155 / 162
155 事情聴取《アイザック》
しおりを挟む
アイザックはプリシラの事情聴取を買って出た。
オフィーリアと因縁のある相手の聴取なので、サディアスは私刑を危惧したが、どうしてもと押し切られて渋々ながら許可をした。
いくら腹立たしい相手であっても、アイザックとて、か弱い婦女子に物理攻撃を加えるつもりは無い。
まあ、ちょっぴり恫喝くらいはするかもしれないけど。
その程度はご愛嬌だろ?
扉をノックして入室すると、プリシラとその兄が並んでソファーに座っている。
彼女の行動は問題だらけであったが犯罪者ではないので、場所は取り調べ室ではなく簡素な応接室で、保護者代わりの兄と共に話を聞く事となった。
散々兄に叱られたせいで神妙な顔をしていたプリシラだが、アイザックの姿を見て安堵したかの様に頬を緩めた。
「あぁ、良かったぁ。ヘーゼルダイン様が私の担当なのですね」
筆頭公爵家の嫡男に向かって挨拶もせず気さくに話し掛けたプリシラに、隣の兄がギョッとした眼差しを向ける。
「プリシラ、身分を弁えなさい!」
青褪めた顔で妹を窘める兄は、やっぱり常識人であるらしい。
しかし、妹の方は不服そうに唇を尖らせた。
(その表情、まさか可愛いとでも思ってやっているのか?)
アイザックが頭に思い浮かべたのは、子供の頃、東方の異国に旅をした時に見かけた『ひょっとこ』という名の仮面だった。
全く可愛くはない。
どちらかと言えば滑稽である。
「だって、ヘーゼルダイン様とはお友達だもの……」
「君と友達になった覚えなどない。妄言を吐くのも大概にしてくれ」
冷たく言い放ちながら、向かいのソファーに腰を下ろす。
「そんな……」
「プリシラッ!!」
「でも、ヘーゼルダイン様はクリスティアン殿下のお友達なのですから、私のお友達も同然でしょう?」
どんどん顔色が悪くなる兄は、なんとか妹を黙らせようと名を呼ぶが、彼女はお構い無しに謎の持論を展開した。
オフィーリアがこの場にいたら、サングラスをかけたお昼の司会者を思い出したに違いないが、生憎転生者ではないアイザックはプリシラへの不気味さを感じただけだった。
「なんだ、その気色悪い理論は?
そもそも、僕はクリスティアンとも既に友人ではない。
僕のオフィーリアに変な言い掛かりをつける君達と、友達になれる訳ないだろ?」
「それは誤解ですっ!
私はただ、エヴァレット伯爵令嬢が、ヘーゼルダイン様を利用しようとしているのを止めて差し上げたくて……」
「そんな事実は無い」
「だって、そう聞いたんですもの」
「誰に?」
「私のお友達の『レイラ』って子に……」
それを聞いた瞬間、アイザックはガタッと大きな音をたてながら立ち上がった。
鋭く睨まれたプリシラは、あまりの剣幕に驚き、ビクッと肩を跳ねさせる。
「今、『レイラ』と言ったか? 誰だ?」
「だ、だから、私のお友達です」
「君との関係性はどうでも良いっ!
何処の誰かと聞いている。家名は? 住居は?」
「……わ、分かりません」
掴みかからんばかりの勢いで尋問するアイザックに、プリシラはたじろぎながら答えを返す。
「分からない? 友達なのに?」
「その……、王都の小さな治療院で、事務のお仕事をしている女性なんです。
私が市井で治癒魔法のボランティアをしていた時に知り合いました。
その治療院に行けば大抵は会えましたから、連絡先も聞いていません。
……そう言えば、しばらく会っていませんね」
アイザックはプリシラに治療院の場所を聞き出すと、メモを取って外に控えている騎士に渡し、調べろと指示を出してから戻ってきた。
先程よりも深くソファーに腰掛けたアイザックは、気を静める為に大きく息を吐き出した。
プリシラの兄は、二人の会話から妹がアイザックやオフィーリアにも迷惑を掛けたのだと初めて知ったらしく、今にも死にそうな顔をしている。
可哀想だとは思うが、現実を知ることは必要だ。
「レイラという女の事を話して貰おう。
どんな人物なのか、どんな会話をしたかも全てだ」
「……分かりました」
プリシラの友人『レイラ』の容姿は、ヴィクターの恋人の容姿と一致していた。
髪も貴族令嬢にしては短めだし、同年代に見えるのに学園に通っていないので、平民だろうと思っていたが、それにしては所作が綺麗だったとの事。
然程期待はしていなかったが、残念ながらプリシラも、レイラに関する情報を殆ど持っていなかった。
因みに、これまでオフィーリアに執拗に絡んでいたのは、その『レイラ』のアドバイスに従っての事だったそうだ。
アイザックがクリスティアンから離れたのは、オフィーリアが悪影響を及ぼしているからだ。そして、オフィーリアがアイザックに執着しているのは、元婚約者を悔しがらせたい為だ。
……と、レイラは言ったらしい。
(執着か……。
オフィーリアになら、されてみたいくらいなんだけどなぁ)
あまりにも現実とかけ離れた話に、アイザックは怒りも忘れて呆れてしまった。
「胡散臭いと思わないのか?
その女は学園にも通っていないのに、どうやって僕やオフィーリアの情報を手に入れているんだ?
何故、当事者である僕やオフィーリアの言い分を聞きもしないで、無関係な人間の話を信じるのか、全く理解が出来ない」
「それは……、だって、レイラは何でも良く知っていたんです」
「何でもとは?」
「その……、クリスティアン殿下の好みのタイプとか、アドバイスを貰ったり……」
モジモジと恥じらいながら答えるプリシラ。
そのアドバイスで恋が叶ったから、盲目的に信じる様になったのか?
ヴィクターも言っていたが、やっぱりレイラとやらはクリスティアンの性格をよく知っているらしい。
平民なのか、没落貴族なのか知らないが、王子と接する事が可能な身分とも思えないのに、何処から情報を仕入れているのだろう?
「ふぅん。益々胡散臭いな」
「私のお友達を、そんな風に言わないでください!」
出たよ。良い子ぶりっ子。
涙目で訴えるプリシラだが、全く心に響かない。
「君の『友達』って言葉は随分と薄っぺらいんだな」
「なっ……! そんな事ありません!」
「クリスティアンの元友達だったからという訳の分からん理由で、殆ど話したことも無い僕を勝手に友達扱いしたかと思えば、ファーストネームと職場以外何も知らない、何処の誰かも分からない女を友達だと言って過剰に信じている。
おかしいと思わないのか?」
「……」
「それで、そのレイラとか言う女の情報はもう無いのか?
性格とか、行動パターンとか、趣味とか、友達ならばもっと何か知っているはずだろ?」
「あ、お香が趣味なのかもしれません。
一度貰った事がありました。
甘いお菓子みたいな匂いで、悩みが晴れるからって。
私は普段お香とか焚かないから、他の人にあげちゃったんですが……。
そう言えば、クリスティアン殿下からも似た匂いがした事があった気がします」
(あの香の事だな)
疲労回復、安眠、人によって違う効能を謳っていたが、今度は精神安定か?
プリシラには必要なさそうに見えるが、何か悩み相談でもした時に渡されたのかもしれない。
「あげたとは、誰に?」
「名前は知らないけど、一年位前まで教会によく来ていた信者の女性で、教皇猊下のお部屋から出て来た時に、物凄く深刻そうな顔をしていたから……。
あ、そうそう、王宮侍女の方かもしれません。クリスティアン殿下に会いに王宮へ来た時にお見かけした事があるので」
一年前まで熱心な信者だった、王宮にも出入りしている女性……。
「……そうか、彼女に香を渡したのは、君だったんだな」
「彼女を知っているんですか?」
「ああ、王宮の侍女だった」
「だった?」
「死んだよ。
君に渡された香のせいで気が大きくなって、姫殿下に薬を盛ったんだ。
それで捕まって、自ら命を絶った」
「………………………え?」
長い沈黙の後、プリシラは小さく疑問の声を漏らした。
「死んだんだ。
罪を犯して自害した。教皇の指示でね」
「死んだ、なんて……。
私、そんなつもりじゃなくて、ただ私には必要無いから、役に立てば良いと思って……。
レイラが、安全な物だって言ったからっ」
人が死んだという事実がショックだったのか、プリシラは酷く動揺し、目を泳がせながら震える声で訴える。
侍女の手に香が渡ってしまった事に関しては不幸な事故であり、プリシラが悪いとは言えない。
それでも、貴族に生まれた以上、自身の行動によって引き起こされた結果の重さは受け止めるべきだ。
「きっと、そう言うだろうと思った。
悪気が無かったのは分かってる。
だが、レイラという女はヴィクター・リンメルを唆して教皇の犯罪に加担させた危険人物だ。
それに気付ける切っ掛けは多くあったはずなのに、君は何も考えずにレイラと親しく付き合い、教皇にも利用されそうになっていた。
君が平民ならば、純然たる被害者でいられただろう。
だが、高い身分には大きな責任が伴う物だ。
男爵家とはいえ貴族令嬢で、聖女という高い身分を目指していた者としては、騙される事自体が罪となる場合だってある。
どんな時でも『自分は悪くない』と簡単に言ってしまえる君は、光魔法が失われていなくても、聖女には向いていない」
アイザックの言葉にプリシラは青褪めた顔を俯かせ、彼女の兄は深く頭を下げた。
オフィーリアと因縁のある相手の聴取なので、サディアスは私刑を危惧したが、どうしてもと押し切られて渋々ながら許可をした。
いくら腹立たしい相手であっても、アイザックとて、か弱い婦女子に物理攻撃を加えるつもりは無い。
まあ、ちょっぴり恫喝くらいはするかもしれないけど。
その程度はご愛嬌だろ?
扉をノックして入室すると、プリシラとその兄が並んでソファーに座っている。
彼女の行動は問題だらけであったが犯罪者ではないので、場所は取り調べ室ではなく簡素な応接室で、保護者代わりの兄と共に話を聞く事となった。
散々兄に叱られたせいで神妙な顔をしていたプリシラだが、アイザックの姿を見て安堵したかの様に頬を緩めた。
「あぁ、良かったぁ。ヘーゼルダイン様が私の担当なのですね」
筆頭公爵家の嫡男に向かって挨拶もせず気さくに話し掛けたプリシラに、隣の兄がギョッとした眼差しを向ける。
「プリシラ、身分を弁えなさい!」
青褪めた顔で妹を窘める兄は、やっぱり常識人であるらしい。
しかし、妹の方は不服そうに唇を尖らせた。
(その表情、まさか可愛いとでも思ってやっているのか?)
アイザックが頭に思い浮かべたのは、子供の頃、東方の異国に旅をした時に見かけた『ひょっとこ』という名の仮面だった。
全く可愛くはない。
どちらかと言えば滑稽である。
「だって、ヘーゼルダイン様とはお友達だもの……」
「君と友達になった覚えなどない。妄言を吐くのも大概にしてくれ」
冷たく言い放ちながら、向かいのソファーに腰を下ろす。
「そんな……」
「プリシラッ!!」
「でも、ヘーゼルダイン様はクリスティアン殿下のお友達なのですから、私のお友達も同然でしょう?」
どんどん顔色が悪くなる兄は、なんとか妹を黙らせようと名を呼ぶが、彼女はお構い無しに謎の持論を展開した。
オフィーリアがこの場にいたら、サングラスをかけたお昼の司会者を思い出したに違いないが、生憎転生者ではないアイザックはプリシラへの不気味さを感じただけだった。
「なんだ、その気色悪い理論は?
そもそも、僕はクリスティアンとも既に友人ではない。
僕のオフィーリアに変な言い掛かりをつける君達と、友達になれる訳ないだろ?」
「それは誤解ですっ!
私はただ、エヴァレット伯爵令嬢が、ヘーゼルダイン様を利用しようとしているのを止めて差し上げたくて……」
「そんな事実は無い」
「だって、そう聞いたんですもの」
「誰に?」
「私のお友達の『レイラ』って子に……」
それを聞いた瞬間、アイザックはガタッと大きな音をたてながら立ち上がった。
鋭く睨まれたプリシラは、あまりの剣幕に驚き、ビクッと肩を跳ねさせる。
「今、『レイラ』と言ったか? 誰だ?」
「だ、だから、私のお友達です」
「君との関係性はどうでも良いっ!
何処の誰かと聞いている。家名は? 住居は?」
「……わ、分かりません」
掴みかからんばかりの勢いで尋問するアイザックに、プリシラはたじろぎながら答えを返す。
「分からない? 友達なのに?」
「その……、王都の小さな治療院で、事務のお仕事をしている女性なんです。
私が市井で治癒魔法のボランティアをしていた時に知り合いました。
その治療院に行けば大抵は会えましたから、連絡先も聞いていません。
……そう言えば、しばらく会っていませんね」
アイザックはプリシラに治療院の場所を聞き出すと、メモを取って外に控えている騎士に渡し、調べろと指示を出してから戻ってきた。
先程よりも深くソファーに腰掛けたアイザックは、気を静める為に大きく息を吐き出した。
プリシラの兄は、二人の会話から妹がアイザックやオフィーリアにも迷惑を掛けたのだと初めて知ったらしく、今にも死にそうな顔をしている。
可哀想だとは思うが、現実を知ることは必要だ。
「レイラという女の事を話して貰おう。
どんな人物なのか、どんな会話をしたかも全てだ」
「……分かりました」
プリシラの友人『レイラ』の容姿は、ヴィクターの恋人の容姿と一致していた。
髪も貴族令嬢にしては短めだし、同年代に見えるのに学園に通っていないので、平民だろうと思っていたが、それにしては所作が綺麗だったとの事。
然程期待はしていなかったが、残念ながらプリシラも、レイラに関する情報を殆ど持っていなかった。
因みに、これまでオフィーリアに執拗に絡んでいたのは、その『レイラ』のアドバイスに従っての事だったそうだ。
アイザックがクリスティアンから離れたのは、オフィーリアが悪影響を及ぼしているからだ。そして、オフィーリアがアイザックに執着しているのは、元婚約者を悔しがらせたい為だ。
……と、レイラは言ったらしい。
(執着か……。
オフィーリアになら、されてみたいくらいなんだけどなぁ)
あまりにも現実とかけ離れた話に、アイザックは怒りも忘れて呆れてしまった。
「胡散臭いと思わないのか?
その女は学園にも通っていないのに、どうやって僕やオフィーリアの情報を手に入れているんだ?
何故、当事者である僕やオフィーリアの言い分を聞きもしないで、無関係な人間の話を信じるのか、全く理解が出来ない」
「それは……、だって、レイラは何でも良く知っていたんです」
「何でもとは?」
「その……、クリスティアン殿下の好みのタイプとか、アドバイスを貰ったり……」
モジモジと恥じらいながら答えるプリシラ。
そのアドバイスで恋が叶ったから、盲目的に信じる様になったのか?
ヴィクターも言っていたが、やっぱりレイラとやらはクリスティアンの性格をよく知っているらしい。
平民なのか、没落貴族なのか知らないが、王子と接する事が可能な身分とも思えないのに、何処から情報を仕入れているのだろう?
「ふぅん。益々胡散臭いな」
「私のお友達を、そんな風に言わないでください!」
出たよ。良い子ぶりっ子。
涙目で訴えるプリシラだが、全く心に響かない。
「君の『友達』って言葉は随分と薄っぺらいんだな」
「なっ……! そんな事ありません!」
「クリスティアンの元友達だったからという訳の分からん理由で、殆ど話したことも無い僕を勝手に友達扱いしたかと思えば、ファーストネームと職場以外何も知らない、何処の誰かも分からない女を友達だと言って過剰に信じている。
おかしいと思わないのか?」
「……」
「それで、そのレイラとか言う女の情報はもう無いのか?
性格とか、行動パターンとか、趣味とか、友達ならばもっと何か知っているはずだろ?」
「あ、お香が趣味なのかもしれません。
一度貰った事がありました。
甘いお菓子みたいな匂いで、悩みが晴れるからって。
私は普段お香とか焚かないから、他の人にあげちゃったんですが……。
そう言えば、クリスティアン殿下からも似た匂いがした事があった気がします」
(あの香の事だな)
疲労回復、安眠、人によって違う効能を謳っていたが、今度は精神安定か?
プリシラには必要なさそうに見えるが、何か悩み相談でもした時に渡されたのかもしれない。
「あげたとは、誰に?」
「名前は知らないけど、一年位前まで教会によく来ていた信者の女性で、教皇猊下のお部屋から出て来た時に、物凄く深刻そうな顔をしていたから……。
あ、そうそう、王宮侍女の方かもしれません。クリスティアン殿下に会いに王宮へ来た時にお見かけした事があるので」
一年前まで熱心な信者だった、王宮にも出入りしている女性……。
「……そうか、彼女に香を渡したのは、君だったんだな」
「彼女を知っているんですか?」
「ああ、王宮の侍女だった」
「だった?」
「死んだよ。
君に渡された香のせいで気が大きくなって、姫殿下に薬を盛ったんだ。
それで捕まって、自ら命を絶った」
「………………………え?」
長い沈黙の後、プリシラは小さく疑問の声を漏らした。
「死んだんだ。
罪を犯して自害した。教皇の指示でね」
「死んだ、なんて……。
私、そんなつもりじゃなくて、ただ私には必要無いから、役に立てば良いと思って……。
レイラが、安全な物だって言ったからっ」
人が死んだという事実がショックだったのか、プリシラは酷く動揺し、目を泳がせながら震える声で訴える。
侍女の手に香が渡ってしまった事に関しては不幸な事故であり、プリシラが悪いとは言えない。
それでも、貴族に生まれた以上、自身の行動によって引き起こされた結果の重さは受け止めるべきだ。
「きっと、そう言うだろうと思った。
悪気が無かったのは分かってる。
だが、レイラという女はヴィクター・リンメルを唆して教皇の犯罪に加担させた危険人物だ。
それに気付ける切っ掛けは多くあったはずなのに、君は何も考えずにレイラと親しく付き合い、教皇にも利用されそうになっていた。
君が平民ならば、純然たる被害者でいられただろう。
だが、高い身分には大きな責任が伴う物だ。
男爵家とはいえ貴族令嬢で、聖女という高い身分を目指していた者としては、騙される事自体が罪となる場合だってある。
どんな時でも『自分は悪くない』と簡単に言ってしまえる君は、光魔法が失われていなくても、聖女には向いていない」
アイザックの言葉にプリシラは青褪めた顔を俯かせ、彼女の兄は深く頭を下げた。
1,581
お気に入りに追加
6,431
あなたにおすすめの小説
王妃さまは断罪劇に異議を唱える
土岐ゆうば(金湯叶)
恋愛
パーティー会場の中心で王太子クロードが婚約者のセリーヌに婚約破棄を突きつける。彼の側には愛らしい娘のアンナがいた。
そんな茶番劇のような場面を見て、王妃クラウディアは待ったをかける。
彼女が反対するのは、セリーヌとの婚約破棄ではなく、アンナとの再婚約だったーー。
王族の結婚とは。
王妃と国王の思いや、国王の愛妾や婚外子など。
王宮をとりまく複雑な関係が繰り広げられる。
ある者にとってはゲームの世界、ある者にとっては現実のお話。
お認めください、あなたは彼に選ばれなかったのです
めぐめぐ
恋愛
騎士である夫アルバートは、幼馴染みであり上官であるレナータにいつも呼び出され、妻であるナディアはあまり夫婦の時間がとれていなかった。
さらにレナータは、王命で結婚したナディアとアルバートを可哀想だと言い、自分と夫がどれだけ一緒にいたか、ナディアの知らない小さい頃の彼を知っているかなどを自慢げに話してくる。
しかしナディアは全く気にしていなかった。
何故なら、どれだけアルバートがレナータに呼び出されても、必ず彼はナディアの元に戻ってくるのだから――
偽物サバサバ女が、ちょっと天然な本物のサバサバ女にやられる話。
※頭からっぽで
※思いつきで書き始めたので、つたない設定等はご容赦ください。
※夫婦仲は良いです
※私がイメージするサバ女子です(笑)
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
【完結】幼い頃から婚約を誓っていた伯爵に婚約破棄されましたが、数年後に驚くべき事実が発覚したので会いに行こうと思います
菊池 快晴
恋愛
令嬢メアリーは、幼い頃から将来を誓い合ったゼイン伯爵に婚約破棄される。
その隣には見知らぬ女性が立っていた。
二人は傍から見ても仲睦まじいカップルだった。
両家の挨拶を終えて、幸せな結婚前パーティで、その出来事は起こった。
メアリーは彼との出会いを思い返しながら打ちひしがれる。
数年後、心の傷がようやく癒えた頃、メアリーの前に、謎の女性が現れる。
彼女の口から発せられた言葉は、ゼインのとんでもない事実だった――。
※ハッピーエンド&純愛
他サイトでも掲載しております。
石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
訳ありヒロインは、前世が悪役令嬢だった。王妃教育を終了していた私は皆に認められる存在に。でも復讐はするわよ?
naturalsoft
恋愛
私の前世は公爵令嬢であり、王太子殿下の婚約者だった。しかし、光魔法の使える男爵令嬢に汚名を着せられて、婚約破棄された挙げ句、処刑された。
私は最後の瞬間に一族の秘術を使い過去に戻る事に成功した。
しかし、イレギュラーが起きた。
何故か宿敵である男爵令嬢として過去に戻ってしまっていたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる