29 / 29
第3章 巨大昆虫の生態調査
#14 エピローグ
しおりを挟む
虫カゴの布が取られた。
明日菜の目の前には観客がいる。
訳が分からない明日菜の横に監督がやって来た。
「会場にお集まりの皆様、本日はお忙しい中足をお運び頂きましてありがとうございます」
「映画 巨大昆虫の生態調査 完成のエンディング撮影を皆様とともに行いたいと思います」
そう言うと、カナブンの着ぐるみの明日菜の顔辺りを弄るとパーツが外れ、明日菜の顔が丸見えになった。
クリアな視界でスポットライトに照らされる明日菜。
呆気に取られている明日菜の手足が、スタッフの手により磔にされる。
硬質のカナブンの着ぐるみを着て手足は昆虫特有の鉤爪になっているので手が自由でも上手く顔を隠せないだろう。
しかも、足はガニ股で大股で開いている。
アイドルでなくとも女性としても、恥ずかしいポーズを隠そうとする明日菜だったが、磔にされて身動きが取れない。
そんな磔にされ顔を真っ赤にする明日菜の耳にENAMEL STYLE 7菜の新曲が聞こえてきた。
それと同時に舞台の右からは幼虫が3匹、左からはサナギが3匹転がってきたかと思うと、幼虫、サナギの着ぐるみを突き破って、メンバーが飛び出した。
カナブンをイメージしたメタリックグリーンのエナメルミニスカートの、ワンピースにジャケット、ニーハイブーツ姿のメンバーは曲に合わせて踊り出す。
センターでは、虫カゴの中の磔が解かれた明日菜もメタリックグリーンのカナブンの着ぐるみを着たまま踊り出す。
歌って踊るENAMEL STYLE 7菜を見て、会場は大盛り上がりだった。
最後にメンバー全員が虫カゴに入る。
カナブンの着ぐるみを着ていると鉄格子を抜けられないが、普通なら出入りは自由。
虫カゴに入ったメンバーは会場のファンに手を振って別れを惜しみながら、舞台の昇降機でゆっくりと降りていく。
「この後、会場外で握手会やるので来て下さい!」
これはライブの時の明日菜のセリフ。
興奮した明日菜が思わず口にした言葉。
メンバーから責められる明日菜。
「え、本当にやるの握手会」
「着ぐるみの人、いるんだけど」
「恥ずかしくない?大丈夫?その格好で」
メンバーにチクチク言われながら、結局握手会をしたENAMEL STYLE 7菜のメンバー。
明日菜だけは着ぐるみが恥ずかしかったのか、終始真っ赤な顔で俯き加減だった。
映画 巨大昆虫の生態調査は大盛況だった事を付け加えておこう。
完
明日菜の目の前には観客がいる。
訳が分からない明日菜の横に監督がやって来た。
「会場にお集まりの皆様、本日はお忙しい中足をお運び頂きましてありがとうございます」
「映画 巨大昆虫の生態調査 完成のエンディング撮影を皆様とともに行いたいと思います」
そう言うと、カナブンの着ぐるみの明日菜の顔辺りを弄るとパーツが外れ、明日菜の顔が丸見えになった。
クリアな視界でスポットライトに照らされる明日菜。
呆気に取られている明日菜の手足が、スタッフの手により磔にされる。
硬質のカナブンの着ぐるみを着て手足は昆虫特有の鉤爪になっているので手が自由でも上手く顔を隠せないだろう。
しかも、足はガニ股で大股で開いている。
アイドルでなくとも女性としても、恥ずかしいポーズを隠そうとする明日菜だったが、磔にされて身動きが取れない。
そんな磔にされ顔を真っ赤にする明日菜の耳にENAMEL STYLE 7菜の新曲が聞こえてきた。
それと同時に舞台の右からは幼虫が3匹、左からはサナギが3匹転がってきたかと思うと、幼虫、サナギの着ぐるみを突き破って、メンバーが飛び出した。
カナブンをイメージしたメタリックグリーンのエナメルミニスカートの、ワンピースにジャケット、ニーハイブーツ姿のメンバーは曲に合わせて踊り出す。
センターでは、虫カゴの中の磔が解かれた明日菜もメタリックグリーンのカナブンの着ぐるみを着たまま踊り出す。
歌って踊るENAMEL STYLE 7菜を見て、会場は大盛り上がりだった。
最後にメンバー全員が虫カゴに入る。
カナブンの着ぐるみを着ていると鉄格子を抜けられないが、普通なら出入りは自由。
虫カゴに入ったメンバーは会場のファンに手を振って別れを惜しみながら、舞台の昇降機でゆっくりと降りていく。
「この後、会場外で握手会やるので来て下さい!」
これはライブの時の明日菜のセリフ。
興奮した明日菜が思わず口にした言葉。
メンバーから責められる明日菜。
「え、本当にやるの握手会」
「着ぐるみの人、いるんだけど」
「恥ずかしくない?大丈夫?その格好で」
メンバーにチクチク言われながら、結局握手会をしたENAMEL STYLE 7菜のメンバー。
明日菜だけは着ぐるみが恥ずかしかったのか、終始真っ赤な顔で俯き加減だった。
映画 巨大昆虫の生態調査は大盛況だった事を付け加えておこう。
完
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。


ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる