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最終章 僕たちの未来へ☆

羅生島。終結!

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鹿島今日子にもMark8がどれくらい恐ろしい魔物の集団かは分かっていた。
しかしここに来た3人。また貴也とマモルについているジュディはMark8の中でもとびきりの精鋭だったのだ。

くっ…
鹿島がスマホの起爆スイッチを起動した瞬間。
羅生島の海岸線で2発の激しい爆発音。
やっ…やったのか!

しかし鹿島は愕然とする。
月夜の遠くにマルディに保護をされた綾人と和希の姿が見えたからだ。

「くっそー!魔女のガキどもがー!
殺す殺す殺す殺す殺す!
殺してやるー!!!」

「ハーハハハハハハハハ。
最高だな!鹿島さんよ。やっぱり戦場はこうじゃなくっちゃよ!
姐ちゃんたち!
燃えてるかい?
感じてるかい?
俺は最高に感じてエレクトが止まらねえぜ!
ひゃっほー!
あああ~イラクに帰りてえ~!帰って戦いてえよ!
姐ちゃんたち!
お前ら最高ー!『爆笑』」

GAGAGAGAGAGAGAGAGA!
DADADADADADADADADA!

月夜と満天の星空の下で、ヅイレンのNATO弾と鹿島の9パラが音成、ランディ、マルディを襲う。
MP5を狂ったように乱射する鹿島。
そしてマルディは綾人と和希の頭を掴んで伏せさせた。

「なあ…あのおばさん。イカれてるぜ!
大丈夫かよ?」

綾人が思わずマルディに聞き返した。
マルディは驚いた。
へぇ…撃ち合いの真っ最中に、この子たち落ち着いてんじゃん。
感心感心。

「なあに。大丈夫さ。あんな狂気に満ちた相手はまずは隠れてやり過ごす。
続きゃしないからね。
そして一瞬の隙が必ず出来るんだよね!
で、その隙を音成なら必ず逃さない!
まあ…見てな。『笑』」

ランディはヅイレンの射線を交わしながら、岩陰を使いヅイレンに近づく。

そして暴れまわった鹿島のMP5が弾切れを起こした。
さすがに昼間ならまだしも夜間戦闘では照準が合わせにくい。
瞬時に鹿島はMP5を投げ捨てると、腰に下げたHKのUSPを構えた。
かつて恋人のトムと二人でUSPを愛用していた鹿島今日子。
USPを音成の心臓に向ける!
9パラを連射する。

そして音成が立ち姿になり、クールにSIG556を構えて鹿島に対峙。
音成の556はスコープ付き。
そして距離はやや遠距離。
ましてや夜間戦闘。
アサルトライフル対9ミリ拳銃。
勝負は決した!

そして鹿島今日子の胸に2発の5.56ミリNATO弾を撃ち込まれ鹿島今日子は口から血を吐いて崩れ落ちた!
音成も左二の腕を撃たれたが、かすり傷だ。

そしてヅイレンと相対するランディは左手にグルカナイフ。
右手にはP228を持ちヅイレンに連射する。
そして音成もヅイレンを狙い撃つ。
撃たれてSG552を取り落としたヅイレンは塹壕に飛び込んだ。
逃さん!!
ランディもヅイレンを追い塹壕へ。
瞬間ヅイレンのランボーナイフがランディの心臓へ。
ヅイレンの斬撃を防げた男は誰もいない。
ましてや女だ。
しかしヅイレンも読み間違えた。
ランディはナイフ戦ではプロ中のプロだったのだ。
グルカナイフでランボーナイフを弾き飛ばしヅイレンに対峙。

「最高だよ…俺は今…心から幸せを感じるぜ!
俺と同じ人喰い虎と戦えるんだからな。
お前も同じだろー『爆笑』」

塹壕の照明の中。
ランディは冷たい表情でヅイレンを一瞥するのみ。
ヅイレンの視線を冷静に見ていた。
グルカナイフを下段に構える。
そして息を吸い込んでピタリと止めた。
ヅイレンも笑顔のままにランボーナイフを構えて、息をランディに合わせると!
ランディに襲いかかり、ランディのグルカナイフとヅイレンのランボーナイフが立て続けに激突して、塹壕内に激しい火花が散った。
ランディの斬撃!
ヅイレンの斬撃!
二人のプロの傭兵同士のナイフ戦は互角に見えながら、わずかな本当に微かな技術の差でランディに傾いた。

ランディのグルカナイフはヅイレンの右手を切り飛ばしたのだ!

「うっがー!」

絶叫するヅイレンの喉元にランディのグルカナイフが突き刺さる。

「ぐっ…がっ…!」

「誤解するな!私は戦場を楽しいなんて思った事なんかただの一度も無い。
いつも怖かった!
今でも怖いんだ!
戦場で分かっている事は敵を倒さなければ自分が殺される!
ただそれだけだ!」

ランディはグルカナイフを回転させてヅイレンの喉骨をへし折り、ヅイレンにとどめを刺した。

「ガハッ!な…なんで私が…こんな所で…私が…Mark8のガキ共に…
くっハハハ…ハハハ…」

マルディが用意した照明に照らされて、鹿島今日子は口から大量の血を吐き出しながら、音成、ランディ、マルディたちを見上げる。
音成たちはクールに見下ろしていた。
音成の左二の腕はマルディが簡易な治療を施して、包帯が巻かれていた。
銃創は化膿しやすいので直ぐに治療しなければいけない。

「トム…を殺した…お前の…名は…あっ…なんだぃ…」

「私は音成小夜。元Mark8の副官。
あんたの彼氏を殺した時は私の初陣で、私が初めて殺した相手だったよ。
17の時だった。」

「そっ…そうかい…くくくっ…17歳の相手だったか…トム…
地獄で…待ってるよ…音成小夜!」

「ああっ…そうだね…」

音成はP228を腰のホルスターから抜くと鹿島の心臓に照準を合わせた。
そして無表情に心臓を撃ち抜き鹿島今日子にとどめを刺す。
そして音成は座って鹿島の開いていた瞳を閉じてやった。
満天の星空の下で…

「私は甘いかな。ランディ?」

「いえ。だからこそ私は副長を尊敬しているんです。」

音成は照れくさそうに鼻の頭を撫でると、P228を夜空に向けた。
そして音成は空に向かってP228の引き金を引く。
9ミリの乾いた銃声が羅生島に響き渡る。
戦闘終結を告げる一弾だった❗

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