54 / 200
54 根も葉もない噂
しおりを挟む
吉事に浮かれた後には、まるでバランスを取るかの如く凶事がやってくるものである。
「も~~~っっ!! 信っっじられない!
オフィーリア様とベアトリス様が虐めなんて卑怯な真似、する筈がないのに~~っ!!
ムキーーーーッッ!!」
両手の拳を振り回しながら、可愛らしくプリプリ怒っているのは、最近友人になったハリエット・ブリュー子爵令嬢。
ソバカスに悩んでいた彼女に、コンシーラーをお勧めしたのが切っ掛けで仲良くなった。
Cクラスに在籍している彼女とは一緒に行動する機会は少ない。でも、他クラスの情報を提供してくれる貴重な存在だ。
ハリエットの話によれば、どうやら、ベアトリスと私……いや、正確に言えば『ベアトリス様とその取り巻き』が、光の乙女を虐めているという噂が、学園内に徐々に広がりつつあるらしい。
とはいえ、ベアトリスには所謂『取り巻き』と呼ばれる様な存在はいない。
しかしながら、『いつも一緒にいる友人』という意味でその言葉を安易に使っているのであれば、当然私の事を指しているのだろう。
「『ムキーッ』って口で言う人、初めて見たわね」
「そんな呑気な事言ってて良いんですか、ベアトリス様!」
動揺を見せるどころか、フフッと笑いながら優雅にお茶を飲むベアトリスに、ハリエットはとっても不満そうだ。
「こういう場合、大袈裟に反応を示したりしたら相手の思う壺よ。
ハリエットも、もうちょっと落ち着きなさいな。
少し様子を見て、目に余る様だったらきちんと対応するから」
「うぅ……。済みません。確かに騒ぎ過ぎでした」
シュンと、項垂れながら素直に謝るハリエットに、ベアトリスは苦笑を漏らした。
「もう良いわ。
私達を心配してくれているのは、分かってるから。
それに、オフィーリアを取り巻き扱いされるのは、私も業腹よ」
「ベアトリス様は随分冷静なのですね」
彼女の言う事は尤もだが、私はゲーム通りの展開になるんじゃないかって、つい思ってしまう。
「だって、アイザックが黙ってないでしょう?」
意味あり気な笑みを浮かべたベアトリスに、ハリエットも「ああ、それもそうですね」と同意した。
「成る程。ベアトリス様はアイザック様を信頼なさっているんですね」
今回の噂はアイザックとは無関係だけど、友達思いの彼の事だ。
きっと私達の力になってくれるだろう。
無条件でそれを信じられるなんて、やっぱり二人は仲良しさんだなぁと、納得して頷いていたら、ベアトリスが青い顔して声を上げた。
「変な言い方やめてよ! 誤解しないで。私まだ死にたくないんだから」
「?」
照れてるのかしら?
でも、『死にたくない』ってどういう意味?
首を傾げる私を、ベアトリスもハリエットも困った子でも見る様な顔で眺めていた。
「ところで、ハリエットはその噂、誰から聞いたの?」
私の問いに、ハリエットは少し声を潜めた。
「私が聞いたのは、Cクラスの友人からですが、光の乙女の取り巻き連中が積極的に言い触らしているみたいですね。
あ、勿論、私にその話を教えてくれた友人には、ちゃんと訂正しておきましたよ」
「あら、ありがとう」
「まあ、訂正するまでもなく、まともな人達はそんな噂は信じていないと思いますけど。
だって、お二人共、影でコソコソ虐めるくらいだったら、正面から堂々とボッコボコに叩き潰すタイプですものね!」
「え、待って。
『お二人共』って……、私もっ!?!?」
聞き捨てならないハリエットの言葉に、思わず声を上げれば、『何をそんなに驚いているの?』とでも言いた気な顔で、ベアトリスが首を傾げる。
マジで?
ベアトリスにまで、そう思われてるって事?
そんなに好戦的な一面を表に出したつもりはないのに、敵対する相手をフルボッコにするイメージなの?
あぁ、もしかして、アレか?
クレイグと言い争った件の影響なのか?
「叩き潰す際には、是非このハリエットにもお声をお掛けくださいね!
何を置いても見物……いえ、助太刀に飛んで行きますから!」
「今、見物って言ったよね?
いや、そもそも、潰す予定はないからね」
助太刀も見物も要らんわ。
ハリエットは裏表が無くて素直な元気っ子だが、好奇心が旺盛で時々正直過ぎる所が玉に瑕だ。
(悪役令嬢っぽく見えない様に気を付けなきゃだもの。
面倒な奴らとはなるべく絡まないに限るわ)
密かに心に誓った私だが……。
翌週の放課後、とある事件が起きたせいで、その誓いはあっと言う間に破られる事となったのだ。
ベアトリスと私が廊下を歩く度に、あちこちからヒソヒソ、クスクスと、耳障りな声が聞こえる。
聖女候補であり、王子のお気に入りでもあるプリシラを疎ましく思う者は多い。
しかし、逆に憧れを抱いている者も、彼女が将来手にするであろう権力に肖ろうと取り巻きになる者も、最近は多いみたいだ。
その内の一部が、こうして噂を流す事でベアトリスを陥れ、プリシラの立場をより強固な物にしようとしているのだろう。
ハリエットの情報によると、特に下位貴族の令嬢にプリシラの評判が良いのは、彼女達の憧れの存在である、セリーナ・メルボーンという淑女教育の教師の影響が大きいらしい。
この教師については、後日詳しく調査した方が良いかもしれない。
まあ、そんな訳で、現在私とベアトリスは非常に面倒臭い状況になっているのだが……。
こんな日に限って、アイザックは生徒会の仕事で忙しく、授業以外は私達と別行動を取っていた。
アイザックが一緒に居てくれれば、流石に馬鹿な生徒達も口をつぐんだだろうに。
因みにクリスティアン殿下も生徒会役員だが、生徒会室に顔を出す事さえ殆どないと聞く。
本当に要らないよね、あの王子。
朝からずっとこんな調子なので、私も正直かなり苛々していたけれど、先にベアトリスの方が限界を迎えたらしい。
一際甲高い声で楽しそうに囀っている女性グループに、彼女はツカツカと歩み寄った。
「随分と盛り上がっていらっしゃるのね。
何がそんなに面白いのか、私にも教えてくださらない?」
「「「……」」」
冷ややかな笑顔で話しかけられた女子生徒達は、ピタリとお喋りを止め、気まずそうに目を泳がせながら一歩後退った。
「も~~~っっ!! 信っっじられない!
オフィーリア様とベアトリス様が虐めなんて卑怯な真似、する筈がないのに~~っ!!
ムキーーーーッッ!!」
両手の拳を振り回しながら、可愛らしくプリプリ怒っているのは、最近友人になったハリエット・ブリュー子爵令嬢。
ソバカスに悩んでいた彼女に、コンシーラーをお勧めしたのが切っ掛けで仲良くなった。
Cクラスに在籍している彼女とは一緒に行動する機会は少ない。でも、他クラスの情報を提供してくれる貴重な存在だ。
ハリエットの話によれば、どうやら、ベアトリスと私……いや、正確に言えば『ベアトリス様とその取り巻き』が、光の乙女を虐めているという噂が、学園内に徐々に広がりつつあるらしい。
とはいえ、ベアトリスには所謂『取り巻き』と呼ばれる様な存在はいない。
しかしながら、『いつも一緒にいる友人』という意味でその言葉を安易に使っているのであれば、当然私の事を指しているのだろう。
「『ムキーッ』って口で言う人、初めて見たわね」
「そんな呑気な事言ってて良いんですか、ベアトリス様!」
動揺を見せるどころか、フフッと笑いながら優雅にお茶を飲むベアトリスに、ハリエットはとっても不満そうだ。
「こういう場合、大袈裟に反応を示したりしたら相手の思う壺よ。
ハリエットも、もうちょっと落ち着きなさいな。
少し様子を見て、目に余る様だったらきちんと対応するから」
「うぅ……。済みません。確かに騒ぎ過ぎでした」
シュンと、項垂れながら素直に謝るハリエットに、ベアトリスは苦笑を漏らした。
「もう良いわ。
私達を心配してくれているのは、分かってるから。
それに、オフィーリアを取り巻き扱いされるのは、私も業腹よ」
「ベアトリス様は随分冷静なのですね」
彼女の言う事は尤もだが、私はゲーム通りの展開になるんじゃないかって、つい思ってしまう。
「だって、アイザックが黙ってないでしょう?」
意味あり気な笑みを浮かべたベアトリスに、ハリエットも「ああ、それもそうですね」と同意した。
「成る程。ベアトリス様はアイザック様を信頼なさっているんですね」
今回の噂はアイザックとは無関係だけど、友達思いの彼の事だ。
きっと私達の力になってくれるだろう。
無条件でそれを信じられるなんて、やっぱり二人は仲良しさんだなぁと、納得して頷いていたら、ベアトリスが青い顔して声を上げた。
「変な言い方やめてよ! 誤解しないで。私まだ死にたくないんだから」
「?」
照れてるのかしら?
