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第七章 僕たちの闘い
貴也と優 絶望の鞭
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「貴也です。奴隷少年たち。皆支度が整いました。扉の解錠をお願いします。」
ガチャリ!
鍵の解錠音がする。
「じゃあみんな今日もお務め、頑張ろうね…」
貴也が声も掛けるも、誰一人として返事を返す者はいない。
だだみんなそのまま黙って扉の向こうに去って行くだけ。
貴也は一人取り残されて最後に肩を落とし皆の後ろをトボトボと歩いていく。
奴隷少年たちは皆、白いハイソックス裸。
首輪と手枷、足枷だけをアクセサリーにして皆エレベーターホール前で指定の位置につく。
両手は頭の後ろ。
背をピンと伸ばし頭を上げて視線は真っ直ぐ。
足は開いて膝立ちになる奴隷のポーズだ。
あの特別調教日から10日経つ。
少年たちは9人になっていた。
和希が急に白薔薇から元の所有者に戻されたと聞いたのは翌日の事。
唐突過ぎる別れだった。
特に和希と親しくなっていたカオルは別れひとつも言えずに激しく泣いていた。
ソラと風太の最年少の二人はまだ帰って来ない。
皆二人は一体どうしたんだと心から心配していたが、それを白薔薇に問いただす事などは出来ない。
彼らはただの奴隷少年たちでしかないのだから。
そして今も9人は奴隷のポーズで調教師を待つ。
皆、哀しそうな表情をしながら。
調教師たちが現れた。
戸倉、壱、弐、サム、ミヤ、ケイ、真央、村雨。
そして今日はミヤとケイの最年少調教師の二人が鎖を引いていた。
鎖に首輪を繋がれていたのは…
風太とソラの二人だった。
「おはようございます。調教師様。」
奴隷少年たちは声を揃えていつもの挨拶をする。
「おはよう。奴隷どもよ。
今日も良い天気だな。もっとも日の当たる場所には出られないお前たちには関係無いかな『笑』」
戸倉の口上。笑顔ひとつ見せずに冷酷な風貌の壱が続ける。
「奴隷ども。こちらを向く事を許す。こっちを向け!」
「はい。ありがとうございます!」
少年たちは唱和すると膝を動かして一斉に言われた方へと身体を向けるが、
そこにはミヤとケイに首輪の鎖を握られているソラと風太の二人がいた。
二人は皆と同じ奴隷のポーズで視線を真っ直ぐにして微動だにしなかった。
そして皆が驚愕したのはソラにも風太にも全く表情が消えていた事。
まるでマネキン人形の様な表情をしていた。
「よし。ソラ、風太、奴隷の先輩どもに口上を述べるのだ。」
壱が二人に声を聞くことを許した。
「はい。壱様。
僕、奴隷少年ソラは上海で奴隷としての嗜みを学ばせて頂きました。
今日より心を入れ替えて、白薔薇の為に身体を売って尽くしていきたいと思います!」
ハキハキとした声でソラが返答する。
ついで風太も口を開いた。
「僕、風太も上海にて奴隷として、しっかりと躾けて頂きました。
僕は今までの白薔薇での奴隷としての心構えが全くなっておりませんでした。
ソラと同じく心を入れ替え白薔薇の為に身体を売り尽くしていきたいと思います。」
風太も淀む事無く、ハキハキと奴隷宣言を続ける。
それは無理に言わされてる訳では無く、明確な自分の意思で語っているように見えた。
「ふむ。ソラも風太も良い口上だが口だけでは信用できんな。
キチンと行動で示さないとな。」
戸倉が笑いながら二人に証を求める。するとソラがはっきりした口調で返答した。
「はい!分かりました。それでは僕は今まで一番親しくしていた優を鞭打ちする事で証明します!
それでは優。四つん這いになって僕の前に来い!」
「はい!僕、風太も慕っていました貴也を鞭打ちいたします。
痛くさせたいので一本鞭の使用をお許し下さい!
貴也。お前も僕の前に四つん這いで来るんだ!
モタモタするな!」
あまりのソラと風太の変貌に驚愕を隠せない奴隷少年たち。
特に名指しされた貴也と優は真っ青な顔でブルブルと震えながら首輪と枷を嵌められている裸で四つん這いで言われるままに這ってゆく!
優はソラの前に。
貴也は風太の前に。
それぞれ縦に並んで、優の後ろに貴也が並ぶ形だったが。
「優。お前は逆を向け!
貴也とお見合いをしてろ!
目を反らす事は許さない!
鞭打たれる姿を互いにお見合いしているんだ!」
優は言われるままに号泣しながら、貴也の顔の目の前に自分の顔を向けた。
貴也の目からも哀しみの涙が泉の様に溢れている。
ああ…貴也…俺はもう…心が壊れそう…だよ…『哀泣』
貴也も張り裂けそうな想いで優の目を見ていた。
優は少年たちの中で一番気が強くて生意気な少年だった。
ハーフゆえの金髪ストレートヘアーでで顔立ちもエキゾチックな美少年。
白薔薇の顧客からその小生意気な男の子を責められるのが人気だった。
その優が…こんな虚ろな目をして…
優は決してこんな…少年じゃあ無かったのに!
風太とソラは鞭を取る。
そして風太は二人に命令を。
「貴也、優、お前たちは鞭をもらうたびに数を数えて、感謝のお礼を述べるんだ。
ここにいる皆に良く聞こえる様な大きな声で!」
風太の残忍な命令が貴也と優の心を激しく抉る!
風太はまるで壱の様に表情や顔色やひとつ変わらない。
ソラが続いた。
「優、貴也、では今から鞭打ち開始だ!
覚悟はいいな!
行くぞ!」
ビュッ!バッシーン!
ビュッ!バッシーン!
「あっいっぱ~つ!ありがとう~ございま~す!」
「うっうっいっぱ~つ!ありがとうございます~!」
貴也が叫び、優が続く!
一本鞭は背中に打たれると、衝撃が内蔵まで襲う。
ソラも風太も全く二人に遠慮呵責なく鞭を振るう。
それなのに鞭を振るう二人の表情は氷の様な冷酷な表情を崩す事もない。
笑いもしない!
泣きもしない!
まるで機械が鞭を振るい続けるように冷酷な表情で!
貴也と優は今まで辛い調教は数限りなく受けてきた。
しかし鞭打たれる今ほど辛かった事はない。
愛していた風太やソラは全く人格が変わってしまった。
そして10発目!
貴也「うっ!じゅっぱ~つ!ううっ!ありがとうございます!」
優「ヒクッ!ああっじゅっぱ~つ!
ありがとうございます…
あっあああ~ん!」
その貴也と優のあまりにも凄惨な姿に他の奴隷少年7人は哀泣を流し続ける事しか出来なかった❗️
ガチャリ!
鍵の解錠音がする。
「じゃあみんな今日もお務め、頑張ろうね…」
貴也が声も掛けるも、誰一人として返事を返す者はいない。
だだみんなそのまま黙って扉の向こうに去って行くだけ。
貴也は一人取り残されて最後に肩を落とし皆の後ろをトボトボと歩いていく。
奴隷少年たちは皆、白いハイソックス裸。
首輪と手枷、足枷だけをアクセサリーにして皆エレベーターホール前で指定の位置につく。
両手は頭の後ろ。
背をピンと伸ばし頭を上げて視線は真っ直ぐ。
足は開いて膝立ちになる奴隷のポーズだ。
あの特別調教日から10日経つ。
少年たちは9人になっていた。
和希が急に白薔薇から元の所有者に戻されたと聞いたのは翌日の事。
唐突過ぎる別れだった。
特に和希と親しくなっていたカオルは別れひとつも言えずに激しく泣いていた。
ソラと風太の最年少の二人はまだ帰って来ない。
皆二人は一体どうしたんだと心から心配していたが、それを白薔薇に問いただす事などは出来ない。
彼らはただの奴隷少年たちでしかないのだから。
そして今も9人は奴隷のポーズで調教師を待つ。
皆、哀しそうな表情をしながら。
調教師たちが現れた。
戸倉、壱、弐、サム、ミヤ、ケイ、真央、村雨。
そして今日はミヤとケイの最年少調教師の二人が鎖を引いていた。
鎖に首輪を繋がれていたのは…
風太とソラの二人だった。
「おはようございます。調教師様。」
奴隷少年たちは声を揃えていつもの挨拶をする。
「おはよう。奴隷どもよ。
今日も良い天気だな。もっとも日の当たる場所には出られないお前たちには関係無いかな『笑』」
戸倉の口上。笑顔ひとつ見せずに冷酷な風貌の壱が続ける。
「奴隷ども。こちらを向く事を許す。こっちを向け!」
「はい。ありがとうございます!」
少年たちは唱和すると膝を動かして一斉に言われた方へと身体を向けるが、
そこにはミヤとケイに首輪の鎖を握られているソラと風太の二人がいた。
二人は皆と同じ奴隷のポーズで視線を真っ直ぐにして微動だにしなかった。
そして皆が驚愕したのはソラにも風太にも全く表情が消えていた事。
まるでマネキン人形の様な表情をしていた。
「よし。ソラ、風太、奴隷の先輩どもに口上を述べるのだ。」
壱が二人に声を聞くことを許した。
「はい。壱様。
僕、奴隷少年ソラは上海で奴隷としての嗜みを学ばせて頂きました。
今日より心を入れ替えて、白薔薇の為に身体を売って尽くしていきたいと思います!」
ハキハキとした声でソラが返答する。
ついで風太も口を開いた。
「僕、風太も上海にて奴隷として、しっかりと躾けて頂きました。
僕は今までの白薔薇での奴隷としての心構えが全くなっておりませんでした。
ソラと同じく心を入れ替え白薔薇の為に身体を売り尽くしていきたいと思います。」
風太も淀む事無く、ハキハキと奴隷宣言を続ける。
それは無理に言わされてる訳では無く、明確な自分の意思で語っているように見えた。
「ふむ。ソラも風太も良い口上だが口だけでは信用できんな。
キチンと行動で示さないとな。」
戸倉が笑いながら二人に証を求める。するとソラがはっきりした口調で返答した。
「はい!分かりました。それでは僕は今まで一番親しくしていた優を鞭打ちする事で証明します!
それでは優。四つん這いになって僕の前に来い!」
「はい!僕、風太も慕っていました貴也を鞭打ちいたします。
痛くさせたいので一本鞭の使用をお許し下さい!
貴也。お前も僕の前に四つん這いで来るんだ!
モタモタするな!」
あまりのソラと風太の変貌に驚愕を隠せない奴隷少年たち。
特に名指しされた貴也と優は真っ青な顔でブルブルと震えながら首輪と枷を嵌められている裸で四つん這いで言われるままに這ってゆく!
優はソラの前に。
貴也は風太の前に。
それぞれ縦に並んで、優の後ろに貴也が並ぶ形だったが。
「優。お前は逆を向け!
貴也とお見合いをしてろ!
目を反らす事は許さない!
鞭打たれる姿を互いにお見合いしているんだ!」
優は言われるままに号泣しながら、貴也の顔の目の前に自分の顔を向けた。
貴也の目からも哀しみの涙が泉の様に溢れている。
ああ…貴也…俺はもう…心が壊れそう…だよ…『哀泣』
貴也も張り裂けそうな想いで優の目を見ていた。
優は少年たちの中で一番気が強くて生意気な少年だった。
ハーフゆえの金髪ストレートヘアーでで顔立ちもエキゾチックな美少年。
白薔薇の顧客からその小生意気な男の子を責められるのが人気だった。
その優が…こんな虚ろな目をして…
優は決してこんな…少年じゃあ無かったのに!
風太とソラは鞭を取る。
そして風太は二人に命令を。
「貴也、優、お前たちは鞭をもらうたびに数を数えて、感謝のお礼を述べるんだ。
ここにいる皆に良く聞こえる様な大きな声で!」
風太の残忍な命令が貴也と優の心を激しく抉る!
風太はまるで壱の様に表情や顔色やひとつ変わらない。
ソラが続いた。
「優、貴也、では今から鞭打ち開始だ!
覚悟はいいな!
行くぞ!」
ビュッ!バッシーン!
ビュッ!バッシーン!
「あっいっぱ~つ!ありがとう~ございま~す!」
「うっうっいっぱ~つ!ありがとうございます~!」
貴也が叫び、優が続く!
一本鞭は背中に打たれると、衝撃が内蔵まで襲う。
ソラも風太も全く二人に遠慮呵責なく鞭を振るう。
それなのに鞭を振るう二人の表情は氷の様な冷酷な表情を崩す事もない。
笑いもしない!
泣きもしない!
まるで機械が鞭を振るい続けるように冷酷な表情で!
貴也と優は今まで辛い調教は数限りなく受けてきた。
しかし鞭打たれる今ほど辛かった事はない。
愛していた風太やソラは全く人格が変わってしまった。
そして10発目!
貴也「うっ!じゅっぱ~つ!ううっ!ありがとうございます!」
優「ヒクッ!ああっじゅっぱ~つ!
ありがとうございます…
あっあああ~ん!」
その貴也と優のあまりにも凄惨な姿に他の奴隷少年7人は哀泣を流し続ける事しか出来なかった❗️
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