167 / 200
167 取捨選択
しおりを挟む
お昼休みの食堂には、今日も多くの生徒達が犇めいている。
この後フレデリカ、ニコラス、メイナードも一緒に昼食を取る約束をしていたので、私達は広めのテーブルに席を取った。
程無くして、残りの三人も合流する。
「席を確保してくださったんですね。
凄く混んでいるので、助かりました」
メイナードの言葉に、周囲へ視線を向けた。
私達が到着した時には、まだ幾つか空いているテーブルがあったけど、あっという間にほぼ満席状態。
しかしそんな中、一箇所だけ誰も近寄らない場所があり、不自然なまでにポッカリと空間が空いていた。
その真ん中には、元聖女候補プリシラ・ウェブスターが一人ポツンと座っている。
誰も彼女の近くには座りたがらないのだ。
遠巻きに彼女をチラチラ見ている生徒達の口からは、ヒソヒソ、クスクスと、悪口や嘲笑が漏れ聞こえていた。
泣かない様に我慢はしているみたいだけど、彼女の肩は少し震えている。
そして時折、唇を噛み締めながら俯いていた。
アレは本当にプリシラなのだろうか?
以前ならば、確実に『酷い酷い』と被害者ぶって泣く場面だろう。
実兄による再教育は思った以上に成果を上げているらしい。
大勢の生徒から自分へと向けられる非難の声をBGMに食事をするなんて、一体どんな気分なのだろうか?
味なんて、きっと全く感じないんだろうな。
そりゃあ、プリシラに関わりたくない気持ちは、私だって痛い程分かるよ。
だけど、態々本人に聞こえる様に噂をするのは如何な物なのか?
関わりたくなければ、無視すれば良いだけじゃん。
「見ていてあまり気持ちの良い物ではないわね」
私と同じ事を感じたのか、微かに眉根を寄せたベアトリスがポツリと呟く。
ニコラスもウンウンと小さく頷いているが……。
「まあ、それが彼女の償いなのだから、仕方がないよね」
アイザックはサラリと言って、肩を竦めた。
こんな状況であっても、彼女に同情してやる気なんて微塵もないらしい。
ブレないわぁ。
すると急に、入り口付近の騒めきが大きくなった。
何事かとそちらを見遣れば、艶やかな銀髪が目に飛び込んで来た。
クリスティアンである。
彼もまた、皆から遠巻きにされていた。
紺碧の瞳は鋭く周囲を睨み付け、無言で威圧をしているが、僅か半年で王族ではなくなる予定の者を、誰も怖がりはしない。
顰めっ面のままキョロキョロと空席を探すクリスティアンだが、生憎とプリシラの周囲以外に空きはなかった。
最近の二人は以前の様な関係ではないとアイザックに聞いたが、それでもその辺りに座る以外に選択肢はない。
クリスティアンは苦々しい表情を作って大きな溜息をつくと、プリシラから出来るだけ距離を置いた席に、彼女に背を向ける形で腰を下ろした。
まるで関わりたくないとでも言う様に、視界に入れようともしない。
今一番攻撃対象になりやすい二人が近くに座ったせいか、悪口BGMが更にそのボリュームを上げる。
王子という立場上、そんな扱いをされた事がなかったであろうクリスティアンは、苛立たし気にガシガシと頭を掻いていたが、その我慢も限界に達したのだろう。
バンッとテーブルを叩きながら立ち上がり、口を開きかけた。
しかし、何かに気付いて悔しそうに舌打ちをすると、食事もせずにそのまま大股で食堂から出て行く。
「ポンコツ殿下だって、一応まだ王族なのにね。
エスカレートしないと良いけど……。
それともポンコツがキレて暴れる方が先かしら?」
声を顰めて零されたフレデリカの懸念には、珍しくニコラスが答えた。
「サディアス殿下はそれも織り込み済みなのだろう。
今日はいつもより警備の騎士が多いと思わないか?」
「ああ、そう言えばそうですね」
メイナードが相槌を打つ。
言われてみれば確かに、食堂の壁際には騎士が沢山控えているし、廊下を巡回する騎士も多かった気がする。
「増員されたのは皆、王宮騎士だな。顔に見覚えがある。
さっきも騎士の一人が殺気を放ったから、殿下は口をつぐんだ」
「そうなの? お兄様」
ニコラスの言葉を受けて、フレデリカがアイザックに確認すると、彼は「ああ」と答えた。
「流石に暴力事件とか起きたら不味いからね。一応監視は強化している。
まあ、ある程度のトラブルが起こるのは、サディアス殿下の計画の一部なんだよ」
「「「「「計画?」」」」」
聞き返す声が綺麗に揃った事に、アイザックはフッと小さく笑ってから、話を続けた。
「ほら、然りげ無く見てごらん。
騎士の中に何人か、メモを取ってる奴がいるだろう?」
「あ、本当ですね」
「あれは貴族子女としてまともな者と、そうでない者を振り分けて記録している」
「呆れた。
それって自分の弟を生贄にして、生徒達が嬉々として食い付くかどうかを試してるって事でしょう?」
小さく溜息をつくベアトリス。
「分かり易く言えば、そういう事」
「使えない未来の臣下を排除する大義名分にしたいのね。
相変わらずエゲツない事を考える人だわ」
集団心理のせいなのか、一部の生徒達は、クリスティアンを堂々と中傷している。
それも、本人に聞こえる様に噂をするという、とても下品な手段で。
確かにクリスティアンが過去にした事は許し難いが、生徒達の言動は普通に不敬罪が適用出来る案件である。
だって、いくら廃籍される予定とはいえ、現時点でのクリスティアンは、まだ第二王子の立場なのだから。
当然ながら、何を言っても何をしても、許されるという訳ではないのだ。
そういう奴に限って、実際にクリスティアンが問題行動を起こしている時には、擁護していたりしたのだ。
勇気を出して諌める事さえしなかった癖に、王族じゃなくなると知った途端にこの態度。
確かに、そんな暗愚な臣下なんて要らないかも。
一方で、クリスティアンとすれ違う際、嫌悪感を滲ませた表情をしながらも、廊下の端に避けて頭を下げる者もいる。
表面上だけでも王子に対しての礼を尽くしている彼等は、きっと現状を良く理解していると判断されるのだ。
これはクリスティアンへの罰であると同時に、未来を担う貴族子女を篩にかける試験なのだ。
捨てる予定の弟をこんな形で使うとは……。
本当に、ベアトリスの言う通り、エゲツない。
「改めて、サディアス殿下って怖い方だったんですね」
「今更何を言ってるのさ?
そのサディアス殿下を殴った人が」
思わず本音を零した私を、クスクスと楽しそうにアイザックは笑った。
「「「「殴っ……!?」」」」
アイザックの一言で、全員が信じられないものを見る様な眼差しを、こちらへ向ける。
「いえね、この前失礼な事をされまして、『お詫びに殴って良い』と仰るので、軽くポカッと……」
実際は『ポカッ』ではなく『ドカッ』だったかもしれないけど……。
その位は誤差の範囲よね? 多分。
「『パチ』とか『ペチ』じゃなくて、『ポカッ』!?
え? もしかして、グーで行ったのっ!?」
素っ頓狂な声を上げたフレデリカに、周囲からの視線が刺さる。
私以外の四人が口元に人差し指を立てて、「シーッ!」とフレデリカを窘めた。
その時私は自分の失言に気付き、頭を抱えていた。
「……僕、オフィーリア嬢の事は、絶対に怒らせない様にしますね」
無駄に決意を込めた顔のメイナードが呟く。
いや、ちょっと怒ったくらいで、誰彼構わず殴ったりはしないからね!?
この後フレデリカ、ニコラス、メイナードも一緒に昼食を取る約束をしていたので、私達は広めのテーブルに席を取った。
程無くして、残りの三人も合流する。
「席を確保してくださったんですね。
凄く混んでいるので、助かりました」
メイナードの言葉に、周囲へ視線を向けた。
私達が到着した時には、まだ幾つか空いているテーブルがあったけど、あっという間にほぼ満席状態。
しかしそんな中、一箇所だけ誰も近寄らない場所があり、不自然なまでにポッカリと空間が空いていた。
その真ん中には、元聖女候補プリシラ・ウェブスターが一人ポツンと座っている。
誰も彼女の近くには座りたがらないのだ。
遠巻きに彼女をチラチラ見ている生徒達の口からは、ヒソヒソ、クスクスと、悪口や嘲笑が漏れ聞こえていた。
泣かない様に我慢はしているみたいだけど、彼女の肩は少し震えている。
そして時折、唇を噛み締めながら俯いていた。
アレは本当にプリシラなのだろうか?
以前ならば、確実に『酷い酷い』と被害者ぶって泣く場面だろう。
実兄による再教育は思った以上に成果を上げているらしい。
大勢の生徒から自分へと向けられる非難の声をBGMに食事をするなんて、一体どんな気分なのだろうか?
味なんて、きっと全く感じないんだろうな。
そりゃあ、プリシラに関わりたくない気持ちは、私だって痛い程分かるよ。
だけど、態々本人に聞こえる様に噂をするのは如何な物なのか?
関わりたくなければ、無視すれば良いだけじゃん。
「見ていてあまり気持ちの良い物ではないわね」
私と同じ事を感じたのか、微かに眉根を寄せたベアトリスがポツリと呟く。
ニコラスもウンウンと小さく頷いているが……。
「まあ、それが彼女の償いなのだから、仕方がないよね」
アイザックはサラリと言って、肩を竦めた。
こんな状況であっても、彼女に同情してやる気なんて微塵もないらしい。
ブレないわぁ。
すると急に、入り口付近の騒めきが大きくなった。
何事かとそちらを見遣れば、艶やかな銀髪が目に飛び込んで来た。
クリスティアンである。
彼もまた、皆から遠巻きにされていた。
紺碧の瞳は鋭く周囲を睨み付け、無言で威圧をしているが、僅か半年で王族ではなくなる予定の者を、誰も怖がりはしない。
顰めっ面のままキョロキョロと空席を探すクリスティアンだが、生憎とプリシラの周囲以外に空きはなかった。
最近の二人は以前の様な関係ではないとアイザックに聞いたが、それでもその辺りに座る以外に選択肢はない。
クリスティアンは苦々しい表情を作って大きな溜息をつくと、プリシラから出来るだけ距離を置いた席に、彼女に背を向ける形で腰を下ろした。
まるで関わりたくないとでも言う様に、視界に入れようともしない。
今一番攻撃対象になりやすい二人が近くに座ったせいか、悪口BGMが更にそのボリュームを上げる。
王子という立場上、そんな扱いをされた事がなかったであろうクリスティアンは、苛立たし気にガシガシと頭を掻いていたが、その我慢も限界に達したのだろう。
バンッとテーブルを叩きながら立ち上がり、口を開きかけた。
しかし、何かに気付いて悔しそうに舌打ちをすると、食事もせずにそのまま大股で食堂から出て行く。
「ポンコツ殿下だって、一応まだ王族なのにね。
エスカレートしないと良いけど……。
それともポンコツがキレて暴れる方が先かしら?」
声を顰めて零されたフレデリカの懸念には、珍しくニコラスが答えた。
「サディアス殿下はそれも織り込み済みなのだろう。
今日はいつもより警備の騎士が多いと思わないか?」
「ああ、そう言えばそうですね」
メイナードが相槌を打つ。
言われてみれば確かに、食堂の壁際には騎士が沢山控えているし、廊下を巡回する騎士も多かった気がする。
「増員されたのは皆、王宮騎士だな。顔に見覚えがある。
さっきも騎士の一人が殺気を放ったから、殿下は口をつぐんだ」
「そうなの? お兄様」
ニコラスの言葉を受けて、フレデリカがアイザックに確認すると、彼は「ああ」と答えた。
「流石に暴力事件とか起きたら不味いからね。一応監視は強化している。
まあ、ある程度のトラブルが起こるのは、サディアス殿下の計画の一部なんだよ」
「「「「「計画?」」」」」
聞き返す声が綺麗に揃った事に、アイザックはフッと小さく笑ってから、話を続けた。
「ほら、然りげ無く見てごらん。
騎士の中に何人か、メモを取ってる奴がいるだろう?」
「あ、本当ですね」
「あれは貴族子女としてまともな者と、そうでない者を振り分けて記録している」
「呆れた。
それって自分の弟を生贄にして、生徒達が嬉々として食い付くかどうかを試してるって事でしょう?」
小さく溜息をつくベアトリス。
「分かり易く言えば、そういう事」
「使えない未来の臣下を排除する大義名分にしたいのね。
相変わらずエゲツない事を考える人だわ」
集団心理のせいなのか、一部の生徒達は、クリスティアンを堂々と中傷している。
それも、本人に聞こえる様に噂をするという、とても下品な手段で。
確かにクリスティアンが過去にした事は許し難いが、生徒達の言動は普通に不敬罪が適用出来る案件である。
だって、いくら廃籍される予定とはいえ、現時点でのクリスティアンは、まだ第二王子の立場なのだから。
当然ながら、何を言っても何をしても、許されるという訳ではないのだ。
そういう奴に限って、実際にクリスティアンが問題行動を起こしている時には、擁護していたりしたのだ。
勇気を出して諌める事さえしなかった癖に、王族じゃなくなると知った途端にこの態度。
確かに、そんな暗愚な臣下なんて要らないかも。
一方で、クリスティアンとすれ違う際、嫌悪感を滲ませた表情をしながらも、廊下の端に避けて頭を下げる者もいる。
表面上だけでも王子に対しての礼を尽くしている彼等は、きっと現状を良く理解していると判断されるのだ。
これはクリスティアンへの罰であると同時に、未来を担う貴族子女を篩にかける試験なのだ。
捨てる予定の弟をこんな形で使うとは……。
本当に、ベアトリスの言う通り、エゲツない。
「改めて、サディアス殿下って怖い方だったんですね」
「今更何を言ってるのさ?
そのサディアス殿下を殴った人が」
思わず本音を零した私を、クスクスと楽しそうにアイザックは笑った。
「「「「殴っ……!?」」」」
アイザックの一言で、全員が信じられないものを見る様な眼差しを、こちらへ向ける。
「いえね、この前失礼な事をされまして、『お詫びに殴って良い』と仰るので、軽くポカッと……」
実際は『ポカッ』ではなく『ドカッ』だったかもしれないけど……。
その位は誤差の範囲よね? 多分。
「『パチ』とか『ペチ』じゃなくて、『ポカッ』!?
え? もしかして、グーで行ったのっ!?」
素っ頓狂な声を上げたフレデリカに、周囲からの視線が刺さる。
私以外の四人が口元に人差し指を立てて、「シーッ!」とフレデリカを窘めた。
その時私は自分の失言に気付き、頭を抱えていた。
「……僕、オフィーリア嬢の事は、絶対に怒らせない様にしますね」
無駄に決意を込めた顔のメイナードが呟く。
いや、ちょっと怒ったくらいで、誰彼構わず殴ったりはしないからね!?
1,777
お気に入りに追加
6,319
あなたにおすすめの小説

[完結]本当にバカね
シマ
恋愛
私には幼い頃から婚約者がいる。
この国の子供は貴族、平民問わず試験に合格すれば通えるサラタル学園がある。
貴族は落ちたら恥とまで言われる学園で出会った平民と恋に落ちた婚約者。
入婿の貴方が私を見下すとは良い度胸ね。
私を敵に回したら、どうなるか分からせてあげる。
【完結】恋は、終わったのです
楽歩
恋愛
幼い頃に決められた婚約者、セオドアと共に歩む未来。それは決定事項だった。しかし、いつしか冷たい現実が訪れ、彼の隣には別の令嬢の笑顔が輝くようになる。
今のような関係になったのは、いつからだったのだろう。
『分からないだろうな、お前のようなでかくて、エマのように可愛げのない女には』
身長を追い越してしまった時からだろうか。
それとも、特進クラスに私だけが入った時だろうか。
あるいは――あの子に出会った時からだろうか。
――それでも、リディアは平然を装い続ける。胸に秘めた思いを隠しながら。

【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。

ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。

私は側妃なんかにはなりません!どうか王女様とお幸せに
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のキャリーヌは、婚約者で王太子のジェイデンから、婚約を解消して欲しいと告げられた。聞けば視察で来ていたディステル王国の王女、ラミアを好きになり、彼女と結婚したいとの事。
ラミアは非常に美しく、お色気むんむんの女性。ジェイデンが彼女の美しさの虜になっている事を薄々気が付いていたキャリーヌは、素直に婚約解消に応じた。
しかし、ジェイデンの要求はそれだけでは終わらなかったのだ。なんとキャリーヌに、自分の側妃になれと言い出したのだ。そもそも側妃は非常に問題のある制度だったことから、随分昔に廃止されていた。
もちろん、キャリーヌは側妃を拒否したのだが…
そんなキャリーヌをジェイデンは権力を使い、地下牢に閉じ込めてしまう。薄暗い地下牢で、食べ物すら与えられないキャリーヌ。
“側妃になるくらいなら、この場で息絶えた方がマシだ”
死を覚悟したキャリーヌだったが、なぜか地下牢から出され、そのまま家族が見守る中馬車に乗せられた。
向かった先は、実の姉の嫁ぎ先、大国カリアン王国だった。
深い傷を負ったキャリーヌを、カリアン王国で待っていたのは…
※恋愛要素よりも、友情要素が強く出てしまった作品です。
他サイトでも同時投稿しています。
どうぞよろしくお願いしますm(__)m


ご安心を、2度とその手を求める事はありません
ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・
それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望
お二人共、どうぞお幸せに……もう二度と勘違いはしませんから
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【もう私は必要ありませんよね?】
私には2人の幼なじみがいる。一人は美しくて親切な伯爵令嬢。もう一人は笑顔が素敵で穏やかな伯爵令息。
その一方、私は貴族とは名ばかりのしがない男爵家出身だった。けれど2人は身分差に関係なく私に優しく接してくれるとても大切な存在であり、私は密かに彼に恋していた。
ある日のこと。病弱だった父が亡くなり、家を手放さなければならない
自体に陥る。幼い弟は父の知り合いに引き取られることになったが、私は住む場所を失ってしまう。
そんな矢先、幼なじみの彼に「一生、面倒をみてあげるから家においで」と声をかけられた。まるで夢のような誘いに、私は喜んで彼の元へ身を寄せることになったのだが――
※ 他サイトでも投稿中
途中まで鬱展開続きます(注意)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる