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第八章 自由への闘い!仲間を守る為に!

血まみれの大激闘❗

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12発の銃声が23階に響き渡る。
優と清弘たち4人が撃ち合い!
優は右二の腕を撃たれ、銃を取り落とし、ガクッ!と膝をつく。

風太
「優っ!」
綾人
「優~!」
カオル
「優!大丈夫か?」
ヒロ
「優。お前!」

右腕を撃たれて膝立ちになる優に駆け寄る少年たち。

そして…清弘たち4人は皆胸を撃ち抜かれて血を吐きながら死亡していた。

ヒロ
「優。しっかりしろよ!お前。どうして?」

風太
「ヒロ。優の腕の血が止まらないよ~!『涙』」

綾人
「優!優!優!優!優!」
綾人が懸命に優を揺り動かすが!


「痛え痛え痛えよ!
綾人!馬鹿!馬鹿!痛えだろ!
怪我人を動かすんじゃねえよ!」

ヒロ、風太、カオル、綾人の4人は優をポカーンと見つめた。
えっ…優の今の感じって…えっ?


「なんだよ!お前ら!人の顔をジロジロ見やがって!
大体ここはどこなんだよ?
俺たちの奴隷住居フロアじゃねえし、意味が分からねえ。
でさあ!なんで俺、腕を怪我してんの?
めちゃくちゃ痛えよ!『涙』」

ヒロ
「優。お前、戻ったのか?
本当に優なんだな?」


「あったりまえだろ!ヒロ!
それより腕がマジ痛え!」

風太
「優~~~~~!!!」

優とヒロのやり取りを見ていた風太が我慢できずに優に飛びついて行った!
ポロポロと大粒の涙をこぼしながら!
良かった!戻ってきたんだね!優『涙』
ハッとしてカオルが村雨に駆け寄る。

カオル
「村雨様~!大丈夫ですか!
村雨様~!眼を開けて下さい!
村雨様~!村雨様~!村雨様~!村雨様~!」

村雨
「あっ…はぁはぁ…カオルかい。ありがとね。」

カオル
「そんな…村雨様は僕らの為に…」

村雨
「別にいいのさ。それよりみんな…うっ…無事かね?」

カオル
「僕たちは大丈夫やけど…信吉様が…撃たれてしもた。『涙』」

村雨
「信吉が…生きてるのかね?」

カオルは悲しげに首を振る。
撃たれた信吉の傍らには、ミヤとケイが座り込み、信吉に抱きついて泣いていた。

ミヤ「………」
ケイ
「信吉さん…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…」

綾人がヒロと風太に優を頼むと言うと、泣きじゃくるミヤとケイの横に片膝をついた。
そしてミヤとケイの肩に手を当てて、優しく語る。

綾人
「信吉様は俺たちを庇って死んじまった。
なあ、お前らも一緒に行こうぜ。お前らとは色々とあったけど、俺たちと一緒に白薔薇を出ようぜ!」

ミヤ
「でも…私たちはあなたに奴隷としてひどい事したわ。
私たちを許せるの?」

ケイ
「そう…僕たちはジュンとトモが殺された時に一緒にいたんだ!
そんな僕たちを許せないでしょ?」

綾人
「ああ…、許せねえ気持ちもある。だけどそれは戸倉の命令だろ!お前らが戸倉を止められたとは思わないし、それにここでお前らを見捨てたら。」

綾人は信吉に眼をやる。

綾人
「信吉様に…申し訳ないからな!『涙』」

ーーーーー
ここは22階。
息絶えて横たわる参の身体を、東は足で踏みつけながら憤っていた。
参は銃を手にして事切れていた。


「なんだ。このアマ!…たく。手間を取らせやがって。おまけに都築までぶち殺しやがってこのアマ!」

長谷
「しかし東さん。ほぼこの階は制圧しました。残るは23階だけですよ。」


「馬鹿野郎!もう23階は清弘が片付けてるよ!
しかしまさか22階にこんな女がいるとは思わなかったな。
ったく都築の馬鹿は女だからって油断しやがって。
しかし鳥井と河合の馬鹿は何をもたもたしてやがんだ?」

長谷
「何か面倒な奴が残ってたらしいです。
15階から増援を呼んだようだから問題ないでしょう。」

そこに奥の様子を見にいっていた昭次が白薔薇関係者の女。
真央の髪を掴んで連れて来た。
真央は激しく泣きじゃくっている。
昭次が真央を東の足元に引き立てる。

昭次
「兄ぃ。このアマ。生き残りっす。『笑』」

真央
「おっ…おっ…おっ…お願い…
お願いだからころひゃないでぇ…しにひゃくない!ひにひゃくない!あっ…あああ~あああ~あああ~ころひゃないで、くりゃはい…いやんいやん…いやん…!
あっ…そうだ…あたしの身体…好きにしでいいでふ…
うあ~うあ~…
だからゆりゅひて…『大泣号泣』」

東は冷たい目で真央を見下ろしていたが、いきなり真央の顔面にP226を構えるや引き金を引いた!

ドン!ドン!

2発の9パラを撃ち込まれて即死する真央。
東は真央の死体を見下してつぶやく。


「馬鹿野郎!俺はゲイだぞ!
誰がてめえみたいなアバズレ相手にするかよ!
それにまともな日本語しゃべれ、馬鹿野郎!
俺は足立生まれだから、方言はわかんねえんだよ!」

昭次
「あ…兄ぃ。今のは方言じゃねえっすよ!
単にビビってるだけっすよ『笑』」

東はこめかみを引きつらせて昭次の尻に蹴りをいれる。


「そんな事は分かってるよ!馬鹿野郎!
それより今から上行くぞ!
まあ…どうせ清弘が全部終わらせてるだろうがな?」

ーーーーー

村雨の指導でヒロ、カオルが清弘の部下の持っていた救急医療セットで優の仮治療と、村雨の仮治療を済ませる。
優の怪我は右腕を撃ち抜かれたが、幸いにも骨には当たってない。
とりあえずは止血は済ませたから直ぐに医者に見せれば大丈夫だろう。
アタシは右肩、右太腿を撃たれて太腿の銃弾はアタシの骨を直撃した。
こりゃもう…まともに歩けないやねえ。
出血も酷いし、ああ…人生ここまでかね。『苦笑』

村雨
「さあ…あとはいいから…みんな行きな!
外の世界に出て…みんな…自由になるんだ…。」

カオル
「村雨様も行きましょう!
僕らと一緒に!」

村雨
「何を…言ってんだい…アタシはもう…歩けない…よ。」

カオル
「僕がおぶります!
村雨様を助けたいんや!
一緒に行きましょう!」

カオルは村雨の眼を真っ直ぐに見る。 
純粋な曇りのない美しい瞳。
そこにヒロも駆けつけて村雨を抱き上げる。
全くなんて子供たちだい。『苦笑』
そこへ23階フロアの扉が開いた。

「なんだ!こりゃー!」

東の声が絶叫する。
そして長谷と昭次の2人が銃を構えた!

ヒロ
「みんな!隠れろー!」

「くっそー、今度はなんだよ」

ドン!ドン!ドン!

ヒロと優が清弘たちから奪った銃で東たちを撃つ。
綾人はミヤとケイの身体を庇って伏せたが、長谷の銃弾が背中をかすめた。

綾人
「いっ痛え~!」


「昭次ー!そのガキ共、捕まえろ!」

昭次が瞬間、綾人、ミヤ、ケイの3人に突進して来た。
綾人はミヤとケイを押しやって「逃げろー!」と叫び、昭次に突進した。

昭次
「なんだ!このガキ!ざけんじゃねえ!」

昭次の蹴りが綾人の腹部に入る。

カオルと風太が急いで村雨を連れて遮蔽物裏に隠れた。
ヒロと優も清弘とその部下の銃を持って別の遮蔽物の裏に隠れる。
優の銃の弾が切れた。
ヒロもガチャッ!弾倉を確認してもあと…
2発しかないじゃん。

昭次が綾人の髪を掴み、東の前に引き据えた。
さっきまでの真央と同じだ!


「おい!お前が奴隷の小僧か?」

綾人
「だったらなんだよ!おっさん!」

バコっ!
東が綾人の顔面を殴り、綾人の口の中が切れる。
グハッ!血を吐く綾人。
東が綾人の髪を掴んでこめかみに銃を突きつけて叫ぶ!


「奴隷のガキ共出てこい!出てこねえとてめえの仲間、
ぶっ殺すぞ!」
そして綾人の髪を掴んでしごくなり命令した。


「おい!ガキっ!助けを呼べよ!さっさとしろ!ぶっ殺すぞ!」

綾人
「舐めんじゃねえよ!おっさん!呼ぶわけねえだろ!
さっさと殺せや!クソオヤジ!」


「なんだこのガキャー。上等だ!殺してやらあ!」

ヒロ、優、
「やめろーーー!」

脱兎の如く一陣の風のような速さで駆け抜けた少年の左手が一閃して、東の右手首に絡みつき、東の射線をずらした。
ドン!ドン!ドン!
見当違いの場所に発射された9パラ!

昭次
「兄ぃー!」

昭次が貴也に銃を向けるが、貴也は冷静に手を持ったサバイバルナイフを昭次に投げた!
サバイバルナイフが昭次の心臓を貫き、昭次はもんどりうって絶命する。
長谷も貴也に銃を向けたが、瞬間ヒロが長谷に銃口を向けて!

ドン!ドン!

長谷
「ぶぎゃっ!」

ヒロ
「当たったー!」

東は銃を落として昭次に駆け寄った。昭次は口から血を吐いて即死していた。


「昭次ー!昭次ーーー!
この奴隷が!良くも昭次を殺しやがったなー!
ぶっ殺してやる!
勝負だこの野郎❗」

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