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第八章 自由への闘い!仲間を守る為に!
村雨、百里、そしてカオル
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★雨の中、村雨が赤坂の街を一人で歩いているとスマホに名無しで連絡が。
出ると驚いた相手だった。
百里から村雨に連絡が入ったのだ。
「村雨さん。久しぶり。」
「百里かい。あんた生きてるのかい。安心したよ。
どこにいるんだね。一体?」
「今はいえない。ある人に保護されていてね。
それより村雨は大丈夫?」
「ああ。アタシは大丈夫さ。
それより藤井さんがちっとも顔を見せないしねえ。
あんたが無事なのが良かったねえ。」
「藤井さんは殺されたわ。私も殺されかけたのよ。故郷の千葉にまで刺客を送られたわ。
撃退したけどね。その時に藤井さんが殺されたのを知ったのよ。
おそらく香坂の差し金だわ。」
「なんて…こったい!
やっぱりねえ。そんな予感はしてたんだがねえ…」
「村雨もそこから逃げた方がいい。いつ狙われるか分からないわよ。
逃げ出して私の所に来なさいよ。保護してくれる人たちがいるわ。」
「………ああ。だがまだアタシはここにいるさ。内部情報に詳しいものが必要だろうからねえ。」
「危険だわ。香坂や戸倉は裏社会と繋がってる。村雨もいつか狙われる。
私たちは白薔薇を知りすぎてるのよ。」
「だがねえ。アタシはあの子たちに責任が有るからねえ。」
「あの子ら?」
「ああ、実はねえ、トモとジュンが…戸倉に…殺されちまったんだよ…ねえ。」
「トモと…ジュンが…!」
「ああ。だからねえ。あとの子らはなんとか守ってやりたいのさ。
得に…カオルは…ね。」
ーーーーー
ここはプレイルームの5号室。
和室の部屋だ。
カオルの今日の務めの相手は政治家の田代。
文化振興に理解がありカオルの上客だ。
カオルの過去も知っており、カオルに無理やり三味線を弾かせようとさせて拒むカオルを特別調教に掛けた事もある。
田代は良くカオルに女装させて犯す事が多かった。
田代は香坂のパトロンの森田派会長の森田康彦とは敵対派閥に属する。
カオルとしても田代は味方になるのか敵なのかを図りかねていて、相談を持ちかける事も出来なかった。
カオルとしてはもし田代が奴隷少年たちを助ける後ろ盾の一人になってくれれば田代に自分の身体を売り田代専属の所有物になっても良いとすら考えていた。
そして戸倉をあえて挑発して、おそらくは酷い仕置きを受けているであろう貴也の事を思うと…『涙』
カオルは女性ものの和服を着て麻縄で後ろ手高手小手緊縛されて正座をして田代が来るのを待っている。
和服なのでハイソックスは脱いだ素足だ。
うりざね顔のカオルは女装がとても良く似合っていた。
田代を頼ってみるかどうするか?
果たして白薔薇を潰す事になど協力してくれるだろうか?
僕はどうすればいいのやろ?
トモ…ジュン…教えてや…。
★田代が部屋を訪れ笑いながらカオルの頬を撫でる。
田代もカオルと同じ関西出身だった。
田代は太っておりブルドック顔だが地元選挙区の為には必死で務めており、地元の選挙区では強かった。
また割りと経営才覚も有り大派閥に頼らずともやっていける強みもあった。
それゆえに最大派閥の森田派とは敵対する立場で金銭にはクリーンな小派閥に属していた。
ただ他の議員を金で支援はしないから派閥作りは出来なかったが。
「あ…お久しぶりです。田代様。」
「おお。カオルカオル。久しぶりやな。全く国会ではまあストレスがたまることばかりやった。
ほんに疲れるで。
ほんとにご無沙汰やったが、今日はお前を思い切り可愛がってるでな。
しかしお前にはほんに着物がよう似合うなあ。
ええ声でお泣き『笑』」
田代はカオルの頬を優しく撫でる。
田代はあまり酷くカオルを責める事は無かったが、ただカオルが田代の望みどおりに田代の前で三味線を弾いてみせない事だけが不満だった。
そのためにカオルは特別調教にかけられた事もある。
カオルは意を決して色っぽい上目遣いで田代を見る。
「田代様…あの…僕からお願いがあるんやけど…よろしいですか?」
「お願い?なんやいったい。
お前がそんなん言うのは始めてやな。言うてみや。」
「はい…田代様。以前から言うてました三味線。田代様の前で弾かしてほしいんです。」
「ほっほんまか!わしの前でカオルの三味線弾いてくれるんか?
わしはお前の母の三味線が大好きやったんや。
お前がここに来る前の三味の音も聴いた事も有るがほんにええ音やった。
ええよ。直ぐに三味線を用意させるわ。
今日、お前を可愛がるのは三味を聴いてからにしよう。」
カオルは縄を解かれて和服でいる。
首輪手枷足枷もされていない。
こんな事は始めてだった。
カオルは田代の前でバチを鳴らして端唄を歌っていた。
母の十八番だった歌。
生前は憎くて仕方がなかったのに。なぜだろう?
母の事。仲間たちの事。
そして仲間たちのために行動して命を落としたトモや…そうジュン…ジュンの事。
仲間の中でも一番親しくしていたジュン。
母、ジュン、そして仲間たち…
きっと僕はまだ17歳なのに色々なもんを見すぎてしまったんやろね。
あかん…涙が止まらない…。
田代は机にのせられた酒とご馳走を嗜みながらカオルが三味線を鳴らし端唄を歌うのをじっくりと味わっていた。
カオルは両頬には涙が流れている。それなのにしゃくり上げる事はなく、しっとりと情感を込めて歌い上げていた。
美しい曲だ。
演奏が終わり田代が拍手をする。
ブルドック顔の田代の眼にも涙が光っていた。
「ええ端唄やった。ほんにええもん聴けた。」
「ありがとうございます。田代様。」
「どや。これは褒美や。カオルももう17やから酒くらいは飲めるやろ?『笑』」
「いっ…いえ。僕は未成年やから…いえっ、頂きます。
僕は奴隷やから未成年なんて関係ないですね。
ただお酒を飲むのは生まれて始めてなんで飲めなかったらごめんなさい『苦笑』」
「ほう。酒は始めてか?
わしの若い頃には、皆15くらいの時には酒なん飲んどったで。今はコンプ…なんやったかな?」
「コンプライアンス?」
「せやせや。今は本当に細い事ばかり言う時代やで。
わしの地元の町ではな、昔は祭りの時なんぞはお祭り少年団の子が中学1年になれば、青年団の若い衆に酒を勧められて酒を覚えたもんや。
今は無理やけどな『笑』
じゃ飲んでみ。わしの地元の地酒や。うまいで。」
「頂きます。」
カオルは盃に酒を注いでもらうと良い姿勢でゴクゴクと飲み干していった。
うまい!
酒ってこんなに美味しいんだ!
ああ…頬が熱くなる…。
「ええ飲みっぷりやな。カオルはええ酒飲みになるで。
ほう。頬が赤くなって色気も出てきたな。
じゃあ伽をしてもらおか。」
カオルは和服を脱がされて桃色の六尺ふんどしだけにされる。
ふんどしの中の肉棒には微振動する超小型ローターが2個装着されている。
そして改めて麻縄で縄掛けされた。
後ろ手高手小手緊縛であぐら縛りにされたカオル
口には手ぬぐいの猿ぐつわをされて肉棒のローターの刺激から全身を悶えさせていた。
酒が入ったせいかカオルの眼は潤み頬は赤く、縄で縛られて欲情して股間は激しく勃起していた。
ふんどしに小さな染みが出来ている。
田代も裸になり手には先を柔らかくした筆が握られていた。
そしてカオルの正面からカオルの乳首を筆でもてあそび始めた。
カオルは股間を責めるペニスローターと乳首やうなじや首筋などを筆で責められて悶えている。
汗まみれになり全身を紅潮させ猿ぐつわをギュッと強く噛む。
カオルは身体の奥底から湧き上がる官能のマゾ性感に必死に耐えながら考えていた。
思い切って僕はこの人を頼ってみようか❗
出ると驚いた相手だった。
百里から村雨に連絡が入ったのだ。
「村雨さん。久しぶり。」
「百里かい。あんた生きてるのかい。安心したよ。
どこにいるんだね。一体?」
「今はいえない。ある人に保護されていてね。
それより村雨は大丈夫?」
「ああ。アタシは大丈夫さ。
それより藤井さんがちっとも顔を見せないしねえ。
あんたが無事なのが良かったねえ。」
「藤井さんは殺されたわ。私も殺されかけたのよ。故郷の千葉にまで刺客を送られたわ。
撃退したけどね。その時に藤井さんが殺されたのを知ったのよ。
おそらく香坂の差し金だわ。」
「なんて…こったい!
