヴィクトール殿」
「へへへ、悪いね。でも、敵を欺くには先ず味方からって言うだろう? 」
違いない、と苦笑を浮かべつつ雷蔵は腰に差した愛刀の柄に手を掛けた。
レーヴィンもようやく正気を取り戻したようで、剣のように鋭い双眸を周囲に向け始める。
「だが、確かにあの時私は貴様の腹を貫いた。肉を斬った感触も、何もかも現実そのものであったはずだ」
「へっ、人聞きの悪いおっさんだ。だから幻惑魔法だって言ってるでしょうに。あの時あんたが斬った俺は、幻惑魔法で俺の姿に化けさせたエルフ至上主義を掲げる反乱因子の一人だ」
「……ふざけるな! 同胞を斬るなど有り得ん……! 棺を調べろ! 」
信じられない、という感情と共に怒りがリュシアンの表情に浮き彫りになった。
彼は自身を取り囲む鎧を見に纏った部下たちに棺桶を調べさせると、次の瞬間聞きたくなかった返答を耳にする。
「ッ……! あ、あぁ……! セイル……!? 」
「執政官! 確かに我々の仲間のセイル・カミンスキーが納棺されていますっ! 」
「人の話は信じるもんだぜ、執政官殿。自分の力だけじゃあどうしても躓く事がある」
「ぐっ……ぐぅぅぅ……! 」
涼しい顔を浮かべながら、ヴィクトールはリュシアンを煽るように続々と言葉を紡いでいく。
それが彼の琴線に触れたのか、額に青筋を浮かべながら握った剣の先を雷蔵たちに向けた。
怒り狂うリュシアンを一瞥し、彼は隣にいる雷蔵とレーヴィンに視線を傾ける。
「ヴィクター……お前……」
「すんません、隊長。それに雷蔵も。あんた達助け出すのに随分時間掛かっちまった」
「……本当だ。大馬鹿野郎……。どれだけ私が心配したか、分かっているのか……! 」
嬉しいような悲しいような、そんな表情を浮かべつつレーヴィンはヴィクトールの胸倉を弱弱しく掴む。
そんな二人の様子を見ながら雷蔵は口元を緩めると左腕の包帯を留めていた金具に手を掛けた。
「……雷蔵殿、もう腕は……」
「この通り。もう十分に動かせる。それに……肩慣らしとしてあの不埒者を叩き斬るのも一興よ」
「……貴様に出来るかね? 異国の浪人風情が」
今まで穏やかな様子を装っていたのが、あっという間に化けの皮が剝がれて闘争心を剥き出しにしている。
騒ぎ立てない様であってもその胸の内には怒りがこみ上げている、という雰囲気が彼の全身から滲み出ていた。
「出来るさ。少なくともお主を斬る事に、もう迷いはない」
そんな様子の執政官を雷蔵は鼻で笑い、鎺を外す。
リュシアンは戦闘態勢に入った彼の姿を視界から外し、再びヴィクトールへと視線を向けた。
「……何故貴様は私たちを裏切った? この任を終えたら貴様には庶民が一生掛かっても手にできない栄誉と富が手に入ったのだぞ? 」
「生憎俺ぁ誉められた人間じゃありませんし、そういうの性に合わないんですよ。それに――」
吊り上がっていた口角が元の位置に戻され、ヴィクトールの表情から笑みが消え去る。
「――惚れた女を男が守るのに、理由なんか要らねえだろ」
呆気にとられた表情の後、先に笑い声を上げたのはリュシアンであった。
このふざけた男を殺せ、と言わんばかりに剣を振り上げる。
「……レーヴ! 雷蔵! 今はこの場を切り抜ける事だけを考えるぞ! 」
「い、言われなくてもだ! それと……その……後できっちり話をして貰うからな! ヴィクター! 」
照れ臭さを隠せないレーヴィンを横目に、雷蔵は深く腰を落としながら柄に掛けた力を強めていく。
迫り来る三人の反乱勢力の騎士たち。
雷蔵へ向けた剣が届く寸前に彼は抜刀し、向かってきた三人の胴体と下半身を真っ二つに斬り捨てる。
返り血を浴びながら雷蔵は慄く周囲に視線を傾け、着ていたジャケットを脱いだ後首元に掛かっていたネクタイを緩めた。
「――遠慮は要らぬ。この近衛雷蔵……全力で主らの相手を務めさせて頂く。来い……下郎共ォッ!!! 」
雷蔵の大喝と共に、戦いの火蓋は切って落とされた。
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