巨大昆虫観察

ごむらば

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第3章 巨大昆虫の生態調査

#11 成虫たちの生態〜池へ落下〜

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土から這い出た巨大カナブン3匹の生態調査が始まる。
3匹とも巨木に登り始めた。


脱皮し、土から這い出た明日菜、絵里菜、愛菜の3人は台車に載せられて、巨木のあるセットのあるスタジオへ移動していた。

彼女たちにはカナブンの上から緑色のハーネス(後ほど画像処理される)を取り付けられて、ワイヤーに吊るされながら巨木を登っていた。
巨木は画面正面から見て左に傾いている。
左の下には池がある。

当然といえば当然のように、絵里菜は巨木の左側を登っている。
真ん中には愛菜。
右側は明日菜。

最後のシーンは巨大カナブンが巨木に登り、そこから大好物である広葉樹の樹液を求めて飛び立つシーン。


3人いや3匹は巨木のセットでワイヤーに誘導されながら、木にしがみつくようにして登っていく。

だが、自然界は厳しい。
巨木の左側を登っていた絵里菜のワイヤーが途中で外された。
カナブンの鉤爪では絵里菜は自身の体重を支える事ができるはずもなく水面に落下した。

絵里菜は仰向けのまま、手足をバタバタさせたがどうにもならない。
始めは浮いていたが、着ぐるみ内に水が侵入してきて、水の中へと絵里菜をゆっくりと引き摺り込んでいく。

最後まで手足を動かしていた絵里菜だったが、水中へと消えてしまった。
絵里菜のカナブンの姿が消えて程なくして、カットがかかる。

巨木にしがみついたまま、心配そうにその様子を見ている明日菜と愛菜。

カットがかかってしばらくすると、水面に水泡が出てきた。
水泡に続いてカナブンも出てきた。
“良かった!“
胸を撫で下ろす、明日菜と愛菜。

セットの池は水深が1m20cmほど、深く見せるため青い塗料で着色されている。
着ぐるみを着ていても立てれば溺れる事はない。
ただ、着ぐるみ内に水が入っているので、絵里菜はかなり体が重そうで、何度もバランスを崩す。
実際、カナブンの鉤爪の脚では二足歩行は困難、四足歩行ならなんとか移動できるのだが。

浅くなっている方へ向かって歩く絵里菜の足取りは重い。
着ぐるみ内に水が侵入し多くの水を含んでいるから。
もう少しというところで、絵里菜が倒れた。

それでも四つん這いで何とか陸に上がるところから撮影が再開する。
絵里菜は動かなくなってしまった。
陸に上がり動かなくなったカナブンをカメラが近づいて撮影が続くが、絵里菜が動く様子はない。
そしてここで絵里菜の出演は終了。
撮影カメラは愛菜の方を向いた。

カメラの背後では、動かなくなった絵里菜の入ったカナブンが引き摺られていく。
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