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最終章 僕たちの未来へ☆

♡ムーンライト・ジュディ

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ジュディがムーンライトの異名を取ったのは始めての相手を狙撃した時が夜で月夜に映る影を利用したから。
ジュディの戦闘モチベーションが一気に高まる。
ジュディがアドレナリンを全開に開ける時、必ずあの夜の事を思い出すのだ。
そしてランディのグルカナイフやマルディの爆弾使いのようにジュディの特殊能力はずば抜けた敏捷性と射線を読み取る反射神経。
単純な時間を掛けた狙撃ならMark8の副長で優秀なスナイパーだった音成には譲るが、移動しながら素早く中距離戦闘でのスナイピングは猛者揃いのMark8でも並ぶ者がいなかった。
ジュディの瞳がまるで白眼を向いて黒目を失ったように不思議な光を放ち始めた。
瞬時、遮蔽物の影からジュディが飛び出した瞬間!
岡崎のM24から7.62ミリが発射された!
仕留めた!
岡崎が思った瞬間!

☆ジュディがまるでタンゴを踊るような華麗な動きをすると同時に!
ジュディの頭部からライフル弾がすり抜けて…
ジュディは岡崎が引き金を絞る瞬間に身体を半回転させて射線から位置をズラしたのだ!

♧ばっ…馬鹿な…ライフル弾を…かわすなんて…そんな馬鹿な!

動揺した岡崎にジュディがドラグノフを向ける。
一瞬の岡崎の躊躇!
ジュディはニヤリとした猛獣の笑顔を浮かべて、岡崎に向けて7.62ミリロシアン弾が発射された!

M24のスコープが破壊されてジュディのドラグノフから発射されたロシアン弾は、岡崎の瞳から脳をぶち抜いた!
後頭部から血を滴らせて岡崎は即死した。

「岡崎ー!野郎!このアマー!殺してやるー!」

瞬時に岡崎を倒されて木曽も豊和が激しく火を吹く!
しかしジュディはまるで豹のような動きで遮蔽物や壁を跳ねて飛び回った。
速え!なんて身軽な女だ!
畜生!こいつは俺なんかが手に追える女じゃ無かった!
冗談じゃねえよ!
こんな魔女に付き合ってられるか!

ドキューン!

躊躇して逃げようとした木曽の心臓をジュディのドラグノフがぶち抜いた。
血を吐いてもんどりうつ木曽。

馬場はマモルと撃ち合いをしていたが、岡崎と木曽がジュディに倒されたのを見るや、激昂して叫びながらマモルにイングラムを連射して向かってきた!

ヤバい!

マモルは手近にあった侵入禁止のポールを放り投げて、瞬間に馬場の気を逸らすと、瞬間飛び出して、レミントンM870の射線に馬場を捉えた。

☆M870の引き金が引かれ、馬場はサム・ペキンパーの映画ゲッタウェイでマックィーンに撃たれた悪役のように吹っ飛んだ!

「怪我はねえか?マモル。」

ジュディがマモルに駆け寄る。

「あぁ。大丈夫。それよりジュディは?
腕を撃たれたろ?」

「ああ。大丈夫さ。戦場じゃあこんな怪我はいつもの事よ。
まあ…血止めに包帯だけは巻いとくかな。
それに早く上に行こうぜ。
貴也や百里が心配だ。」

「ああ。そうしよう。」

ホッとしたマモル。マモルはジュディに恋愛感情を抱いていたのだ。
そして二人が上に上がろうとした瞬間。

「お…おいっ!てめえ等だけは…逃さねえ!
へへへへへへ!
おっ…俺たちと!一緒に…へへへへへへ!
冥土への旅行きと行こうぜ!」

木曽が手榴弾を安全ピンを外し、そしてそのまま!

「やべぇ!マモル!伏せろ!」

16階から爆発と共に大音量が響き渡った。
ーーーーー
赤坂東警察署には残された少年たち。
ヒカル、ミチル、ソラ、風太の4人が集まっていた。
赤坂東署では、責任者の片瀬茜が東京都内で起こっている公演や街中での連続爆破事件の対応に追われている。
幸い怪我人だけで死人は出ていない。
少年たちがここにいるのは攫われた仲間たちの事が心配だから情報を求めてだが、茜以下警察はとても少年たちを相手にしている暇も無い。
どうしよう?とりあえずホテルに戻ろうか?
ヒカルがそう提案した瞬間、ヒカルの預かっていたスマホが鳴る。相手は村雨。

「あっ村雨様。どうしたんですか?」

「ああ。ヒカルかい。
いやあ実はねえ、戸倉の居場所を考えてたのさ。
いやあ戸倉の性格を考えたらあの男は…
白薔薇に戻ってるんじゃないかねえ?
もちろん根拠なんかないさ…
ただ…そんな気がしてねえ。」

瞬間、ヒカルにもその考えが浮かんだ!
戸倉は貴也に異常に執着している。
戸倉が貴也ともっとも因縁の有る場所。
ジュンとトモが命を落とした場所。

そこは白薔薇❗

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