でも、『死にたくない』ってどういう意味?
首を傾げる私を、ベアトリスもハリエットも困った子でも見る様な顔で眺めていた。
「ところで、ハリエットはその噂、誰から聞いたの?」
私の問いに、ハリエットは少し声を潜めた。
「私が聞いたのは、Cクラスの友人からですが、光の乙女の取り巻き連中が積極的に言い触らしているみたいですね。
あ、勿論、私にその話を教えてくれた友人には、ちゃんと訂正しておきましたよ」
「あら、ありがとう」
「まあ、訂正するまでもなく、まともな人達はそんな噂は信じていないと思いますけど。
だって、お二人共、影でコソコソ虐めるくらいだったら、正面から堂々とボッコボコに叩き潰すタイプですものね!」
「え、待って。
『お二人共』って……、私もっ!?!?」
聞き捨てならないハリエットの言葉に、思わず声を上げれば、『何をそんなに驚いているの?』とでも言いた気な顔で、ベアトリスが首を傾げる。
マジで?
ベアトリスにまで、そう思われてるって事?
そんなに好戦的な一面を表に出したつもりはないのに、敵対する相手をフルボッコにするイメージなの?
あぁ、もしかして、アレか?
クレイグと言い争った件の影響なのか?
「叩き潰す際には、是非このハリエットにもお声をお掛けくださいね!
何を置いても見物……いえ、助太刀に飛んで行きますから!」
「今、見物って言ったよね?
いや、そもそも、潰す予定はないからね」
助太刀も見物も要らんわ。
ハリエットは裏表が無くて素直な元気っ子だが、好奇心が旺盛で時々正直過ぎる所が玉に瑕だ。
(悪役令嬢っぽく見えない様に気を付けなきゃだもの。
面倒な奴らとはなるべく絡まないに限るわ)
密かに心に誓った私だが……。
翌週の放課後、とある事件が起きたせいで、その誓いはあっと言う間に破られる事となったのだ。
ベアトリスと私が廊下を歩く度に、あちこちからヒソヒソ、クスクスと、耳障りな声が聞こえる。
聖女候補であり、王子のお気に入りでもあるプリシラを疎ましく思う者は多い。
しかし、逆に憧れを抱いている者も、彼女が将来手にするであろう権力に肖ろうと取り巻きになる者も、最近は多いみたいだ。
その内の一部が、こうして噂を流す事でベアトリスを陥れ、プリシラの立場をより強固な物にしようとしているのだろう。
ハリエットの情報によると、特に下位貴族の令嬢にプリシラの評判が良いのは、彼女達の憧れの存在である、セリーナ・メルボーンという淑女教育の教師の影響が大きいらしい。
この教師については、後日詳しく調査した方が良いかもしれない。
まあ、そんな訳で、現在私とベアトリスは非常に面倒臭い状況になっているのだが……。
こんな日に限って、アイザックは生徒会の仕事で忙しく、授業以外は私達と別行動を取っていた。
アイザックが一緒に居てくれれば、流石に馬鹿な生徒達も口をつぐんだだろうに。
因みにクリスティアン殿下も生徒会役員だが、生徒会室に顔を出す事さえ殆どないと聞く。
本当に要らないよね、あの王子。
朝からずっとこんな調子なので、私も正直かなり苛々していたけれど、先にベアトリスの方が限界を迎えたらしい。
一際甲高い声で楽しそうに囀っている女性グループに、彼女はツカツカと歩み寄った。
「随分と盛り上がっていらっしゃるのね。
何がそんなに面白いのか、私にも教えてくださらない?」
「「「……」」」
冷ややかな笑顔で話しかけられた女子生徒達は、ピタリとお喋りを止め、気まずそうに目を泳がせながら一歩後退った。
2,544
お気に入りに追加
6,320
あなたにおすすめの小説

[完結]本当にバカね
シマ
恋愛
私には幼い頃から婚約者がいる。
この国の子供は貴族、平民問わず試験に合格すれば通えるサラタル学園がある。
貴族は落ちたら恥とまで言われる学園で出会った平民と恋に落ちた婚約者。
入婿の貴方が私を見下すとは良い度胸ね。
私を敵に回したら、どうなるか分からせてあげる。
【完結】恋は、終わったのです
楽歩
恋愛
幼い頃に決められた婚約者、セオドアと共に歩む未来。それは決定事項だった。しかし、いつしか冷たい現実が訪れ、彼の隣には別の令嬢の笑顔が輝くようになる。
今のような関係になったのは、いつからだったのだろう。
『分からないだろうな、お前のようなでかくて、エマのように可愛げのない女には』
身長を追い越してしまった時からだろうか。
それとも、特進クラスに私だけが入った時だろうか。
あるいは――あの子に出会った時からだろうか。
――それでも、リディアは平然を装い続ける。胸に秘めた思いを隠しながら。

【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。

ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。

私は側妃なんかにはなりません!どうか王女様とお幸せに
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のキャリーヌは、婚約者で王太子のジェイデンから、婚約を解消して欲しいと告げられた。聞けば視察で来ていたディステル王国の王女、ラミアを好きになり、彼女と結婚したいとの事。
ラミアは非常に美しく、お色気むんむんの女性。ジェイデンが彼女の美しさの虜になっている事を薄々気が付いていたキャリーヌは、素直に婚約解消に応じた。
しかし、ジェイデンの要求はそれだけでは終わらなかったのだ。なんとキャリーヌに、自分の側妃になれと言い出したのだ。そもそも側妃は非常に問題のある制度だったことから、随分昔に廃止されていた。
もちろん、キャリーヌは側妃を拒否したのだが…
そんなキャリーヌをジェイデンは権力を使い、地下牢に閉じ込めてしまう。薄暗い地下牢で、食べ物すら与えられないキャリーヌ。
“側妃になるくらいなら、この場で息絶えた方がマシだ”
死を覚悟したキャリーヌだったが、なぜか地下牢から出され、そのまま家族が見守る中馬車に乗せられた。
向かった先は、実の姉の嫁ぎ先、大国カリアン王国だった。
深い傷を負ったキャリーヌを、カリアン王国で待っていたのは…
※恋愛要素よりも、友情要素が強く出てしまった作品です。
他サイトでも同時投稿しています。
どうぞよろしくお願いしますm(__)m
お二人共、どうぞお幸せに……もう二度と勘違いはしませんから
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【もう私は必要ありませんよね?】
私には2人の幼なじみがいる。一人は美しくて親切な伯爵令嬢。もう一人は笑顔が素敵で穏やかな伯爵令息。
その一方、私は貴族とは名ばかりのしがない男爵家出身だった。けれど2人は身分差に関係なく私に優しく接してくれるとても大切な存在であり、私は密かに彼に恋していた。
ある日のこと。病弱だった父が亡くなり、家を手放さなければならない
自体に陥る。幼い弟は父の知り合いに引き取られることになったが、私は住む場所を失ってしまう。
そんな矢先、幼なじみの彼に「一生、面倒をみてあげるから家においで」と声をかけられた。まるで夢のような誘いに、私は喜んで彼の元へ身を寄せることになったのだが――
※ 他サイトでも投稿中
途中まで鬱展開続きます(注意)

その眼差しは凍てつく刃*冷たい婚約者にウンザリしてます*
音爽(ネソウ)
恋愛
義妹に優しく、婚約者の令嬢には極寒対応。
塩対応より下があるなんて……。
この婚約は間違っている?
*2021年7月完結

初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる