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第九章

それぞれの夏休み

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💜慎也

俺は保様のベッドに手枷足枷で仰向けに緊縛された。
いつもみたいに、サカスト裸で。
ただ今日のサカストはユース時代の赤いサカストだったけど。
手枷はあえて鎖ではなくて太紐を使った。
ベッドのポールに傷をつけたらまずいから。
太紐をベッドの四隅に繋いで、枷で四肢を緊縛する。
ああっ…マゾの血が騒いで…もう、勃起しちゃってるよ。
俺もいやらしいなあ…。

「マゾ也。お前を家で可愛がるのは始めてだよな。
ああっ…この生意気そうな金髪を梳いて、お前を淫語責めにするのは最高に燃えるぜ!ほらっ!
もっともっと喘げよ…マゾ也。
1年の俺に辱められて、情けないよなあ。『笑』」

保様は仰向け緊縛された俺の横に添い寝の形で、俺の乳首に舌を這わせて、俺のペニスを嬲って楽しんでいた。

「はぁ…はぁ…保様…ああっ…気持ちいい!俺…マゾ也は…保様に乳首を舐められて…おチンチンを悪戯されて…喘いでいます…
あっ…ああっ…ああっ…
そっそんなっ…そこは…恥ずかしい…♡」

「何が…恥ずかしいんだよ!
変態マゾ也。サッカー部で一番身分が低い…奴隷部員。ユースで活躍してた程の選手だったのに…1年生の俺に尻の穴まで嬲られて、感じてるんだからな!」

ああっ…保様の指が俺の尻穴の肛肉を擦る。
うっ…肛門でも感じるようになった恥ずかしい身体が、ビクッビクッと反応してしまう。
ああっ…保様の唇が…俺の唇に…
俺は、すがり付くように、保様の舌に自分の舌を絡ませた。

◈SとMの美少年同士は言いようのないエクスタシーに包まれて、愛欲絵図を続けていた。

ーーーーー
宇連高の寮の中庭には庇があり、庇を支えるポールが何本も立っている。 
ポールは金属製で基本的に頑丈。
中庭は寮生でなければ、入る事が出来ないのだが、今日はトモが麻縄で後ろ手高手小手緊縛されて、
ポールに立ち縛りされて晒されていた。
首輪と足枷も嵌められて、なんと足元にはオマルまで置かれていた。
そしてトモは下を向いて項垂れている。
思わずトモの前に、綾人と翔が駆け寄る。
翔が思わず。
「トモ先輩。なんでこんな所に縛られて晒されてるんですか?」

綾人も続いて。
「いくらトモ先輩がドMでも、まだ昼前にこれは酷いな。
トモ先輩。今、解いてやるよ。」

綾人がトモを縛る縄に手を掛けようとすると。

「綾人。余計な事はするな!
俺が縛ったんだ!」
マモルの声だった。

「何だよマモル。まだ夏休みに入ったばかりで、これは酷すぎだろ。」

「そうですよ。トモ先輩は確かにドMだけど、今日はショボクレちゃってるじゃないですか?
トモ先輩が可愛そうですよ。」

綾人と翔がマモルに抗議をした。
ただマモルは腕を組んだまま、渋い表情で二人に答える。

「二人ともトモの首輪につけられた看板を見てみろ。」

綾人と翔はトモの首輪に何かホワイトボードがつけられていて、何が書いてあるかは分からなかったが、良くみると姦通罪と書かれていた。

「トモは浮気をして、椿高の新藤ナオトに会っていたんだ。
もちろん…ただ会うだけなら構わない。
ただ俺が許せないのは…トモは俺に嘘をついていたんだ。
用事が有ると嘘をついて………!
新藤に隠れてデートしていたのさ。」

「あ…マモル…それは違うんだ…ナオトとはデートなんかじゃない!
ただ…ナオトが…新しいサッカーシューズを買いたいって…
だから相談に乗って欲しいって…ナオトに頼まれちゃったんだ!」

「だったら正直に言えば良かったろ!
だいたいなんで新藤が靴を買うのにお前に相談するんだよ!
おかしいだろ!それ!
それにお前にやましい気持ちが無ければ、俺にちゃんと話したはずだろ!」

「マモル!そっそれは…僕がナオトと仲良くすると…マモルが…気を悪くするかな…?と思ったんだ!」

「それは俺にやましい気持ちが有るからだろ!
なんだよ!お前はいつもいつも俺を振り回して!
いい加減にしろよ!」

マモルはツカツカとトモに歩みよるとトモの頬に平手打ちを打つ!

綾人と翔は思わずマモルを制止する。
トモは瞳から涙を浮かべていた。

「マモル。いくらなんでもこれは酷いぜ!」

綾人は思わずマモルを責めるが、良く見るとマモルの瞳にも涙が浮かんでいた。

「マモル。お前。いったいお前とトモ先輩に何があったんだよ。」

「いいんだよ…綾人。悪いのは…僕だから…。
マモルを傷つけちゃったんだ。」

トモは哀しい表情で綾人を制止した。


「マモル先輩。いったい何があったんですか?
僕も綾人さんと同じで話を聞きたいです。」

マモルは綾人と翔の咎める視線に辛くなると、重い口を開く。

「実は椿高が、この前うちのグラウンドで練習試合をしただろ。
あの後に、うちの緒方部長と武田先輩とトモと俺。
椿高は部長の岡さんと柳さん。それに新藤と7人で、緒方部長の家に泊りがけで調教会をやったんだよ。
俺とトモと新藤がマゾだったんだけど…
その時からトモと新藤が…妙な雰囲気になってな。
それ以来、俺に隠れてトモと新藤がコソコソ会う様になったんだ。
なあ…これって浮気じゃないのか?

綾人と翔は顔を見合わせる。
確かに浮気と言えなくもないかも。

マモル
「なあ…翔。もしお前が…柊に黙って、他の女に会っていたら。
柊はお前をどうする?」

そっそりゃあ…と言いかけて、翔は黙らざるを得なかった。
もしそんな事をすれば…
柊は僕に…調教とは名ばかりの…地獄の拷問にかけるだろう…
そして悪魔の女!
村瀬小夜子と二人がかりで私刑されるだろう!
そう考えるとトモ先輩は、かなりまずい事をしたのかな?

「とにかくそういう事なんだ。
俺はトモを許せない!
だから今日はお仕置きで晒し刑だ。だから二人ともに、トモを助けないでくれよ❗」



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