やっぱりねえ。そんな予感はしてたんだがねえ…」
「村雨もそこから逃げた方がいい。いつ狙われるか分からないわよ。
逃げ出して私の所に来なさいよ。保護してくれる人たちがいるわ。」
「………ああ。だがまだアタシはここにいるさ。内部情報に詳しいものが必要だろうからねえ。」
「危険だわ。香坂や戸倉は裏社会と繋がってる。村雨もいつか狙われる。
私たちは白薔薇を知りすぎてるのよ。」
「だがねえ。アタシはあの子たちに責任が有るからねえ。」
「あの子ら?」
「ああ、実はねえ、トモとジュンが…戸倉に…殺されちまったんだよ…ねえ。」
「トモと…ジュンが…!」
「ああ。だからねえ。あとの子らはなんとか守ってやりたいのさ。
得に…カオルは…ね。」
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ここはプレイルームの5号室。
和室の部屋だ。
カオルの今日の務めの相手は政治家の田代。
文化振興に理解がありカオルの上客だ。
カオルの過去も知っており、カオルに無理やり三味線を弾かせようとさせて拒むカオルを特別調教に掛けた事もある。
田代は良くカオルに女装させて犯す事が多かった。
田代は香坂のパトロンの森田派会長の森田康彦とは敵対派閥に属する。
カオルとしても田代は味方になるのか敵なのかを図りかねていて、相談を持ちかける事も出来なかった。
カオルとしてはもし田代が奴隷少年たちを助ける後ろ盾の一人になってくれれば田代に自分の身体を売り田代専属の所有物になっても良いとすら考えていた。
そして戸倉をあえて挑発して、おそらくは酷い仕置きを受けているであろう貴也の事を思うと…『涙』
カオルは女性ものの和服を着て麻縄で後ろ手高手小手緊縛されて正座をして田代が来るのを待っている。
和服なのでハイソックスは脱いだ素足だ。
うりざね顔のカオルは女装がとても良く似合っていた。
田代を頼ってみるかどうするか?
果たして白薔薇を潰す事になど協力してくれるだろうか?
僕はどうすればいいのやろ?
トモ…ジュン…教えてや…。
★田代が部屋を訪れ笑いながらカオルの頬を撫でる。
田代もカオルと同じ関西出身だった。
田代は太っておりブルドック顔だが地元選挙区の為には必死で務めており、地元の選挙区では強かった。
また割りと経営才覚も有り大派閥に頼らずともやっていける強みもあった。
それゆえに最大派閥の森田派とは敵対する立場で金銭にはクリーンな小派閥に属していた。
ただ他の議員を金で支援はしないから派閥作りは出来なかったが。
「あ…お久しぶりです。田代様。」
「おお。カオルカオル。久しぶりやな。全く国会ではまあストレスがたまることばかりやった。
ほんに疲れるで。
ほんとにご無沙汰やったが、今日はお前を思い切り可愛がってるでな。
しかしお前にはほんに着物がよう似合うなあ。
ええ声でお泣き『笑』」
田代はカオルの頬を優しく撫でる。
田代はあまり酷くカオルを責める事は無かったが、ただカオルが田代の望みどおりに田代の前で三味線を弾いてみせない事だけが不満だった。
そのためにカオルは特別調教にかけられた事もある。
カオルは意を決して色っぽい上目遣いで田代を見る。
「田代様…あの…僕からお願いがあるんやけど…よろしいですか?」
「お願い?なんやいったい。
お前がそんなん言うのは始めてやな。言うてみや。」
「はい…田代様。以前から言うてました三味線。田代様の前で弾かしてほしいんです。」
「ほっほんまか!わしの前でカオルの三味線弾いてくれるんか?
わしはお前の母の三味線が大好きやったんや。
お前がここに来る前の三味の音も聴いた事も有るがほんにええ音やった。
ええよ。直ぐに三味線を用意させるわ。
今日、お前を可愛がるのは三味を聴いてからにしよう。」
カオルは縄を解かれて和服でいる。
首輪手枷足枷もされていない。
こんな事は始めてだった。
カオルは田代の前でバチを鳴らして端唄を歌っていた。
母の十八番だった歌。
生前は憎くて仕方がなかったのに。なぜだろう?
母の事。仲間たちの事。
そして仲間たちのために行動して命を落としたトモや…そうジュン…ジュンの事。
仲間の中でも一番親しくしていたジュン。
母、ジュン、そして仲間たち…
きっと僕はまだ17歳なのに色々なもんを見すぎてしまったんやろね。
あかん…涙が止まらない…。
田代は机にのせられた酒とご馳走を嗜みながらカオルが三味線を鳴らし端唄を歌うのをじっくりと味わっていた。
カオルは両頬には涙が流れている。それなのにしゃくり上げる事はなく、しっとりと情感を込めて歌い上げていた。
美しい曲だ。
演奏が終わり田代が拍手をする。
ブルドック顔の田代の眼にも涙が光っていた。
「ええ端唄やった。ほんにええもん聴けた。」
「ありがとうございます。田代様。」
「どや。これは褒美や。カオルももう17やから酒くらいは飲めるやろ?『笑』」
「いっ…いえ。僕は未成年やから…いえっ、頂きます。
僕は奴隷やから未成年なんて関係ないですね。
ただお酒を飲むのは生まれて始めてなんで飲めなかったらごめんなさい『苦笑』」
「ほう。酒は始めてか?
わしの若い頃には、皆15くらいの時には酒なん飲んどったで。今はコンプ…なんやったかな?」
「コンプライアンス?」
「せやせや。今は本当に細い事ばかり言う時代やで。
わしの地元の町ではな、昔は祭りの時なんぞはお祭り少年団の子が中学1年になれば、青年団の若い衆に酒を勧められて酒を覚えたもんや。
今は無理やけどな『笑』
じゃ飲んでみ。わしの地元の地酒や。うまいで。」
「頂きます。」
カオルは盃に酒を注いでもらうと良い姿勢でゴクゴクと飲み干していった。
うまい!
酒ってこんなに美味しいんだ!
ああ…頬が熱くなる…。
「ええ飲みっぷりやな。カオルはええ酒飲みになるで。
ほう。頬が赤くなって色気も出てきたな。
じゃあ伽をしてもらおか。」
カオルは和服を脱がされて桃色の六尺ふんどしだけにされる。
ふんどしの中の肉棒には微振動する超小型ローターが2個装着されている。
そして改めて麻縄で縄掛けされた。
後ろ手高手小手緊縛であぐら縛りにされたカオル
口には手ぬぐいの猿ぐつわをされて肉棒のローターの刺激から全身を悶えさせていた。
酒が入ったせいかカオルの眼は潤み頬は赤く、縄で縛られて欲情して股間は激しく勃起していた。
ふんどしに小さな染みが出来ている。
田代も裸になり手には先を柔らかくした筆が握られていた。
そしてカオルの正面からカオルの乳首を筆でもてあそび始めた。
カオルは股間を責めるペニスローターと乳首やうなじや首筋などを筆で責められて悶えている。
汗まみれになり全身を紅潮させ猿ぐつわをギュッと強く噛む。
カオルは身体の奥底から湧き上がる官能のマゾ性感に必死に耐えながら考えていた。
思い切って僕はこの人を頼ってみようか❗
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