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第八章 自由への闘い!仲間を守る為に!

血まみれの銃撃戦!怒りの貴也!

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東と昭次以下の裏の刺客団が階段を上っていく。
21階の扉を開けて侵入する。
さらに後ろからは清弘の率いる刺客団が屋上テラスを目指して登る。
清弘率いるグループは屋上から白薔薇関係者を追い立てる予定だ。
下から向かう東グループと挟みうちにする予定だった。
おそらくは23階当たりで合流となるだろう。

ーーーーー

白薔薇最年少の調教師であるミヤとケイは21階のプレイルーム8号室で震えていた。
2人共にゴスロリ風の衣装。
今日は久しぶりに奴隷少年たちの調教を担当する予定だったのに。
よりによって戸倉様がいない時に襲撃者に襲われるなんて。
ドキューン!ドキューン!
銃声と悲鳴が廊下から聞こえてくる。
調教師としては残酷なミヤとケイも、ここでは非力な子供に過ぎない。
バン!鍵を撃ち、東の部下2人が銃を構えて侵入してくる。
若い20代の男二人だ。
東の配下の加藤と戸川。
直ぐにミヤとケイもベッドの下に震えて隠れているのを見つかり、銃で脅されて室内のベッドの上に上げられた。

戸川
「なんだ。まだガキじゃねえか?
白薔薇はショタの奴隷も飼っていたのか?」

もう一人がインカムで東に連絡する。

加藤
「東さん。ガキを2匹捕まえました。ええ…。まだ13~4のガキです。
えっ…面倒だから直ぐに殺せ?
あっはい分かりました。」

戸川
「東さんなんだって?」

加藤
「ああ。面倒だからガキを直ぐに殺せってさ。
全く容赦ないよなあ。東さん。
と言う訳だ。ガキども死ね!」

銃を構える二人の殺し屋。
ケイは泣きながら必死に命乞いをする。

ケイ
「おっ…お願い…殺さないで…
ぼっ僕たちまだまだ…子供なんです…死ぬの怖いの…怖いよう…お願い…許して~『号泣』」

「やめねえか!てめえら!」

バン!バン!バン!バン!

4発の32ACP弾が撃ち込まれて刺客たちを撃ち殺した。

戸川「うぎゃー!」
加藤「なんだ~このクソ爺ィ!」

白薔薇で縄師を務める老人の信吉だった。

信吉
「大丈夫かい。君たち。」

ミヤ
「えっ…信吉さん。」
ケイ
「どっ…どうして…僕たちを。」
信吉
「あんたらはまだ子供だからな。
俺は老人だからまだいいが子供が死ぬのは忍びないよ。
俺と一緒に来るか?」

ミヤとケイは激しく点頭する。

ーーーーー

「東さん。加藤と戸川が殺されてますよ。」

東の部下の長谷がインカムで連絡した。
仲間の鳥井や河合も駆けつけてくる。
下の銃撃戦で東は部下を2人失っており、生き残っているのは東、昭次、都築を含めて6人だ。

長谷
「やろう。クソガキどもが、ぶっ殺してやる。」

東の部下の長谷は殺された加藤とできていたのだ。
もっとも2人共にいかついゴリラ顔ではあったが。
そこに東と昭次がゆったりと現れる。


「なんだなんだ!加藤と戸川も殺されたのか。
残るは俺を含めて6人か!
もう21階には誰もいねえと思うがな。
おいっ一応調べるから鳥井と河合が残って部屋と言う部屋。片っ端から調べろ!
俺と昭次と長谷と都築はこのまま22階に上がるからよ。
あ~上から清弘のバカが攻めて来てるから、おそらくは23階くらいで合流だな!
となると残るは後2階か。
よしっ!ちゃっちゃと終わらすぞっ!『笑』」
ーーーーー

ケイ
「ねえ…信吉さん…白薔薇のみんな大丈夫かな?」
信吉
「さあねえ。どうかな?まずは自分たちが生き残る事を考えないと…」
ミヤ
「あっ…そう言えば21階じゃあジョーが戸倉さんの調教部屋で貴也を拷問してるんじゃなかったっけ!」
信吉
「ほっ本当かい?そりゃあ。
助けに行きたいが…そりゃあ無理だな…まずはお前たちだけは逃がすさ!
まずは23階まで上がろう。」 

ーーーーー

東の部下。河合と鳥井は二手に分かれて廊下の両サイドから、プレイルームの端から端を見て回ることにした。
戸倉のスペシャルルームは21階の1番奥に有るのだ。
鳥井がスペシャルルームのドアノブを銃弾で破壊し中に入る。
そこで鳥井が見た物は!
殺されているジョーの死体と、そのジョーを殺した本人と思われる白いハイソックス裸の美少年。
うつ伏せになって倒れている貴也だった。
貴也は首輪、手枷、足枷付き。
鳥井は思った。これが白薔薇の奴隷少年って奴か?
生きてんのか?まだ息が有りやがる。けっ全く、ホモ小僧なんて気持ち悪いぜ!

鳥井
「おらっ!立て!ガキっ!」
鳥井が貴也の頭を蹴飛ばす。
貴也
「う…ううう…。あっあなたは?
誰…ですか…?」
鳥井
「ああっ。何があなたは?だ。このホモ。俺たちは裏って呼ばれてる組織の殺し屋だわ。
まあ…ホモ。お前も殺すがな。
この黒。殺したのはお前か?」
貴也
「…………はい。僕です…けど…。」
鳥井
「何が僕です。だ!このホモ。」

鳥井は貴也の腹に蹴り飛ばす!

貴也
「うっ…うぐっ…おえっ…」
涙目で思わず胃液を吐く貴也。

鳥井
「おいっホモ。教えろや!男にケツを犯されるのってどんな気持ちだあ。
俺はノーマルだからお前みたいな変態が、大っきらいなんだよ!
だって気持ち悪いじゃんか!
俺は田舎出身でお前みたいなホモは意味が分からんだわ!
本当に都会には変なのがいっぱいおるなあ。
まあ…うちの東さんや昭次、長谷と死んだ加藤。あいつらも…
ふん!気持ち悪っ!『笑』」

貴也
「あ…そんな…僕たちはただ、愛する人が同性なだけです。
ただそれだけで…悪いとは…思えませんが。」

鳥井
「悪いだわ!ど変態!
お前らみたいなのを野放しにしとくで、この国はこんなにおかしくなっただ。
ったく薄汚いホモが!」

貴也
「…あなたは…哀しい人なんですね…。人を偏見でしか…見られない。
同性愛者にも優しい心を持ってる人は大勢いるんです。
僕はそんな人たちを大勢知ってます。
異性愛者も同性愛者も人を愛する気持ちには…何も変わりません!」

鳥井
「なんだあ!このホモ!いいかぁホモには人権なんかねえんだわ!
偉そうにっ!このホモガキっ!」

鳥井が貴也の額に銃を突きつけた!
そこにインカムで連絡が入る。

河合
「どうした?鳥さん。」
鳥井
「いやあ、白薔薇の生き残りを見つけただわ!
クソ生意気な奴隷のガキっ!
裸で首輪と枷を嵌めてやがる。
まあ今から撃ち殺すから問題ないわ!
死ねや!ホモガキっ!『怒』」

鳥井が貴也の額に銃を放とうとした瞬間!
貴也の左手が一閃して貴也の左手枷に繋がれていた鎖の先端が鳥井の両目を斬り裂いた!

鳥井
「うっうぎゃ~~~~~!」
思わず銃を落とし、絶叫する鳥井。
ゆっくりと貴也は銃を拾う。
ヘッケラー&コッホのP10。
USPコンパクトとも呼ばれている名銃。
鳥井は銃マニアだったのだ。

貴也は鳥井の後頭部にP10 を突きつける!
美しい顔はまるで氷のような!
しかし身体の奥からは燃え上がる怒りが!

貴也
「国や社会を駄目にしてるのはおまえ達のように、人を偏見でしか見れない奴らだ。
僕が白薔薇の仲間たちから学んだのは人を愛する大切さと、愛する仲間や家族を守る事だ!
それは同性愛者だろうと、異性愛者だろうと同じ事!
たとえ自分の命と引き換えにしようと…愛する人たちを守りたい!
あなたのような人間には決して分からない!」

ドキューン!
貴也が鳥井の頭を撃ち抜く。

貴也
「白薔薇でもう一つ学んだ事がある!
敵には決して容赦はしない❗」

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